ブランド毀損のリスク要因となるコンテンツ・広告、57.8%のサイトが掲載【SPIインタラクティブ調べ】
SPIインタラクティブは、デジタル広告におけるブランドリスク調査の結果を発表した。既存クライアントの広告掲載実績総数44,904サイトのうち、主要927サイトにおいて、掲載コンテンツ・掲載広告を調査。広告出稿先におけるブランドリスク、特にブランド棄損の可能性の有無について分析している。
リスクカテゴリ分類は、下記の15項目(同載広告チェックではLAを除く14項目)。
サイト内のコンテンツに含まれるリスク要因、やはりアダルトコンテンツ/ポルノが上位
現状のデジタル広告は、「広告掲載先のサイトコンテンツやモバイルアプリコンテンツのクオリティの問題」(違法性や公序良俗に反するコンテンツが含まれるサイトへの広告出稿)と「広告掲載先のサイトやモバイルアプリ上に同載される他社広告の問題」(自社広告とリスクを含む他社広告が同時掲載される)の2つを抱えている。
主要サイト927のなかで、何かしらのリスク要因であるコンテンツおよび同載広告が含まれている割合は57.8%だった。なお、主要サイト以外(約44,000)は管理運営者不明・未表示が多く、かつコンテンツ内容も「まとめサイト」「個人ブログ」が多かったという。クオリティが低いサイトへの広告出稿も多数存在すると思われる。
サイト内のコンテンツに含まれる主なリスク要因は下表のとおり。
リスクカテゴリ全体を母数としたリスクカテゴリ割合としては、アダルトコンテンツ/ポルノ:27%、言語:22%、モラル/非道徳・倫理:16%が高い。サイトのカテゴリ別では、オフィシャルのポータルサイトがもっとも多く、全体の64%を占めた。
なお「言語」は、“日本語以外の言語サイトへの広告出稿”を指しており、本来はブランド棄損には当てはまらないが、対象外への広告費用であり望ましくないと考えられる。
同載広告によるリスク要因は、ヘルスケア関係・情報商材・出会い系
同載される広告主のカテゴリでリスク要因があるものとしては、HBが32.7%でトップ。以下FPの14.5%、OTの13.6%などが続く。具体的には、ヘルスケア関係/美容関係/健康食材/サプリ、情報商材/投資商材、副業/モニター、出会い系/マッチングサービス、アダルトゲームが見受けられたとのこと。
今後は、ガイドライン策定や媒体選定の厳密化が必須に
同レポートは、今後の見通しと対応策について、「一括して解決する方法はない」としつつ、広告代理店・広告媒体社・テックベンダーの各社が取り組む問題になっていると指摘。
そのうえで「自社広告のブランドリスク排除のガイドライン策定」「プレースメント・レポートを提出または確認できる媒体の選定」「アドテク・ツールの導入」「第三者による広告出稿チェック」「ホワイトリストの策定」「DSP選定の見直しと、PMP活用の検討」といった方策を提案している。
調査概要
- 【調査方法】複数クライアントの広告出稿実績のあるプレースメントリストを使用。独自に主要サイト(メジャーサイト)を選定し、サイトコンテンツおよび同載広告の目視によるチェックを行った。
- 【調査対象】主要サイト内の掲載コンテンツ、主要サイト内の掲載広告
- 【調査期間】
- 【調査数】既存クライアントの広告掲載実績総数44,904サイトのうち、主要927サイト
・分析対象広告出稿期間:2017年10月~2018年9月
・サイトコンテンツ調査期間:2019年2月~2019年6月
・サイト内掲載広告調査期間:2019年2月~2019年6月
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