実際「推し活」って何やるの? 使った金額は? 困ったことは? 非難された経験は? 千人以上が回答【ネオマーケティング調べ】

推し活では「コミュニティトラブル」より「金銭面での苦難」がキツイ。

特定の人・モノに熱中し応援することを「推す」、その対象を「推し」、その活動を「推し活(ヲタ活)」と表現することが増えている。ネオマーケティングは、「推し活に関する調査」の結果を発表した。全国の20歳~79歳男女1,104人が回答している。

推し活の基本は「インターネットでの情報収集」74.0%

まず「推し活(ヲタ活)」に加え、「就活」「婚活」のように「○活」と表現される活動について聞くと、「菌活」24.8%を行っている人が最多。「推し活(ヲタ活)」は10.5%が行っていた。

「推し活(ヲタ活)」している2,355人にその対象を聞くと、「実在の人物」78.0%が「2次元キャラクター」44.8%を上回っている。さらには「人物以外のモノ」24.8%もかなり多い。性別で見ると、男性は票が散らばっている一方、女性は「実在の人物」が多かった。

具体的に「これまでに行ったことがある推し活」の内容を聞くと、「インターネットで情報収集する」74.0%が最多。以下「グッズを買う」「イベントに参加する」「公式ファンクラブ等に入会する」など、公式コンテンツの消費行動が続く。

性別で見ると、男性の場合は「推している対象に関わる場所へ訪問する」「現地におもむき、推している対象を撮影する」「コミュニティに参加する」など、“公式”ではない独自活動(特にオフライン)が、女性よりもやや多い。

その他、「推し活に費やしている金額(月平均)」は「月平均1万円未満」74.5%が最多。年齢があがるほどその比率は高まっている。「推し活に費やしている時間(月平均)」も年代が上がっていくにつれ減少する。ただし一定数が月平均「20時間以上」費やしており、“熱狂的なファン”という構図は引き継がれている。

推し活をしていると困りごとにも遭遇、コミュニティより金銭面で苦難

ここから「推し活を行う中で困ったこと」「推しの話をすることへの抵抗感」「推し活を非難された後の行動」など、ネガティブな出来事についても聞いた。

まず「推し活を行う中で感じた困りごと」を全体に聞くと、多くの人がなんらかの困りごとに遭遇していた。最多は「推し活に使用できる金額が少ない」28.4%で、「貯金ができない」24.8%、「共通の趣味を持つ友人がいない」20.5%が続いた。金銭負担もさることながらSNS全盛時代でも自分に合ったコミュニティがないという思いがあるようだ。

また「推しの話をすることへの気持ち」を聞くと「抵抗がある+やや抵抗がある」は44.6%と、かなりの人に抵抗感が残っている。同じ若年層でも、20代の抵抗感がかなり低いのに比べ、逆に30代は推し話への抵抗感が全年代を通じて最も高く、この年代で大きな転換があったようだ。

抵抗がある人たちにその理由を聞くと、全体では「相手が興味を持ってなさそうだから」51.3%がトップだが、年代別で見ると30代は「オタクと思われるのが嫌だから」と回答した割合が、他の年代と比較して高かった。

推し活をしていることに対し周囲から「やめた方がいい」「お金の無駄遣い」などと言われたことが「ある」と回答した人に、そういった「非難の声を浴びせられた後の自身の行動」を聞くと、「推し活につかう金額を減らした」27.4%が最多だったが、性別で見ると、女性は「特に行動を変えなかった」53.0%で、男性の36.5%よりも16.5ポイントも高かった。

調査概要

  • 【調査対象】全国の20歳~79歳男女、推し活・ヲタ活を行っている人
  • 【調査方法】ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したウェブアンケート方式で実施
  • 【調査時期】2023年1月17日~19日
  • 【有効回答数】1,104人
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