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Twitter・Instagram・Facebookはどう使い分ける? SNSマーケ担当者がおさえるべきポイントを解説【We Love Social特選記事】

同じ内容でも、うまく表現をアレンジしたり投稿先を選定することも。各SNSの特徴や使い分け方を整理。

SNSマーケティング担当者がおさえるべきTwitter、Instagram、Facebookの使い分け

Twitter、Instagram、Facebookは、様々な企業が活用しています。一方で、すべてを運用するのは、工数がかかることも事実。運用の手間から、Facebookページの投稿をTwitterに連携する、Instagramの投稿をTwitterやFacebookページに連携する、といった使い方をしている方も多いのではないでしょうか?

しかしSNSをマーケティングの手段として効果的に活用するのであれば、それぞれのSNSの特徴を押さえた投稿をすることはもちろん、同じ内容でもうまく表現をアレンジしたり、内容によって投稿先を選定することも考えなければなりません。こうした細かい運用の気遣いがアカウントの活性化の秘訣でもあるのです。今回は、3大SNSであるTwitter、Instagram、Facebookの特徴や使い分け方を整理してみましょう。

使い分けのために、知っておきたいこと

一口にSNSと言っても、Twitter、Instagram、Facebookはそれぞれ異なった特徴を持っています。有効的に使い分けるためには、まずそれぞれの特徴を把握しておくことが重要です。

まずは、年齢層の違いを見てみましょう。以下は総務省の調査結果をグラフにまとめたものです。
全年代において、LINEは高い利用率を誇っています。年代別に見ると、10〜20代では6割以上がTwitterとInstagramを利用しており、30代以上になるとFacebookの割合が上がってきます。
このように、ざっくりと年代別で見ても、大きな違いがあることがわかります。

SNSの年代別利用率

簡単にまとめると、それぞれのメディアには、以下のような特徴があります。

・Twitter
短文・リアルタイムでのコミュニケーションを特徴とするSNSです。ユーザー層は幅広く、平均年齢は35歳。なかでも若年層の利用率は高く、総務省の調査によると10~20代の約7割が利用しているメディアとなっています。
自身の興味・関心に応じて専用のアカウントを作るユーザーも多く、1人で複数アカウント持つことが可能です。140文字(英数半角で280文字)を上限として、気軽・タイムリーな短文投稿ができ、フォロワーのリツイートによりツイートが拡散され不特定多数の人へ情報を広げることができます。

・Instagram
写真や動画をメインとするビジュアルコミュニケーションが特徴のSNSです。総務省の調査によると、ユーザー数は年々増加しており、10~20代が半数以上を占めます。
ストーリーズやIGTV、2020年にリリースされたリールなど、Instagramでのコミュニケーションの幅は年々広がっています。また、ショッピング機能も進化し、2020年にはリールにも商品をタグ付けできるようになったり、ライブショッピングのテストを行ったりと、機能の幅も拡大しました。

Instagramは2020年の公式イベントで「好きと欲しいをつくるInstagram」というテーマを前面に押し出し、Instagramがいかにビジネスとの親和性が高いかを主張。日本のユーザーは他国の5倍ハッシュタグ検索を行う傾向にあることや、日本のユーザーの42%がブランドを知るためにプロフィールにアクセスしていることなどをデータで紹介し、“興味”から“好き”、“欲しい”にまで気持ちを動かすことができるメディアであることを示しました。

・Facebook
実名制であり、世界最大のユーザー数を誇るSNSです。広告配信では、ほかのSNSに比べて高いターゲティング精度を誇っています。
国内では主にビジネスパーソンを中心に使用されています。総務省の調査によると、30代の約半数が利用しているメディアです。友達だけでなく、同僚・取引先ともつながるなど、リアルな関係性が反映されやすいため、比較的フォーマルな場として使われる傾向があります。
BtoB企業による活用も増えており、オーガニック投稿と広告を活用して、企業の認知やブランディング、リード獲得に使われています。

各メディアのユーザー数や特徴・アップデートについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:人気ソーシャルメディアのユーザー数まとめ

SNSを上手に使い分けるためには、それぞれの傾向はもちろん、どんなユーザーに届けたいか、ということを意識することが重要です。それではここから、SNS毎の特徴とおすすめの使い分け方を見てみましょう。

Twitter:情報の拡散性が高く、リアルタイムで話題が追える

短文と画像・動画で情報を発信するという特徴に加え、10~40代で幅広い年代のユーザーが集まっているTwitter。
他のSNSと比べ、Twitterには独自のカルチャーや文脈が存在し、インタレストグラフ(興味・関心を軸とした関係性)でつながるSNSとして実名・匿名、趣味・嗜好で個人が複数アカウントを持ち利用されているメディアです。

そんなTwitterの強みは、情報の拡散性とリアルタイム性。
他のSNSと比較して、シェア(=リツイート)がされやすく、フォロワーのフォロワー、その先のユーザーにまで広く情報が届く可能性があります。良い情報も悪い情報も、注目を集めるとあっという間に拡散されることが特徴です。Twitterで拡散された情報がテレビのニュースで取り上げられることも少なくありません。
また、世の中の人が興味を持っていることや、商品やサービスの評判などの情報が探しやすい、検索性の高さも強みです。

一方、弱みは短文のコミュニケーションであることです。場合によっては情報が誤認されてしまったり、十分に伝わり切らなかったりすることもあるため、伝え方には十分な工夫が必要です。

おすすめの使い方

■ターゲットの興味やTwitterのリアルタイム性をコンテンツに活かす
Twitterは趣味・関心でつながりコミュニケーションが行われるメディアです。企業がコンテンツを企画する際には、ターゲット像を明確に定め、彼らに興味を持ってもらえるコンテンツをしっかりと考える必要があります。また、リアルタイム性という特徴を活かし、この瞬間だからこそ投稿できる内容や、時流に乗った内容のツイートもTwitterにマッチします。

Twitterユーザーの興味をうまく惹いている事例として、ピノの事例をご紹介します。
Twitterには「推し」のアイドルを応援するユーザーも多く、アイドルクラスタは大きな影響力を持っています。ピノは新商品の発売にあわせ、まるでアイドルがソロデビューするかのような投稿を行い、話題を呼びました。未発売のアーモンド味を「推し」ていた人もたくさんいたため、推しのデビューを応援するツイートで盛り上がりました。

■ユーザーと直接コミュニケーションする
Twitterでは、自社名や製品名、サービス名、店舗名などで検索することで、ユーザーがどのように話題にしているかを知ることができます。その際に、困っている人がいればさり気なく返信して声をかけたり、自社の商品を褒めている人がいればお礼を返信したりすることで、ユーザーとのコミュニケーションのきっかけにすることができます。ツイートでアンケートを作ることもできるので、気軽にアンケートやエゴサーチをしてユーザーの声を拾い、ユーザーとの距離を縮めるツールとして活用しましょう。

JAL(日本航空)のアカウントでは、機体写真を投稿するツイートに積極的に声をかけるリプライ運用を行なっています。写真をアップすることで公式から声をかけてもらえるとなると、写真を投稿するモチベーションにもつながり、良い循環が生まれそうですね。

 

事前の炎上対策を整備し、発生時は迅速な対応をしよう
情報拡散力があり、多くの方に情報を届けられるTwitter。ネガティブな情報や炎上リスクになり得る情報も瞬く間に拡散していくため、企業アカウントから発信する際は細心の注意が必要です。
ただし、炎上はアカウントがあってもなくても発生します。今日起きているほとんどの炎上は、SNS外で起きた不祥事などによるものです。炎上は起きるものとして、起きた際の対処方法を事前に考え対応していきましょう。

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災害などが発生した際はどう対応する?万が一炎上したとき、誰に相談したらいい?そんな悩みをお持ちの担当者さまは、ぜひご相談ください。

Instagram:多様な機能で「好きと欲しいを作る」

Instagramには、フィードのほかにもストーリーズやIGTV、ライブ、ショップ機能など様々な機能がありますが、ユーザーの85%がフィード以外の機能も活用しています。2020年の公式イベントでは、ユーザーは好きなものを発見したいというマインドセットでInstagramを訪れていることから、興味があるものを発見でき、好き、欲しいまで気持ちを動かせるプラットフォームとして価値を高めていくという話が聞かれました。
また、ユーザーの90%がビジネスのアカウントをフォローしており、Instagram上では友だちとつながることと、お気に入りのビジネスとつながることを分けていないとの発表もあり、今後ますますブランドとユーザーの距離を近づけるプラットフォームとしての期待が高まります。

2020年の公式イベント「House of Instagram Japan」で講演された内容について、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
House of Instagram Japan レポート - 発見から購買までをシームレスにつなぐ発見型コマース

Instagramの強みは、画像や動画をメインとしたコンテンツで視覚的にメッセージを伝えることができるため、ブランドの世界観を表現しやすいこと。また、様々な機能を活用することで購入したい気持ちを喚起し、実際の購入へのアクションにまでつなげられることも大きな強みです。

一方、弱みは検索性の低さ。ハッシュタグの完全一致でしか検索ができず、キーワードによる検索ができないため、欲しい情報に到達できないことも。
これによって企業アカウントもユーザーに見つけられにくいため、自社のメディアや広告などを活用し、露出を上げるための工夫が必要です。拡散性や検索性の高いTwitterでInstagramアカウントの宣伝をする企業もよく見られます。
また、企業やブランドはクチコミを見てもらいやすくするため、ユーザーに使ってほしいハッシュタグを指定しておくと良いでしょう。ハッシュタグを指定しておくことで、使われるハッシュタグの分散を防ぐことができます。

おすすめの使い方

■Instagramならではのクリエイティブにこだわる
ビジュアル訴求のSNSであるInstagram。Instagramに投稿する写真や動画は、これまでのように美しい・かわいいなど憧れ要素のあるコンテンツに加え、実用的・マネしたくなる・共感できるコンテンツも増えています。また、写真に限らず、イラストや漫画、テキストメインのコンテンツも増えてきており、ブランドの方向性やイメージに合わせて様々なアプローチができるようになってきました。

漂白洗剤のオキシクリーンのアカウントでは、コンテンツがテキストでまとめられています。記事をスワイプしていくとさくさく読めて、かつ生活の役に立つ内容がまとまっています。

■アカウントの世界観を表現する
アカウントページ(プロフィール)の見た目は、フォロー率に大きく影響します。
ユーザーは、アイコン・プロフィール文面・ハイライト・フィード画像の、世界観の統一性や雰囲気によって、フォローするかどうかを決めています。以前ほど見栄えのいい写真やおしゃれな商品にこだわる必要はなくなりましたが、ブランドの世界観を表現する上で、統一感や見せ方の工夫は必要です。写真がしっくりこない場合は、イラストにする方法もあります。

■機能を存分に活用する
Instagramには、ストーリーズやリール、IGTV、ショップ、ライブ配信など、たくさんの機能があるので、これらを活用しない手はありません。ブランドを伝えるコンテンツの投稿はもちろん、工夫次第ではユーザーとのコミュニケーション手段としても非常に有用です。例えばストリーズには、「質問」「アンケート」「カウントダウン」「クイズ」といった細かな機能があります。これらを活用してユーザーに参加してもらうことで、ブランドに対して楽しい、かわいい、好き、欲しいといった気持ちを持ってもらうことができます。

こちらは、無印良品の事例です。プロフィールのストーリーズハイライトには、セールや自社アプリの情報など、訪れた人のファーストビューに入れたいものを掲載。また、ショッピング投稿で商品をビジュアルで紹介したり、IGTVで商品のストーリーやスタッフを身近に感じてもらえるようなコンテンツを発信したりして、好きになってもらう工夫をしています。

th_image5※画像は House of Instagram 講演資料より抜粋
We Love Social 参考記事:
House of Instagram Japan レポート - 発見から購買までをシームレスにつなぐ発見型コマース

Facebook:精度の高い広告ターゲティングとビジネスシーンでの活用

Facebookページは、テキスト、リンク、画像、動画など、どんなフォーマットにも対応しています。
国内では、アクティブユーザーの年齢層は30代中盤~50代が多いとされていますが、ビジネスパーソン全般に幅広く使われています。友達だけでなく、仕事上の繋がりに活用しているユーザーも多いので、比較的フォーマルな場と見られています。

Facebookの強みは、実名制で年齢・性別・居住地などの正確な属性情報がストックされているため、これらを活用した精度の高い広告ターゲティングができることにあります。また、経営者を中心とするビジネスパーソンの利用も多く、意思決定者である彼らにアプローチをするには格好の媒体です。

一方、弱みは拡散力と検索性の低さです。投稿シェアの機能はありますが、その表示範囲はシェアした人の友達まで(公開範囲設定による)。ハッシュタグを使う文化があまりないことも、拡散力と検索性の低さにつながっており、投稿からアカウントを見つけてもらうのは大変です。また、検索についてはキーワード検索もできますが、前述の通り公開範囲を限定している人が多いため、網羅的に検索することは困難と言えるでしょう。

おすすめの使い方

■テキストの情報を充実させる
Facebookは、役に立つ情報、トリビアなどの知識欲を刺激するような情報発信に反応が高い傾向にあります。そのため、ほかのSNSと使い分ける際に、Facebookページへの投稿はテキストを充実させる企業が多いようです。

■コンテンツの企画に応じた投稿種別を選ぶ
Facebookには、テキストのみ、テキスト+画像付き、テキスト+動画付き、テキスト+リンク付き、複数枚の写真をまとめて投稿できるアルバム機能など、複数の投稿種別があります。テキストにしっかり情報を載せることは基本しつつも、投稿の目的やコンテンツ企画に応じて最適な表現を選びましょう。

各SNSの特性にあわせた投稿で、使い分けをしよう

Twitter、Instagram、Facebookの特徴を整理し、各SNSに合わせた投稿を行うためのヒントをまとめてみましたので、ぜひ、SNS運用の参考にしてください。

こちらの資料では、ユーザー数や年代別利用者推移をまとめたデータ、公式アカウントに関する意識調査など、運用に役立つ情報が無料でダウンロードできます。ぜひ活用し、効果的な運用にお役立てください。

「We Love Social」掲載のオリジナル版はこちらSNSマーケティング担当者がおさえるべきTwitter、Instagram、Facebookの使い分け

用語集
SNS / クチコミ / クリエイティブ / ソーシャルメディア / ダウンロード / ファーストビュー / フィード / リンク
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