フリマアプリは、新品購入の意欲も上昇させる。消費喚起効果は年間500億円弱【メルカリ総研調べ】

出品する人は「回収できた」、購入する人は「節約できた」と思いまた新品を購入。

メルカリが運営するメルカリ総合研究所と国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)講師の山口真一氏は、「フリマアプリ利用による新品商品への消費喚起効果」の実態に関する共同調査を実施した。フリマアプリでの取引件数が多い「ファッション」「スポーツ・レジャー」「理髪料・コスメ」「家電・スマホ」「エンタメグッズ」「おもちゃ・ホビー」の6カテゴリが対象。

フリマアプリは新品の消費も喚起、年間で約484億円も上昇

まず、“フリマアプリ利用者・非利用者を含む20,000人”に対して調査を実施。フリマアプリ利用者の新品購入金額の変化を推計すると、フリマアプリで「出品」を経験している場合、6カテゴリすべてにおいて、新品購入金額が増加していた。

一方で、フリマアプリで「購入」を経験している場合、「理髪料・コスメ」「家電・スマホ」「おもちゃ・ホビー」の3カテゴリでは、新品購入金額が減少していた。

ここから「1年間分の新品商品の消費喚起効果」を推計すると、全体で「年間で約484億円」の新品商品の消費喚起効果が発生しているという。

フリマアプリで出品する人は「回収できた」、購入する人は「節約できた」と思い、結局また新品購入

続いて“フリマアプリ利用者1,500人”に対象を絞り意識調査を実施。「フリマアプリを利用することで新品購入額が増減したか」を聞くと、6カテゴリ中5カテゴリで「新品購入金額が増えた」と感じている人が多かった。

「フリマアプリでの出品」経験者で「増えた」と回答した430人を対象に「増えた理由」を聞くと、「売ってお金を得られるので、購入頻度が増えたから」44.0%が最多。「売れば、もし自分に合わなくても捨てなくてもすむから」39.3%、「売ってお金を得られるので、高い物を買うようになったから」38.8%という回答も多く、“フリマアプリを使えば、新品を購入しても部分的に費用を回収できる”という意識が垣間見える。

同様に「フリマアプリでの購入」経験者で「増えた」と回答した795人を対象に「増えた理由」を聞くと、「フリマアプリで節約することにより、新品購入頻度がむしろ増えたから」44.5%がとくに多かった。

さらに、フリマアプリ利用者全体に「検索や試用をすることで、その商品・ブランドを、新品で購入した経験があるか」を聞くと、6カテゴリすべてで「検索」をすると60%以上、「試用」すると70%以上が新品購入金額が増えていることも判明している。

調査概要

調査1: 20,000人に対する調査(フリマアプリ利用者・非利用者を含む)

  • 【調査時期】2019年12月~2020年1月
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査対象】全国、15歳~69歳の男女
  • 【調査数】20,000人

調査2: フリマアプリ利用者1,500人への意識調査

  • 【調査時期】2019年12月~2020年1月
  • 【調査方法】インターネット調査
  • 【調査対象】全国、15歳~69歳の男女で直近3か月以内にフリマアプリを利用した人
  • 【調査数】1,500人
     
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