情報設計の落とし穴: 見えづらいコンテンツをユーザーは見つけてくれない
グーグル検索SEO情報②
情報設計の落とし穴: 見えづらいコンテンツをユーザーは見つけてくれない
クリックよりもスクロールのほうが低ハードル (sogitani / baigie inc. on X) 国内情報
- カルーセル
- タブ
- ページ分割
多いコンテンツを整理しようという意図でこうしたUIをWebページで使っている場合、初期状態で見えない状態にあるコンテンツをユーザーが見てくれる確率が著しく下がると、ベイジの枌谷氏がXで投稿した。「隠すと見られる確率が激減する」というウェブ情報設計における基本原則だ。
こうしたデザインでのコンテンツは、よほど強い興味や関心がないとユーザーは能動的にその先を知ろうとしないのだ。ユーザーエンゲージメントにおいてはクリックよりもスクロールの方が行動のハードルが低いため、前述のような処理で整理するよりも、縦に並べていくほうが好ましいと枌谷氏は主張している。
情報を隠す傾向は、デザイナーがすっきりとした外観を求めることから生じることが多いが、これは逆効果になる可能性がある。重要度の低いコンテンツでは情報を隠すことも許容されるが、重要な情報に関しては避けるべきだ。コンテンツの可視性を犠牲にすることなく、すっきりとしたデザインを実現する代替方法を見つけることの重要性を枌谷氏は強調している。
全文はXの投稿で読んでほしい:
ウェブの情報設計における超基本的原則として、「隠すと見られる確率が激減する」がある。例えば、情報が多いからと言って安易に以下のような処理を選択すると、見られる確率、発見される確率を大きく下げてしまう。
— sogitani / baigie inc. (@sogitani_baigie) July 15, 2024
①カルーセルでまとめる
②タブでまとめる
③ページを分割する…
SEOの視点では、コードとしてGooglebotが認識してさえいれば初期状態でコンテンツが隠れていても評価を下げられることはないということになっている。しかしユーザー体験の視点では、初期状態でコンテンツを隠すのは慎重になるほうがいいのかもしれない。
- UX改善がんばってる人用
- ウェブデザイナーに伝えましょう
【SEOアドバイス】コンテンツ著者の実績はサイトに明記すべき
エンティティ強化にも役立つ (おおき/SEO on X) 国内情報
複数人の著者で記事を書いているサイト(主に企業サイトになるだろう)に対して、おおき氏が次のようにアドバイスした。
SEOでは、複数ライターを抱えているサイトはライターの実績をサイト上で推してった方がいいですよ。
— おおき/SEO (@ossan_mini) July 14, 2024
著名なメディアで記事書いてたなら先方の許可取ってその事実を明記しましょう。
ライター個別ページも作ってあげて、媒体がプッシュしてあげながら、ライターの指名検索も拾ってあげて、とやると
良いスパイラル作れます。ライターごとの人気記事ランキングとか作ってあげて、SNSで拡散してあげたりすると良いです。
— おおき/SEO (@ossan_mini) July 14, 2024
つまりライターの知名度をある意味「育成」してあげるという事。
そうすると「自分も書きたいです」と著名な実力のあるライターが挙手してくれたりもします。ほんとおすすめ
著名なライターが集うメディアもまた信頼性の高いメディアとなります。匿名のサイト、匿名の記事だけでSEOは厳しいからね。
— おおき/SEO (@ossan_mini) July 14, 2024
このコラムで最近取り上げた、住太陽氏によるエンティティの強化と著者情報の明示化に通じるものがある。
社内ガイドラインによって執筆者の個人名を明記できない企業もあるようだが、もったいないと思う。「誰が書いたか」は読者にとっては信頼度を判断する有用な情報になる。間接的であったとしても、グーグル検索にもポジティブな影響を与えることも期待できるからだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
多言語サイトのSEO: ccTLDと.comのどちらが有利?
ccTLDに優位性がある、以前より小さい (Google SEO office-hours) 海外情報
韓国のユーザーが韓国語でグーグル検索した場合、次の2つのドメイン名どちらが有利ですか?
- 「.com.kr」
- 「.com」
グローバルサイトのドメイン名に関するこんな質問が、英語版グーグルSEOオフィスアワーの2024年7月版で取り上げられた。
グーグルのゲイリー・イリース氏は次のように回答した(強調は編集部による):
いい質問だ。一般的に、ローカルドメイン名(この場合は
.kr
)の方が優位性を持つ傾向にある。なぜなら、グーグル検索はユーザーの地域に関連するコンテンツを優先的に表示するからだ。
.com
ドメイン名が良い結果を出せないというわけではないが、通常は.kr
ドメイン名の方が若干有利だ。ただし、その差はそれほど大きくない。実際には、「ドメイン名がどちらか」よりも、「サイトの言語がユーザーの検索言語と一致しているか」のほうが、検索には強い影響を与えるだろう。
多言語サイトにおけるccTLDの影響度については筆者もグーグル検索チームの人に直接聞いたことがある。イリース氏が回答したように、影響しないわけではないが以前よりもずっと影響力は弱くなっているとのことだった。現在は、言語やhreflang
のシグナルをより重視しているそうだ。
詳しくは筆者のブログで共有している。
- グローバルサイトのすべてのWeb担当者 必見!
Googleトレンドのチュートリアル動画シリーズ開始!
SEOにも役立つ使い方を期待 (Google Search Central on YouTube) 海外情報
Googleトレンドの上手な使い方を動画で解説するチュートリアルシリーズを、グーグルが開始した。グーグルのダニエル・ワイズバーグ氏が他の2人のグーグル社員とともに、YouTubeで解説している。
ワイズバーグ氏は検索チームに所属しているが、Googleトレンドの開発や普及活動にも今は携わっていると本人から聞いている。Googleトレンドを使って、最新の出来事やカルチャートレンド、消費者行動を得る方法を、これから伝授してくれるそうだ。SEOにももちろん役立つ使い方になるだろう。
1本目の動画は予告なので具体的な使い方には触れていない。それでも、予告編を視聴して本編への期待に胸を膨らませよう。
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グーグル、サードパーティ製Cookieの廃止を断念
代わりにユーザーが選択できる新機能をChromeに導入予定 (The Keyword Japan) 海外情報
グーグルはウェブのプライバシーサンドボックスに関する新しいアプローチを発表した。サードパーティCookieを段階的に廃止する方向で動いてきたが、それを断念した。代わりに、ウェブブラウジングのプライバシーについて十分な情報に基づいてユーザーが選択できる新たな機能をChromeに導入する予定だという。
そのほかの発表内容も含めた主要ポイントを杉原剛氏がXで解説している。長文なので、ぜひ下の表示をクリックしてXで全文を読んでほしい:
Google、Cookieは残すと発表。GoogleはChromeのサードパーティCookieの非推奨化を断念。来年以降もChomeブラウザ内で使用可能な状態に保つことを2024年7月22日(月)に発表した。… pic.twitter.com/KS4Ui7FSBD
— 杉原剛@Google他ビッグテックの海外ニュース毎日最速要約 (@sugiharg) July 22, 2024
SEOに直接かかわる出来事ではないが、Cookieはウェブとは切っても切り離せない機能だ。特に広告配信しているサイトにとっては収益にも関係してくる。行く末が気がかりなはずだ。
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AI OverviewとAI生成コンテンツに関連する記事を今週はピックアップ
- GoogleのAI検索「AI Overview」が年内に日本上陸、グローバルで10億人へ提供予定
SEOへの影響は?
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- 作成方法よりも品質:AI生成コンテンツに対するGoogleのスタンス
誰が書いたかは問題ではない
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