オリコンが「Web会議ツール」「ビジネスチャットツール」の顧客満足度を初調査！それぞれ1位は？

微妙に異なる選定理由、「Web会議ツール」は「ビジネスチャットツール」より安定性やセキュリティ重視。

冨岡晶（Web担編集部） 2020/10/7 8:00 調査／リサーチ／統計 | 調査データ

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オリコン子会社のオリコンエムイー（oricon ME）は、「オリコン顧客満足度調査 2020年10月」を発表した。

オリコンでは、「満足を可視化する」をテーマに、2006年から実際にサービスを利用したユーザーのみを対象にした大規模なアンケート調査を実施し「顧客満足度ランキング」を発表している。2020年10月度は、これまで調査したことのある「海外旅行保険」「ペット保険」「車買取会社」「中古車情報サイト」「賃貸情報店舗」「賃貸情報サイト」に加えて、初めて「ビジネスチャットツール」「Web会議ツール」「マンガアプリ」「電子書籍サービス」について調査を行った。

「Web会議ツール」は、「Web通話・会議利用を主な目的としている」「ゲストユーザーの招待機能を備えている」ツール、「ビジネスチャットツール」は、「個人・グループでビジネス利用を目的としたテキストベースのチャットができる」ツールと定義。それぞれ3千人以上から回答を得ている。

「Zoom」「Slack」がそれぞれ総合1位に、オンライン飲み会では「Microsoft Teams」が人気

まず「Web会議ツール」の満足度調査では、「Zoom Meetings（通称Zoom）」（提供：ZVC Japan）が総合1位となった。全5つの評価項目別ランキングのうち、「ツールの使いやすさ」「音声・ビデオ機能の充実さ」「カスタマイズ設定のわかりやすさ」で1位を獲得した。「Cisco Webex Teams（通称Webex）」は2位となったが、「会議への参加・招待しやすさ」「管理機能の充実さ」でZoomを上回った。

利用シーン別では、唯一「社内会議」で「Google Meet」が1位となったが、「グローバル会議」「商談」「セミナー・勉強会」では「Zoom」が1位となっている。大人数での安定性などが評価されたと考えられる。

一方「ビジネスチャットツール」では、「Slack」（提供：Slack Japan）が総合1位となった。全4つの評価項目別ランキングのうち、「ツールの使いやすさ」「チャット機能の充実さ」で1位を獲得したが、こちらでも「Cisco Webex Teams（通称Webex）」が2位となったが、「管理機能の充実さ」「カスタマイズ設定のわかりやすさ」で評価されている。Slackについては、使いやすさや機能を評価するコメントが多かった。

導入決定・管理ユーザは、「Web会議ツール」でMicrosoft Teamsを評価

一般ユーザではなく、ツールの選定関与・導入決定・管理を行っている立場のユーザーに対象を絞り、あらためてランキングを見ると、「Web会議ツール」1位は「Microsoft Teams」になった。僅差ながら「Zoom」は3位まで後退する。

導入担当者からは「Microsoft製品ということで、信頼性が高い」「コストパフォーマンスに優れていた」「セキュリティ対策がわかりやすい」など、一般ユーザとは異なる部分で評価が高かった。

一方「ビジネスチャットツール」は引き続き「Slack」が1位。「ランニングコストが低い」「セキュリティ面でも問題が起きていない」「操作がわかりやすい」など、導入担当者視点でも一般ユーザ視点でも高い満足度を示す意見が多かった。

さらに「各ツールの選定理由」を聞くと、Web会議ツールでは「導入している会社が多いから」13.4％が最多、ビジネスチャットツールでは「ツールが使いやすいから」11.8％が最多だった。Web会議ツールで上位だった「導入している会社が多いから」13.4％や「セキュリティが安心できるから」10.1％は、ビジネスチャットツールだとそれぞれ8.6％、7.2％と低く、選定理由が微妙に異なることがわかる。比較的閉じたメンバーのビジネスチャットツールに比べ、その時々で参加メンバーが替わりがちなWeb会議ツールほど、安定性やセキュリティが重視されたためと考えられる。