「良い買い物体験」につながる決済手段とは? 「SHOPLIST.com by CROOZ」のCROOZ SHOPLIST、自転車販売大手のサイクルスポット、スキンケア製品「ビタブリッドC」のビタブリッドジャパンの3社の責任者による鼎談【後編】
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前回の鼎談で、「良いお買い物体験」を提供するために必要な要素としてあげられた「決済」。多様なオンライン決済サービスが提供されるようになり、特定の決済手段がECサイトに導入されていなければ、そのサイトで購入しないといったユーザーも増えている。ファッションECサイト「SHOPLIST.com by CROOZ」を運営するCROOZ SHOPLIST、自転車販売大手のサイクルスポット、スキンケア製品「ビタブリッドC」などで知られるビタブリッドジャパンの3社の責任者が考える「良いお買い物体験」に直結する「決済」とは――。
鼎談者
CROOZ SHOPLIST 開発部:稲垣剛之氏
サイクルスポット 販促部 マーケティンググループ グループリーダー:小林礼武氏
ビタブリッドジャパン 執行役員:西守穣氏
「良いお買い物体験」を実現するための「決済」とは
稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」は11種類の決済手段を提供していますが、2つの考えを持ってこれまで決済の拡充を進めてきました。
1つ目がインフラ作りです。「SHOPLIST.com by CROOZ」は「世の中のインフラをツクル」というコーポレートビジョンを掲げています。そのためには、皆さんが普段使用している決済手段をSHOPLISTでも当たり前のように使用できるような環境をつくることが責務となります。
2つ目は事業拡大という観点です。新しい決済手段を導入すると、それをきっかけに「SHOPLIST.com by CROOZ」を知ってもらう機会が増えます。たとえば、「Amazon Pay」を導入した際は、「SHOPLIST.com by CROOZ」のことを知らなかった「Amazon Pay」を使うお客さまの新規利用が大幅に増えました。
また、さまざまなユーザーのニーズに対応するという側面もあります。10代後半~30代女性が中心の「SHOPLIST.com by CROOZ」は、クレジットカードを保有していないユーザーもいます。いろいろな決済手段を提供することで、さまざまなユーザーニーズに対応できます。
CROOZ SHOPLIST 開発部 稲垣剛之氏
CROOZ SHOPLISTはファッション通販サイト「SHOPLIST.com by CROOZ」の企画・運営会社。サービス開始後8年目となる2020年3月期における「SHOPLIST」事業の売上高は約245億円
稲垣:ちなみに「SHOPLIST.com by CROOZ」で最も利用の多い決済手段はクレジットカード。代金引換、後払い、キャリア決済という順です。EC事業者側から見れば、クレジットカードか後払いで購入してもらった方がありがたいところです。後払い決済は比較的、購入単価が高くなる傾向があるからです。代金引換に関しては、ニーズが一定程度あることも事実。欠かせない手段となっているので代金引換は利用しています。
稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」は11種類の決済手段を提供していますが、LTVが高いのは「Amazon Pay」ですね。「Amazon Pay」を使うAmazonのお客さまはネット通販でお買い物をすることに慣れていると思いますので、継続利用率が高いのでしょう。また、10代後半から30代女性がメインの「SHOPLIST.com by CROOZ」ですが、「Amazon Pay」の導入によってそれまで少なかった30~40代男性の利用率が増えていきました。
企業向けのセキュリティソリューション「SECURE」を提供するセキュアは、アイスタイルグループとのコラボにより、次世代型無人店舗「AI STORE LAB」の実証実験を開始している。顔認証による入店、AIカメラによる来店客のデータ取得など、最新テクノロジーを活用しながらも、驚きの低価格を実現。その全容は?
稲垣剛之氏(以下、稲垣):「SHOPLIST.com by CROOZ」はレディースからメンズ・キッズに至るまで10~40代をターゲットにさまざまなファッションブランドを購入できる通販サイト。現在950ブランド超を扱っています。ビジネスモデルはファッションブランドから商品を仕入れて、集客から決済、カスタマーサポート、物流業務を当社が担う直販モデルを採用しています。私はECサイトのプロダクト開発を担う部署を管掌しています。
稲垣:「SHOPLIST.com by CROOZ」が最初に力を入れたのは「商品力」「アイテム数」。お客さまがECサイトに訪問した際に、求めていた商品がなければそこで離脱してしまいます。感動体験も重要ですが、なによりも重要なのは、お客さまは「商品を買いに来ている」ので、商品ラインナップをまずは拡充すること。その課題を解決するにはどうすればいいか。「SHOPLIST.com by CROOZ」はたくさんのブランドに出店していただき、しっかり在庫を確保していくことに注力しました。第1フェーズとしてしっかりやらなければならないことでしたね。
小林:サイクルスポットは仕入れ商品を販売していますが、その取扱商品の質は間違いなく良い。事業規模は小さくないので価格競争には負けない体力があります。ただ、競合の大手流通傘下の自転車販売店などとの競争は避けられない部分がありますので、物流がカギを握っていると考えています。つまり、納期のスピード化が目先の改善点です。「SHOPLIST.com by CROOZ」さんでは注文から3日以内に商品を届けるとお話をしていましたが、自転車のリードタイムは約2週間。お客さまからのお問い合わせも「いつ手に入りますか?」というものが50%以上なんです。
「SHOPLIST.com by CROOZ」は80万点超の商品を扱っているので、消費者が探した商品をピンポイントで提案できるようにするサイト内検索の精度向上はとても重要になります。また、目的買いではなく、“なんとなく商品を探している”お客さまに対しては、膨大な商品点数の中から興味・関心の高そうな商品を提案し回遊性を高めるレコメンドの重要度も増しています。
また、「SHOPLIST.com by CROOZ」で扱っている商品は、他のファッションECサイトでも販売されているケースが多い。そのためには、「SHOPLIST.com by CROOZ」へ訪問、そして購入する意味を提供していかなければなりません。そのため、その商品がどんなモノなのか、どんな価値があるのかという情報提供はとても重要になってきます。一般的にファッションECで購入につながらないネガティブ要因は商品を手に取ることができないことです。サイズ、コーディネートなどの情報をしっかりと提供することにより、お客さまの不安を解消したいと思っています。
まとめると、
https://note.com/marketing/n/n8d00a2f9dea3より編集部でキャプチャ
「MOSH」が既存の仕組みと違うのは、予約管理とかZoom連携の機能が最初から提供されていて、サービスに特化している点です。そんな便利さから個人に人気がありユーザーが増えているようです。
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