SNS運用の質問教室

飲食店でInstagramを運用していますが、もっと集客を増やしたいです。ほかに効果的なSNSはありますか?

社内SNS担当者さんのよくある悩み(質問)にお答えしていく本連載。今回の悩みは「飲食店でInstagramを運用していますが、もっと集客を増やしたいです。ほかに効果的なSNSはありますか?」です。

こんにちは。Webコンサルティングの森和吉です。

SNS運用の質問教室、前回は「動画で会社の宣伝をしたいです。これから始めるにはTikTokとYouTubeショートのどちらが良いですか?」という悩みにお答えしました。

さて8回目となる今回は「飲食店でInstagramを運用していますが、もっと集客を増やしたいです。ほかに効果的なSNSはありますか?」という悩みに答えていきたいと思います。

「Googleビジネスプロフィール」とは?

質問代読者

森先生、「飲食店でInstagramを運用していますが、SNSからの集客をもっと増やしたいです。何かおすすめはありますか?」という質問が届きました。

森先生

わかりました。現在Instagramを使われているなら、断然「Googleビジネスプロフィール」がおすすめです。それはなぜなのか、解説していきますね。

Googleビジネスプロフィールとは、Googleが提供している情報管理サービスです。GoogleやGoogleマップで「地名 + 店名やサービス名」「地名 + ○○会社」などと検索すると、地図とともに、名称、星による評価、口コミ、画像、営業時間といった情報が表示されますよね。みなさんも外食で行きたい店を探したり、取引先の場所を調べたりといったシーンで、見かけたことがあると思います。これが、Googleビジネスプロフィールです。

Googleビジネスプロフィールには、大きなメリットが3つあります。

  1. GmailもしくはGoogle Workspaceのアカウントがあれば、無料で登録、運用できる
  2. 作成したプロフィールは、世界中にユーザーがいるGoogleマップ上の検索に反映される
  3. Googleマップだけでなく通常のGoogle検索においても上位に表示される可能性がある

特に3つ目は、年代や性別問わず幅広い層に認知を広げるために有効な手段です。しかし、そのためにはGoogleプロフィール内の表示順位を上げる必要があります。

たとえば、Googleで「渋谷 イタリアン」と検索してみてください。グルメサイトなど上位サイトの次に、「場所」というカテゴリで3つのプロフィールが表示されると思います。つまり、「渋谷 イタリアン」のキーワードに該当するGoogleプロフィールのなかで「上位3位」に入ることができれば、通常の検索の上位サイトとほぼ同位置に情報を表示できるのです。

Instagramとセットで、Googleビジネスプロフィールをうまく活用しよう

画像をたくさん掲載しよう

では、上位3位を目指すには具体的に何をすればよいのでしょうか。方法はいろいろありますが、なかでもとても重要となるのが「画像をたくさん掲載すること」です。なぜなら「見たときに情報がわかりやすい」という視認性の高さは、Googleからの評価が高いからです。目安は10〜30枚で、多ければ多いほど効果的です。

しかし、画像はGoogleビジネスプロフィールを運用する多くの企業がつまずくポイントでもあります。「どんな写真をあげたらいいのだろう」「もうデータのストックが尽きてしまった……」そんな風に悩んでしまい、せっかく登録しても画像をあまり掲載できていないケースが散見されます。

私が「Instagramを運用しているなら、Googleビジネスプロフィールも!」とおすすめする理由は、まさにここにあります。みなさんもご存じのように、Instagramは画像投稿がメインのSNS。すでに運用している場合、過去に投稿した画像のストックがたくさんあるはずです。これを、Googleビジネスプロフィールにもそのまま転用すれば、投稿内容やストック切れに悩むことはないのです。

更新を途絶えさせないようにしよう

また、検索順位を上げるには、更新頻度も重要です。定期的に新しい画像や情報が更新されているとGoogleから「価値の高いページ」と評価されますが、逆に更新が滞ると順位はだんだん下がってきます。そういう意味では、Instagramの投稿と連動させることで更新を途絶えさせないことも、大きなポイントになります。実際に私が知っている企業のなかにも、そうしたやり方で上位をキープしているケースが結構あります。

ちなみに画像の転用に対して、「見た人に同じ画像だとバレてしまうのでは?」と心配されるかもしれませんが、安心してください。InstagramやXのように、主な閲覧者がフォロワーであるSNSの場合、共通のフォロワーも多いので気づかれてしまう可能性は高いです。しかしGoogleビジネスプロフィールの場合、主な閲覧者は、検索からたどり着いた人たちです。見る人の属性が異なるため、気づかれることは少ないと思います。

画像は、飲食店でしたらおすすめ料理や内装、スタッフの和気あいあいとした雰囲気が伝わるもの、子ども椅子やペット連れ可能な席といった独自のサービスがわかるものなど、どんどん掲載しましょう。解像度は高いほど訴求力が高まります。

画像検索からの流入も意識しよう

また、地図検索においては、「地名 + サービスの特徴(イタリアン、和食、個室レストランなど)」で探されることが多いので、そうしたキーワードに関連した画像なら、なお良しです。画像が充実すると、ワード検索のみならず、画像検索からの流入も期待できるでしょう。

ただし、掲載可能な画像は、形式やサイズなどガイドラインが定められていますので、転用する際は必ずチェックしてください。
参考:「Googleビジネスプロフィール ヘルプ(ビジネス プロフィールの写真や動画を管理する)

実は、SEO対策よりも早く効果が望める!? 画像以外の重要ポイントを伝授

一般的にSEOは効果が表れるまでに、最低でも半年〜1年かかると言われ、対策に必要な費用も膨らんでいきます。

一方、Googleビジネスプロフィールの場合、基本的に画面の指示に従って必要項目を埋めていけば作成できますし、内容の改善を行うことで、1〜2カ月といった早い段階で検索結果の上位に表示させることも不可能ではありません。また、Googleビジネスプロフィールのみを運用する場合は、費用もかかりません。お金をかけずにSEO的な効果も見込めるのです。

掲載画像を充実させるほかに、Googleビジネスプロフィールの検索順位の上昇に効果的なポイントを4つご紹介します。可能な限り、ぜひ着手していただければと思います。

  • 店舗や企業の住所、営業時間、ビジネスの説明文は、キーワードを含めながら、正確に、もれなく、わかりやすく書くこと
  • 情報は濃ければ濃いほど評価が高くなるため、「こんなことまで……」と思うような些細な情報も、可能な限り入れ込むこと
  • 星による評価や口コミも評価の重要な要素。接客やサービス向上に努めるのはもちろん、もしネガティブな意見が届いても真摯に返信し、丁寧に対応すること
  • 定期的に掲載内容や画像を更新して、つねに新鮮な情報を提供すること

森先生からのアドバイス

Googleビジネスプロフィールは、SNS運用だけでは接点をもてない、多様な顧客と出会える魅力的なツールです。難易度、即効性、コストを考えても、Googleビジネスプロフィールを使わない手はありません。

とはいえ実は、意外とまだ手付かずの企業が多いのもGoogleビジネスプロフィールの特徴です。今始めれば、競合との差を広げることができるかもしれません。まずは自社のプロフィールを確認し、最新情報に更新するところから始めてみてはいかがでしょうか。

◇◇◇

SNS運用担当者の疑問や悩みを募集しています。応募したい方は以下からお願いします。

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

サイテーション
言葉としては「引用」「言及」という意味。 SEOの世界では「リンクではない ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]