フリマアプリ、利用・非利用を問わず「中古品への抵抗感」が減少傾向。50代・60代にも浸透【メルカリ調べ】
メルカリは、「2019年度フリマアプリ利用者と非利用者の消費行動に関する意識調査」の結果を発表した。全国のフリマアプリ利用者・非利用者の比較を行うもので、前年4月に続き今回で2度目。
モノに対する意識が変化、「新品」に対するこだわりが特に50代・60代で減少
まず、フリマアプリ利用者・非利用者両方に「中古品の購入・使用に対する抵抗感」を聞くと、全体では「抵抗を感じない」55.5%が「抵抗を感じる」44.5%を上回った。アプリ非利用者に限ると、「抵抗を感じる」55.6%のほうが過半数だが、前年(61.8%)と比較すると、6.2%減少している。アプリ利用者においては「抵抗を感じる」33.4%だ、これも前年(35.5%)と比較し2.1%減少していた。
フリマアプリ利用者・非利用者両方に、商品購入の際に重視することを聞いたところ、「新品であることを重視」と回答した割合は全体で27.3%にとどまっている。アプリ非利用者に限ると、特に50代・60代で「新品であることを重視」と回答した割合が、それぞれ5.0%減少していた。アプリ利用者でも「新品であることを重視」との回答は、前年と比較し50代で11.0%減少、60代で9.9%減少していた。新品に対するこだわりが減少しており、こちらでも50代・60代の変化が顕著だった。
まだ使える不要品、フリマアプリ利用者は「売る」、非利用者は「保管」が主流
フリマアプリ利用者・非利用者別に、「不要品の扱い」を聞くと、アプリ利用者は「売る」75.6%が最多、次いで「譲る」63.6%だった。一方でアプリ非利用者は「保管しておく」56.8%が最多、次いで「捨てる」が42.4%と大きく異なった。
実際、フリマアプリ利用者においては「新品を購入するときにリセールバリューを考えるようになった」60.6%が、前年より9.7%増加するなど、“売ることを前提に買い物する”という意識が拡大している。「新商品の購入単価の変化」でも、28.0%が「購入単価が上がった」と回答している。
中高年層で中古品購入機会が増加、若年層では“ワンショット消費”が増加
さらに、フリマアプリ利用者に「ここ2~3年での、インターネットや店頭における中古品購入頻度」を聞くと、「増えた」は63.0%で、前年より8.8%増加していた。特に50代は前年から22.4%、60代から11.2%と大幅に増加しており、中高年層で中古品購入機会が急増していることがわかる。なお、アプリ非利用者では「増えた」と回答した割合は12.0%にとどまっている。
一方、フリマアプリ利用者に対し、フリマアプリ利用後の購買行動の変化について聞いたところ、若年層を中心に、新品で購入し必要なときだけ利用して売る“ワンショット消費”の傾向が強いことが明らかとなった。「新品で購入したものを1回使ってフリマアプリで売った経験がある」割合がもっとも多いのは30代で71.0%、20代で70.0%となっていた。今後こうした消費スタイルは、上の年代にも広がると推測される。
調査概要
- 【調査時期】2019年4月3日~5日
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査対象】全国の20~69歳の男女
- 【有効回答】1,000名(フリマアプリ利用者500名、フリマアプリ非利用者500名)
- 【調査監修】慶應義塾大学大学院経営管理研究科 山本 晶 准教授
- 【留意事項】2019年調査における「フリマアプリ利用者」の定義は、「フリマアプリでの購入経験、販売経験、その両方を持つ」となっている。一方、2018年調査では「主に閲覧」のフリマアプリ利用者も含まれているため、「主に閲覧」利用者(207名)を除き、定義を統一して前年との比較を行っている。
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