動画で会社の宣伝をしたいです。これから始めるにはTikTokとYouTubeショートのどちらが良いですか?
こんにちは。Webコンサルティングの森和吉です。
SNS運用の質問教室、前回は「中途採用をしたいのですが、思うようにいきません。SNSで採用はできますか?」という悩みにお答えしました。SNSは企業の魅力や特徴をリアルタイムでお伝えできる媒体でもあります。社内の雰囲気を発信するのに加えて、社員の方を登場させるなどして、企業の「見える化」につとめることが、採用にも良い効果をもたらすはずです。
さて、第7回となる今回は「動画で会社の宣伝をしたいです。これから始めるにはTikTokとYouTubeのどちらが良いですか?」という悩みに答えていきたいと思います。
まず、TikTokとYouTubeショートの違いを知っておこう
森先生、「飲食店をやっています。動画でお店の宣伝をしてみたいのですが、これから始めるにはTikTokとYouTubeショートのどちらが良いですか?」という質問が届きました。
わかりました。結論からいうと、私はTikTokをおすすめしています。では、なぜTikTokのほうが良いのでしょう?
これから、両者の違いやTikTokをおすすめする理由、どんな動画をアップすると良いのかなど、ポイントを解説していきますね。
YouTubeなどの長尺動画もまだまだ見られていますが、数年前に比べてはるかによく見られるようになったのが、1分前後の短尺動画です。そのなかで、今回はTikTokとYouTubeショートに的をしぼります。どちらが良いのか迷う方もいるかもしれませんが、その両者の違いについて解説していきたいと思います。私が考える主な特徴は次のとおりです。
TikTokの特徴
- 10~20代のユーザーが多い
- 学習能力が高く、次々におすすめ・関連動画を紹介する
- TikTokからほかのSNSアカウントを見にいく確率が、XやFacebookなどから見にいく確率に比べて、1.5倍ほど高い
- スマホ1台で撮影、編集、アップロード、発信が可能
YouTubeショートの特徴
- 10~60代まで幅広い年代がユーザー層である
- 比較的、自分から見たい動画を探しにいくという流れがある
- Googleが運営元なので、SEO対策を行うことで検索上位を狙える
ほかにも特徴はありますが、私が感じるものは以上の点です。TikTokの最大のメリットは、「スマホ1台で撮影・編集・アップロード・発信ができる」という点です。
この点、YouTubeショートも手軽にできるのですが、ショート動画はあくまでも「YouTubeの本編動画への誘導」が目的。本編動画を撮影するには、やはりマイクやパソコンなどがあったほうが便利です。そうすると撮影機材を用意して、撮影して、編集して……と初速で手間がかかってしまい、「結局いつまでたっても始められない」ということに陥りがちなのです。
その点、TikTok動画はそれ単体でもコンテンツとして成立するため、初心者にとってやさしく、扱いやすいと思います。まずはスマホで撮影し、「1~2本アップしてみる」ことを目標に進めていきましょう。
TikTokをハブに、さまざまなSNSに展開が可能
「TikTokがすごいのはわかったけれど、YouTubeもやる場合にはやっぱりYouTubeショートのほうが良いのでは?」そう思う方もいらっしゃるかもしれません。たしかにYouTubeショート→YouTubeは鉄板です。しかし、個人的にはTikTok→YouTube動画へ流すほうがより見られやすいと感じています。
そのほか、前項でも述べたように、XやInstagramなどほかのSNSも展開しやすいのがTikTokの大きな特徴です。「ハブ」的な位置づけでTikTokを活用していくと良いでしょう。
「おもしろい」動画であることがポイント!
「TikTokを始めてみてください」とお話すると、「ダンスをしなければならないんでしょうか?」「おもしろい動きをしたほうがいいんですよね?」と、必ず聞かれます。ダンスが得意であればそういった動画を出しても良いですが、無理してそういったものを出しても100%続きません。
では、TikTokでどんな動画を出していったら良いのでしょうか?
ポイントは「おもしろい動画を出すこと」です。ここでいう「おもしろさ」とは、奇をてらうような動画を出すことでも、お笑い要素を入れることでもありません。いうなればそのお店「らしさ」を出すことでしょうか。
そういう意味で飲食店はさまざまな「おもしろさ」の宝庫といって良いでしょう。たとえば、シェフが料理をつくっている様子、コップに水が注がれている様子、あるいは、机いっぱいに並んでいる料理を今からお客様に提供する様子、従業員たちの働く様子などです。
また、料理の方法をユーザーたちに伝える「学び」という切り口からも、おもしろい動画は考えられます。たとえば、ブロッコリーの上手な茹で方や、天ぷらをカラッと揚げるコツなど、そのお店らしい料理動画がきっといくつも撮れるはずです。どうですか? いくつも動画が撮影できそうじゃありませんか?
森先生からのアドバイス
今回は、ショート動画、なかでもTikTokの動画発信にしぼってどんな内容の動画をアップすべきかを、お伝えしてまいりました。ぜひさまざまな動画を撮影し、ユーザーと楽しい双方向コミュニケーションをとっていただければと思います。
最後にもう1つだけ、私からアドバイスさせてください。それは「こんな動画、おもしろくないだろう」「こんなの誰が見るんだろう」と、動画の評価を決めつけないことです。
あなたの日常風景の一部を切り取ることは、ユーザーにとって「自分があまり接しない世界を見ること」でもあります。あまりにも当たり前すぎる日常をアップすることに抵抗感があるかもしれませんが、今はどんな動画でも見られる「多様性」の時代。あなたの発信が「おもしろい!」と感じる方は必ずいます。
ぜひ、勇気とアイディアをもって動画発信を進めてほしいと思います。
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