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1つにまとめたサイトマップと分割したサイトマップ、Googleのクロールに違いは出るのか?

6 years 10ヶ月 ago

1 つのサイトマップにすべての URL を記載して送信する場合と、複数のサイトマップに分割して URL を送信する場合とでは Google のクロールとインデックスに違いが生じてくるだろうか?

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Kenichi Suzuki

モバイル ファースト インデックスに向けて、構造化データと画像の代替テキストをお忘れなく!

6 years 10ヶ月 ago

「モバイル ファースト インデックス」の取り組みについて最初にお知らせしてから 2 年が経過しました。これは、ユーザーがウェブにアクセスする際に最も使用しているデバイスを考慮してスマートフォン用 Googlebot でクロールを行う取り組みです。あらゆる種類のデバイスに対応する素晴らしいウェブサイトが作られ、世界中で数多くのウェブサイトがモバイルウェブに対応しました。まだすべきことは多くありますが、ここに、モバイル ファースト インデックスに移行したページがグローバルでの検索結果の半数を超えたことをお知らせします。

モバイル ファースト インデックスの確認

通常、モバイル ファースト インデックスへのサイトの移行は、移行準備が完了したことをテストで確認できたときに行います。サイトを移行させた場合には、Search Console のメッセージを通じて、サイト所有者への通知が行われます。サイトの移行はサーバーログでも確認できます。移行後はスマートフォン用 Googlebot からのリクエストが大半を占めているはずです。また、URL 検査ツールを使用することでより簡単に確認できます。サイト所有者は同ツールでサイトの URL が最後にどのようにクロールおよびインデックスされているかを確認できます(確認はサイトのトップページだけで十分です)。

レスポンシブ デザインの手法がサイトに採用されているのであれば、特に準備は不要です。レスポンシブ ウェブデザインが採用されていないサイトでは、評価時に次の 2 種類の問題が比較的多く見られました。

モバイル版ページの構造化データの欠落

構造化データは、ページのコンテンツを把握しやすくする上で便利なものです。また、検索結果で自身のページをより効果的に強調できるようにもなります。デスクトップ版ページで構造化データを採用しているのであれば、モバイル版ページでも同じ構造化データを使用する必要があります。これは、非常に重要なことです。モバイル ファースト インデックスでは、インデックスの対象となるのはモバイル版ページのみになるため、モバイル版ページで構造化データが使用されていないと、構造化データが見落とされてしまいます。

なお、この問題に関しては、ページのテストの際に気をつける点があります。テストに際しては、構造化データの一般的な検証を行い、次にモバイル版ページの構造化データと比較することをおすすめしています。モバイル版ページに対しては、モバイル端末のシミュレーションを行ってソースコードを確認したり、モバイル フレンドリー テストツールで生成した HTML を使用したりすることをおすすめしています。一点ご留意いただきたいのは、モバイル ファースト インデックスに関して言えば、ページがモバイル フレンドリーである必要ありません、という点です。

モバイル版ページの画像代替テキストの欠落

画像に alt 属性(「代替テキスト」)を指定することで、スクリーン リーダー(モバイルでも使用されます)を使うユーザーや検索エンジンのクローラに対して、画像の内容を説明できるようになります。画像に代替テキストが指定されていない場合、Google 画像検索でページ上の画像のコンテキストを把握することが非常に難しくなります。

ウェブサイトの主要なモバイル版ページで、ソースコードの「img」タグを確認してください。上述のとおり、モバイル版ページのソースコードは、ブラウザでモバイル端末のシミュレーションを行って表示させることも、モバイル フレンドリー テストで、Googlebot が生成するバージョンを確認することもできます。ソースコードの「img」タグを探し、Google 画像検索で表示させたい画像に alt 属性が適切に指定されているか再度確認してください。

たとえば、次のように指定します。

代替テキストが適切に指定されている例:
<img src="cute-puppies.png" alt="ブランケットの上にかわいい子犬がいる写真">

代替テキストが指定されていない例:
<img src="sad-puppies.png">

多くの素晴らしいウェブサイトが、モバイルでも適切に表示されるようになるのは喜ばしいことです。より多くのウェブサイトがモバイル ファースト インデックスでインデックスされ、サイトへのアクセスに最も使用されるスマートフォンでより多くのユーザーがウェブを検索できるようになることを願っています。Google はこの変更を慎重に確認して評価し続けます。ご不明な点がございましたら、ウェブマスター フォーラムまたはイベントでご質問ください。

「PayPay」のカード決済は本人認証で上限25万円、3Dセキュア対応で上限金額を変更

6 years 10ヶ月 ago

ソフトバンクとヤフーの共同出資会社PayPayが提供するQRコード決済サービス「PayPay(ペイペイ)」は1月21日、本人認証サービス(3Dセキュア)に対応、本人認証されたクレジットカード決済の上限金額を過去30日間で25万円に設定した。

本人認証されていないクレジットカードでの決済上限金額は、過去24時間で2万円、過去30日間で5万円とした。

QRコード決済サービス「PayPay(ペイペイ)」は本人認証サービス(3Dセキュア)に対応、本人認証されたクレジットカード決済の上限金額を過去30日間で25万円に設定した
本人認証されたクレジットカード決済の上限金額を過去30日間で25万円に設定(画像は編集部が「PayPa」のお知らせをキャプチャ)

本人認証サービスとは、事前にクレジットカード会社に登録したパスワードなどを入力することで本人認証を行い、不正利用やなりすましを防ぐ仕組み。

本人認証サービスの利用には、①クレジットカード会社での本人認証サービスの利用設定やパスワードなどの事前登録②PayPayでのクレジットカードの本人認証手続き――の2手順が必要となる。

「PayPay」にクレジットカードを新たに登録する場合、クレジットカード番号、有効期限、セキュリティコードを入力した後、クレジットカード会社の認証ページに移動。認証ページで、事前に登録したパスワードなどを入力すると、クレジットカードの本人認証が完了するという。

PayPayではこれまで、セキュリティ対策を施すための対応策として、クレジットカードでの決済金額と「Yahoo! Japanカード」からのチャージ金額の上限として、30日間(720時間)で5万円(複数のクレジットカードを登録している場合も合計5万円まで)とする措置を実施。決済金額は1日あたり2万円までとする上限措置を行っていた。

「Yahoo!ショッピング」は2019年2月に「PayPay」対応

12月4日からスタートした「PayPay」の「100億円あげちゃうキャンペーン」が12月13日23時59分に終了。当初のキャンペーン期間は2019年3月31日までで、「付与金額が100億円に達した場合、本キャンペーンは途中終了」としていた。

「PayPay」は2019年2月から「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」を皮切りにオンライン決済に対応する(4月からは「LOHACO」でも使用可能となる予定)。

「PayPay」残高のネット通販利用など、EC事業者の注目は「Yahoo!ショッピング」での施策に集まっている。

瀧川 正実
瀧川 正実

テレビとウェブの違いとは?マーケティングを成功へと導くCM動画

6 years 10ヶ月 ago

テレビとウェブの違いとは?マーケティングを成功へと導くCM動画

CM動画といえば、これまではテレビコマーシャルが中心でした。しかし、ネットでもCM動画を流せる媒体が増えてきました。この記事では、テレビCMとウェブCMの違いについて紹介していきます。

CM動画とは

ここでは、CM動画のメリット、テレビCMとウェブCMとの違いについて説明します。

CM動画のメリット

CM動画には、紙媒体の広告とは異なるさまざまなメリットがあります。まず、動画は短い尺にたくさんの情報を盛り込むことができるので、幅広くアピールできるというメリットがあります。写真と文章では伝えられないような細かなニュアンスも、視聴者に直感的に伝えることができます。たくさんの情報を伝わりやすいかたちで視聴者に届けることができるのが、CM動画の優れた点といえるでしょう。

動画は、視覚と聴覚の両方にアピールできるので、あまり考えなくても直感的に感じることができるという特徴もあります。印象にも残りやすく、作り方次第で、一度見たら忘れられないような強い印象を与えることも可能です。また、媒体も多く、たくさんの人の目に触れやすいというメリットもあります。

テレビCMとウェブCMの違い

テレビCMとウェブCMの違いとしては、いくつかの点が挙げられます。まず、ウェブCMには多種多様な媒体があるという点です。テレビCMの場合、広告の媒体はテレビだけです。一方、ウェブCMはYouTubeや、Facebook、Twitter、Instagramなど、さまざまな媒体を利用することができます。広告の尺にも違いがあり、一般的にテレビCM1本の長さは15秒または30秒くらいが基本で、とても短いのが特徴です。一方、ウェブCMの場合は、長時間の動画を作ることも可能です。

ウェブCMは、テレビCMよりも掲載料金が安いという違いもあります。テレビCMは一般的に、掲載コストが高いという特徴があります。また、ウェブCMにはターゲティングが可能な媒体も多く、視聴回数を測定することもできるので、より効果的なものに改良していくことができるのもメリットでしょう。

ウェブCMの主な媒体

ウェブCMの主な媒体としては、主に5つあります。

「YouTube TrueView インストリーム動画広告」は、YouTubeで動画コンテンツが始まる前に流れたり、途中に挿入されたりする動画広告です。「Facebook 動画広告」は、Facebookユーザーのニュースフィードに掲載される動画広告を指します。「Instagram 動画広告」は、Instagramのフィードに内に掲載される動画広告、「Twitter 動画広告」は、Twitterのタイムライン内に掲載される動画広告のことを指します。

さらに、話題を呼んでいるものとして「TikTok(ティックトック)」があります。これは、ショート動画スマホアプリで、音楽付きの動画を投稿することができます。主に若年層に人気があり、ここにもウェブCMを出すことが可能です。

CM動画を制作依頼する際に決めるべき点

ここでは、CM動画を制作する際にあらかじめ決めておくべき点としてはどんなものがあるのかを説明します。

どのメディアに掲載するかを決める

まず、ウェブCMをどの媒体に掲載するのか選定することが重要です。掲載する媒体によって最適な動画の尺や内容、仕様が異なってくるからです。ウェブCMは媒体がとても多いので、どの媒体を選ぶかで取るべき戦略が違います。たとえば、スマートフォンで見られることが多いウェブCMであれば、無音再生にも配慮して制作しなければなりません。自社商品・サービスと相性が良い媒体を選び、その媒体にふさわしい動画はどのようなものなのかを調べ、最も効果が出やすい動画を作ることが大切です。

誰に伝えるかターゲットを決める

訴求できる良い動画を作るには、ターゲット設定が欠かせません。同じ商品・サービスを扱っていても、ターゲットを誰にするかで動画の内容がまったく変わってくるからです。効果的なCM動画を制作するためには、ターゲットを明確にすることが非常に重要です。ターゲットが絞り込まれておらず、あいまいなままだと、作る動画も訴求ポイントがわかりにくいぼやけたものになりがちです。そのような動画では、視聴者にメッセージが伝わらないCM動画になってしまいます。

 CMのゴールを明確にする

CM動画は、制作して終わりということでは決してありません。制作した後も、さらに効果を高めるために最適化を図っていくことがとても大切です。そのためには、そのCM動画で最終的にどんな成果を目指すのか、ゴールを明確にする必要があります。動画を観てもらった後、視聴者にどんな行動を起こしてほしいのか、動画を制作する目的を明確に意識しましょう。そして、実際の成果をチェックしながら必要な修正を加え、より良い動画に仕上げていく作業が不可欠です。

CM動画の事例紹介

ここでは、動画制作サービスCrevo(クレボ)で実際に制作した、CM動画の事例をいくつか紹介します。

オンライン動画配信サービス「Hulu」テレビCM用動画

出典:Crevo制作実績

オンライン動画配信サービス「Hulu」のテレビCM用動画です。子どもたちとその家族の無限のエネルギーを表現するために、キャラクターの動きにこだわって制作されました。Huluで家族がハッピーになるというコンセプトが、キャラクターの動きや表情で端的に描かれており、とてもわかりやすい動画になっています。ポップな色彩も目を引きやすく、短い時間の中でサービスを印象づけるのに大きく役立っているといえるでしょう。子どもも思わずじっくり観てしまうような、とても楽しい動画に仕上がっています。

女性ダンスボーカルグループ「SPECIAL NIGHT」コンセプトムービー

出典:Crevo制作実績

女性ダンスボーカルグループのコンセプトムービーです。まだグループメンバーが決まっていないという状態で制作された動画であるため、メンバー女性はシルエットで表現されています。この演出が、未知のものへ期待をふくらませ、今後のデビューを心待ちにするというワクワク感を出すことに成功しています。ポップな色彩と軽快なダンス音楽にのせて活動コンセプトをテンポ良くアピールし、明るく楽しそうな画面構成で、最後まで視聴者を引きつける魅力的な動画です。

カードゲーム「Blade Rondo 〜Night Theater〜」プロモーション動画

出典:Crevo制作実績

6秒の短いバンパー広告です。バンパー広告は、スキップができない動画広告のことを指します。6秒というごく限られた短い時間の中で、視聴者に印象づけなければなりません。このプロモーション動画は、神秘的な世界観を動画を使って効果的に演出し、視聴者をぐっとゲームの世界に引き込んでいます。ゲームの鍵となる7本の剣を見せることでゲームの特徴をコンパクトにアピールするとともに、最後にゲームの名前を出してしっかり印象づけています。短い時間でも簡潔かつインパクトに残る映像に仕上げ、視聴者の興味を引くような工夫がなされています。

ストーリー性のあるCM動画は実績のある制作会社へ

CM動画の効果は、動画の質や内容に大きく左右されます。質や内容が優れた動画であれば、大きな成果を生み出すことができるでしょう。売り上げにつながる良いCM動画を制作するためには、さまざまな専門知識や技術が必要になります。自社で一から勉強し作り上げるのは至難の技といえるでしょう。スピーディに成果の上がる動画を作りたいなら、制作実績が豊富なプロに頼むのがおすすめです。Crevoなら、多くの制作実績があるので、さまざまな要望に応えてもらい、納得のいく動画を制作することができます。

Crevoの関連サービス

ウェブCMの動画制作・映像制作

crevoAdmin

KDDIから「Wowma!」にやって来たau「三太郎シリーズ」名付親の矢野副社長に聞く「これからのWowma!」

6 years 10ヶ月 ago

ECモール「Wowma!」を運営するKDDIコマースフォワードの副社長へ就いた元KDDI宣伝部長の矢野絹子氏。CM好感度4年連続1位となった「au」のCM「三太郎シリーズ」の名付け親でもある。今後、「Wowma!」をどう変えていくのか? ブランディングをどう仕掛けていくのか? 矢野副社長に聞いてみた。

「三太郎シリーズ」名付け親に聞く「au」CMが人気を集めた理由

――CM好感度(CM総合研究所調べ)で4年連続1位となった「au」のCM「三太郎シリーズ」は、矢野さんがKDDIのコミュニケーション本部 宣伝部長時代に手掛けたCMだと聞きました。

2015年1月1日に始まった「三太郎シリーズ」は宣伝部長時代に携わったCMで、たくさんの関係者の尽力で誕生しました。

当時、「au」の課題と言えばブランドイメージがなかったこと。KDDIの調査では、NTTドコモは「安定感」「大手」「安心」、ソフトバンクは「チャレンジング」「先進感」といったイメージが強かった。そのなかで、「au」はどうだったのか? 何をやるにも2番手、3番手というイメージを抱いていた消費者は多かったと思います。

「au」というブランドを伝えるためにどうしたらいいのか? その課題を解決するためのCMとして、「三太郎シリーズ」が誕生しました。

KDDIコマースフォワード 代表取締役副社長 矢野絹子氏
KDDIコマースフォワード 代表取締役副社長 矢野絹子氏
日本移動通信(現KDDI)入社。コンシューマ事業で料金施策などを担当した後、KDDI コミュニケーション本部 宣伝部 部長に就任。auのCM“三太郎シリーズ”の名付け親

「三太郎シリーズ」が誕生する前の2012年に、「au」は「あたらしい自由。」というスローガンを打ち出しました。“新しい”を掲げていたけれども、抽象的でわかりにくかったかなと。このスローガンをわかりやすく訴えるために考え出されたのが「新しい昔話」をテーマにした新シリーズでした。

昔話って誰もが知っていて、固定概念化されていますよね? 桃太郎(松田翔太さん)、浦島太郎(桐谷健太さん)、金太郎(濱田岳さん)の“三太郎”が登場し、若者たちが今時の言葉で話していく――こうした新しいストーリーで昔話の概念を壊し、視聴者へ「au」の考える「あたらしい自由。」を訴えようとしました

――「三太郎シリーズ」の好感度が高い要因はどのように考えていますか?

親しみや意外性ではないでしょうか。桃太郎や浦島太郎、金太郎は、小さいお子さんから、おじいさん、おばあさんまで知っている昔話。「その昔話は本で読んだことがある」という親しみ……でも、「本で知っていた内容と違うぞ」という意外性。これが話題や好感度を集めたと考えています。

CMは、“三太郎”が楽しそうに会話をし、最後に商品やサービスのことに触れるといった構成です。商売っ気をなくし、CMっぽさを押さえたところも良かったのかもしれません

「三太郎シリーズ」はTVCMでスタートしましたが、同時にネットにも波及していきました。たとえば、桐谷健太さんが歌うCMソング「海の声」。TVCMでは15秒や30秒が一般的ですが、Webサイトにフル楽曲を用意すると、徐々に視聴が拡大。年末の歌番組で桐谷さんがCMソングを歌うとネットでのアクセスが増え、カラオケで歌われるという状況に。マスメディアからネットに広がるという好循環が生まれました。

桃太郎(松田翔太さん)、浦島太郎(桐谷健太さん)、金太郎(濱田岳さん)の“三太郎”が登場する「三太郎シリーズ」
桃太郎(松田翔太さん)、浦島太郎(桐谷健太さん)、金太郎(濱田岳さん)の“三太郎”が登場する「三太郎シリーズ」

「Wowma!」の課題、今後の施策は?

――そんな矢野さんから見て、「Wowma!」のブランディングに思うところは?

「Wowma!」の特長やコンセプトを、お客さまにわかりやすく伝え、理解してもらうにはどうすればよいだろう? と考えています。

大手競合がEC市場において大きなシェアを占める中、私たちはお客さまに対して「Wowma!」の特長などをしっかりと打ち出し、理解してもらわなければ、埋没してしまいます

店舗に足を運ばなくても商品を購入できる利便性、比較検討のしやすさ、お手頃な価格等は総合ショッピングモールとしてしっかり追求することは重要。並行して、「『Wowma!』は他のECサイトとは違うよね」と感じてもらうためのブランディングが必要となります。価格や機能だけではない特長を打ち出し、「Wowma!」を思い出してもらわなければなりません。

――ECモールのブランディングは難しそうですよね。

ECモールのプロモーションは、「名称の認知」「セール告知」「アプリダウンロード」といった手法が多いですよね。「au」のようなイメージブランディングだけでは難しいと思っています。ただ、まったく可能性がないわけではないので、チャレンジの仕方、方法はないのか模索しています。

――auショップとの連携も始めましたね。

12月1日から始まったauショップに来店されるお客さまに「Wowma!」を紹介する取り組みも「Wowma!」の認知を高めるための1つです。全国に約2500店舗あるリアル店舗は「au」の大きなアセットの1つ。auショップに来店されるお客さまは比較的多いのが50~60代の方々。デジタル施策ではアプローチしにくい層のため、大きな接点となっています

店頭での紹介の際、「Wowma!」で販売している商品の掲載カタログ「by W」をauショップで配布しています。来店される方々の多くが手に取るカタログですが、auショップに置いてあるのは端末などに関するものが多い。今回刊行したカタログは店内では異色のテイスト。ファッション誌のように読んでもらうためのコンテンツを掲載し、来店されるお客さまの印象に残るようにという狙いです。

そして1月16日から「Wowma!」でのお買い物金額に応じて、携帯電話のご利用料金が割引になる「au通信料金還元」も始めました。

KDDIとKDDIコマースフォワード、沖縄セルラーの3社は2019年1月中旬以降、総合ショッピングモール「Wowma!」における購入金額の最大10%相当額を、uaの携帯電話の通信料からり割引くサービスを開始
通信料金に還元するサービスのイメージ

“通信料金が割安になる”と言ったような試みは、母体が通信会社の「Wowma!」だからこそできるサービスだと思っています。今までのポイント還元だけではなく「au」通信料金還元を選べることになりますので、お客さま1人ひとりに合ったサービスを提供することで、お客さまの満足度を高めていきたいと考えています。

まだECサービスの利用が習慣化されていないお客さまや「Wowma!」以外でのECサービスを利用しているお客さまに、「au」の利用料金の支払いが安くなるという明確なメリットを感じていただき、「Wowma!」を利用するきっかけ作りにつなげたいと考えています。

KDDIとKDDIコマースフォワード、沖縄セルラーの3社は2018年1月中旬以降、総合ショッピングモール「Wowma!」における購入金額の最大10%相当額を、uaの携帯電話の通信料からり割引くサービスを開始
還元率について

――「Wowma!」の課題はどのように感じていますか?

「Wowma!」の基礎的な力に大きな課題があるということを実感しています。認知度を引き上げる活動、お客さまへのアプローチを強化する活動、品質を向上させる活動――この3つの活動をしっかりやらないといけないと感じています。

2017年にテレビCMを行い、アプリのインストール数の増加などある一定の成果は出ました。その後もどのようにお客さまにアプローチしていくか検討してきましたが、まずは「au」という顧客基盤にしっかりアプローチし、サービスを磨き、ブランドを築いていく。それを強化するによって、「au」以外のお客さまにとっても使っていただきやすいサービスにつながると考えています。

KDDIコマースフォワード執行役員兼MD営業部 部長の島崎匡織氏、代表取締役副社長 矢野絹子氏
執行役員兼MD営業部 部長の島崎匡織氏(写真右)がインタビュー後に登場。談笑が始まった
瀧川 正実
瀧川 正実

EC強化の東急電鉄、沿線情報誌「SALUS」ブランドの通販サイトなど1/29にスタート

6 years 10ヶ月 ago

東京急行電鉄(東急電鉄)は1月29日、地域特化型ECをコンセプトとした通販サイト「SALUS ONLINE MARKET」を開設する。

沿線情報誌「SALUS」で過去に紹介した商品を販売するほか、東急線沿線にある小売店50店舗が出店する。

また、東急ストアや東急百貨店のギフトECサイト「ギフト日和by TOKYU BELL」も同日オープン。すでに運営している東急ストアのネットスーパー「東急ストア/プレッセネットスーパー」と合わせ、3つのECサイトを展開することになる。

「SALUS ONLINE MARKET」は、月間23万部を発行し、過去に約累計2500店舗を紹介してきた沿線情報誌「SALUS」のブランドを掲げている。過去に掲載された食品や雑貨などに加え、各ショップとタイアップしたオリジナル商品も販売する。

東京急行電鉄(東急電鉄)は地域特化型ECをコンセプトとした通販サイト「SALUS ONLINE MARKET」を開設
約累計2500店舗を紹介してきた沿線情報誌「SALUS」のWebサイト(画像は編集部がキャプチャ)

東急電鉄は2020年度を最終年とする3か年計画において、重点施策の1つとしてショッピングセンターや百貨店、ECなどリテール事業の再構築を掲げている。地域特化型のECサービスは、東急電鉄の3カ年経営計画におけるリテール事業EC戦略の柱。

顧客と沿線店舗、東急電鉄にメリットが生まれるサービスを提供し、持続的な沿線の活性化をめざす。

東急急行電鉄はリテール事業再構築に取り組んでいる
重点施策として、リテール事業再構築に取り組んでいる(画像は決算説明会資料をキャプチャ)
渡部 和章
渡部 和章

楽天の総合物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」で新センター2拠点(流山・枚方)が稼働

6 years 10ヶ月 ago

楽天は、楽天市場の出店者を対象とした総合物流サービス「楽天スーパーロジスティクス」の物流拠点を拡充した。

1月18日に千葉県流山市内で新センターが稼働したことに続き、1月21日には大阪府枚方市内で稼働する。千葉県市川市内と兵庫県川西市内の拠点と合わせ、合計4拠点体制となる。

楽天は1月18日に千葉県流山市内で新センターが稼働したことに続き、1月21日には大阪府枚方市内で稼働する
千葉県流山市内の新センター

「楽天スーパーロジスティクス」は、「楽天市場」に出店している店舗の商品の保管から出荷まで、楽天が一括で担う総合物流サービス。ギフトラッピング、チラシの同梱、翌日配送「あす楽」などに対応している。

新たに稼働するセンターでは、これまでに培った倉庫内オペレーションのノウハウを活用するとともに、最先端のマテリアルハンドリングシステムを導入し、運営の効率化や省人化に取り組むという。

また、新センターは、楽天が手がける自社配送サービス「Rakuten EXPRESS」の仕分けや出荷の拠点としても活用する予定。「楽天スーパーロジスティクス」の拠点は、今後も順次拡大する計画だ。

楽天は、国内物流業界で不在再配達の増加や人手不足などが社会問題化したことを受け、「楽天市場」における商品の注文から配送までを一気通貫で管理する包括的な物流サービス「ワンデリバリー」構想を打ち出した。「楽天スーパーロジスティクス」の物流センター新設も、「ワンデリバリー」構想の一環。

千葉県流山市の新施設

  • 名称:「Rakuten Fulfillment Center Nagareyama」
  • 所在地:千葉県流山市南261番地
  • 稼動開始:2019年1月18日
  • 面積:約7万9200平方メートル

大阪府枚方市の新施設

  • 名称:「Rakuten Fulfillment Center Hirakata」
  • 所在地:大阪府枚方市長尾谷町1丁目2-1
  • 稼動開始: 2019年1月21日
  • 面積: 約7万5900平方メートル
渡部 和章
渡部 和章

ニッセンが商品の受取方法を拡充、宅配便ロッカーとヤマト直営店に対応

6 years 10ヶ月 ago

ニッセンは1月15日、通販の荷物をオープン型宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」や、ヤマト運輸の直営店で受け取れるようにした。通販の再配達を減らすため、ヤマト運輸と連携して荷物の受取方法を拡充した。

従来の受取場所は、①顧客の自宅②顧客の勤務先など指定場所③セブン-イレブンの店頭、の3種類だった。

「PUDO」を利用するには、ニッセンの会員登録とログインが必要。会員登録後、2回目の注文時から利用できるという。

利用条件は、3辺の合計が100cm以下の箱に入り、梱包重量が10kg以下の商品。

指定場所に商品が到着すると、ヤマト運輸から納品完了メールが届く。メールに記載されたパスワードでロッカーを解錠し、荷物を受け取る。

ニッセンは、通販の荷物をオープン型宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」や、ヤマト運輸の直営店で受け取れるようにした
「PUDO(プドー)ステーション」での受け取りスキーム

「PUDO」は3619か所に設置

「PUDOステーション」はヤマト運輸以外の宅配会社も利用できるオープン型の宅配ロッカー。Packcity Japan(パックシティージャパン)が運営している。

Packcity JapanのWebサイトによると、国内の設置件数は3619か所。

Packcity Japanは、ヤマト運輸と、フランスの郵便機器製造を行うネオポストシッピングによる合弁会社として2016年5月に設立された。出資比率はネオポストシッピングが51%、ヤマト運輸が49%。

渡部 和章
渡部 和章

Google、中小パブリッシャー向けのCMSとして「Newspack」の開発をスタート

6 years 10ヶ月 ago

Google は、 WordPress の開発・運営元である Automatic と提携し、中小のニュースパブリッシャー向けの新しい CMS を提供することを発表した。「Newspack(ニュースパック)」という名称の CMS だ。Nespack は試験参加のパブリッシャーを現在受け付けており、今年後半の正式公開を予定している。

投稿 Google、中小パブリッシャー向けのCMSとして「Newspack」の開発をスタート海外SEO情報ブログ に最初に表示されました。

Kenichi Suzuki

BtoB企業にもおすすめ!効果の高いPR動画制作のポイントと活用事例

6 years 10ヶ月 ago

BtoB企業にもおすすめ!効果の高いPR動画制作のポイントと活用事例

企業ブランディングや新商品の認知度向上のためにPR動画(プロモーション動画)を活用する企業が増えています。ぜひ自社でもPR動画を制作したいと考えている担当者は多いのではないでしょうか。この記事では、PR動画の役割やメリットについて詳しく解説します。さらに、効果的なPR動画を制作するためのポイントについても紹介します。

PR動画とは

PR動画とは、企業ブランディングや販売促進を目的としたプロモーション動画のことです。ここからは、PR動画の役割やメリットについて解説します。

PR動画の役割

着実に企業の売り上げを増やし、業績を伸ばしていくためには、より多くのターゲットに企業活動や商品、サービスについて認知してもらうことが必要です。価値を理解してもらったうえで、さらに共感してもらうという流れが重要になります。この流れを促進するのが、PR動画の役割です。流れをしっかりと構築することによって、多くの新規ターゲットを獲得でき、既存ターゲットには企業の商品をリピート購入してもらいやすくなります。継続的に企業と関わりを持ってくれるユーザーの層が、より厚く強固なものになっていくことで、結果として企業の業績も安定しやすくなります。

PR動画のメリット

いくら優れた商品やサービスを取り扱っていても、その良さが伝わらなければターゲットには振り向いてもらえません。さらに、伝え方にも工夫が必要です。インターネットの普及によって情報が溢れている現状においては、いかに短い時間でターゲットの興味をひきつけるかという点が重要です。ユーザーは最初の数秒で、その情報が自分にとって有益なものかどうかを取捨選択しています。動画であれば、視覚と聴覚の両方に働きかけられるので、より短い時間でさまざまな情報をわかりやすく伝えられます。多種多様な表現方法が可能な動画を活用することで、ターゲットを購買行動へと誘導できる可能性も高まるでしょう。

PR動画の活用場面

動画の汎用性は高く、PR動画も一度制作しておくことで、さまざまな場面で活用できます。まず、動画はウェブサイトやSNSと相性が抜群です。PR動画のアップによって企業のウェブサイト訪問者数をアップさせたり、SNSのフォロワーを増やしたりするのにも役立ちます。動画広告として活用することもできます。また、各種展示会やセミナーなどのイベントで流し、来場者や参加者の興味をひいたり、理解を促したりするという方法もあります。あるいは、販売店の店頭で流しておくというやり方も有効です。ターゲットの理解醸成に加えて、本社とのブランド統一感も生まれやすくなりますし、販売店スタッフの意識向上も狙えるでしょう。

PR動画制作を依頼するときのポイント

PR動画の必要性について理解したうえで、制作会社にPR動画の制作を依頼する際の注意点について解説します。狙い通りの仕上がりにするためには、次の4つのポイントに気をつけることが大切です。

ゴールを設定する

まずは、PR動画を制作することの目的を明確化することです。動画を一本制作するためには、予算の確保だけでなく、出演者や撮影場所の交渉、スケジュール調整など、さまざまな準備が必要になります。そのため、動画を制作するだけで達成感を感じてしまいがちですが、動画はあくまでもツールです。動画を制作することによって、どんな目的を達成したいのかというゴールイメージを明確にしましょう。また、担当者が心の中で思い描くだけではなく、きちんと明文化して数値目標を用意することも大切です。ゴールイメージが抽象的だったり曖昧だったりすると、制作方針がぶれてしまいます。結果として、効果につながりにくい動画になってしまう場合もあります。

「誰に」「なにを」PRするのかを明確にする

目標が決まったら、さらに「誰に」「なにを」PRするものなのかも明確にしましょう。あらゆる情報が溢れている現状においては、万人受けするような動画ではターゲットの心に刺さりにくいでしょう。動画を視聴してもらいたいターゲット層を絞り込み、ターゲットへの訴求力が高い内容にしていくことが大切です。さらに、「いつ」「どこで」視聴される可能性の高い動画であるかを意識することも必要です。悩む場合は、他社の動画をベンチマークしてみるといいでしょう。効果を生んでいる動画には、学ぶべきポイントやヒントが多くあります。また、求めるイメージに近い動画を関係者や制作会社などと共有することで、ゴールイメージにズレが生じにくくなります。

ストーリー性をもたせる

また、視聴者を飽きさせないためには、ストーリー性も重要です。小説でも、読み手を飽きさせないようにするために、次の展開が気になるように工夫されています。動画も同様です。たとえば、視聴者に負担にならない程度の謎や疑問を投げかけることで、最後まで視聴してもらえる可能性が高まります。ただし、小説と動画が違うのは、動画の場合は視聴者が必ずしも冒頭から視聴してくれるとは限らないことです。できるだけ、どの部分から視聴してもその先が気になるような見せ方にしましょう。視聴者の興味を引き、期待を裏切ることなく満足させられた動画は、その後も印象に残りやすくなります。担当者には、客観的な視点も必要です。制作会社に制作を依頼する際には、自分が視聴者だったらその動画楽しめるか、どう感じるかという視点を忘れずに、打ち合わせを進めていきましょう。

話題性を意識する

PR動画を制作する際には、話題性も狙いましょう。話題性のある動画は、SNSなどで拡散されやすく、やり方によっては期待以上の大きな反響につながる場合もあります。まずは、友人や知人に思わず口コミしたくなるような魅力的な動画を制作することです。SNS上での拡散の輪が広がれば、テレビなどのマスメディアで取り上げられる可能性も高くなります。結果として、コストをかけずに大々的な宣伝効果が得られる場合もあります。

PR動画の事例紹介

効果の高い動画を制作するには、具体的な事例があるとよりわかりやすいでしょう。ここからは、映像制作サービスのCrevo(クレボ)で制作した、PR動画を3つ紹介します。

家計簿アプリ「レシーピ!」紹介動画

出典:Crevo制作実績

レシートから簡単に家計簿が自動生成できる家計簿アプリ「レシーピ!」の紹介動画です。メインターゲットは家計を管理していることが多い母親などの大人ですが、あえて主人公をかわいい女の子にすることで、3つのメリットを生んでいます。

ターゲットが動画に好感を抱きやすくなること、子ども目線での紹介によって宣伝感が薄まっていること、そしてアプリの操作が簡単であることも訴求できています。

「マルイのラクチンきれいパンツ」商品紹介動画

出典:Crevo制作実績

「マルイのラクチンきれいパンツ」のPR動画を紹介します。小柄、細身、太めという体型の異なる3人がそろってショッピングに出かけ、マルイのラクチンきれいパンツを試着するというストーリーです。楽しく商品を選んだ後で、それぞれが似合うパンツを履いて試着室から現れます。何気ない買い物風景のように見せつつ、商品ラインナップの豊富さ、あらゆる体型の人を対象にしているという2点を同時にアピールしています。

スマホゲーム「荒野行動」SNS用プロモーション動画(学校編)

出典:Crevo制作実績

3本目は、人気のスマホゲーム「荒野行動」のSNSプロモーション動画です。制服姿の学生たちが、授業や部活で使うアイテムを駆使して、校内でバトルを繰り広げるというストーリーです。戦闘ゲームの臨場感を学校という相反するイメージの場所と融合させるという演出が斬新で、視聴者の印象に残りやすくなっています。また、ゲームの世界に入り込むほど夢中になっている姿を通して、ゲームの面白さもストレートに伝わってきます。

PR動画の実績豊富な制作会社に相談しよう

これまで述べたように、PR動画はストーリー性や話題性を意識することが重要です。しかし、世の中にはあらゆる動画が溢れかえっています。効果的なPR動画を作るコツについて頭では理解していても、実際に目の肥えた視聴者に見たいと思わせるような動画を作るのは簡単ではありません。特に、PR動画の場合はクオリティも重要です。悩む場合は、無理に自社制作するのではなく、PR動画の制作実績が豊富な制作会社に外注するのがおすすめです。たとえば、Crevoでは850社以上の動画制作実績があり、PR動画においても高いノウハウを保有しています。Crevoのような信頼できる制作会社を活用して、質の高いPR動画を制作してみてはいかがでしょうか。

Crevoの関連サービス

テレビCM・プロモーションの動画制作・映像制作

ブランディングの動画制作・映像制作

 

 

crevoAdmin

ZOZOが「WEAR」のビッグデータを活用したレコメンドエンジンの研究、同志社大学と共同実施

6 years 10ヶ月 ago

ファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは1月15日、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」のビッグデータをレコメンドエンジンなどに応用する研究を、同志社大学の研究グループと共同で実施すると発表した。

共同研究を通じ、将来は「自社サービスの検索性向上」「保有データを解析することによるトレンドの発見」「より精度の高いレコメンドエンジンの開発」といったサービスの実用化を検討している。

共同研究の期間は2019年1月15日から2020年3月31日まで。研究名は「ファッションアイテム・コーディネート推薦手法の開発」。

「着用時のシルエット」と、それが人に与える印象の関係を研究し、ユーザーの好みをより正確に把握することで、精度の高いレコメンドエンジンの開発を目指すという。

また、「WEAR」に投稿されたコーディネートと、そのコーディネートにタグ付けされたファッションスタイルの関係性も研究する。

ZOZOは、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」のビッグデータをレコメンドエンジンなどに応用する研究を、同志社大学の研究グループと共同で実施
「WEAR」は1200万人が使うファッションコーディネートアプリ

共同研究は、ZOZOグループでファッション研究を手掛けるプロジェクトチーム「ZOZO研究所(ZOZO RESEARCH)」と、同志社大学の桂井麻里衣助教の研究グループによるもの。

ZOZO研究所は、ファッションを科学的に解明することを目的としたプロジェクトチームで、2018年1月31日に設立。現在、東京と福岡に拠点を構えている。

桂井助教の研究グループは、ビッグデータを活用したデータマイニングやソーシャルネットワーク解析、マルチメディア処理などをテーマに、情報技術を研究しているという。

渡部 和章
渡部 和章

在庫切れ商品のページにランディングした消費者に購入してもらう方法 | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

6 years 10ヶ月 ago

在庫切れ商品のページにどう対応するかは、ユーザーエクスペリエンスやSEO、売上にも影響をおよぼします。消費者が欲しいものが在庫切れだった場合でも、売上を作るための賢い方法をご紹介します。

ずっと探していた商品をECサイトで見つけたと思ったら、在庫切れだった……あなたならどうしますか? きっとがっかりしますよね? もしくは、なんとかして手に入れる方法を探しますか? 他の方法が見つからない場合はどうでしょう?

在庫切れの商品ページにたどり着いた消費者が、離脱した時の損失を想像してみてください。消費者はがっかりすると同時に、そのECサイトへの信用をなくすはずです。

精一杯努力を重ね、マーケティングにもある程度のお金をかけて、やっとECサイトに訪問してもらった消費者を取り逃さないようにしましょう。消費者にはECサイトに滞在してもらい、類似商品を購入してもらったり、入荷後にまた来てもらったりすることが可能です

在庫切れの時に売上を逃さない方法を解説する前に、現在行われている典型的な間違いをおさらいしてみます。

在庫切れ対応における典型的な間違い

  1. 説明なしでカテゴリーページに飛ばされる
  2. 404ページが表示される
  3. 説明なしで類似商品のページに飛ばされる

在庫切れの商品をナビゲーションから削除した後も、検索やブックマークでたどり着いた消費者のためにページをアクティブにしているECサイトがあります。在庫切れを予想していない消費者にとってはメッセージがわかりづらく、最後にはストレスが溜まります。

在庫切れの例1
在庫切れの例2
在庫切れの例3

在庫切れ商品ページの主な間違い

①ユーザーエクスペリエンス(UX)

失望やストレスに対応するにはUXが役立ちます。在庫切れの商品ページは失望やストレスを引き起こしやすいものです。いくつかのシナリオを考えてみましょう。

  • 購入するつもりで商品ページを見たら在庫切れだった → UXが悪く消費者をがっかりさせます
  • 説明もなくカテゴリーページに飛ばされる → UXが悪く消費者をがっかりさせます
  • 404ページが表示される → UXが悪く消費者をがっかりさせます
  • 説明もなく類似商品のページに飛ばされる → UXが悪く消費者をがっかりさせます

犬のワッフルを登場させてもダメです

AmazonのWaffles

消費者のストレスや失望を最小限に抑えるには、以下のようなことを試す必要があります。

  • 素早く伝える
  • 明確に伝える
  • 関連性の高い別の情報を提供する

②SEO

在庫切れ商品ページへの対応は検索順位にも影響します

  • 404ページを頻出させることは、グーグルに「自身のサイトにエラーがある」と伝えているようなもので、クロールも無駄になります
  • 404ページではリンクの価値は失われます
  • Webサイトの構築が甘い場合、301でリダイレクトするとサイトのパフォーマンスに影響を与えることがあります。当然これもグーグルにネガティブなサインを送ることになります
  • ページをそのまま放置しておくと、グーグルに「コンテンツが更新されていない」と伝えていることになります

自然検索されたページの場合は特にダメージが大きくなります。

③売上

もちろん、在庫切れページで売上は立ちません。すべてのサイト訪問者が購入に至るわけではありませんが、在庫があれば買った人たちもいるでしょう。売上を失わないためにできるのは、以下のようなことです。

  • 「再入荷があった時に知らせる」とアピールする
  • 類似商品または関連商品を提案する
  • 同じカテゴリーの商品で割引を提供する

一時的に在庫切れの商品ページを最適化する方法

一時的に在庫切れの商品ページを最適化するにはコンバージョンを調べ、アイデアを洗い出し、優先順位を付けて試し、分析するなど、いろいろ試してみましょう。以下の点に注意して、コンバージョンを調べてみましょう。

①できる限りわかりやすくしていますか?

なぜその商品が在庫切れなのかを簡潔に説明し、いつ頃再入荷があるのか伝えましょう。在庫切れの理由は、以下のようなものでしょう。

  • シーズナリティ
  • 予期せぬ需要過多
  • 製造の問題

Hammock Town」の事例を見てみましょう。

「Hammock Town」の事例

在庫は「1つあり」になっていて、それ以上の数はカートに入れられません。商品ページの在庫切れ(もしくは、もうすぐ在庫切れになる場合)は、明確に表示することが大切です。

②在庫切れを早めに表示していますか?

サイト訪問者がサイト内検索やナビゲーションを通じて商品ページにたどり着く場合、在庫切れをあらかじめ伝えることも可能です。そうすれば、商品ページをわざわざ確認する必要がなくなります。「East Coast Lifestyle」の事例を見てみましょう。

「East Coast Lifestyle」の事例1

素晴らしいブランドですが、「在庫切れ」に関してはあまり情報が提供されていません。まず初めに、見逃してしまうほど情報が小さい上に、「販売中」と間違えてしまう表示方法です。

「East Coast Lifestyle」の事例2

③サイズの在庫と混同していませんか?

iPhone用のケースを販売しているとしましょう。iPhone X用のケースが在庫切れだったとしても、ほとんどのサイト訪問者は商品ページでサイズを選ぶまで在庫切れに気付きません。すでにサイズを選択して購入するつもりの消費者にとっては、大きなストレスになるでしょう。

アパレル企業の事例を見てみましょう。

アパレル企業の事例

ドロップダウンを使ってサイズをクリックする前に、消費者は画像や商品詳細、サイズガイドなどを確認するでしょう。その上で、サイズを選んでカートに入れようと思ったら……。イギリスサイズの14以上を注文しようと思っていた場合、今までの時間は無駄だったことになり、消費者はがっかりするでしょう。

④類似商品もしくは関連商品を提示していますか?

サイト訪問者が探している商品が在庫切れの場合、販売のチャンスをみすみす逃しても良いのでしょうか? サイト訪問者が喜ぶような別の商品ページにリダイレクトすることを検討しましょうeBay社は以下のような方法をとっています。

eBayの事例1

同じブランドを表示していますが商品は少し違います。次に選んでもらえそうな、売れそうな商品を表示しているのです。

スクロールすると、より多くの選択肢が表示されています。

eBayの事例2

関連商品で興味を持ってもらえない場合は、同じカテゴリーの売れ筋商品か割引商品が提案されます。

類似・関連商品を表示する際には、以下のことを検討してみましょう。

  • 選択肢を与え過ぎると威圧感があり、選択肢が少な過ぎるとつまらなくなります
  • サイト訪問者はどのように買い物していますか? ブランド別? 商品カテゴリー別?それとも、色や価格でしょうか? 特徴を確認しましょう
  • その商品を閲覧しても購入しない人たちは最終的に何を買っていますか? 傾向を見てみましょう
  • サイト訪問者が最初に欲しがっていた商品よりも高価な商品を提案する場合は、割引か特典を検討してみてください

⑤連絡先を取得していますか?

商品の在庫がない場合、他の商品ページにリダイレクトするのではなく、個人情報を取得することを考えましょう。多くのECが、再入荷のお知らせを約束することで連絡先を取得しています。以下がその事例です。

連絡先を取得している事例1

簡単にメールアドレスの登録ができます。

連絡先を取得している事例2

⑥店舗での在庫を表示していますか?

規模の小さいECで実店舗もない場合はこのセクションは飛ばしてください。BestBuyでは商品ページよりも前にオンラインと店舗の在庫が表示されています。

BestBuyの事例1

オンラインで在庫切れの場合でも、近くの店舗で販売されていることがわかれば、すぐに買いに行きますよね? 同様に近所のお店で商品が在庫切れなら、喜んでオンラインで購入するはずです。「Chapters」でも商品ページで同様のことをしています。

「Chapters」の事例

「9点在庫あり、25ドル以上の注文で送料無料」というような、細かい有益な情報も表示しています。

あなたのサイトで商品が在庫切れだった場合、消費者は他の場所で買うか、まったく買わないのです。選択肢を与えることができれば、消費者との接点が保たれます

ずっと在庫切れの商品ページを最適化する方法

ここまでは再入荷の見込みがある商品について話してきました。では、すでに廃盤になっていたり、再入荷がない商品はどうすれば良いでしょうか?

404ページを使いますか? 中規模サイトで再入荷がない場合は、404ページを検討しても良いでしょう

代わりに301のリダイレクトはどうでしょう? リダイレクトをする場合は、クリエイティブになって、関連性の高いページに飛ばす必要があります。消費者をがっかりさせないためにも、ホームページやカテゴリーページに飛ばすのは最適とは言えません。リダイレクトされる理由と場所を説明しましょう。

結論

在庫切れの商品ページがあったからといって、腹を立てた消費者からの大量のクレームや、莫大な売上損失があるわけではありませんが、以下のことは覚えておいてください。

  • 在庫切れの商品ページにどう対応するかが、ユーザーエクスペリエンスやSEO、売上に影響します。
  • 商品が一時的に在庫切れの場合は、コンバージョンを調べる時に、下記を自問してみましょう。

    ・できる限りわかりやすくしていますか?
    ・在庫切れは早めに表示していますか?
    ・サイズの在庫と混同していませんか?
    ・類似商品もしくは関連商品を提示していますか?
    ・連絡先を取得していますか?
    ・店舗での在庫を表示していますか?

商品の再入荷がない場合は、

  • 関連商品の提案を盛り込んだページを残しておく
  • 404ページにする
  • 説明付きで301リダイレクトする、ある期間を過ぎたら非表示にする

という方法があります。

Internet RETAILER
Internet RETAILER

「働き方改革関連法」対応状況調査/しまむらが「しまコレ」スタート【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

6 years 10ヶ月 ago

「働き方改革関連法」への企業の対応状況に関する調査や2018年の通販・訪販企業の倒産件数、世界モバイル利用動向調査など、気になる調査データに関する記事がランクインしました。

  1. 有休取得の義務化や残業時間の上限規制など「働き方改革関連法」への対応、していますか?

    産業医サポートサービスなどを手掛けるエムステージが、「働き方改革関連法」への企業の対応状況に関する調査を実施し、公表した

    2019/1/15
  2. しまむらがスマホで注文&店頭受け取りのアプリ「しまコレ」をスタート

    アプリ「しまコレ」に決済機能は搭載されていないため、店頭で代金を支払う必要がある

    2019/1/11
  3. 【2018年】負債1000億円の倒産など……通販・訪販企業の倒産件数は66件で過去2番目

    東京商工リサーチが2018年の通販・訪販企業の倒産件数を公表

    2019/1/17
  4. ユニクロのECは2019年度も好調。1Q(9-11月)売上高は237億円で30.9%増、EC化率は9.7%

    実店舗を含む国内ユニクロ事業は減収だったが、ECは高い増収率を維持

    2019/1/11
  5. 【2018年】モバイルユーザーのECに関する消費行動まとめ

    デロイトトーマツコンサルティングの「世界モバイル利用動向調査 2018」によると、「小売/ショッピング」アプリを毎日使う割合は、18~64歳では13~18%

    2019/1/15
  6. 現金のバラマキが話題の昨今。楽天市場のメルマガはバラマキから「個別化」にシフト【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき、20191月7日〜13日のニュース

    2019/1/16
  7. オンワードがデジタル戦略子会社設立、社長に元ベイクルーズEC統括・村田昭彦氏

    オンワードグループのデジタルトランスフォーメーション実現に向けて体制を強化する

    2019/1/17
  8. 越境ECデータ&インタビューから学ぶ海外向けECで成功するためのポイント【ペイパルとDHLが徹底解説】

    越境ECで売上・利益を伸ばすにはどうすればいい? PayPal(ペイパル)、DHLジャパンの責任者に聞いてみた

    2019/1/15
  9. 自社ECでパーソナライズされたLINEメッセージの自動配信を実現した「futureshop」

    LINEの自動配信ツール「WazzUp!(ワズアップ!)」(提供はファナティック)と連携した

    2019/1/11
  10. WOWOWがワインの定期販売ECをスタート、テレビ番組と連動

    ワインを紹介するグルメ番組「The Wine Show」で取り上げたワインを販売する

    2019/1/16

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    Amazonはなぜ成功したのか――ジェフ・ベゾス氏と同じ道歩む金融系元開発者が語る躍進の秘訣

    6 years 10ヶ月 ago

    Amazonの創業者兼CEOジェフ・ベゾス氏は創業前、金融システムの開発、ヘッジファンドのアナリストとして活躍していたが、小売業に携わった経験はない。小売経験がないのになぜeコマースで成功できたと思う? それは金融の考え方をオンラインショッピングに活用したからだよ。

    Amazonが世界的企業に成長した秘訣(ひけつ)の1つに、ジェフ・ベゾス氏の「金融システムの開発者」「アナリスト」という金融業界での勤務経験が大きく影響していると分析するのは、米国の金融センター「ウォール街」で金融システムの開発に従事し、現在は顧客行動分析をリアルタイムで行うことでECサイトのマーケティング活動をサポートするツール「Fanplayr」を開発・販売する米FanplayrのVice PresidentであるDerek Adelman氏だ。

    ジェフ・ベゾス氏が金融システムの開発などを経験した後、EC業界に参入したのと同様、Derek Adelman氏も金融システムの開発者を経て、EC業界に足を踏み入れた。

    大学卒業後、金融向けソリューションなどのReuters/TIBCO でディーリング(銀行・証券会社などが自己の勘定で有価証券や外国為替の取引を行うこと)システムの開発に従事。ウォール街を去った後、ディーリングシステムの設計思想を取り入れたという「Fanplayr」の企画・開発に携わった。

    Derek Adelman氏が、ジェフ・ベゾス氏と同様にウォール街からEC業界に転じた経験を踏まえ、Amazon成功の秘訣にあげた「金融システム」「アナリスト」について解説する。

    FanplayrのFounderでVice PresidentのDerek Adelman氏
    Derek Adelman氏はウォール街で金融系システムの開発に従事していた。FanplayrのFounderでVice President。Fanplayrはグローバル展開しており、アジア・パシフィック地域を担当している

    ジェフ・ベゾス氏は金融システムの思想をコマースに活用した

    1990年代のウォール街では、「証券取引場からデータを収集してさまざまな情報を一元化し、リアルタイムでチャート分析、リスク管理を行って自動売買できるディーリングシステムが運用されていた」と話すDerek Adelman氏。

    システムの連携先である各証券取引所の処理能力から売買銘柄、株価などさまざまなデータをリアルタイムでディーリングシステムへ収集して蓄積。証券会社といった金融機関のデータも同様に、ディーリングシステムへ取引情報などを収集し、蓄積していた。

    さまざまなデータが蓄積されるこのディーリングシステムでは、収集したさまざまなデータをリアルタイムで分析。蓄積された過去のデータに加え、リアルタイムで収集した市況データを分析することで、リスク管理を行いながら投資家の自動売買をサポートしているという。

    Derek Adelman氏は、「このディーリングシステムの設計思想を、ジェフ・ベゾス氏はAmazonの運用に活用している」と元金融業界出身者の視点で分析する。

    リテール業界では製品知識がないと成功できないと思われていた。だが、Amazonは成功した。それは、ジェフ・ベゾス氏がオンラインの消費者行動データを重要視し、販売に役立てようと当初から考えていたからだ。(Derek Adelman氏)

    1990年代、リテール業界でECが新しい販売手法として登場してきても、重要視されていたのは製品知識だったという。だが、元金融マンであるジェフ・ベゾス氏の視点は違った。

    ディーリングシステムは、蓄積した過去データ、リアルタイムで収集した取引データなどをもとに、リスク管理を行いながら自動売買が行えるようになっている。投資家などは、ディーリングシステムに集まったデータから、市場を理解しようとする。ジェフ・ベゾス氏はその発想をeコマースに持ち込んだ。製品知識ではなく、システム上で蓄積される消費者の行動データに注目した。つまりビジターの行動データを蓄積、リアルタイムで分析することで消費者を理解し、販売に役立てようとした。(Derek Adelman氏)

    Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏
    Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏。小売業の経験はなく、ディーリングシステムの開発、ヘッジファンドのアナリストなどを経て起業した

    Amazonは生み出した利益を先行投資に回し「10年近く赤字経営を続けてきた」(Derek Adelman氏)。Derek Adelman氏の分析によると、「まずは消費者の行動を理解することが大事という考え方に基づき、顧客を管理し、消費者の行動をリアルタイムで可視化し、分析できるようなシステム作りなどに投資を続けてきた」(Derek Adelman氏)と言う。

    Amazonが事業規模を拡大させる一方、米国のリテール業界ではリアル店舗が経営不振に陥るケースが増えた。そんなリアル店舗はECに力を入れようとするが、Amazonとの差は開く一方だ。

    大手小売企業は製品情報があれば売れると思っていたが、ネットの世界ではそう単純ではない。Amazonはスタート当初から消費者の行動理解に価値があると考えていたため、消費行動に基づいたさまざまな施策を打った。書籍の販売から商品群を広げたのは第一弾の施策。Amazonプライムをスタートしたり、自社物流網を整備したり。リアル店舗では重要視されていた商品情報や知識の優位性だけでは、Amazonに太刀打ちできなかったのだ。(Derek Adelman氏)

    そんなAmazonが高級食品販売チェーンのWhole Foods Market Inc.,(ホールフーズ・マーケット)を買収したのは記憶に新しいところ。現在、ホールフーズではAmazonプライム会員向けの優待価格などを展開し、Amazon顧客の店舗利用を促進している。Derek Adelman氏は、「Amazon顧客が店舗で買い物をする行動データはもちろん。Amazonをあまり利用しない店舗利用客の行動データの理解を進めようとしている」と指摘する。

    なぜ書籍からECをスタートしたのか。生きたアナリスト経験

    Amazonが書籍の販売からスタートした点には、ジェフ・ベゾス氏が経験したアナリストの視点が生きているという。

    本の種類は豊富で、政治、経済、歴史、芸能、エンターテイメント、アート、建築、思想、宗教、健康、料理、教育、趣味など多岐に渡る。そのため、「消費者の趣味嗜好、興味関心などが顕著に理解できる商品群である」(Derek Adelman氏)。

    Amazonは書籍の販売からスタート
    書籍の販売からスタートしたAmazon

    ジェフ・ベゾス氏は、書籍の販売から得られる消費者データには、いろいろな使い道があると思ったのだろう。データドリブンの考え方を当初から持っていた。モノを売るというよりも、消費者は何がほしいのか、どんなことに興味を持っているのか、というデータを得ることに重きを置いたつまり顧客理解だ。(Derek Adelman氏)

    そして、リアル店舗よりも多くの品ぞろえを確保できるという優位性、そして行動を収集、蓄積するための製品ページも数多く展開できる点も、ジェフ・ベゾス氏のアナリスト経験が生きているという。

    製品ページが多ければ多いほど、消費行動を把握し、消費者の行動を理解できるようになる。訪問者のリファラは? eメール経由なのか? 広告経由なのか? 最初の訪問から過去の閲覧履歴まで可視化しているはずです。ジェフ・ベゾス氏はこうした発想を持ってeコマースを始めた。行動データの重要度を理解しているからこそ、いろいろな施策を打つことができる。(Derek Adelman氏)

    書籍のECからスタートしたAmazonの商品展開はご存知の通り。書籍で蓄積した消費者の行動データを活用し、さまざまな商品群へ取り扱いを広げていった。

    ◇◇◇

    2008年、ウォール街を襲ったリーマン・ショック。多くの金融システムに関わる開発者もウォール街を去った。だが、これを契機に「ウォール街出身の開発者の設計思想がEC業界にも流れていった」(Derek Adelman氏)と言う。

    たとえばマーケティングオートメーション(MA)。Derek Adelman氏によると、2010年前後、米国内でMAツールを提供するベンダーが急増し、MAを活用するEC企業が拡大した。その急増したベンダーの中には、ウォール街出身開発者が関与したケースが少なくないという。

    ディーリングシステムには金融機関など投資家があらかじめシナリオを設定し、自動売買をサポートする機能がある。その設計思想は「MAツールの開発などに役立っている」(Derek Adelman氏)。

    EC業界未経験でウォール街出身の開発者が立ち上げた米Fanplayrの「Fanplayr」も、Derek Adelman氏が分析するAmazonと同様、ディーリングシステムの設計思想を基に、消費者行動をリアルタイムで収集・蓄積・分析することに重きを置いたECサイト向けのツールである。

    現在、本社は米国、支社をイタリア、アルゼンチン、フランス、オーストラリアに構え、大手ECを始め、航空会社やポータルサイトなどが「Fanplayr」を導入。顧客理解を促進しようとする企業の利用が急増しているという。

    日本市場は元ロイター/TIBCOの金融システム事業に携わった上田英明氏が立ち上げたJAMU株式会社が、日本を含むアジア・パシフィック地域の窓口となり、事業を展開している。

    FanplayrのFounderでVice PresidentのDerek Adelman氏と、JAMU株式会社の社長である上田英明氏
    写真左がロイター/TIBCOの金融事業に携わった上田英明氏。Derek Adelman氏らとは旧知の仲という
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    タイトルなし・スニペットなし・画像なしの検索結果をGoogleがテスト中、EU著作権指令への対応

    6 years 10ヶ月 ago

    Google は EU 圏内で、タイトルやスニペット、画像がない検索結果をテストしているようだ。EU 著作権指令の改正案に従ったものと思われる。

    投稿 タイトルなし・スニペットなし・画像なしの検索結果をGoogleがテスト中、EU著作権指令への対応海外SEO情報ブログ に最初に表示されました。

    Kenichi Suzuki

    【2018年総括と2019年展望】JADMA阿部会長が語るこれからの通販・EC業界[要旨]

    6 years 11ヶ月 ago

    公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)が1月11日に開いた新年賀詞交歓会で、冒頭のあいさつで登壇した阿部嘉文会長は、参加した500人以上の通販・EC企業の参加者に対し、変わりゆく業界動向を踏まえて今後の業界の見通しなどを語った。その内容を要約して紹介する。

    市場は拡大も、勝ち組・負け組が色分け

    2019年はラグビーW杯、2020年は東京オリンピック、2025年には大阪万博と、大きなイベントが目白押し。世界の人から見られる日本、世界の中の日本、という時代がいや応もなくやってくる。

    2018年はいろいろなことがあった。宅配問題は落ち着きを取り戻したが、災害が非常に多く、経済活動にも大きな影響を及ぼした1年だった。

    通販業界においては、通信などに関する技術革新が一層進み、(業務などに)非常に影響を与えた1年だったと感じている。

    通販市場の規模は年々拡大し、確実に成長している反面、勝ち組、負け組が色分けされつつあるネット社会、グローバル社会への対応など、さまざまな課題が待ったなしで突きつけられている

    平成の時代を振り返ると、通信販売は平成の時代とともに発展してきた。通販各社は時代の先頭を走ってきたのではないか。事業の中身だけではなく、2018年に話題となった働き方改革においても、一般的な価値観とは違う価値観でさまざまな働き方、環境を用意してきたということにも、そういったことが言えようと思う。

    こういった中、時代が大きく変わりつつある。ネットの発展とともに、社会はさらに新しいものを求める時代に突入しようとしている何を変えなければならないのか? 一方で、変わりゆく時代の中で通販本来の強みはどこにあるのか? こういったものを今一度考えてみる機会ではないだろうかと考えている。

    公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)の新年賀詞交換会であいさつした阿部嘉文会長
    阿部嘉文会長

    今後はコミュニケーションの質が問われる時代に

    課題はそれぞれの企業、ビジネスモデルよって異なるが、私自身はITなどの先端技術によるイノベーションだけで課題が解決されるわけではないと思っている。

    たとえば、F2転換と呼ばれる2回目以降の継続購入。店舗一般よりも通販は転換率が高い。通販は“Face to Face”ではないから人のつながりが弱いと思われるが、実はその逆。人と人のコミュニケーションをうまく取ることによって、企業が発展してきた。コミュニケーションの密度が高いのが通信販売の特徴である。

    通販はテレビなどとの相性がいい。そして、SNSとも相性がいい。通信販売はコミュニケーションを核として発展してきたビジネスである。

    ITやネットを生かした利便性の追求は、サービス業である以上、これからの時代は必須要件である。コミュニケーションの在り方次第で、特徴、ビジネスの価値、サステナビリティは伸びる余地、発展の可能性がまだまだあると考えている。

    価格中心のコミュニケーションになるかもしれない。一方で、価格だけではない価値を数多く持つことが通販の強みである。

    2019年10月に消費増税がある。政府が経済対策を行っている。過去2回の消費増税の際、消費増税の負担額は8兆円を超えていたが、今回は日本銀行の試算によると家庭の負担額は2.2兆円。消費増税は逆風ではあるが、(日銀の家庭負担の試算を見ると)今回はさほど大きな規模ではない。

    むしろ、新しい時代の変化のなかでどういったコミュニケーションを取るか、コミュニケーションの中でどういった価値を提供できるのか。コミュニケーションの質が問われる時代になる

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    高い教育効果を低コストで実現!教育研修で動画活用がオススメな4つの理由

    6 years 11ヶ月 ago

    高い教育効果を低コストで実現!教育研修で動画活用がオススメな4つの理由

    現在、多くの企業や教育現場で動画を使った研修や教育が実施されるようになっています。なぜさまざまな現場で動画が活用されるようになったのでしょうか。動画による教育研修には「情報がわかりやすい」「繰り返し視聴できる」「教育レベルを均一にできる」「コストを抑えられる」という4つのメリットがあるからです。この記事では、動画活用によるメリットを詳しく解説していきます。

    教育研修の動画はさまざまな場所で活用されている

    最近では、多くの企業や学校の社内研修、セミナー、ガイダンスなどに動画が活用されています。例えば、企業の新入社員研修や、年に一度の全社会議などでは、経営者のインタビュー動画を放映することで社員の士気を高め、共通の目標意識を持つよう促すという活用方法もあります。

    教育研修で動画の活用がオススメな4つの理由

    冒頭で動画活用がおすすめの理由を4つ述べましたが、それぞれのメリットについて、具体例を交えながらひとつずつ詳しく説明していきます。

    情報がわかりやすい

    動画が持つメリットのひとつに、情報がわかりやすいことがあります。例えば、文字・音声・画像・図などが一体となって情報を伝えられるということ以外にも、それぞれの要素に動きを加えることもできるので、情報のわかりやすさが増します。また、動画は見ることに加えて、音声や動きで理解することができるので、静止画と文字だけの解説よりもわかりやすいという特徴があります。

    繰り返し視聴できる

    動画の良さは、繰り返し視聴できる点にもあります。例えば、あるセミナーに参加し、その場でメモを取りながら話を聞いていると、その時は理解したつもりになっても、振り返った時に詳細に思い出すことは難しいです。しかし、動画を撮影すれば、何度でも視聴者が見たいシーンを観ることができますし、相手にも同じ動画を見せることができるので、詳しいことを相手に伝えることも簡単になります。つまり、動画であることで何回でもわからない点・気になった点を繰り返し視聴して理解を深めることができます。

    教育レベルを均一にできる

    情報と同じように、教育レベルの格差もあります。教えるのが上手な講師と教えるのが苦手な講師もいます。動画は、この教育レベルの格差を無くすことができます。同じ講師の講座を動画でオンライン視聴できることになれば、どこにいてもどんな時間でも視聴者は均一の指導を受けることができます。企業においても同じです。全国に店舗を持つ企業でも、全店舗にポイントを絞った動画を配布すればすべての店舗で同じ指導を提供することができます。つまり、複数名の講師による教育ではなく、ひとつの同じ動画ですべての社員の教育を行うので教育のレベルを均一にできるようになります。

    コストを抑えられる

    動画やウェブが発達する前には、社内の研修を行う際には、研修担当者が全国各地を飛び回って同じような話を全員にしてまわらなければならず、移動代やセミナーの会場代など研修自体の運用コストが大幅にかかっていました。しかし、現在はウェブも普及したことで、動画で講義や研修の動画を撮影すれば、後はオンラインで各店舗にその動画を配信することで、全国・全世界どこにいても同じ指導をすることができます。これにより、セミナー会場の場所代といったセミナー運営費が大幅に抑えることができるようになりました。

    教育研修に動画を活用した具体例

    動画はセミナーや展示会などのさまざまなシーンに活用できますが、ここでは教育研修での効果的な動画活用例について、動画制作サービスのCrevo(クレボ)の制作実績を参考に、より詳しく具体例を交えて解説していきます。

    売り場スタッフ向け研修用動画

    出典:Crevo制作実績

    この動画は、パルコで働くスタッフ向け「パルコが目指す24時間接客」研修用の動画です。この動画は新入社員の教育でも使えるほか、すでに働いているスタッフにも使えるような汎用性の高い内容になっています。実際に企業の集客にウェブを活用していこうというのは口で説明しても、理解するのは難しい面もあります。しかし、この動画のようにイラストを使って、お店の入り口はひとつではないことを視覚的に見せることで、よりイメージが湧きやすく、音声やナレーションも効果的に使うことで、視聴者であるスタッフのやる気を高める効果も期待できます。この他にも、実際に働く時の実務マニュアルを動画で制作することで、新入社員に業務の手順などを効率よく説明することもできます。

    商品マニュアル

    出典:Crevo制作実績

    この動画は、「ステンレス製結束バンドの専用工具」の使用方法を説明した動画です。この商品の使い方の説明も、説明書などの文字で見るより、動画で見たほうが具体的なイメージが湧きやすくなります。加えて、人に教えてもらうのもいいのですが、もしも1人の時に使い方がわからなくなってしまった場合、動画だとそのシーンをもう一度視聴することができるので、商品の使い方マニュアルは動画にすることで、より理解が深まります。

    営業マニュアル

    営業のレベルを均一化するためには、社内のトップセールスマンに同行し、その人の持つスキルなどを体感するという方法もありますが、そのためには時間やコストもかかります。何度も繰り返し同行することも厳しいでしょう。そこで、その営業のマニュアルを動画で作ればその悩みを解決することができます。トップセールスマンの営業ノウハウを動画にして教育すれば、セールスのレベルを均一化して営業レベルを上げることも可能になります。

    教育研修用の動画は自作と動画制作サービス利用のどちらがよい?

    実際に教育研修用の動画を制作しようと思った場合の選択肢は大きく分けて2つになります。1つは自社で作る。そしてもう1つは、動画制作サービスに依頼する方法です。この2つの方法のメリットやデメリットについて説明します。

    動画を自社制作する

    まず1つ目の、社内で使う動画を自社制作する場合のメリットとしては、低コストで制作できることにあります。自社の社員を使って動画を作るので、コストを抑えることができます。一方で、デメリットは、本来の仕事に注力するはずの社員が、動画制作をしなければいけなくなるので、社員の仕事量のバランスが崩れてしまう可能性があります。さらに、自社制作だとコストは安く済みますが、担当の社員が動画のプロでは無い場合、動画のクオリティが低くなってしまう場合もあります。

    動画制作会社を利用する

    動画制作サービスに依頼した場合のメリットは、豊富な事例から最適な表現方法などのノウハウを元に制作できることにあります。動画制作の専門家なので効率的に高品質の動画を短期間で作れますし、素材や表現バリエーションが豊富です。

    一方でデメリットは、自社制作と比べると手間がかかるケースがあることです。打ち合わせから内容のすり合わせまで、お互いにイメージを共有する必要があります。しかし、クオリティの高い自社だけのオリジナル教育動画が欲しいのであれば動画制作会社を利用することをおすすめします。

    教育研修に動画活用を検討してみよう

    これまで述べてきたように、教育研修に動画を使うメリットは数多くあります。加えて、多くの企業や教育機関が教育研修に動画を活用して高い効果をあげています。ぜひみなさんも、一度教育研修に動画を取り入れてみてはいかがでしょうか。動画の制作などを行うCrevoでも教育研修用の動画の制作実績がありますので、ぜひお気軽にご相談ください。

    Crevoの関連サービス

    マニュアル・HowToの動画制作・映像制作

    crevoAdmin

    自社ECサイトを強化するTSI傘下のサンエー・インターナショナル、その施策は? | 通販新聞ダイジェスト

    6 years 11ヶ月 ago

    TSIホールディングス傘下のサンエー・インターナショナルは、実店舗との連携を強化して自社EC売上高を伸ばしている。

    店頭からEC送客で成果、雑貨などのネット限定品も好調

    同社は、「アドーア」と「ヒューマンウーマン」「ジルスチュアート」「アッシュ・スタンダード」の4ブランドを手がけるが、店舗数や商品の価格帯、認知度などが異なるため、それぞれのブランドに合ったEC強化策に取り組んでいる。

    今上期(3~8月期)におけるTSIグループ全体のEC売上高は前年同期比13.9%増の140億円強だが、サンエー・インターナショナルのEC売上高は同30%増と高成長を維持。とくに、EC売上高に占める自社ECの割合が50%超と高く、グループの自社EC売り上げをけん引している。

    2019年上期(2018年3~8月期)におけるTSIグループ全体のEC売上高は前年同期比13.9%増の140億円強
    TSIグループの2018年3~8月期における売上高(画像は編集部が決算説明会資料をキャプチャして追加)

    上期はリアル店舗との連携を強化。店頭スタッフがスマホアプリのダウンロードやEC会員登録を促し、消費者がリアル店舗に来店できないときでもリーチできる層を増やしてEC送客につなげた

    顧客が来店しているときでも、例えば、店頭で欠品している商品があれば自社通販サイトでの購入を薦め、送料分はクーポンで負担できることを伝えて再来店の手間をかけない提案も行う。同社では店舗ごとにクーポンコードを設けているため、クーポンを利用したEC購入については送客した実店舗の評価に反映させることでリアル店舗の協力を得ている。

    同施策は実店舗数が約70店舗と多い「ヒューマンウーマン」でとくに実績が大きく、自社EC比率を押し上げているのに加え、実店舗からの送客分が自社EC売上高の2割程度を占めるまでに拡大している。

    サンエー・インターナショナルの「ヒューマンウーマン」
    「ヒューマンウーマン」の公式通販サイト(画像は編集部が追加)

    「ヒューマンウーマン」については、顧客属性から店舗を3つのタイプに分け、タイプ別のMDを組んでいるが、自社ECではすべての商品をそろえているため、「店頭スタッフが自分の店舗にはないアイテムをEC経由で案内することもできる」(倉田亮マーケティング室Webセクションチーフ)とする。

    一方、「ジルスチュアート」ではスマホアプリを運用していないため、メルマガ会員の獲得強化に加え、2018年春夏シーズンにはLINE@のアカウントを開設。自社ECで利用できるシークレットクーポンの付与やフラッシュセール直前告知などメルマガやLINE@だけで配信する特典を用意して新客開拓を進めている。

    同ブランドは認知度が高く新規流入も多いものの、商品単価が高いため、「サイト訪問者にいかに買ってもらうかが課題」(倉田チーフ)で、コンバージョン率の高いメルマガなどを通じて会員化を図ることで初回購入につなげる。

    プロモーション面では、雑誌などでブランドを露出する際はEC別注品やEC先行販売アイテムなども打ち出す戦略が奏功。EC限定品の販売が好調で、とくにネットでも買いやすい雑貨の動きがいいという。

    同社によると、EC限定品は好調なものの、通常アイテムの販売は計画に達していなかったという。ただ、6月にバニッシュ・スタンダードが提供する店頭販売員向けのコーディネート画像投稿アプリ「スタッフスタート」を導入。サイト訪問者が参考にできるコーディネートのコンテンツが充実したことで、通常アイテムやアパレル商材の販売比率が高まっているようだ。

    販売員のコーデ画像を充実、経由売上6割のブランドも

    サンエー・インターナショナルは、店頭販売員が撮影したコーディネート画像を簡単に通販サイトやSNSに投稿できる業務用アプリ「スタッフスタート」を導入し、自社EC売上高の底上げにつなげている。

    同アプリはコーデ画像経由で商品が購入された場合、当該コーデを投稿したスタッフが分かるため、評価にも反映できるツールだ。同社では顧客へのウェブアンケートを通じ、サイズ感や着こなしに関するコンテンツの充実を望む声が多く、同ツールであれば販売員が隙間時間にコーデ投稿できるのに加え、スタッフの身長も記載することでリアルな着こなしの参考になることからコンバージョン率の改善も期待できると判断。まずは人気ブランドの「ジルスチュアート」と「ヒューマンウーマン」で同ツールの運用を開始した。

    とくに、「ジルスチュアート」の自社ECでは導入初月の2018年6月から売り上げの約50%がショップスタッフのコーデ画像経由となるなど成果がすぐに表れた。同比率は「スタッフスタート」導入サイトの平均値よりも高いようで、同ブランドの場合は外国人が着用モデルを務めていることから、体型が消費者と近い販売員の着こなしを参考にしてもらうためにも同ツールを導入したことが奏功した。

    サンエー・インターナショナルの人気ブランドの「ジルスチュアート」と「ヒューマンウーマン」に通販サイトやSNSに投稿できる業務用アプリ「スタッフスタート」を導入
    「ジルスチュアート」に導入した業務用アプリ「スタッフスタート」(画像は編集部が追加)

    同ブランドでは下期(18年9月~)に入るとコーデ画像の販売が自社EC売上高の60%を占めるまでに拡大。「商品購入に必要な情報として機能している」(倉田亮マーケティング室Webセクションチーフ)という。

    「ジルスチュアート」は“高見せ”させたいブランドのため、モデルを起用したコンテンツがトップページの上部に並び、スタッフコーデは最下部に配置しているものの、新着商品を中心にコーデ画像を投稿しているため更新頻度、情報鮮度が高く、PV数はトップページの次に多く、スタッフコーデ画像非経由に比べてコンバージョン率は3~4倍に高まるという。また、新着商品の投稿が多いことからプロパー品にも効果があるとする。

    同ブランドでの実績を受け、10月には「アッシュ・スタンダード」に、11月上旬には「アドーア」にも「スタッフスタート」を導入。同社が手がける4ブランドすべてで運用を始めている。

    サンエー・インターによると、自社EC売上高が拡大しているものの、実店舗しか利用していない顧客はまだ多く、そのうち、シーズン中に1回しか購入しない消費者の割合も高いことから、店頭スタッフのリアルなコーデ情報は次の購入を促す上でも大事だという。

    一方、「アッシュ・スタンダード」では現在、スタッフコーデをトップページの一番上に配置している。16年にスタートし、認知度が他ブランドに比べて低いため、コーデ画像をVMD戦略に則って目立つ位置に掲載するとともに、インフルエンサーの投稿コンテンツもサイト上部で展開することで買い上げにつなげる狙いだ。

    ブランドによってコーデ画像の戦略は若干異なるが、各ブランドとも1週間で更新するコーデ投稿数を決め、運用に慣れてきたら対象の店舗数、スタッフ数を増やす形で段階的に導入を進めている。投稿画像のクオリティーを高めるために、慣れたスタッフによる講習会も実施。コーデ投稿を続けることで、店頭に立つスタッフの着こなしの質も上がると見ている。

    ただ、ブランド側が良いと思うコーデと、消費者に支持されるコーデが違うケースもあり、各ブランドのMD戦略をベースにしながらも、「コーデ経由売り上げの大きいスタッフが着たいと思うアイテムを増やすこともあっていい」(倉田チーフ)としている。

    運用面の課題としては、スタッフが少ない店舗では何人も売り場から離れられないため、コーデ画像をセルフ撮影できる体制を整備する必要があるようだ。

    通販新聞

    オンワードがデジタル戦略子会社設立、社長に元ベイクルーズEC統括・村田昭彦氏

    6 years 11ヶ月 ago

    オンワードホールディングスは3月1日、グループのEC事業やデジタルマーケティング事業を担う完全子会社「オンワードデジタルラボ」を設立する。1月11日に発表した。

    オンワードグループのデジタルトランスフォーメーション実現に向け、体制を強化して事業戦略を加速させる。

    代表取締役社長には、オンワードホールディングスの村田昭彦常務が就任する(現職と兼任)。村田氏は2018年1月まで、アパレル企業のベイクルーズでEC統括を務めていた。

    2018年9月1日付でオンワードホールディングス常務執行役員・デジタルトランスフォーメーション担当に就任した。

    オンワードデジタルラボの資本金は1億円。従業員数は50人を予定している。本社は東京・港区。

    オンワードHDはEC売上高275億円を計画

    オンワードホールディングスの2018年2月期における国内EC売上高は、前期比37.9%増の189億3700万円だった。海外事業は同22.7%増の13億3200万円。

    オンワードメンバーズ会員は期末時点で204万人(同28%増)。直営ECサイトの比率はグループ全体の約75%。

    2019年2月期のEC事業の売上高計画は、前期比35.7%増の275億円。国内約258億円、海外約16億円という内訳。

    2018年3~8月期(中間期)のEC売上高は113億7700万円で、前年同期比31.4%増だった。

    オンワードホールディングスのEC売上高
    オンワードホールディングスのEC売上高(画像は編集部が決算説明会資料からキャプチャ)
    渡部 和章
    渡部 和章

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