中途採用をしたいのですが、思うようにいきません。SNSで採用はできますか?
こんにちは。Webコンサルティングの森和吉です。
SNS運用の質問教室、前回は「10~20代前半にアプローチしたいのに、SNSでの反応がイマイチ。どうすればいいですか?」という悩みにお答えしました。10~20代にアプローチをしたければ、まずは使用しているSNSを見直し、「世代に合ったSNSを使うこと!」とアドバイスしました。若い世代がどんなSNSを使っているのか、さらにはどんな投稿に反応しているかを把握するようにしましょう。
さて、第6回となる今回は「中途採用をしたいのですが、思うようにいきません。SNSで採用はできますか?」という悩みに答えていきたいと思います。
採用のために、SNSを使用するのはメリットが多い
森先生、「不動産会社をやっています。採用を強化したいと、コーポレートサイトや求人メディアなどに求人掲載をしていますが、なかなか採用できません。SNSで採用することはできますか?」という質問が届きました。
わかりました。結論から申し上げますと、SNSでの採用活動は十分可能です。ただし、SNSで採用を成功させるためにはいくつか注意点があるので、解説していきますね。
「SNSで採用をする」と聞くと、多くの方が「社員を使って動画とかを撮影しないといけないんだよね」「工数がものすごくかかりそう……」とハードルを上げてしまう方がいらっしゃるのですが、まずお伝えしたいのが「SNSを、会社のリアルな情報を出す場として認識してほしい」ということです。
みなさんも、新しく取引先が増えたり、営業を受けたりしたら会社のコーポレートサイトを検索するなどして、情報を得ると思います。さらに、その企業のSNSアカウントからの投稿をみつけたら、「あ、この会社はこんなことをしているんだ」「こんな投稿しているんだ」と、その会社に信頼感や親近感をもつのではないでしょうか。
採用においても、同じことがいえます。たとえば、求人メディアや自社の採用サイトで求人情報を見ただけでは、その会社の「内面」はわからないもの。実は応募者たちは、この会社にはどんな人がいるのか、どんな雰囲気の会社なのか、そんな「ありのままの姿」を知りたいのです。
また、質問には「不動産屋さんを営んでいる」とありましたが、不動産屋さんに限らず、そもそもSNSを行っていない会社がほとんどです。そうしたなかでSNSを運用し、企業サイトには掲載されていないプラスオン情報の投稿があれば、応募者からしたら「同じような条件と待遇ならSNSをやっている会社さんから話を聞いてみようかな」という気持ちになるのではないでしょうか。
つまり、SNS運用が「採用のうえでのアドバンテージになる」ということです。ちなみに、「採用専用でSNSアカウントをつくったほうがいいですか?」ということもよく聞かれますが、その必要はありません。会社の公式アカウントのなかで採用についても触れていく、で十分かと思います。
何を載せるべきか?‐雰囲気や空気感を伝えればいい
では、具体的にどんな投稿をすればよいのでしょうか? そうクライアントさんに聞かれた場合、私はよく「社内やお店の空気感を載せてください」とアドバイスしています。たとえば飲食店であれば、お店の看板商品を載せたり、店内の風景を出したりする投稿もよいでしょう。また、社員の人たちが笑顔でピースサインをするといった「楽しげな雰囲気」を出す投稿も大切です。
社員の方のインタビュー動画が撮れればそれに越したことはありませんが、なかなか難しい場合もあると思います。その際は、業務風景や、社員の方の静止画などでもよいでしょう。
大事なのは「働いている人がどんな人か」がイメージできることです。社員の人が踊ったり、SNS用に何か特別なことをしたりする必要はありません。ぜひ、複数の社員に声をかけて、無理のない範囲で動画撮影、写真撮影に臨んでいただけたらと思います。
Instagramの「ストーリーズ」を活用しよう
では、具体的にどのSNSが採用に適しているのでしょうか? 王道はYouTubeですが、これは開設から継続するまでに、かなりの工数を取られてしまいます。そのため「気軽にやってみてください」とおすすめはできません。また、20~30代を狙うのであればやはりTikTokといいたいところですが、TikTokは動画メインのSNSなのでこちらもなかなか大変かと思います。
採用目的でSNSを利用するなら、まずやってみてほしいのがInstagramです。なかでもInstagramのストーリーズに注力しましょう。ストーリーズは、短時間の動画を載せることができるものですが、24時間経つと消えてしまいます。しかし、今の20~30代はストーリーズしか「見ない」という傾向があります。
採用を目指すなら、「ストーリーズに投稿する動画、あるいは静止画をつくる」ということを念頭において制作してみてください。なお、静止画の場合は、人の顔が写った写真を載せると応募者の目に止まりやすくなります。ぜひこちらも意識してもらえれば、と思います。
ちなみに、「どんな投稿をすればよいかがわからない……」と悩んだ場合は、検索窓に「採用」と打ち込んでみてください。お手本になるアカウントがたくさん出てくるはずです。そのうちの一つは、国土交通省の採用アカウントです。よくまとめられていて、見やすい構成になっています。ぜひ参考にしてみてください。
採用に差をつけたいなら、SNSでの発信を
最近では、XのTOPでも求人募集ができるようになりました。次の画像は私の会社のXのTOP画面ですが、「人材募集中」と表示され、職種をクリックすると自社の応募ページに飛ぶようになっています。
この機能を現在無料で利用できるので、使ってみるのもいいでしょう。細かい話ですが「人材募集中」の分だけ多く面積を取れるため、読み手にインパクトを与えることもできます。
森先生からのアドバイス
採用説明会や自社の採用サイトはあるのに、「採用がうまくいかない……」そんなときはぜひ、SNSでの発信をしてみてください。採用説明会や採用サイトでは伝えきれない部分を補うのが、採用におけるSNSの本来の使い方です。
実際、SNSを活用して中途採用に成功した方もいらっしゃいます。まずは、公式アカウントのコンテンツの一つという認識で始めてみていただけたらと思います。
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