ネットショップ担当者フォーラム

【4/10開催の無料イベント】シニア層、若年層を獲得するためのヒントが学べる「ネットショップカンファレンス2021」

5 years ago

一般社団法人イーコマース事業協会は4月10日(土)、設立19周年の記念イベント「ネットショップカンファレンス2021」をオンラインLIVEで開催する。会員、非会員ともに参加費は無料。

▼「ネットショップカンファレンス 2021 特設ページ

特別講演

  • 「どう攻略!新しい大人市場~50代以上をネットでカネのなる木に?~」
    (人生100年時代未来ビジョン研究所 所長 阪本節郎氏)

テーマは「シニア攻略」。人口ピラミッドで最大のシニア層の意外な消費行動の解説、シニア層と長期に渡りビジネスを展開することができる攻略法などを披露する。

基調講演

  • 「ズレているおじさんが気づいていない若者の情報行動」
    (法政大学社会学部メディア環境設計研究所長 藤代裕之氏)

ステレオタイプで考えがちな若者のリアルな行動実例と豊富なデータを用いて解説。情報収集から生まれる消費行動を学び、将来の顧客像がどういったものになるのかを説明する。

第13回全国ネットショップグランプリ

ECサイトを半年以上運営しているECサイト運営企業を対象に表彰するアワード。話題性やデザイン性、専門性、社会貢献など多様な観点からECサイトを評価する「第13回全国ネットショップグランプリ」の受賞店舗を表彰する。

「ネットショップカンファレンス2021」について

  • 日時:4月10日(土)12:50~18:00
  • 会場:オンライン(ZOOM)
  • 参加費:協会会員、非会員ともに無料
  • 主催:一般社団法人イーコマース事業協会
  • 詳細と申し込みhttps://www.ebs-net.or.jp/2021comference/
瀧川 正実
瀧川 正実

大阪府警がアフィリエイターを書類送検/休業支援金の中小企業向け申請期限を5月末まで延長【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

5 years ago
2021年4月2日~8日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. アフィリエイター摘発の衝撃。狭まる「アフィリエイト広告」の包囲網

    2021年3月17日に大阪府警が薬機法違反の疑いでアフィリエイターを書類送検しました。府警の動向や2020年7月の「ステラ漢方事件」を受け、事業方針転換や審査基準を厳しくする企業も出てきています

    2021/4/7
  2. 休業者が直接申請できる「休業支援金」の中小企業向け申請期限を5月末まで延長

    「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」(休業支援金)の中小企業向けに関する申請期限を5月31日(月)まで延長。申請期限延長の対象は2020年4月~12月の休業分

    2021/4/6
  3. ファーストリテイリングが有明本部に「自社スタジオ」「新拠点のカスタマーセンター」など開設

    ユニクロの本部「UNIQLO CITY TOKYO」やジーユー本部などのグローバルヘッドクォーターが入る有明本部の4階を改装。撮影スタジオ、Web制作専用ワーキングスペース、仮想店舗などを設置した

    2021/4/8
  4. しまむらのEC売上高は約17億円。店舗受け取りが約9割のワケと今後の戦略

    しまむらが発表した2021年2月期のEC売上高は約17億円。2022年2月期は50億円、2024年2月期には約120億円まで拡大する計画

    2021/4/7
  5. “コロナ特需”で出荷急増!? それでも品質の落ちない物流センターのシステムとマテハン機器とは?

    『EC通販で勝つBPO活用術』(高山隆司/佐藤俊幸 著 ダイヤモンド社 刊)ダイジェスト(第11回)

    2021/4/8
  6. コメリが通販+店舗網+タクシー買物代行でアプローチする「買い物難民」救済策

    カタログ販売の「コメリまごころ便」を通じてカタログ衛生用品・介護用品・日用品などを販売、商品はつくば市内のタクシー事業者が届ける

    2021/4/8
  7. 横浜DeNAベイスターズの観客動員数を1.8倍にしたマーケティング戦略

    2019年シーズンの年間来場者数228万人と過去最高を記録した「横浜DeNAベイスターズ」。観客動員数やグッズ売上を大きく伸ばしたベイスターズがこの先に描く成長戦略とは?

    2021/4/6
  8. 「配信率」見逃していませんか?Eメールをマーケティング戦略に活かす3つのポイント

    デジタル化が進んだ今こそ、顧客と直接つながるために不可欠なEメールを戦略的に活用していきましょう

    2021/4/8
  9. 日本郵便が郵便物、ゆうメールの土曜日配達を休止。配送日数は1日程度繰り下げへ

    2021年10月以降、普通扱いとする郵便物および「ゆうメール」の土曜日配達を休止する

    2021/4/7
  10. アダストリアのEC売上は23%増の538億円、EC化率は30.6%。自社EC売上の半数はスタッフのスタイリング投稿経由【2021年2月期】

    「.st(ドットエスティ)」を展開するアダストリアの2021年2月期におけるEC売上高は、前期比23.4%増の538億円。EC化率は30.6%。EC化率の内訳は自社ECが約15.9%、モールなどの他社ECは14.7%

    2021/4/6

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    ユニクロの国内EC売上高、中間期は4割増の738億円【2021年度】

    5 years ago

    ファーストリテイリングが4月8日に発表した2020年9月-2021年2月期(中間期)の連結業績によると、国内ユニクロ事業におけるEC売上高は前年同期比40.5%増の738億円だった。

    連結売上高は同0.5%減の1兆2028億円。国内ユニクロ事業は同6.2%増の4925億円だった。国内ユニクロ事業に占めるEC売上高の割合は15.0%。

    今期のユニクロでは、ライブコマース「UNIQLO LIVE STATION」などをスタート。EC売上高が大幅に増加したものの、EC関連の物流費は金額ベースでは前年と同水準に抑えることができ、効率化が進んでいるという。

    ジーユー事業のEC売上高は同約4割の増収。店舗受け取りなど店舗とECのサービスを融合したO2O(Online to Offline)が好調だったことや、アプリを通じた情報発信を強化したことが奏功した。

    ファーストリテイリングの2020年8月期(通期)連結決算では、国内ユニクロ事業のEC売上高は1000億円を突破、前期比29.3%増の1076億円だった。

    ファーストリテイリングが10月15日に発表した2020年8月期連結決算によると、国内ユニクロ事業のEC売上高が1000億円を突破、前期比29.3%増の1076億円となった
    国内ユニクロ事業のEC売上高推移(画像はIR資料から編集部が作成)

    ジーユー事業は通期EC売上高を公表していないものの、EC売上構成比を公表しており、それによると約9%。ジーユー事業の売上高は2460億円だったため、EC売上構成比から算出したEC売上は約221億円となる。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    セブン&アイのEC売上は1041億円で3.9%増。ニッセンHDは営業赤字3.5億円【2020年度】

    5 years ago

    セブン&アイ・ホールディングスの2021年2月期におけるEC売上高は、前期比3.9%増の1041億3800万円だった。

    売上構成比率の高いネットスーパーが前期比2ケタ減となったが、イトーヨーカドーやセブンネットショッピングが2ケタ増となり、増収をけん引した。

    セブン&アイHDのEC売上高は、グループを横断したECサイト「omni7(オムニ7)」を通じた売上高の合計。ニッセンホールディングスの売上高は含まない。

    ブランド別の売上高は、「セブンネットショッピング」が同18.1%増の236億8800万円、食品宅配の「セブンミール」は同0.3%増の233億7400万円、「イトーヨーカドー」は同38.2%増の75億300万円、イトーヨーカドーの「ネットスーパー」は同10.1%減の357億3400万円だった。

    このほか、「アカチャンホンポ」は同7.9%増の70億円、「そごう・西武」は同23.7%増の50億4100万円、「ロフト」は同52.8%増の17億9400万円で、それぞれ増収となっている。

    セブン&アイグループのEC売上(画像は決算補足資料から編集部がキャプチャ、一部を加工した)

    なお、ニッセンホールディングスの2021年2月期連結業績は、売上高が前期比0.3%増の380億5600万円だった。売上総利益は同3.0%増の186億5700万円、販管費は同3.9%増の190億800万円で、営業損益は3億5100万円の赤字(前年同期は1億8400万円の赤字)となった。

    石居 岳
    石居 岳

    コメリが通販+店舗網+タクシー買物代行でアプローチする「買い物難民」救済策

    5 years ago

    コメリは茨城県つくば市のタクシー買物代行事業に参画、外出での買い物が難しい消費者に向けて、カタログ販売の「コメリまごころ便」を通じてカタログ衛生用品・介護用品・日用品などを販売する取り組みを始めた。

    「コメリまごころ便」は、衛生用品・介護用品・日用品などをカタログ販売するサービスで、電話やネットで受注する。

    コメリの「コメリまごころ便」
    「コメリまごころ便」(画像はつくば市の公開資料からキャプチャ)

    つくば市のタクシー買物代行サービスは、新型コロナウイルスが心配、店までの交通手段がない、外出できない、ネット注文ができないといった消費者に向け、タクシー事業者が商品を自宅などまで配送する行政サービス。スギ薬局、カスミが参画している。

    消費者は「コメリまごころ便」から必要な商品をタクシー事業者に電話やFAXで依頼。注文を受けたタクシー事業者は、コメリが展開している店舗取り置きサービスを利用してつくば市内のコメリ店舗で商品を受け取る。その商品を消費者にタクシーで配送する仕組み。

    商品代金・買物代行利用料金は、消費者へ注文商品を配送した際にタクシー事業者が徴収する。配送手数料は300円。

    「買い物難民」といった社会問題の解消につなげると同時に、「コメリまごころ便」を通じた新規利用者の獲得なども期待する。

    コメリの2020年3月期における通販・EC売上高は126億円でEC化率は3.6%。ECサイトで注文した商品を店頭で受け取れる店舗取り置きサービスの件数は年々増加しており、2020年3月期は前の期と比べて約1.3倍の2万3000件。2021年3月期は3万件を見込んでいる。

    コメリがEC化率10%をめざし、EC事業を強化 EC売上とEC化率
    EC売上・EC化率の推移(画像は決算補足説明資料から編集部がキャプチャ)
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    ファーストリテイリングが有明本部に「自社スタジオ」「新拠点のカスタマーセンター」など開設

    5 years ago

    ファーストリテイリングは、ユニクロの本部「UNIQLO CITY TOKYO」やジーユー本部などのグローバルヘッドクォーターが入る有明本部の4階を改装し、撮影スタジオ、Web制作専用ワーキングスペースなどを設置した。

    ユニクロ、ジーユーなどのグループブランドが利用できる撮影スタジオを4月から本格的に稼働した。企業が独自所有するスタジオとしては5950平方メートルと日本最大級。写真や動画が撮影できる大型スタジオ、自然光でも撮影できるスタジオも開設した。

    ファーストリテイリングは有明本部を改装、撮影スタジオ、Web制作専用ワーキングスペースなどを設置
    日本最大級のスタジオという
    ファーストリテイリングは有明本部を改装、撮影スタジオ、Web制作専用ワーキングスペースなどを設置
    複数の撮影を同時進行で行えるスタジオ

    Web制作部門専用のワーキングスペースも設置し、最新の商品や着こなしの情報をデジタルに変換、いつでも顧客に情報として届けられる体制を整えた。

    現在、山口本社内のカスタマーセンター拠点に加え、同フロア内にカスタマーセンターの新拠点を開設する。世界中から集まる顧客の声や要望をダイレクトに経営や本部社員に届け、リアルタイムに商品・サービス開発に活用する体制にする。

    ファーストリテイリングは有明本部を改装、カスタマーセンターを設置
    インハウスのカスタマーセンターを設置

    有明本部の改装後のレイアウトは次の通り。

    • 6階:UNIQLO CITY TOKYO(ユニクロ本部)
    • 5階:ジーユー本部、PLST本部
    • 4階:撮影スタジオ(約5950平方メートル)、Web制作専用ワーキングスペース(約991平方メートル)、仮想店舗(標準店約1157平方メートル・大型店約1983平方メートル/各1店舗)、カスタマーセンター(991平方メートル)、その他、執務スペース、ホール、スポーツジムなど
    • 3階:倉庫
    • 2階:倉庫
    • 1階:倉庫・搬入口
      ※1フロア 1万6528平方メートル

    ファーストリテイリングは2017年春から、本格稼働している物流施設と一体型のオフィス「有明本部」を基点に、リアルとネットの融合を進め新たなビジネスモデルの構築を進めている。

    情報製造小売業への変革をめざすその取り組みは「有明プロジェクト」と呼ばれており、顧客と店舗、本部、生産拠点、物流拠点などをITでつなぐことで、顧客を深く理解し、顧客が求めている商品だけを作り、最適な形で届ける仕組みをめざしている。

    ファーストリテイリングの2020年8月期連結決算によると、国内ユニクロ事業のEC売上高は、前期比29.3%増の1076億円。実店舗を含む国内ユニクロ事業の売上収益は同7.6%減の8068億円。売上構成比は2019年8月期の9.5%から13.3%へ上昇した。

    ジーユー事業の2020年8月期売上高は前期比3.1%増の2460億円。決算では通期のEC売上構成比を公表しており、それによると約9%。前期比約6割の増収だったという。EC売上構成比から算出したEC売上高は約221億円となる。

    石居 岳
    石居 岳

    「配信率」見逃していませんか?Eメールをマーケティング戦略に活かす3つのポイント | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

    5 years ago
    デジタル化が進んだ今こそ、顧客と直接つながるために不可欠なEメールを戦略的に活用していきましょう

    デジタル化が進んだ今、顧客と直接つながるためにはEメールが不可欠です。しかし、マーケティングに活用するには戦略を立てなければいけません。データベースを駆使して、できるだけ多くの潜在顧客にメールを送るというデフォルトのアプローチでは、売り上げを伸ばせないだけでなく、企業の評価を落とすことにもなりかねないからです。では、どのようにEメールを活用すれば成果につながるのでしょうか?

    デジタルで先手を打たなければ、後手に回る

    2020年のサイバーマンデー(11月30日)では多くのブランドが、例年以上に早くホリデーシーズンのプロモーションを開始し、EC売上は史上最大となる100億ドルを記録しました。

    米国の消費者がいくらオンライン購入に費やしたか(2020年11月1日〜12月31日)
    消費者がホリデーシーズン(2020年11月1日〜12月31日)にオンライン購入にいくら費やしたか(画像:Adobe「2020 Holiday Shopping Trends」より編集部が作成)

    不確定要素の多かった2020年のホリデーシーズンでECが成功を収めたことにより、ECのさらなる可能性が裏付けられたと言えるでしょう。よりわかりやすく言うと、ブランドは2021年、デジタルで先手を打たなければ後手に回るということです。

    重要指標「メールの配信率」をおさらい

    デジタル化が進んだ今でも、顧客と直接つながるために不可欠なのはEメールです。ただ、マーケティング活用は戦略的に行なわなければいけません。

    Eメールマーケティングで忘れられがちなのがメールの配信率。メールがスパムフォルダに入ったり、メールボックスのプロバイダにブロックされたりせずに、消費者の受信箱に届く確率を表しますメールの配信率によって、スパムとして振りわけられることなく、大多数にメールを無事に送信ができるかどうかが決まります

    配信率には、送信者としての評価、メールへのエンゲージメント、コンテンツの質、インフラなど、いくつかの重要な基準が影響します。

    なぜデジタルファーストの世界で、配信能力がさらに重要になるのでしょうか? ホリデーシーズンに初めて商品をECで購入する人が増たことで、ホリデーショッピングはブランドのファンを作り、LTV(顧客生涯価値)を高める良いきっかけになりました。Eメールはこれらの新しい顧客に直接語りかけることができる数少ないチャネルの1つであり、彼らが見たいと思うコンテンツを適切なタイミングで提供することができます。

    しかし、すべてのEメールが同じように受け入れられるわけではありません。デジタル環境で顧客と接する時、送信者は特に、配信頻度に注意しなければなりません(メッセージが読まれないまま放置されると、評価が悪くなります)。

    また、しばらくコンタクトしていなかった古い顧客に突然連絡して、その顧客をさらに遠ざけてしまわないように注意しなければなりません(もしくは、その顧客はすでにメール受信を停止しているでしょう)。

    複雑に聞こえるかもしれませんが、これらの課題の多くは自社の責任なのです。デジタルファーストに取り組む際、メルマガ購読者の受信箱に確実に届くようにするために、2021年の計画に組み込むべき3つの戦略をご紹介します。

    米Amazon.comのトップページ
    米Amazonは2020年のホリデーシーズンで過去最高の売り上げを記録した(画像:サイトよりキャプチャ)

    1. メルマガ購読者をセグメント、直接語りかける

    メルマガ購読者リストの管理は、効果的なコミュニケーションの鍵です。メールアドレスの配信可否を検証するサービスやハードバウンス(ドメインやメールアドレスが存在しないなど、宛先不明の恒久的なエラー状態)は、利用されていないアカウントを追跡し、あなたのブランドの評価を守るのに役立ちます。

    リストを更新する際、5年間メールを開いていない人全員にメールを送信するのではなく、より戦略的かつ選択的に行いましょう。エンゲージメントを最大化するために、季節ごとの取り組みや過去の購買データを考慮しましょう。

    また、それぞれの顧客データに基づいて、パーソナライズされたプロモーションやコンテンツを追加することも検討してください。すべての人が同じものを必要としているわけではない、ということを忘れないでください。

    購入見込みの高い顧客にだけ、割引を提供しましょう。また、過去に同じカテゴリーの商品を購入したことがある顧客にのみ、新商品情報を送りましょう。オーディエンスに関連性の高いコンテンツを提供することで、エンゲージメントの可能性を高めることができます。

    顧客も人間です。あなたのブランドに対して、それぞれのイメージを持っていることでしょう。透明性のあるメッセージを心がけてください。もし、ある人が特定の時期にお金を使う傾向があり、ホリデーシーズンに商品を購入していたことがわかっている場合は、メールの件名は次のように表現してみましょう。

    ホリデーシーズンは終わりましたが、自分へのご褒美をあげちゃダメなんてことはありません!

    2. 送信頻度と配信停止数の両方に基準を設定する

    顧客は、ホリデーシーズンには頻度の高いコミュニケーションを期待しますが、それ以降はメールへの許容範囲が狭くなります。どのくらいの頻度で誰にEメールを送るかをテストする際は、最もアクティブな顧客から始めて、その後であまりエンゲージメントの高くない顧客に向けて送信します。

    たとえば、現在送信している週3通のメールで高いエンゲージメントが得られている場合のみ、週に4~5通のメールを送信することを検討します。そうでない場合は、週に送るメールの総数を減らすことを考えましょう。

    エンゲージメントに基づいて顧客をグループ化することは、ブランドの評価を守るだけでなく、エンゲージメントの低いメールの総数を減らすことにもつながります。

    配信停止に関しては、顧客理解に繋がるオプションを戦略的に導入することを検討してみましょう。一回で全てを配信停止にするのではなく、複数のコミュニケーションを提供して、オプトインまたはアウトすることができるようにするのです。そうすることで、顧客は興味のあるコンテンツを選ぶことができ、ブランドは今後のコミュニケーションをパーソナライズするための情報を得ることができます

    「ZOZOTOWN」のクーポン付きメール例
    「ZOZOTOWN」がユーザーに送付するクーポン付きメール例

    3. 結果が出ない場合は、同じことを繰り返さない

    メーリングリストの全員に40%オフの割引コードを送る前に、過去のデータを見てみましょう。休眠顧客に再アプローチした過去の取り組みはどうでしたか? リターンはありましたか? 売り上げを伸ばせても、多くの配信停止依頼が来ていませんか? これらの情報をもとに、リスクとリターンが見合っているかどうかを判断し、顧客との相性が良いチャネルでの発信を検討します。

    メールの配信には結果が伴います。現在の取り組みが今年の残りのパフォーマンスの行方を決定します。たとえば、ホリデーシーズンに凡庸で特徴のないEメールを積極的に送った結果、1月には配信数が急減したブランドがありました。

    ◇    ◇   ◇

    メールキャンペーンを成功させるためには、配信率を後回しにするのではなく、最優先するべきです。顧客はデジタルファーストの世界に完全に適応していますが、その代償として、競合他社からの連絡に影響を受けやすくなっています。

    Eメールで直接顧客に話しかけるだけでなく、パーソナライズされた体験(割引や商品のレコメンデーションなど)を提供することで、顧客をコンバージョンさせ、再び購入してもらうことができます。将来に向けて、長期的で健全なデジタル戦略を念頭に置き、準備を進めていきましょう。

    この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

    Digital Commerce 360
    Digital Commerce 360

    “コロナ特需”で出荷急増!? それでも品質の落ちない物流センターのシステムとマテハン機器とは? | 『EC通販で勝つBPO活用術』ダイジェスト

    5 years ago
    『EC通販で勝つBPO活用術』(高山隆司/佐藤俊幸 著 ダイヤモンド社 刊)ダイジェスト(第11回)

    アフターコロナ時代に求められる物流センターの第2の条件は、出荷増でも品質の落ちないシステムとマテハン機器を装備していることだ。前回ご紹介した第1の条件である人員規模と同じように、システムや設備機器においても出荷量の波動、特に出荷増に対応できるキャパシティーが必要である。

    この条件を満たしていない物流センターでは、人員が足りていたとしても、コロナ特需のようなケースでは注文の集中をさばききれず、パンクする危険がある。

    通販20年のノウハウが詰め込まれた独自システム

    スクロール・ロジスティクス・センター浜松西(SLC浜松西)は、カタログ通販で60年以上の歴史を持つ株式会社スクロールの物流センターと併設されており、敷地は1万5,000坪、建物の延べ床面積は2万坪以上の巨大なセンターだ。この物流センターをコントロールしているのが、EC物流受託20年のノウハウをつぎ込んだ自社開発のシステム「L-spark」である。

    「L-spark」は、いわゆる「WMS」の1種だ。「WMS」とは「Warehouse Management System」の略で、倉庫管理システム、または在庫管理システムと訳される。WMSの大きな機能は3つあり、EC物流の優劣はWMSで決まるといわれる。

    在庫管理(入荷、検品、保管、ピッキング、出荷等の在庫管理)
    ② 出荷指示データからの伝票類出力
    出荷進捗管理

    ①在庫管理

    「在庫管理」では、入荷検収時に事前に送られてきた「入荷予定データ」をもとに、入荷した商品個々のバーコードラベルを読み取ることで、正確な入荷検収が可能となる。

    また入荷検収後、商品を商品保管棚入れる際に、棚のロケーションバーコードと商品のバーコードを読み取り、どこの棚に商品が保管されているか管理していく。 食品など賞味期限のあるものについては、ロットごとの賞味期限と出荷期限をデータで保持するのもWMSの役割となる。

    ②出荷指示データからの伝票出力

    「出荷指示データからの伝票類出力」では、作業効率改善のためのさまざまな機能がWMSに付加されている。ここがWMSの優劣を決めるところでもある。

    例えば、顧客からの注文が10行でオーダーピッキングする場合、顧客のオーダー順にピッキンングに行くと、棚の間を行ったり来たりしなければならない。そこで、WMSで一番効率的なピッキング順に指示書を作成する。下図は1つの例だ。

    図 WMSによるピッキング指示書の例
    WMSによるピッキング指示書の例

    顧客のオーダー順はバラバラだが、WMSが作成するピッキング指示書では、棚番順にピッキングする指示になっており、担当者(ピッカー)は一筆書きを描くように効率的に動き、ピッキングが完了する。より効率的にピッキングを行うために、複数人分のオーダーを統合し、まとめてピッキングしてきた後、個々の顧客に振り分ける方法もある。ピッキングする棚の粒度が細かくなるため、さらにピッキング効率はアップする。

    下の写真は「GAS(Gate Assort System)」という仕分けを補助するマテハン機器だ。

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    GAS(Gate Assort System)

    32個のゲートがあり、商品のバーコードを読むと購入客の伝票が入っているゲートが開き、そこに商品を入れる仕組みだ(伝票は事前に各ゲートに割り振られている)。GASを使うと、32人分のピッキングをまとめて棚番順に行い、その後、仕分けることで作業効率が上がる。スクロール360で導入したところ、初日にして導入前比160%の効率化ができた。

    このようにWMSはECショップの特性に合わせて、出荷効率の上がる作業手順を用意していく。自社物流ではなかなか投資できないマテハン機器でも、EC専用の物流倉庫であればいろいろなショップと共有しながら投資していけるのも強みとなっている。

    ③出荷進捗管理

    「出荷進捗管理」では、当日の出荷予定数と実際の出荷指示数のギャップをいち早く察知し、シフトを組むことが重要だ。出荷予定が1,000件だったが、テレビ番組で取り上げられて3,000件なった時、作業の進捗率が高いショップの人員を、波動が出たショップに移すのである。

    下の写真は、物流センターのコマンドルームの壁に掛かっているクライアント別の進捗率一覧だ。当日の出荷指示件数に対して進捗状況がひと目でわかる。マネージャーはこのモニターで状況を把握し、適切に要員の配置替えを行い、当日内にすべてのECショップの出荷が完了するように運営している。

    写真 クライアント別進捗率一覧を映すモニター
    クライアント別進捗率一覧を映すモニター

    まだある「L-spark」の付加価値機能

    スクロール360独自のWMS「L-spark」には、こうしたWMSの3大機能に加え、より進化した特長的な付加価値機能が備わっている。それを紹介しておこう。

    ①送り状のオンデマンド印刷機能

    「L-spark」では、顧客別の送り状は注文データと商品検品データが合って初めて印刷される。そのため印刷がされる前の段階であれば、キャンセルも住所変更もWebから操作できるようになっている。

    ECショップにキャンセルが入った場合、「L-spark」の管理画面でその顧客の送り状が印刷されたかどうか確認し、印字前であればECショップは出荷キャンセルボタンで出荷を止められる。いちいち物流センターに電話する必要はない。住所の修正も同じ操作だ。

    ②物流KPI分析機能

    物流現場にはさまざまな経営指標データがある。入荷したら仕入れと商品在庫、出荷したら売上といったデータがWMSに残るので、それを集計し、月次でECショップに紹介するようにしている。

    例えば「2か月以上出荷のない商品リスト」「商品の在庫点数と1か月の出荷点数からの在庫の消化月数」などだ。「発注ミスで今ある在庫がなくなるまで10年かかる」といった商品が発見されるときがある。

    ③動画再生システム

    商品を検品梱包する作業場には、動画撮影するカメラが設置されており、動画は2か月程度保存される。「3点注文したのに2点しか入っていなかった」といったクレームが入った場合、その顧客の出荷を担当した作業員の作業した時間にさかのぼって、動画が確認できるようになっている。これが動画再生システムだ。

    顧客のクレームから、どの受注ナンバーの出荷作業かを割り出し、それを担当した作業員と作業時間を特定する。出荷作業が完了するごとにタイムスタンプを記録しているのでさかのぼるのは容易だ。

    下の写真は、クレームのあった作業時間の再生動画の画像だ。商品の画像までは鮮明に映っていないが、何個封入したかははっきりと確認できる。

    写真 動画撮影カメラ
    動画撮影カメラ
    写真 画再生システム
    動画再生システム
    写真 録画された作業風景
    録画された作業風景

    月に2~3回、動画確認の依頼が入るが、誤送はほぼゼロだ。もともと、間違えて出荷できないシステムを採用している。納品明細書と商品のバーコードを読んで、合っていなければ送り状がでないシステムのため、誤送の確率は0.0016%以下だ。

    ただし、ゼロでないのは、やむなく短期バイトや派遣を入れた場合に誤送が起こることがあるからだ。スクロール360のルールでは、複数点の検品の場合は、必ず1点ずつバーコード検品をすることになっているが、短期バイトがこのルールを破り、1点のバーコードを複数回読んで間違った点数なのに、合ったと勘違いして封入してしまったことがある。

    決められたルールを破ったケースがほとんどであり、現在は極力、短期バイトや派遣を入れない体制で運営している。

    ◇◇◇

    次回は第3の条件「多拠点化への対応」について解説する。

    この記事は『EC通販で勝つBPO活用術』(ダイヤモンド社刊)の一部を編集し、公開しているものです。

    EC通販で勝つBPO活用術 ─最強のバックヤードが最高の顧客体験を生み出す

    EC通販で勝つBPO活用術
    ─最強のバックヤードが最高の顧客体験を生み出す

    高山 隆司 /佐藤 俊幸 著
    ダイヤモンド社 刊
    価格 1,650円+税

    活況のEC・通販業界において、アフターコロナを勝ち抜くために必要なことは何か。ネット通販の事業戦略設計やプロモーション、フルフィルメントなど、ネット通販の実践から得たノウハウを紹介し、物流、受注といったフルフィルメントのアウトソーシングの活用の仕方や成功事例を解説する。デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する中、「BPO」(Business Process Outsourcing)を最大限有効活用したシステム構築に必携の1冊。

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    高山 隆司
    佐藤 俊幸
    高山 隆司, 佐藤 俊幸

    日本郵便が郵便物、ゆうメールの土曜日配達を休止。配送日数は1日程度繰り下げへ

    5 years ago

    日本郵便は、2020年12月に公布された「郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律に基づき、関係法令が施行された場合に2021年10月以降、普通扱いとする郵便物と「ゆうメール」の土曜日配達を休止する。

    2021年10月から、普通扱いとする郵便物、「ゆうメール」の配達日数を、1日程度段階的に繰り下げる。

    日本郵便は、2020年12月に公布された「郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律に基づき、関係法令が施行された場合に2021年10月以降、普通扱いとする郵便物と「ゆうメール」の土曜日配達を休止
    配達日数の繰り下げについて

    「ゆうパック」「ゆうパケット」「クリックポスト」「レターパックプラス」「レターパックライト」「速達」「レタックス」「書留」「簡易書留」などについては、引き続き土曜日、日曜日、休日も配達、配達日数に変更はない。

    このほか、郵便の速達料金を1割程度引き下げる。普通扱いとする郵便物の土曜日の配達休止に伴い、配達日指定料金区分を変更する。

    石居 岳
    石居 岳

    アフィリエイター摘発の衝撃。狭まる「アフィリエイト広告」の包囲網 | 通販新聞ダイジェスト

    5 years ago
    2021年3月17日に大阪府警が薬機法違反の疑いでアフィリエイターを書類送検しました。府警の動向や2020年7月の「ステラ漢方事件」を受け、事業方針転換や審査基準を厳しくする企業も出てきています

    「アフィリエイト広告」の包囲網が狭まっている。大阪府警は3月17日、薬機法違反の疑いでアフィリエイターの男性を書類送検。アフィリエイターの立件は珍しく、過去に例がないとみられる。ただ、これは伏線の可能性がある。昨年末に行われたASPへの家宅捜索、今回の摘発など断続的に明らかになる府警の動向は、これに続く”本丸”を視野に入れたものとみられるためだ。

    狭まる「アフィリエイト広告」の包囲網

    アフィリエイターを書類送検

    書類送検されたのは、神奈川県茅ケ崎市在住の自営業の男性(51)。アフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)を通じて、健康食品の販売者である広告主と契約。自身が運営するサイトにおいて、この健食について「更年期障害、糖尿病、痛風の予防・改善に効く」などと紹介していた。

    大阪府警は、健食で医薬品的効能効果を標ぼうしていたとして、この男性を薬機法違反(第68条、未承認医薬品の広告の禁止)の疑いで書類送検。男性は「認識が甘かった」と容疑を認めているという。

    アフィリエイト摘発に照準

    商品の供給者を規制対象とする景品表示法と異なり、薬機法の規制対象は「何人も(何人規制)」。当然、アフィリエイターも対象になる。

    通販新聞 アフィリエイト アドネットワーク 大阪府警 アフィリエイト摘発
    薬機法と景品表示法の対象について

    ただ、広告の一義的な責任は、本来、広告主である販売者に求められる。このアフィリエイターがサイトを通じて販売した商品数は、宣伝した昨年9月から11月の間にわずか3個。それだけに摘発は衝撃だ。

    府警は、昨年7月の「ステラ漢方事件」でも同社従業員のほか、広告代理店、広告制作会社従業員を含め、計6人の逮捕に踏み切っている。

    不適切なアフィリエイト広告の氾濫は、広告主だけでなく、代理店、ASP、アフィリエイターなど、これに絡む仲介者の責任転嫁の連鎖が生み出す。摘発は、これを一網打尽にすることで抑止力を働かせようとする府警の強いメッセージとも取れる。

    残る謎は、「わずか3個」の違法行為に府警が動いたことだ。

    なぜ「たった3個」で摘発されたのか

    「コロナだけど、今度、東京に行かんといけんのや」。府警に近い、在坂の関係者は昨年末、ある捜査員のそんな言葉を聞いている。「ステラ漢方事件」の関係者も「府警は違法なアフィリエイト広告の捜査に相当数の人員を割いていた」と話す。

    わずか3個を販売したに過ぎない男を調べるために府警がわざわざ出向いたとすれば、あまりに仰々しい。

    逮捕者が一人であることも疑問だ。

    一般的に、広告主は、ASPを介して複数のアフィリエイターと契約を結ぶ。アフィリエイターの質も副業目的から、法人化してこれで生計を立てる者までさまざま。自然、その結果は、販売数となって表れる。広告主から提示されたレギュレーションが同じであれば、当然、より過激に、より多く販売した者もいる可能性があるからだ。

    報道に接した多くの業界関係者も「3個売っただけの人を摘発してもしょうもない」、「これで終わりでは書類送検された51歳が浮かばれない」と感想を口にする。

    ASP家宅捜索とつながる線

    糸口は、昨年12月、府警によるASPへの家宅捜索が行われたとみられることだ。当時、府警は「事実関係を含めノーコメント」としていたが、当のASPは「捜査当局に協力しているのは事実」と認めていた(本紙1785号既報)。

    このASPは、書類送検されたアフィリエイターとの関係に、「捜査の詳細が共有・開示されることはないため確認する術がない」とする。ただ、前出「ステラ漢方事件」の関係者は、このアフィリエイターが扱っていた広告案件が、このASPを介して委託されたものだと明かす。

    九州の通販企業 家宅捜索否定せず

    ASPへの家宅捜索、アフィリエイターの摘発から浮かびあがるのは、ある広告主の存在だ。九州・福岡に本社を置く、この会社が扱うのは、伝承的な健食素材を使ったサプリメントや飲料。通販で展開しており、広告は更年期障害等をイメージさせる訴求もみられる。民間信用調査機関の調べによると、売上高は約10億円だ。

    ある業界関係者は昨年末、この通販企業にも府警による家宅捜索が行われたと明かす。取材に代表者の男性は「家宅捜索を受けているとも、受けていないとも答えられない」とするが、否定はしなかった。

    捜査の行方について、ある警察OBは、「いずれ本丸にいくのでは」と話す。「違法な広告による販売も当然、3個と100個では重みが異なる。ただ、いきなり本丸を挙げて証拠がなかったらアウト。軽いのから手をつけて聞き出して、証拠があればその時点で立件。はじめから重いのはやらない。今回、書類送致したということは、(広告主やASPとの)関係を色々しゃべっているということ。自分が指揮官でもそうする」。

    「ステラ漢方事件」を踏まえた府警の対応

    府警は昨年7月、「ステラ漢方事件」で、同社の責任者である社長の逮捕に至っていない。これに疑問の声もあった。

    関係者によると、ステラ漢方と代理店は、チャットのグループで広告内容の確認や変更の承認を行っていたという。家宅捜索の段階で、このチャットの存在が判明し、登録のあった関係者に逮捕容疑が絞られたようだ。だが、代表者は含まれておらず、「証拠にならず、知らなかったという言い逃れができた」(事件関係者)。

    その反省からくるものか定かでないが、今回、ASP、アフィリエイターなど慎重に外堀を固めつつ、本丸に迫ろうとしているのかもしれない。府警の狙いはどこにあるのか、動向を注視する必要がある。

    不適切広告がアドネットで氾濫。「単品コスメ配信NG」方針転換も

    相次ぐ摘発の背景にある「不適切広告の氾濫」

    アフィリエイト広告に対する規制当局の圧力が強まっている。運用に注意が必要なのが、ウェブメディアへの広告配信プラットフォームであるアドネットワークや、リスティング広告で集客される「アドアフィリエイト」と呼ばれるものだ。新たな新規獲得手法と注目されるが、不適切な広告も氾濫する。

    「有名人が入った高単価ダイエット案件なのでぜひご実施のご検討よろしくお願いいたします! NG媒体なし」。ASPを利用する代理店のもとには連日、こうした広告案件の依頼が寄せられる。

    通販新聞 アフィリエイト アドネットワーク 大阪府警 アフィリエイト摘発
    ASPを利用する代理店に届く広告案件の依頼

    広告運用のイニシアチブは本来、販売者である広告主が握っている。広告枠を自ら精査し、代理店はその手数料収入を得てきた。テレビや新聞など、旧来の広告手法は、取引額も大きく、媒体社も自らの媒体価値に配慮し、広告考査など慎重に運用してきた。

    一方、近年、成長を遂げるEC市場を下支えするのがアド運用型と呼ばれる新興代理店の存在だ。これら代理店は、広告主と成果目標を共有しつつ、一定の予算枠を預かり広告を運用する。成果に対するリスクを負う反面、自ら広告運用のイニシアチブを持ち、効率的な獲得が行えれば、より多くの収益を上げることができる。成果報酬型のビジネスモデルだ。

    有効な手段の一つが自ら広告主となり、アフィリエイトサイトへの誘導を目的にアドネットを活用して広告出稿を行う「アドアフィリエイト」になる。

    ただ、運用はブラックボックスで、販売者は実態を把握しにくい。成果は「数値」による報告のみで評価せざるを得ない。コントロールが効かず、不適切なサイトへの広告掲載や、獲得件数を優先した運用も目立つ

    それでも、景品表示法の表示責任は、「商品の供給者」である販売者が負うことになる。「ステラ漢方事件」、これに続くアフィリエイターの摘発など、薬機法の「何人規制」発動も相次いでいる。代理店をはじめ、仲介者の責任も重くなっている

    通販新聞 アフィリエイト アドネットワーク 大阪府警 アフィリエイトの動向
    アフィリエイト規制をめぐる最近の動向

    審査基準を厳しくする企業も

    「事業方針変更により、EC単品コスメ案件を配信NGとさせていただきます」。今年3月、媒体社にアドネットを提供するZucksは、広告案件の提案先にこう通知した。4月末をもってEC単品通販案件の取り扱いをすべて停止するという。同業のpopInも「警察当局等の一連の動きを受けて、審査基準を厳しくすると聞いた」(業界関係者)という。

    Zucksは、電通が出資するCARTAHOLDINGSのグループ。popInは「ステラ漢方事件」で摘発対象になった広告を配信していた1社(本紙1785号既報)。不適切な広告配信の背景には、これら仲介者の存在が指摘されている。

    ある代理店はアドネットのこうした対応に、「これまで何度も厳しくすると言ってきたが、収益が上がらず、ほとぼりが冷めると、結局元に戻してきた」と冷やか。ただ、規制当局が取締りに本腰を入れる中、ウェブ広告業界にも変化の兆しが現れている。

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    通販新聞

    しまむらのEC売上高は約17億円。店舗受け取りが約9割のワケと今後の戦略

    5 years ago
    しまむらが発表した2021年2月期のEC売上高は約17億円。2022年2月期は50億円、2024年2月期には約120億円まで拡大する計画

    しまむらが発表した2021年2月期のEC売上高は約17億円だった。2020年10月に自社ECサイト「しまむらオンラインストア」をオープンしており、初年度の数値は「ほぼ見込み通り」(しまむら)。

    しまむらのEC売上高は、自社ECサイトの立ち上げに伴い終了したスマホで商品を注文し店頭取置が行えるアプリ「しまコレ」経由と、「しまむらオンラインストア」の売上高の合算数値。

    商品の受取方法は店舗受け取りが約9割、自宅配送が約1割。「当初の想定よりも高く、オンラインストアと実店舗との相互送客に大きな効果を発揮している」(しまむら)。

    ECサイトでは、インフルエンサー企画やキャラクター商品、大きいサイズなどオンラインストア限定の商品が売れ筋だったという。

    「しまむらオンラインストア」の初年度について
    「しまむらオンラインストア」の初年度について(2021年2月期の決算説明会資料からキャプチャ)

    店舗受け取り9割のワケ

    「しまコレ」は2020年2月期で売上高9億5000万円を計上。2020年3-8月期(中間期)で約10億円の売上高となっており、ネットで注文し店舗で商品を受け取るといったユーザーが一定層、存在していた。

    「しまコレ」はスマホ専用アプリで、「しまむらオンラインストア」はWebベース。しまむらのスマホアプリ、もしくはパソコンやモバイルのブラウザからアクセスする形式だが、「しまコレ」ユーザーが順調に「しまむらオンラインストア」へ移行していったと考えられる。

    「しまむらオンラインストア」の開設に伴い「しまコレ」は9月で終了る
    「しまむらオンラインストア」と「しまコレ」の比較(2021年2月期中間期の決算説明会資料からキャプチャ)

    商品の配送料金設定とビジネスモデルも、店舗受け取り9割の要因の1つと見られる。ECサイトでの注文商品は、実店舗の物流・配送網を使って商品を送る店舗受け取りは「送料無料」、個人宅配送は「ゆうパック」の場合は全国一律送料550円(税込、大物の場合は税込1100円)「ゆうパケット」は対象商品1点注文の場合のみ全国一律税込220円。

    欲しい商品を低価格で提供する、しまむら事業の2021年2月期の客単価は2672円、1点単価は864円。送料を事業者が負担する送料無料バーは設定していない。

    ショッピングカート内では、商品合計価格の下に「店舗受け取りなら送料0円!」と表示し、店舗受け取りの「お得さ」を強調している。

    「しまむらオンラインストア」のショッピングカートの画像。赤枠内で「店舗受け取りなら送料0円!」と表記している
    「しまむらオンラインストア」のショッピングカートの画像。赤枠内で「店舗受け取りなら送料0円!」と表記している(画像は「しまむらオンラインストア」からキャプチャ)

    今後の計画

    しまむらは「各事業で商品力と販売力の強化をさらに推し進め、加えてEC事業をしまむら事業以外にも展開することなどで、既存店1店舗あたりの売上高を向上させる」と説明。ECによる店舗送客の効果を期待する。

    2024年2月期でEC化率2%を目標に掲げており、国内売上高目標5950億円から換算するとEC売上高目標は120億円。2022年2月期は50億円を目標に掲げる。

    「しまむらオンラインストア」のECの今後の取り組みについて
    ECの今後の取り組みについて(2021年2月期の決算説明会資料からキャプチャ)

    2022年2月期の後半にもアベイル、バースデイ、シャンブルといった事業でもECビジネスを拡大。店舗受け取りを全国約2200か所の実店舗に広げ、「EC事業とのシナジー効果を最大限に発揮する」(しまむら)。

    人気集中による売り切れのチャンスロスを防止するため、2020年12月から予約販売をスタート。新サービスも追加し、売り上げと会員数の拡大につなげる。

    事業拡大に合わせてECセンターの物流機能も強化・拡大する。しまむらのEC事業は、実店舗の物流・配送網を使いコストを抑制、「ローコストEC」を事業構造の根幹としている。

    埼玉県の東松山商品センターを増築し、増設部分をECセンターとして稼働。サプライヤーが東松山商品センターに納品後、隣接するECセンターで検収し在庫として保管、店舗受け取りはしまむらの物流網で配送し、個人宅配送の場合は宅配業者に配送を委託している。そのため、リードタイムは店舗受け取りで通常3~9日、個人宅配送は通常2~5日間。

    EC事業の拡大には西日本地域での配送拠点が必要不可欠。東松山のECセンターのキャパシティーは年間売上高50~60億円程度を想定している。関西センターの開設を予定しているが、完成までは3PLを活用しながら事業拡大を進めていく方針。

    瀧川 正実
    瀧川 正実

    美容の「DX」どう進める? 先進事例の花王に見る、DX推進の出発点が「UX」になる理由 | パーフェクト ブログ 〜美容×DXの最新トレンドを紹介〜

    5 years ago
    美容業界のDX推進を支援するパーフェクト日本法人・磯崎順信代表取締役が、花王の事例からDX推進のポイントを解説

    小売業における「DX(デジタルトランスフォーメーション)」は待ったなしの状況です。美容業界も同様ですが、DXを推進するためのソリューション導入で、「すぐにEC売上が伸びる」「実店舗の売上減を補填できる」と期待する企業は少なくありません。重要なのは、DXは魔法の杖ではないと認識すること。デジタル活用で、どのようにブランドが持っている資産を生かしユーザーに還元できるか――。まずは「ユーザー体験(UX)」に目を向け、そこから具体的なアクションを考えることが出発点になります。こうしたポイントを花王の事例から解説していきます。

    「何ができるか」すぐに伝わるサービスは、利用されやすい

    コロナ禍になり、デジタル化を推進する美容関連企業の間で、バーチャルメイクソリューションを導入検討いただくまでの意思決定スピードが明らかに早まりました。日本の美容業界においてもDXの波が来ていることを実感しています。

    ただ、最新のテクノロジーを導入すればいいというわけではありません。ユーザー体験が良くなければ、いくら最新のテクノロジーを活用しても、それは消費者にとって使い勝手の良いサービスとはいえないからです。DXはあくまで手段であり、目的は「UXを向上させること」にあります。

    私が日本法人の代表を務めるパーフェクトでは、Webサイト向け、スマホアプリ向け、実店舗向けなど、ブランドのニーズや目的に合わせ、バーチャルメイクやバーチャルヘアカラー、AI肌診断などのさまざまなソリューションを提供しています。その中で、実際に導入を進める各社で共通しているのは、消費者に「それで何ができるのか」がすぐに伝わるサービスは利用され、消費者の頭の中に「?」がたくさんできるものは使われないということです。

    パーフェクト社のバーチャルメイクソリューション活用のようす
    バーチャルメイクソリューション活用のようす(画像:パーフェクト提供)

    「SOFINA iP」、複数タッチポイントでエンゲージメント向上

    花王の人気スキンケアブランド「SOFINA iP」が2019年9月にリリースした「肌id」は、Webサイト、店頭QR、LINEなど、いろいろなタッチポイントを用意したことで、消費者のエンゲージメントが向上した好例です。

    花王が提供する肌診断サービス「肌id」
    花王が提供する肌解析サービス「肌id」(画像:パーフェクト提供)

    このサービスは、当社の肌チェック機能を搭載した「SOFINA iP」のWebサイト上で、消費者が自身のスマホで顔写真を撮影すると、すぐに肌状態が解析され、結果に応じて最適な商品を提案されるというものです。さらにLINEアプリと連携しているので、「SOFINA iP」のLINE公式アカウントと友だちになると、繰り返し肌解析しログを残せたり、定期的に美容情報を受信したりすることができます。

    ドラッグストアなどの店頭にもQRコードを設置しているので、新規の消費者でも、その場でQRコードを読み取って自分の肌状態を知ってから、最適な商品のレコメンドを受けられます。

    AR利用でサイト滞在時間約2倍に

    また、花王の白髪用ヘアカラーシリーズ「ブローネLumiést(ルミエスト)」でも、AR技術を活用したユニークなアプローチでエンゲージメントを高めています。花王は、2020年10月3日の発売に先立ち、当社のARヘアカラーシミュレーション技術を導入した「髪色シミュレーション」搭載のブランドサイトをオープンしました。

    花王の白髪用ヘアカラーシリーズ 「ブローネLumiést(ルミエスト)」が提供している髪色シミュレーション
    花王の白髪用ヘアカラーシリーズ 「ブローネLumiést(ルミエスト)」が提供している髪色シミュレーション(画像:パーフェクト提供)

    ”明るい髪色”にこだわったラインである「ブローネルミエスト」は、「明るい髪色を楽しみながら白髪染めをする」という提案をしています。このメッセージを発信するために、ARによる髪色シミュレーションを導入しました。

    ヘアカラーを購入される消費者の多くは、店頭の毛束プッシュインを参考にしてはいるものの、人気の色や、明るすぎず暗すぎない真ん中の色を選ばれるそうです。しかし、すべての色味をチェックしたいというニーズも当然あります。

    色選びやコロナ禍における非接触ニーズなど、消費者へのメリットを提供するため、花王はARによる色選びを選択しました。消費者もARであれば負担無く、楽しみながら新しいカラーにチャレンジできます。また毛束プッシュインの廃止につながり、プラスチックゴミを削減できるなど、企業側のメリットもあります。さらに、商品が出るたびに毛束プッシュインの準備をしなければならない売り場の負担も軽減すると考えられます。

    従来花王が店頭で利用してきた「毛束プッシュイン」
    従来店頭で利用してきた「毛束プッシュイン」(画像:パーフェクト提供)

    2020年11月1日週から地上波のテレビCMを放映しましたが、そこでもARヘアカラーシミュレーションを訴求しました。その結果、サイト内平均滞在時間が導入以前に比べて約2倍(約3分から約6分)、さらには、1週間あたりのARシミュレーショントライ数が100万回を超えました。これは一般的なメイクブランドのトライ数の20倍に相当する値です。

    DX推進において、UXを中心に据えることがいかに重要性はこうした結果からもわかるでしょう。

    花王の白髪用ヘアカラーシリーズ 「ブローネLumiést(ルミエスト)」のテレビCM

    状況によって異なる「最善のUX」。消費者目線で考える

    バーチャルメイクは遊び心があるサービスなので楽しめる一方、その様子を他の消費者から見られたくないと思う方もいるかもしれません。そうした消費者にとっては、バーチャルメイクを体験できるタブレット端末が店内の目立つ位置に置かれていたら、「試したい」という気持ちよりも「恥ずかしい」気持ちが強くなり、試すことへの心理的ハードルが高くなります。

    プロモーションイベント会場では、タブレットを目立たせる装飾が効果的な一方、実店舗では設置方法もユーザー目線に立ち、物理的にも心理的にもハードルを下げる環境構築が消費者エンゲージメントを高めるキーとなります。タッチポイントやシチュエーションによって最善のUXは異なりますし、履き違えると残念な結果となってしまいます。

    パーフェクトが提供する実店舗向けのバーチャルメイクソリューション

    バーチャルメイクは、数十秒で何十色も試せるので、消費者は日頃試したことのないカラーやテクスチャー、ブランドを使うことができます。こうした新たな商品との出合いが、結果的に本商品購入へとつながりますが、消費者に「恥ずかしそうで使いたくない」と思われてしまっては意味がありません。

    長期的に繰り返しエンゲージを維持するUXは、派手である必要はなく、「便利!」「助かる!」「楽!」という言葉で形容されるようなことです。このようなUXが、“本当に強い体験”になれるのです。

    特に今はコロナ禍で、「安心・安全」のために非接触型のバーチャルメイクを利用したいと考える消費者もいるはずです。こうした消費者のニーズを捉え、企業・消費者双方にとってメリットの大きいサービスを提供するために、何が最適解なのか。ぜひ「UX」に着目しながら、DX推進を検討いただけたらと思います。

    バーチャルメイクを使ったカウンセリング、実店舗の客単価を1万5,000円上回る

    最後に、コロナ禍ならではのUXについて考えてみます。消費者は買い物を楽しみたいと思っている一方、まだお店に行くこと自体怖いと思っている方も大勢います。しかしECで購入したいと思っても、化粧品の場合、その色味が本当に自分に合っているのかは、実際に試してみないことにはなかなかわかりません。

    パーフェクトが提供する1対1のカウンセリング型サービス

    上記の動画で紹介しているのは、美容部員と消費者がスマホ越しに対話をする1対1のカウンセリング型サービスにバーチャルメイク機能を搭載したものです。消費者の肌色や好みに応じて美容部員が化粧品を提案し、遠隔操作で消費者の顔面にバーチャルメイクを施し、EC購入を促進するというサービスになります。

    実際にこのサービスを利用している国内の化粧品ブランドのなかには、消費者の平均購入単価が、実店舗を1万5000円上回るところもあります。まるで実店舗で美容部員と話しているような丁寧なカウンセリングを受けながら、実店舗よりも多くの色味を試せるので、消費者にとっても発見があり、アップセル・クロスセルにつながっているのではないかと考えています。

    ◇   ◇   ◇

    パーフェクトは、顔認証技術、AI(人工知能)、AR(拡張現実)を活用したバーチャルメイクアップ技術を開発・提供。グローバルで累計9億ダウンロードを超える、一般ユーザー向けのARビューティアプリ「YouCam メイク」や、同アプリを搭載したバーチャルメイクアップサービスを、ビジネスソリューションとして美容企業向けに提供。現在60か国以上、300以上のコスメブランドがパーフェクトの技術を採用している。

    「パーフェクト ブログ」のオリジナル版はこちら:美容業界における「DX」とは?(2021/3/17)

    ※本稿は『パーフェクト ブログ』の記事をネットショップ担当者フォーラム用に編集した記事です
    ※所属・役職はオリジナル記事公開当時のものです
    磯崎順信
    磯崎順信

    休業者が直接申請できる「休業支援金」の中小企業向け申請期限を5月末まで延長

    5 years ago

    新型コロナウイルス感染症の影響で勤務先から休業させられたものの、勤め先から休業手当を受け取れないといった労働者が直接、生活資金を申請できるようにする労働者向けの給付制度である「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」(休業支援金)に関し厚生労働省は、中小企業向けの申請期限を5月31日(月)まで延長すると発表した。

    申請期限延長の対象は2020年4月~12月の休業分。2021年1~4月の休業分は現行通り7月31日(土)まで受け付ける。

    「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」(休業支援金)に関し厚生労働省は、中小企業向けの申請期限を5月31日(月)まで延長すると発表
    「休業支援金」の延長について

    中小企業の選択によって雇用調整助成金を活用しない企業から休業手当を受け取れないといった労働者が直接現金を申請できる「休業支援金」は、中小企業・大企業の被保険者(労働者)に対し休業前賃金の80%(1日上限1万1000円)を、国が休業実績に応じて支給している。

    中小企業での日々雇用やシフト制で、実態として更新が常態化しているケースにおいて、事業主が休業させたことについて労使の認識が一致した上で支給要件確認書を作成すれば支給対象としている。

    大企業については、シフト労働者など(労働契約上、労働日が明確ではない労働者)が対象。

    なお、厚労省は5月以降の「休業支援金」の運用について、助成額を段階的に縮減していく方針。5月と6月の2か月間、原則的な措置について1人1日あたりの助成額上限を9900円まで減額する。

    感染が拡大している地域(まん延防止等重点措置対象地域の知事による基本的対処方針に沿った要請)については、地域特例を設け、助成額の上限を1万1000円にする予定。

    5月以降の「雇用調整助成金」特例措置、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(休業支援金)」についての運用方針
    5月以降の運用について
    瀧川 正実
    瀧川 正実

    横浜DeNAベイスターズの観客動員数を1.8倍にしたマーケティング戦略

    5 years ago
    2019年シーズンの年間来場者数228万人と過去最高を記録した「横浜DeNAベイスターズ」。観客動員数やグッズ売上を大きく伸ばしたベイスターズがこの先に描く成長戦略とは?

    DeNAグループに入って以来、2019年まで右肩上がりで成長を続けていた「横浜DeNAベイスターズ」。2019年の来場者数は過去最高の228万人と、グループに入る前に比べて観客動員数を約2倍に伸ばした。「球場は野球好きが集まる場所という固定概念を捨てて、家族や友だち、同僚と気軽に集まって楽しめる場づくりを徹底した」と語るのはDeNAベイスターズ 事業本部 MD部部長の原惇子氏。観客動員数を伸ばすために取り組んできたことや、ビジネス成長をけん引したグッズ販売の事例を解説する。

    チケット完売でなく球場に来てもらうことがゴール

    DeNA横浜ベイスターズ(以下、ベイスターズ)はチケットの完売でなく、実際に球場に足を運んでもらうことをゴールに、さまざまな施策に取り組んでいる。来場者が増えることで球場に熱気が生まれることはもちろんだが、理由はそれ以外にもある。原氏は次のように説明する。

    プロ野球の収益源は、①チケット収入②放映権販売③選手のユニフォームや球場内への広告④グッズや飲食による売り上げ――の4つに大別でき、観客数が増えると自ずとグッズ売上や広告価値も高まる関係にある。観客数にひも付いて各種の売り上げが増えるビジネス構造のため、観客動員数が非常に重要になる。(原惇子氏)

    横浜DeNAベイスターズ 事業本部 MD部 部長 原惇子氏
    横浜DeNAベイスターズ 事業本部 MD部 部長 原惇子氏

    2020年はコロナ禍の人数制限により観客動員数が伸び悩んだが、2019年シーズンは年間の座席稼働率が98.9%と極めて高い水準を維持している。

    ただ、ベイスターズが実施した神奈川県在住者を対象にした調査では課題も浮かびあがっている。

    回答対象者のうち横浜ベイスターズのファンと回答したのは15%。一方で応援しているチームが特になく、横浜スタジアムを訪れたことも、今後訪れる意向もない方は実に56%にもなった。神奈川県の人口は900万人と恵まれた環境ではあるものの、過半数以上がベイスターズや野球に全く接点がない層。この数字に対し危機感を持っている。(原氏)

    その打開策の1つとしてベイスターズが長年取り組んでいるのが、「『コミュニティボールパーク』化構想」だ。

    野球に興味がない人にも足を運んでもらえる球場に

    「『コミュニティボールパーク』化構想」とは?

    一言でまとめれば、横浜スタジアムを、「単なるプロ野球観戦の場」から、「プロ野球に興味がない人でも楽しめる場」へと変革する計画ということになる。

    たとえば、2019年に誕生した「NISSAN STAR SUITES(日産スタースイート)」もその一環だ。個室で食事を楽しみながら試合観戦できる特別席で、専用のバルコニーからは横浜の街を一望できる。ビジネス用途としても好評だという。

    スタンドエリアではより多様なニーズに応え、友人や家族などグループ観戦向けのボックスシート席やビールサーバー付きの席、靴を脱いで観戦できるボックスシート席なども設けられている。

    「NISSAN STAR SUITES(日産スタースイート)」
    「NISSAN STAR SUITES(日産スタースイート)」©YDB

    このほか、オリジナル料理の提供やイニング間のプレゼント投げ入れ、試合勝利時の花火打ち上げなど、野球のルールを知らなくても楽しめる企画を多数用意している。

    また、試合がない日には早朝にグラウンドを解放し自由にキャッチボールする場所を提供したり、横浜スタジアムの外周でオフィシャルパフォーマンスチームやマスコットによるイベントを催したりと、試合以外での接点づくりにも取り組んできた。

    集客に苦戦する春先ナイターが“大入り”のワケ

    前述した取り組みに加え、より集客効果を狙ったスペシャルイベントも行ってきた。とりわけ4月~5月の平日ナイターは、新年度の始まりと重なることや、ナイター観戦するには肌寒い時期であることから、客足が鈍る傾向にある。そのような状況を払拭する取り組みとして2017年にスタートしたのが、「BLUE☆LIGHT SERIES」だ。

    このイベントは、春先の平日ナイター3試合で大入りを達成するために立ち上げた企画。既存ファンかつ30~40代の働く男女をターゲットとして、翌年以降の集客につなげるため、SNSでの情報拡散を狙ってイベントの中身を設計していったという。

    横浜ベイススターズ 「BLUE☆LIGHT SERIES」
    「BLUE☆LIGHT SERIES」©YDB

    話題性を重視したゲストを招き、観客にはLEDで青く光るライトを配布。試合後にはステージイベントに合わせて観客もライトを振って一緒に歌って楽しめるようにした。その様子はSNSで次々と拡散。春先の平日ナイターにおける、集客の起爆剤として恒例イベントになった。(原氏)

    このほか、ベイスターズでは年間10種類ほどのスペシャルイベントを開催。女性に特化した企画を実施する「YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL」や、“横浜・夏の一大イベント”として、球団創設初年度の2012年より実施している「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」など、短期的な動員効果や中期的なマーケティング効果を狙ったイベントを繰り返し開いているという。

    観戦価値を高める商品開発。グッズ売上は3倍に

    そのような取り組みだけでなく、グッズ販売などを展開するMD事業の強化も忘れてはならない。MD事業の売り上げは、9年間で3倍に増えた。これは、観客動員の伸び率をも上回る成果だ。

    好事例の1つとして、2017年に日本シリーズ進出を懸けた試合での取り組みがある。その試合で、来場者に青いタオルマフラーを配り、「ベイスターズと言えば青いタオルマフラーを持って応援」というスタイルが定着。以後、試合観戦に必須のグッズとしてタオルマフラーの売り上げが飛躍的に伸びた。

    横浜DeNAベイスターズのタオル
    横浜DeNAベイスターズのタオル ©YDB

    このほかにもMD部では、試合の象徴的な写真を販売する「BAY☆LIVE PHOTO」や、その日の選手のコメントをモチーフにしたTシャツやタオルをECで販売する「ハイライトグッズ」や、選手がデザイン・企画した「PLAYER PRODUCE」商品などを展開。さらにオフシーズンにはチームの裏側を描いたドキュメンタリー映像作品の映画放映・ディスク販売するなど、手掛ける内容は多岐に渡る。

    横浜DeNAベイスターズのハイライトグッズ例
    ハイライトグッズ例 ©YDB

    試合後の熱量冷めやらぬうちの商品を届ける。試合日以外にもベイスターズを身近に感じてもらう。オフ期間中次のシーズンが待ち遠しくなるような映画を提供する。これらすべてに共通しているのは、「目先の売り上げだけでなく、ファンとのコミュニケーションツールとなることだ。結果的に、中長期的なファン愛の形成にも貢献してきた」(原氏)。実際、売り上げ増の原動力となっているという。

    また、横浜スタジアム以外にも接点を作れるMD事業の特性を活かし、既存ファンに対する取り組みだけでなく、新規顧客開拓の役割も担っている。ベイスターズの選手やマスコットがパッケージになったスーパーマーケット向けのタマゴやLINEのスタンプなどを通じ、野球に関心のない層に対して意識的にアプローチしているという。

    守りから攻めに転じたデジタルの取り組み

    在庫リスクなくタイムリーに商品を投下

    EC事業においては、受注販売にも力を入れている。グッズ販売は試合の勝敗や選手の記録達成などに左右されるが、それを事業者側で把握・コントロールすることはできない。そこで在庫リスクを抱えず、大きな記録達成や突然の引退イベントなど熱量の高いタイミングで商品を投下できるよう、商品の性質によって受注販売に舵を切っているものもあるという。

    今のところMD売上におけるEC比率は約30%だが、「攻めのEC」(原氏)に転じ、売上比率を伸ばしていく考えだ。検討しているのは、チケット購入者とID連携を進め顧客の来場履歴に応じたグッズのリコメンド機能や、試合日に混雑する店舗ではなく、事前にECで注文した商品を球場内で受け取れる専用ブースの設置などだ。

    EC事業だけでなく、観戦体験のデジタル化も進めている。2020年はコロナ禍で観客動員に制限がかかるなか、ZOOMを利用したオンラインでの観戦イベント「オンラインハマスタ」を展開し、多い日で1000人の視聴があった。

    「オンラインハマスタ」のようす
    「オンラインハマスタ」のようす ©YDB

    今後、ベイスターズがさらなるビジネス成長を遂げるには、試合の日や球場内のみで売り上げを作る従来の発想から抜け出す必要がある。そこで近年私たちが進めているのが、球場内と球場外、試合日と非試合日を掛け合わせたそれぞれの領域で市場を作ることオンラインハマスタは、横浜スタジアム以外でもプラスの興行収入を得る新たな取り組みの一つになった。(原氏)

    さらに、KDDIとの「ビジネスパートナーシップ」の一環としてバーチャル空間上で横浜スタジアムを構築し、スマートフォンやパソコン、VRデバイスを使って球場の雰囲気を味わえる観戦体験「バーチャルハマスタ」の企画にも昨年度より取り組んでいる。これは5G×VR時代を見据えたトライアルでもある。

    スポーツビジネスが完全な状態に戻るには時間がかかるのではと不安もあるが、コロナ禍という逆風の中だからこそ始められる挑戦や発見もある。ここから新たな10年に向けて、新たな市場の開拓に挑戦していきたい。(原氏)

    清水美奈
    清水美奈

    アダストリアのEC売上は23%増の538億円、EC化率は30.6%。自社EC売上の半数はスタッフのスタイリング投稿経由【2021年2月期】

    5 years ago

    アダストリアの2021年2月期におけるEC売上高は、前期比23.4%増の538億円だった。EC化率は30.6%で、前期比10.1ポイントの大幅増となった。

    EC化率の内訳は自社ECが約15.9%、モールなどの他社ECは14.7%。自社ECサイト「.st(ドットエスティ)」の会員数は前期末比140万人増の約1170万人。

    アダストリアの2021年2月期におけるEC売上高
    EC売上高について(アダストリアのIR資料から編集部がキャプチャ)

    「.st」はコロナ禍でのEC需要拡大の追い風を受け、順調に成長を続けている。そのけん引役が、ショップスタッフによるスタイリング投稿やSNSを使ったライブ配信などを行う「STAFF BOARD(スタッフボード)」だ。

    「STAFF BOARD」は2020年春の緊急事態宣言下において、自社ECへの集客に大きく貢献。店舗の営業再開後もオンライン上での新たな顧客接点として、参加スタッフを従前の700人から3000人以上に増員した。「STAFF BOARD」経由の売上高は自社EC売上高の約半分に達している。

    2022年2月期の取り組み

    新たな店舗スタッフの活躍の場として、評価制度の整備、システム改善を行い、質の向上にも取り組んでいく。新規顧客獲得、認知度拡大のための広告宣伝を強化、2021年3月からはテレビCM・Web広告の放映も開始した。

    2021年5月には、ECサイトと実店舗の体験を融合した、新しいコンセプトの店舗、ドットエスティストアをオープンする予定。

    ブランド横断で、「.st」のランキング上位商品、「STAFF BOARD」の人気スタイリングによる売り場の編集、「.st」上で来店予約・試着予約をすると購入履歴に基づくパーソナライズ提案を行うなど、ECサイト、実店舗がシームレスにつながるサービスを提供する。この新コンセプト店舗を皮切りに、上期中にオムニチャネルサービスを一部店舗でスタートする予定だ。

    アダストリアが2022年2月期に取り組むこと
    2022年2月期の取り組み(アダストリアのIR資料から編集部がキャプチャ)

    「STAFF BOARD」はバニッシュ・スタンダードが提供する「STAFF START(スタッフスタート)」の導入で実現。スタイリング経由の売り上げをデジタル上の個人売り上げとして計測し可視化。一部スタッフは、個人のInstagram(インスタグラム)とも連携できる仕組みになっている。

    石居 岳
    石居 岳

    7年で20倍に成長したアンカー・ジャパンにできて、他の企業には簡単にできないことって何だろう?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

    5 years ago
    ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年3月29日〜4月4日のニュース
    ネッ担まとめ

    言うは易く行うは難し。アンカー・ジャパンさんがやっていることは当たり前だとしても、できるかどうかは別問題です。

    当たり前のことを素早く実行することで急成長した事例

    日本進出7年で売上200億突破のアンカー・ジャパン、“成功の裏側”と多ブランド戦略の意図:家電メーカー進化論 | ITmedia ビジネスオンライン
    https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2103/31/news014.html

    まとめると、

    • Amazonで売上を伸ばすためにはプロダクトカテゴリーで確実に1位を取り、次は別のカテゴリーでも1位を取る。これを繰り返す。シェアを取るためにはより良い製品を求めやすい価格で売ることが必要
    • アンカーグループでは製品に関わるメンバー全員がVOC(Voice of Customer)に目を通している。これにより、星の付き方で売り上げを予測したり、初期不良の有無などをチェックできたりする
    • 100億円規模のビジネスを作ろうとすれば、ブランドを作らないといけない。そのためにはVOC分析やカスタマーサービスでの対応など、顧客の1つひとつの「体験」をケアしていくことが大切

    カスタマーサポートの対応次第では、製品を1年使って壊れたけれど良い体験ができた、と思っていただけることもあります。逆に、よく分からないブランドのよく分からない製品を買って、壊れて電話しても通じず途方に暮れたとなれば、もう二度と買わない、と思うことでしょう。製品を購入する母数に対して1人というのは確かに小さいですが、購入者その人にとってはその1つの体験が、その製品、ひいてはそのブランドに対する評価になります。
    ─アンカー・ジャパン COO 猿渡 歩氏

    顧客対応を省力化する企業が多いですが、対応1つでブランドに対するイメージがガラッと変わってしまいます。何度も聞かれるようなことはAIなどで素早く対応し、解決しない場合はカスタマセンターでじっくり対応する。良くない点は製品に反映させる。当たり前のことを素早くやり続けてきた結果が、急成長の要因なんでしょうね。

    徹底してユーザーのことを調べてサービスに反映させた事例

    年商10億円のオーダースーツD2Cブランド「FABRIC TOKYO」の成長の裏側。リアルにお店をだしたら「客単価2倍」になった理由、接客時間の短い人がリピーターになる理由 | アプリマーケティング研究所
    https://markelabo.com/n/nb594794ba057

    まとめると、

    • FABRIC TOKYO 代表取締役の森氏がスーツを着た100人を調査したところ、体型にコンプレックスを持つ人が82%いたのに対し、オーダースーツを作ったことのある人が9%しかいなかった。これでいけると感じた
    • もともとはユーザー自身で採寸する仕組みだったが、採寸に関する問い合わせが複数あったため、対応したところリピーターになってもらえた。浜松町にポップアップストアを出した結果、採寸数が伸び、客単価も2倍になった
    • 面白いのは女性からの口コミが多いこと。恋人や夫にすすめることが多く、オーダーのギフトなら服のサイズや好みを外すこともない
    https://markelabo.com/n/nb594794ba057より編集部でキャプチャ

    FABRIC TOKYOでは「接客時間が短い人」ほどリピーターになる率が高い、という分析データが出ました

    スーツって安くない商材ですし、じっくり接客したほうが満足度が高いはずと考えていたのですが、これは実際には逆でした

    うちのお客様って、洋服は好きだけど「洋服を買う時間」を楽しむお客様ではないので、買うまでのプロセスはスマートなほうがよかった。

    (中略)

    最近では、FABRIC TOKYOに来る方って、「オーダースーツ屋さん」からの乗り換えも増えているんですよね。

    ヒアリングをすると「無理なセールスが嫌」という意見は多くて。しつこく電話されたり、不要なオプションを勧められるのが苦手だと。

    ユーザーの行動をや考え型を細かく把握してサービスに活かしている良い事例です。私も手が長く既製品が合わないので、オーダースーツにしたくても何かと面倒…というのがFABRIC TOKYOさんだと解決されますよね。女性からのオーダーギフトも納得です。男性へのギフトって何を贈ったらいいのか悩みますが、これなら喜ばれます。アンカー・ジャパンさんと同じように、ユーザーの声をちゃんと聴いて商品やサービスに反映させていくと良いブランドになっていきますね。

    EC市場が伸びたのは既存利用者の購買行動が活性化しただけだった

    2020年EC市場分析から見えた利用拡大のヒント:カギは「3つの生活者トレンド」「ミドル昇格層の不安解消」 | Think with Google
    https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/data-and-measurement/2020-ecmarket-analysis/

    まとめると、

    • 2020年の国内小売EC市場は前年から20%以上増加の11.9 兆円に成長したが、Googleの調査では2020年2月以前と比較し、以降の2020年EC利用率は3ポイント増にとどまっており、市場規模拡大の要因は新規利用者数の増加ではなく既存利用者の購買行動が活性化したためと言える
    • 2020年3月~5月には、平均利用金額6,000円未満のライト層が活性化。比較的状況が落ち着いた2020年10月~12月には、平均利用金額2万円以上のヘビー層を中心に購入頻度と1回あたりの単価が伸長。既存利用者の消費行動はECに偏重したと考えられる
    • 平均利用金額6,000円以上〜2万円以内のミドル層がECに感じたデメリットは「個人情報流出」「配送のクオリティ」「フェイク品」「新しい商品との偶然的出会いの消失」など。メリットは「店舗に出向く必要がない」こと

    近年のEC化の流れがある一方で、実店舗のショールーム的な機能が再び注目を集めたのは、「新しいものと出会う楽しみ」を体験的に満たせるからでもありました。

    しかし実店舗での買い物が大きく制限を受け、ウインドウショッピング的な買い物行動が減った中で、オンラインショッピングにも同様の役割を求めざるを得なくなりました。調査によると、約半数の人がオンラインショッピングを通じて新しい商品と出会うことに成功していたのです。

    新しくECを利用する人が増えたわけではなく、既存利用者の購買行動が活発しただけというデータは興味深いですね。ネットショップのサービスが良くなったこともありますが、「なんで今まで実店舗で買っていたんだろう?」という気持ちなのかもしれませんね。

    引用文の「新たな商品との出会い」がネットで増えていることも重要です。自社を見つけてくれる可能性が増えたとも考えられますし、反対に自社の顧客が他社に流れてしまう可能性もあります。露骨な囲い込みは良くないので、コンテンツやサービスでブランドを作っていきましょう。

    EC全般

    「プラットフォーム透明化法」でECモールはアマゾン、楽天、ヤフーを規制対象に | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/8588

    大手総合ECモール出店者の相談に無料で応じる「デジタルプラットフォーム取引相談窓口」がスタート | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/8589

    ECモールではアマゾンジャパン、楽天グループ、ヤフーの3社が「取引透明化法」の対象です。

    健康食品の購入場所、中年・年配層では「通販」トップ 利用のきっかけは「ネットで検索」/矢野経済研究所 | ECzine
    https://eczine.jp/news/detail/9012

    圧倒的にテレビ通販だろうと思ったら、ネットからの購入が1位。

    7割がネット通販で後払いシステム利用経験あり うち、滞納経験者は1割超に/Office With調査 | ECzine
    https://eczine.jp/news/detail/9035

    後払いって実はトラブルが多かったりしますよね。

    Amazon出品で自社セール開催ができる4つの施策【Amazon 出品メソッド アグザルファが徹底解説】 | 日本ネット経済新聞
    https://netkeizai.com/articles/detail/3415

    自社を知ってもらうきっかけにセールという手もありますよね。Amazonでもいろいろできます。

    総額表示、「11,000円」「11,000円(税込)」「11,000円(税別価格10,000円)」どのような表記が好ましい?:男女1000人に調査 | ITmedia ビジネスオンライン
    https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2103/30/news073.html

    最終的に税込みでいくらなの? がわかればいいですよね。

    【お知らせ】拡張機能「Google 商品連携 App」の提供を開始いたしました | Eコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」 | note
    https://note.com/thebase/n/n1b1d302da86d

    ついにBASEにもきました! もはやECサイトは初期設定でやるべき施策です。

    「EC・通販関連」の求人数が増加しているアパレル・ファッション業界、ハイクラス人材と未経験者の二極化傾向 | ネットショップ担当者フォーラム
    https://netshop.impress.co.jp/node/8581

    「アパレル業界は他の業界よりも年収が低い傾向にあることが課題」。ここを解決しないとECも伸びないですね。

    今週の名言

    ぼくらがやってることが思想の押し付けになってしまうと途端に面白くないんですよ

    生産者・流通者・消費者の立場に強弱はない。メッセージと仕組みで、不確かさを楽しめる関係性へ | 株式会社坂ノ途中代表 小野邦彦さん | Marketeer
    https://marketeer.jp/ono/

    伝える、ではなく伝わる。この差は大きいです。言わなくても自然と伝わるように言動と行動をそろえていきましょう。

    森野 誠之
    森野 誠之

    どうする? 5月開始の「コアWebバイタル」対策。グラ二フ大西氏がEC実施企業3社に徹底ヒアリング!【4/20無料ウェビナー】

    5 years ago

    「コアWebバイタル」(Googleの新しいスピードアップデート)が2021年5月に始まります。 EC業界に与える影響が大きい可能性があり、注目を集める今回の指標やアップデート。すでに対策を進めている3社をゲストに迎え、EC事業者が対策を行う必要性や具体的な方法などを議論するウェビナーを、4月20日(火)17時〜18時に開催します。モデレーターは、グラニフ執行役員CSOの大西理氏。

    【ウェビナー】「まったなしの表示スピード改善。どうする? 5月開始のコアWebバイタル対策」の申し込みはこちら

    すでに一部の企業は先行して対策を進めていますが、これには業界通のグラニフ大西氏も、「早すぎない? なぜそんなに重要なの?」とビックリ。多くのサイト運営責任者も同じように感じているのではないでしょうか?

    今回は先行企業の担当者3人に集まってもらい、大西氏自らが代表質問者として、「コアWebバイタルへの対策を講じる理由。いつやる? どこまでやる?」について答えを探していきます

    スピーカーには、オークローンマーケティングの辺知子氏(E-コマースディヴィジョン シニアマネジャー)、ゴルフダイジェスト・オンラインの種村和豊氏(シニアプロダクトマネージャー)、大日本印刷の近藤洋志氏(honto担当)をお迎えします。

    <こんな事業者にオススメ>

    • 「コアWebバイタル」を基礎から学びたい
    • どんな対策が必要なのか、具体的な方法を習得したい
    • すでに先行している企業の実例を聞きたい
    • どのくらいの予算をかけたらいいのか、目安が知りたい
    • 「コアWebバイタル」対策することでどんなメリットが得られるのか把握したい

    <当日のスケジュール> (※進行の状況次第で変更の可能性もございます)

    1. 「コアWebバイタル」とは何か? (Googleの狙いと目的。各指標の意味と目標値)
    2. 対策(いつまでに、どの基準まで?)
    3. 高速化で売り上げアップにつながるか!?
    4. 表示スピード対策は、「防衛予算」として組むべし!
    5. 質疑応答

    【無料ウェビナー】「まったなしの表示スピード改善。どうする? 5月開始の『コアWebバイタル』対策」の詳細

    • 日時:2021年4月20日(火)17:00~18:00
    • 参加費:無料
    • 参加申込方法:以下のフォームよりご登録ください。当日の参加URLをメールでお送りいたします。(アンケートのご協力もお願いいたします)
    • YouTubeライブ配信:当日はYouTubeライブ配信も行う予定です。URLは、当日ネットショップ担当者フォーラムのFacebookイベントページにてご案内いたします。https://fb.me/e/axkOaqUZi

    <登壇者プロフィール>

    モデレーター

    大西 理氏
    株式会社グラニフ 執行役員CSO
    カタログ通販セシールにてEC事業立ち上げ、デジタルマーケティング全般に従事。その後、文具メーカー デザインフィルでのマーケティング責任者、化粧品通販(新日本製薬)EC責任者、パルコGヌーヴ・エイでのデジタル戦略&オムニチャネル責任者、オンワード樫山デジタルマーケティング責任者など複数の業界にてECを中心にデジタルマーケティング/コミュニケーション/ブランディング/CRM領域と幅広い領域にて経験を積んできたオールラウンダー。2020年7月からデザインプロダクトカンパニー株式会社グラニフに参画し、リテール/EC/CRM/PRを管轄。

    スピーカー

    辺 知子氏
    株式会社オークローンマーケティング
    E-コマースディヴィジョン シニアマネジャー
    大学卒業後から一貫して自社のECサイト運用に携わり、業務設計含む制作やシステムまわり、企画運用、デジタルマーケティングなど幅広く担当。2016年株式会社オークローンマーケティングに入社後、サイト運用を軸に改善活動を進めている。
    種村 和豊氏
    株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン
    シニアプロダクトマネージャー
    ゴルフダイジェスト・オンラインにて、システム性能改善、WEBサイト表示スピード改善を主導。その後、JTB、HIS、サンリオ、オークローンマーケティングなど大手ECを中心にWEBサイトの表示スピード改善コンサルティングを支援。2018年3月~より、事業会社有志で構成される、WEBサイト表示スピード研究会を主催、運営。WEBサイト表示スピード対策の各種情報に関して、調査、研究、発表活動を行っている。
    近藤 洋志氏
    大日本印刷株式会社 honto担当
    2007年DNP情報システム入社。基幹システム、IPS事業分野等のシステム開発を担当。2011年からハイブリッド型書店「honto」の立ち上げに携わり、2013年に大日本印刷へ転籍。サイト運用、フロント開発を経て現在はUI/UXの開発部門およびWebサイトパフォーマンス改善を担当している。

    ご登録いただだきましたメールアドレスに、当日のWebinar用URLをお送りいたします。

    公文 紫都

    コロナ禍のEC拡大は既存ユーザーの購買回数&単価の増加が要因。ECへの不満は「代金とは別に送料がかかる」【Google調査】

    5 years ago

    Google(グーグル)は公式ブログ「Think with Google」で、2020年のEC市場について分析した結果を発表した。

    2020年2月以前と以降を比較したところ、2020年2月以降のEC利用率は3ポイント増にとどまっており、市場規模拡大の要因は新規利用者数の増加ではなく、既存利用者の購買行動が活性化したためとしている。

    Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
    EC利用率について

    ECの利用率は2020年3~5月に10ポイント以上上昇したが、10~12月にかけて横ばいで高止まり。一方、「購入者あたりの利用金額」は2020年10~12月に大きく上昇。同様に、平均利用回数と1回あたりの購入金額も2020年10~12月に最も高くなっている。

    実店舗での購買が減少したことで、まずはECの間口が広がり全体の利用率が増加した。ただ、感染が比較的落ち着いた2020年10~12月の市場の伸長を支えたのは、1人あたりの購入頻度や金額の増加によるところが大きいと考えられる。

    Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
    利用率や平均利用回数などの推移

    既存のEC利用者を1か月のEC平均利用金額に応じて3つに分類。2万円を超える人を「ヘビー層」、6000円以上~2万円以内を「ミドル層」、6000円未満を「ライト層」と定義した。

    2020年前半の3~5月には、ライト層の消費が活発化。外出と営業の自粛要請により実店舗での購買が減少したことが、全体のEC利用率の上昇につながったと考えられる。

    一方、比較的状況が落ち着いた2020年10~12月には、ヘビー層を中心として購入頻度と1回あたりの単価が伸長。既存利用者の消費行動はECに偏重したと見られる。

    Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
    3分類ごとのEC利用と購入金額

    既存利用者の約8割がECに対してよりポジティブな意識を持つようになった。また全体の6割以上が「感染拡大が収まっても、なるべくオンラインショッピングで済ませたい」と回答しており、ライト層に限っても59.3%が同様の回答をしている。

    既存利用者はECの利便性として、「店舗に出向く必要がない」「自宅まで運んでくれる」「店員と対面しなくてもよい」「24時間購入できる」を高く評価。このうち「店舗に出向く必要がない」「店員と対面しなくてもよい」の2つは、外出自粛や感染予防のためのソーシャルディスタンスなど、社会情勢を受けて重要視されるようになった項目だ。

    対して、「自宅まで運んでくれる」「24時間購入できる」の2つは、オンラインショッピングが持つ本来的な価値であり、直接的に感染拡大に起因するものではない。この本来的な価値を認識した人は、感染拡大が収まった後も、後戻りすることなくECの活用を続けると考えられる。

    Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
    ECの利便性について

    一方、オンラインでの買い物で不満を感じるポイントも明らかとなった。「実際に商品を確認できない」という根本的な問題もあるが、「商品代金とは別に送料がかかってしまう」「返品や交換などトラブルへの対応が面倒」「偽物/フェイク品の不安」「個人情報流出の懸念」など、事業者側の対応によって解消できるものも多くあがっている。

    Google(グーグル)が公式ブログ「Think with Google」で公表した、2020年のEC市場についての分析結果
    ECに関する不満

     

    石居 岳
    石居 岳

    消費者ニーズの変化に見る企業の販売戦略&「ハイブリッド戦略」で成果を生むナイキのD2C事例などを解説 | 顧客時間が見たCES & NRFレポート2021

    5 years ago
    変化する米国の消費者ニーズとそれに対応するナイキなどの事例を、伴大二郎氏(オプト エグゼクティブ・スペシャリスト パートナー 兼 オムニチャネルイノベーションセンターセンター長、顧客時間 プロジェクトマネージャー)が解説

    新型コロナウイルス感染症拡大、SDGsの浸透、デジタルテクノロジーの進化などで、消費者の行動やニーズは急速に変わっている。こうした変化へ企業はどのように対応していけばいいのか。消費者ニーズの変化を踏まえた企業の取り組み例として、Nike(ナイキ)やBURTON(バートン)の事例などを解説する。

    消費者は企業に「パーパス」を求めている

    パーパス(企業・ブランドの存在理由)が重要だという話は、2020年に続き、2021年のNRF(全米小売業協会主催のリテール展示会「NRF Retail's Big Show」)でも多くのセッションで語られた。

    NRF2020で行われたIBMのセッションでは、消費財ブランドが選ばれる理由として、「パーパスドリブンコンシュマー(企業やブランドの存在理由で判断)」が40%、「バリュードリブンコンシュマー(価値と価格で判断)」が41%と紹介された。

    2021年のNRFでは、Microsoftのセッション内で次のような調査データが開示された。

    • 85%の消費者は、信頼するブランドからのみ検討する
    • 63%は、ブランドに対する信頼が無くなったため購買をやめた
    • 上記のうち69%は、2度とそのブランドを購入しない

    特筆すべきは、欧米のミレニアル世代とZ世代の60%が、「製品そのものよりも、ブランドが果たす“社会的問題の解決”で購買を判断する」という結果だ。SDGsを含めた企業の姿勢を明確にし、ユーザーに伝える重要性を示したと言える。

    一方の日本はどうだろう? 企業の姿勢という観点では他の先進国に比べて遅れを取っている。世界を見渡せば、すでに企業がSDGsに取り組んでいることは当たり前だ。この先、SDGsに取り組んでいないことは競争劣位になる。もはや、“取り組んでいるだけ”では競争優位にならないほど、SDGsへの取り組みは普遍的になっていると言えるだろう。

    これは、パーパスを上段に掲げるD2Cにも言えることだ。「サスティナブルなモノを作りました」というメッセージだけでモノが売れるわけではないのだが、残念ながらこうした訴求をするブランドが国内外で増えてきていると感じている。

    こうしたブランドの多くは、流行に乗って“モノを売るためのストーリー”しか作らず、継続的に利用してファンになってもらう仕組み作りが弱い。その結果、一度は買ってもらえるものの、ファンを醸成できていない。

    D2Cの本質は、顧客と直接つながることでブランド力を高め続けられるところにある。そこには明確なターゲットと、強烈な差別化要素が必要だ。そうした差別化戦略で急成長してきたはずのD2Cでさえも、昨今はコモディティ化が進んでしまっているようにも感じる。

    「バリュードリブン」の企業が、「パーパスドリブン」の消費者にも支持され始めている

    購買パターンを「パーパスドリブン」(〇〇だからこのブランドが欲しい)、「バリュードリブン」(比較検討したらこのブランドが良い)にわけた場合の企業戦略の事例を紹介したい。

    オプトの伴氏が考える、「バリュードリブン」コンシュマーと、「パーパスドリブン」コンシュマーに対する企業戦略
    伴氏が考える「バリュードリブン」コンシュマーと「パーパスドリブン」コンシュマーに対する企業戦略(画像:筆者作成)

    店舗数、サイトのPV数、会員数、品ぞろえなど、規模の経済が効果的な「バリュードリブン」を強みにする企業(Amazon、ウォルマート、コストコなど)は、既存の会員組織を活用しながら顧客のメリットを増やしている。そして、取り組みはそれだけにとどまらない。デジタルへの投資も強化しながら、レビューやレコメンドなどを積極的に活用。企業として伝えたい情報を接客的に発信し、顧客に届けている。

    こうした情報発信で、「ウォルマートはSDGsに積極的だから」「コストコのPB(プライベートブランド)商品は安全だから」のように、「バリュードリブン」を強みにする企業が「パーパスドリブン」の消費者にも支持される好循環が生まれている

    対して、「パーパスドリブン」を強みにする有力D2Cブランドの戦い方は、靴の「Allbirds」や、コスメの「Glossier」のようにSNSを軸に独自のストーリーでパーパスと明確な差別化要素を伝えている。

    「Glossier」のサイトトップページ
    「Glossier」のサイトトップページ(画像:サイトよりキャプチャ)

    「Allbirds」であれば「素材に、サスティナブルなメリノウールや竹を使用」「洗濯機で洗える」といった情報発信だ。

    こうした情報発信からリアル店舗を含めてコミュニティを形成し、継続購買につなげる。この第1段階を経て、規模を拡大するために卸を含めた流通やプラットフォームへ進出している。ただ、この戦略によって成功している企業はまだ多いとは言えない。

    ハイブリッド戦略で成果を出すNike

    今注目したいのが、既存メーカーによる一般流通とD2C(EC×直営店)を掛け合わせたハイブリッド戦略だ。

    このハイブリッドで成功している企業はナイキだろう。トップアスリートの支援やハイブランドとのコラボなど、スポーツとファッションの両面でファンを獲得。スマホアプリを軸にした積極的な情報発信、スニーカー情報に特化したアプリ「SNKRS」で行われる限定商品の販売など、デジタルをうまく活用することでD2Cビジネスを成功に導いている。

    ナイキの「SNKRS」紹介ページ
    ナイキの「SNKRS」紹介ページ(画像:サイトよりキャプチャ)

    既存の大手メーカーであるナイキがD2Cビジネスを成功させた背景にあるのは、限定モデルを抽選販売するなど「なんとかして手に入れたい」「手に入ったことをSNSでアピールしたい」といった消費者心理を巧みについた販売戦略だけではない。

    メインアプリとの連携も含めた直営店×EC(オムニチャネル)で、定価購買する仕組みを作ったことがある。この戦略に寄与しているのが、LGBTQやBlack Lives Matterなど人権問題を扱う社会派メッセージ、リサイクルポリエステル素材を使用したサスティナブル製品の「スペースヒッピーシリーズ」の販売など、デジタルが得意な「情報更新頻度」「多くのプロダクトを主人公にするストーリー」の掛け合わせである。

    反響を呼んだナイキの広告動画

    セールやアウトレットに行くユーザーもいるため、ナイキはユーザーの消費行動に合わせて選択肢を用意している。

    D2Cビジネスを築く上で重要なのは、まずメーカーが自社で売り切る仕組みを持つこと。そして、ユーザーニーズに合わせて、シューズ専門店やスポーツ量販店でも販売するという多様なチャネルを持つことだ。

    プロダクトの共通点は、全てナイキのロゴである「スオッシュマーク」のついた靴であること。5000円程で購入できるものもあれば、2~3万円とやや高額なモデルもある。さらには数百万円という超レア商品も存在する。

    それぞれの価格帯やモデルによってユーザー層は異なるが、どのレイヤーにおいても「ナイキの商品が欲しい」と思える消費者を生み出しているナイキのハイブリット型コミュニケーション戦略は、メーカーがD2Cビジネスに参入する上での理想形の1つと言えるだろう。

    バートン、DX最大の改善ポイントは「物流のデジタル化」

    D2Cと卸売りのハイブリット戦略を進めているスノーボードブランド「バートン」のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にも触れておきたい。

    バートンの売上構成比はD2Cが25%、卸売りが75%で、D2Cの強化を進めている。スノーボード用品自体はシーズンもののため値崩れが大きく、定価での販売は難しい。20~30%割引が当たり前で、1シーズン過ぎれば、50%以上の割引になるのが慣習である。筆者も前職でスポーツ用品店のゼビオ/ヴィクトリアで働いていたが、その時はよく値札シールを張り替えたものである。

    スノーボードブランドのなかでもトップの人気を誇るバートン。NRF2021に登壇したバートンが明かしたDX推進における最大の改善ポイントは、物流のデジタル化だったという。

    バートンのECサイトトップページ
    バートンのECサイトトップページ(画像:サイトよりキャプチャ)

    スノーボードは板、ブーツ、ウェアなどすべてにモデルとサイズが細い。そのため、欲しかった商品が見つからないといった体験をしている消費者も多い。

    こうした問題を解決するためにバートンはInfor社のERPを導入、基幹システムのクラウド化に取り組んだ。さらにSCM(サプライチェーンマネジメント)の整備により、物流をデジタル化。New Store社のOmniChannel PlatformとSalesforce社の Commerce Cloudにより、顧客と従業員の接点をデジタル化したという。

    これで何が変わったのか? 直営店と一部のインショップ(デパートやスーパーなど大型店舗の一角にある顧客層・品ぞろえを絞った売り場)にモバイルPOSを配り、顧客情報・製品、在庫データを従業員に開放。商品がどこにあっても、リアルタイムに把握できるようにした。

    このシステムはECとも連携しているので、顧客も従業員と同じようにECサイトから在庫を探せ、自宅配送でも店舗引き取りでも、好きな方法で商品を受け取れるようになった。

    これは決して先進的な技術でもなければ、目新しいものでもないかもしれない。ただ、顧客を中心に店舗・EC・物流・システムが連動したプロジェクトとして、課題解決の優先順位づけとスピードが素晴らしい事例であると言える。

    バートンのD2Cは、2019年に亡くなった創業者でスノーボードの父とも言われるジェイク・バートン氏のシグネチャーコレクションである「MINE 77」を中心に展開。デジタル化された顧客接点でパーパスドリブンのファンとコミュニケーションを取り続けている。

    ジェイク・バートン氏にフィーチャーしたバートン内の特設ページ
    ジェイク・バートン氏にフィーチャーした特設ページ(画像:サイトよりキャプチャ)

    ◇   ◇   ◇

    D2CやRaaS(Retail as a Service)が過剰にフォーカスされる時代は、終わったのかもしれない。全ての企業は顧客と直接つながりブランド力を高めるべきで、オムニチャネルの購買体験は快適であるべきなのだ。

    D2Cの流行で、多くの小売り・メーカーが顧客とつながることの重要性を再認識し、デジタルがそれを可能にしてくれることも理解した。すでにナイキやバートンのようにD2Cを上手く取り入れ、ハイブリットへ変化することに成功した企業もある。

    新しい価値観のD2Cが生まれることへの期待も大きいが、既存企業が新型コロナを乗り越えるためにも、D2Cという顧客とのつながり方をビジネスに取り込み新しい価値が生まれることを期待し、取り組んでいきたいと強く感じている。

    伴大二郎
    伴大二郎

    ランディングページはフルリニューアルしてはいけない! 広告の費用対効果を上げ続けるにはA/Bテストで「最適化」すべし

    5 years ago
    広告の費用対効果が上がり続けるA/Bテストのコツを加藤公一レオが解説

    レストラン、企業ホームページ、お菓子の商品パッケージ……日本は新しいモノ好きなので、日々さまざまな場所でリニューアルが行われている。ネット広告のクリエイティブも例外ではないが、絶対にやってはいけないことがある。それは、単品通販(D2C)のランディングページフルリニューアルである!

    ランディングページをフルリニューアルすることは、それまで培ってきたノウハウをすべて捨て去ることになる。実際に、ランディングページをフルリニューアルして失敗する単品通販(D2C)会社の悲劇は後を絶たない。本コラムではフルリニューアルよりも確実に広告の費用対効果を改善し続ける方法をお伝えする。

    LPのフルリニューアルはご法度

    図 ランディングページの例

    単品通販(D2C)会社にとって、新規顧客との出会いの場となるランディングページは、コンバージョン率を大きく左右する。広告の費用対効果を改善し、売り上げを伸ばしたいと考える単品通販(D2C)会社がランディングページのリニューアルを考えるのはごく自然な流れかもしれない。ランディングページをリニューアルすると、新たなスタートを切った感覚でリフレッシュして気持ちが良いだろう。手間暇かけてリニューアルが完了したときは、達成感や充実感もあるはずだ。

    気持ちはわかる。だが、それは単なる制作者の自己満足である! ズバリ、ランディングページのフルリニューアルは絶対にやってはいけない! 通販(D2C)のネット広告において、フルリニューアルはご法度なのである!!

    それはなぜか。ランディングページをフルリニューアルすることは、すべての情報をリセットすることと同じ。ランディングページをフルリニューアルすると、それまでのノウハウをすべて捨て去ることになってしまうのだ。

    そんなことをしていては10年経っても広告の費用対効果の改善などできず、一発勝負の連続にしかならない。世の中のダイレクトマーケターは、これをしっかりと理解しないとネット広告では永遠に成功できないと肝に銘じよう。

    仮説ベースでリニューアルすることの危険性

    世の中ではレストランの内装のリニューアルやお菓子のパッケージのリニューアルなど、さまざまなリニューアルが行われているが、多くの業界のリニューアルに共通しているのは、「仮説ベース」であることだ。

    たとえばレストランの場合、「複数パターンの内装の店舗を造って事前にテストをして、最も来店客数や売上が多かった内装に改装する」というのはあまりにも非現実的である。

    事前のテストや効果測定が難しいため、「こうしたらお客さまが増えるんじゃないか」「こうしたら売り上げが伸びるだろう」という仮説に基づいてリニューアルをするしかないのだ。あくまでも「仮説ベース」なので、本当にお客さまが増える保証もなければ、売り上げが伸びる保証もない

    しかし、通販(D2C)のネット広告のクリエイティブはそうではない。幸運なことに、広告効果を数字という事実ベースで、かつリアルタイムで測定できるため、統計に基づいて少しずつ最適化を重ねていけば必ず結果が出るからである。せっかく事実ベースで効果測定ができる業態なのに、わざわざ仮説ベースでランディングページをフルリニューアルするのはリスクでしかないのだ。

    フルモデルチェンジよりマイナーチェンジで最適化

    通販(D2C)のネット広告のクリエイティブにおいては、マイナーチェンジを繰り返して最適化することが大事になる。つまり、既存のランディングページをベースとして、A/Bテストの結果に基づき、事実ベースで改善を重ねていくのである。それが最も確実に広告の費用対効果を改善し続ける方法だ。

    私の経験則では、ディスプレイ広告のクリエイティブはすぐ消耗するが、ランディングページの消耗は遅い。売れるネット広告社のクライアントのなかにも、マイナーチェンジを繰り返しながら、同じランディングページを10年以上使い続けている単品通販(D2C)会社が存在する。ランディングページに関しては、フルリニューアルするよりも、長いスパンでマイナーチェンジを半永久的に繰り返していったほうが確実に広告の費用対効果は上がる!

    マイナーチェンジの重要性は、単品通販(D2C)のランディングページに限った話ではない。自動車業界を見ると、マイナーチェンジはだいたい2年間隔だが、フルモデルチェンジは約6年間隔で行われている。カメラにしても、今までなかったまったく新しい機種が出ることは少なく、「〇〇-Ⅱ」「〇〇-Ⅲ」のように、同一機をベースにして、2年ごとぐらいにマイナーチェンジが施されることが多い。

    これらの業界でマイナーチェンジが頻繁に行われることが多いのは、フルモデルチェンジよりもマイナーチェンジのほうが安上がりでリスクが低いからである。マイナーチェンジをする際は、既存の製品に対するお客さまの評価や不満、要望を踏まえ、よりお客さまに喜ばれる製品になるよう、改善していく。そうすれば確実に性能やお客さまからの評価は上がるし、売り上げが極端に落ちることもないからだ。

    単品通販(D2C)のランディングページのマイナーチェンジも考え方は基本的に同じで、既存のランディングページを分析した上で、広告の費用対効果を改善するための仮説を立て、A/Bテストによってその仮説を検証する。

    その結果、広告の費用対効果が上がれば、仮説をノウハウとして蓄積していけば、余計なコストや無駄なリスクを排除しながら広告の費用対効果を改善し続けることができるのである!

    広告の費用対効果を改善し続けるためのA/Bテスト

    ここからは、実際にA/Bテストによってランディングページの費用対効果を半永久的に改善し続けるための考え方とコツをお伝えしよう。A/Bテストとは、同じ条件で複数のクリエイティブを露出し、それに対する反応から最も効果の高いクリエイティブを測定するテストのことである。

    言ってみれば、オリンピックの国内選考のようなものだ。見た目の印象や好みで適当に選んだ選手をオリンピックに派遣する国は1つもないだろう。それと同じで、いきなり本番キャンペーンを行う前に、小規模なA/Bテストを実施し、その結果を本番キャンペーンに反映するべきである。

    ダイレクトマーケティングに携わっている人なら、必ず一度はA/Bテストという言葉を聞いたことがあるはずだ。A/Bテストはもともと、DMの効果測定のために使われてきた手法であり、オフラインの時代から存在するマーケティング手法である。だからといって、あなどってはいけない。A/Bテストは今でも短期的かつ低コストで、誰にでも結果を出せる最強の方法である!

    やり方は簡単だ。まずは、A案とB案の2つを用意しよう。これらを同じ条件下で露出して、その効果を比べてみるだけだ。もしA案のほうが効果があったら、B案は捨て、新たにC案を作ってさらに比較してみるのである。

    A/Bテストを行うにあたって、1つ大事なことがある。それは、比較したい要素だけを変えることである! たとえばキャッチコピーテストを行う場合は、キャッチコピー部分しか変えてはいけない。同時に写真や構成(デザイン)まで変えてしまったら、キャッチコピーが良かったのか、写真が良かったのかがわからなくなってしまうからだ。

    キャッチコピーのみを変更したA/Bテストの例

    A/Bテストの対象となる要素は、「写真」「キャッチコピー」「構成(デザイン)」だけではない。「アイコン」「本文」「オファー」「フォーム」などなど、単品通販(D2C)のランディングページにはあらゆる要素がある。クリエイティブの要素を分解し、毎回テーマを決めてA/Bテストを積み重ねていこう。

    図 LPの要素

    A/Bテストで需要な「仮説」の立て方

    A/Bテストで広告の費用対効果を改善するためには、現状を把握したうえで、結果を改善するための仮説を立てることが重要だ。

    この商品を購入している主要顧客層は40代~50代の女性なのに、今のランディングページでは20代後半に見える女性モデルを使っている。40代ぐらいの女性モデルを使った方が、親近感が湧くし自分事として捉えられるので、コンバージョン率が上がるのではないか?

    というように、あくまでも仮説で構わないので、広告の費用対効果を改善するためのアイデアを出し合おう。データから得た情報があるなら、それも仮説を立てる材料になる。

    次に、比較したい要素だけを変えて小規模なA/Bテストを実施し、選ばれた仮説が正しいかどうか判断するのである。そして、そのA/Bテスト結果を検証し、さらなる仮説を立てる。そうすることで、勝ち残った仮説はノウハウとして蓄積され、これを半永久的に繰り返すことで広告の費用対効果が上がり続けるのである!

    最強のクリエイティブは強い要素の組み合わせ

    今までの広告業界では、1つのクリエイティブプランを「1つの完成された作品」と見なしてきた。「クリエイティブとはハイレベルなアイデアとセンスで総合的にプランニングすることだ」という考え方がある。1つのクリエイティブプランの費用対効果が悪いと「その作品全体が悪い」ということになり、まったく新しいクリエイティブプランを制作してきたのである(その結果、また失敗することも多かった……)。

    しかし、この考え方には大きな間違いがある。ダイレクトマーケティングのクリエイティブ、とりわけネット広告のクリエイティブにおいては、「強いキャッチコピー」「強い写真」「強い構成(デザイン)」など、要素の単純な組み合わせが費用対効果を左右していると考えるべきである。

    クリエイティブ同士の相性なんか関係ない。1つのクリエイティブプランの要素を分解し、「どのキャッチコピー、写真、構成(デザイン)などの要素を組み合わせたら最強の組み合わせになるか」を統計学的に導き出すことが、費用対効果を確実にアップさせる方法なのである。

    費用対効果が高い最強のクリエイティブを作る方法は実にシンプルだ。ズバリ、「No.1のキャッチコピー」「No.1の写真」「No.1の構成(デザイン)」など、あらゆるNo.1の要素を単純に組み合わせれば良いのである!

    図 A/Bテストで最強の組み合わせを選び出す

    「キャッチコピー」「写真」「構成(デザイン)」など、それぞれの要素に分解して行ったA/Bテストの結果、最も広告の費用対効果が高かったNo.1の要素をガッチャンコするだけで、広告の費用対効果は劇的に改善される。この理論を「クリエイティブ最適化」と呼ぶ。

    クリエイティブを「最適化」し続ければ広告の費用対効果は上がり続けるのだ。芸術家志向の広告代理店のクリエイターがこの理論を聞いたら怒るかもしれないが、ネット広告の費用対効果を上げ続けたいなら、必ずこの考えに基づいてクリエイティブを作るべきである。

    クリエイティブの最適化でCVが6倍になった事例も

    「クリエイティブ最適化」によってどのくらい広告の費用対効果が上がるのか、過去に某クライアントで検証した結果をご紹介したい。

    キャッチコピーテストを行った結果、「キャッチコピーA」に比べて「キャッチコピーD」で約2倍コンバージョン率が上がった。写真テストを行った結果、「写真A」に比べて「写真B」で約2倍コンバージョン率が上がった。構成(デザイン)テストを行った結果、「構成(デザイン)A」に比べて「構成(デザイン)C」で約1.5倍コンバージョン率が上がった。

    一番強かった「キャッチコピーD」と「写真B」と「構成(デザイン)C」を組み合わせたところ、元のクリエイティブに比べてコンバージョン率がなんと約6.0倍も上がったのである! 要素の組み合わせの改善こそが、ネット広告の費用対効果を上げ続ける一番確実、かつ堅実な方法なのだ。クリエイティブのコンバージョン率は統計学なのである。

    繰り返しになるが、ネット広告の費用対効果を最大化したいなら、これまでのノウハウをすべて捨て去るようなランディングページのフルリニューアルはやってはいけない。決め打ちでまったく新しいクリエイティブを作るのではなく、A/Bテストの結果に基づいて「クリエイティブ最適化」を繰り返していこう。

    テクノロジーが進化しても「考え・実践し・検証する」のはマーケターの仕事

    A/Bテストを繰り返すことにより、マーケターは「こういう状況下では〇〇のほうが効果的だ」「あのときは、〇〇だったから、それを踏まえて××にしよう」といった考え方ができるようになる。A/Bテストをやることで、結果に基づいた事実ベースのノウハウが蓄積されるだけでなく、マーケターが「考え・実践し・検証する」力も磨かれるのだ。

    マーケターが日々の業務の中で自然にA/Bテストが実践できるようなスキルやノウハウが築き上げられれば、売上アップの体制が整ったも同然。効果が出るまで検証を繰り返せばいいのだから、必ず成果が出る。結局、いくらビッグデータやマーケティング自動化ツールといったテクノロジーが進化したとしても、売るための企画を徹底的に考え、実践し、検証するのは人間の仕事である。

    最終的には、人間の経験に勝る売上アップの手法はない! マーケターの皆さんには、A/Bテストを繰り返すことで、お客さまのインサイトを読み解いていってほしい。

    ※「クリエイティブ最適化」は特許庁商標登録済み商標です。登録商標第5456446号

    加藤 公一 レオ
    加藤 公一 レオ
    確認済み
    1 時間 8 分 ago
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