国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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CDNのボット対策はほどほどに、グーグル検索から消滅する場合も

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グーグル検索SEO情報②

CDNのボット対策はほどほどに、グーグル検索から消滅する場合も
Googlebotをブロックしないように注意 (John Mueller on YouTube) 海外情報

CDNの設定によってはサイトがグーグル検索から消えてしまうことがあると、ジョン・ミューラー氏が警告した。

念のために説明しておくと、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)は、サイトの表示を高速にするのに有効な仕組みだ。Akamai、Cloudflare、Fastlyといった大手のサービスのほか、アマゾン・グーグル・マイクロソフト・オラクルといったクラウドサービスや国内外のレンタルサーバーサービスがCDNを提供している。

元英国首相リズ・トラス氏のサイトにGooglebotがアクセスできない状況だという投稿がXであった。トラス氏のサイトではCDNとしてCloudflareを利用していた(現在は修正済み、リッチリザルトテストを使えば第三者でもこの検証が可能)。

その投稿を受けて、ミューラー氏は次のように警告している:

CDNの設定でボット対策を強化しすぎると、Googlebotがサイトにアクセスできなくなり、インデックスに登録されなくなってしまう。

ウェブサイトに対する攻撃は強烈なものになる場合があるので、防御のレベルを上げなければいけない状況があるのも理解できる。CDNのサービス全体でいえば、そうしたことはしばしばあるだろう。また、状況によっては検索エンジンのロボットをブロックするのが有効な場合もあるだろう。

しかしウェブサイトの運営者は、そのような対策を行うことの意味を理解しておくべきだ。

「ボット」とはウェブページにアクセスするプログラムだ。検索エンジンのクローラーもボットの一種だ。「人はアクセスできるがボットはアクセスできない」ようにする機能を備えているCDNもある。ボットのアクセスがサイトに過度な負荷をかけたり、なかには不正目的で攻撃してくるボットも存在したりするので、そういった事態を防ぐためだ。

しかし、ボット対策を強化するあまりGooglebotのアクセスまでブロックしてしまうと、当然のことながら検索結果にも出なくなる

CloudflareはCDNだがセキュリティ機能も充実しており、ボット対策などの機能を利用できる。

CDNのボット遮断機能を利用するときはこうしたことにも注意するようにとミューラー氏は喚起しているのだ(もちろんCloudflareでは対処法のドキュメントを用意している)。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
  • サーバー管理者に伝えましょう

スパムサイトと同じCDNを使っていたらスパム扱いされてしまうのか?
心配いらない (John Mueller on X) 海外情報

CDNに関する情報をもう1つ紹介する。CDNサービスの利用とSEOの関係に関して、次のような質問があった:

CDNを利用してサイトを公開しているとき、多数のスパムサイトが同じCDN(に割り当てられているIPアドレス)を共有していたとしたら、自分のサイトに検索で悪影響が出たりしないだろうか? スパムサイトだと誤認されたりしないだろうか?

こうした懸念に対して、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように説明した:

悪影響が出ることはない。

CDNの仕組みは、共用レンタルサーバーの仕組みと似ている。また、CDNは世界中に分散させたデータセンターを利用することが多いため、時間や場所によってIPアドレスが異なる場合がある。しかし、検索エンジンはこのような状況への対応に慣れているので、心配はいらない。

複数のサイトが同じCDNを利用しているのはごく自然だ。グーグルは十分理解している。したがって、CDNを共有しているサイトにスパムサイトが含まれていたとしても被害を受けることはない(仮に、スパムサイトだけを集めたスパムCDNが存在すれば話は別だが)。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

Search Consoleのドメインプロパティから一部のサブドメイン全体を削除して大丈夫?
コメント (Reddit) 海外情報

Search Consoleのドメインプロパティを使っています。一部のサブドメインのサイト全体を削除ツールで削除しても大丈夫でしょうか?

このような質問が、Reddit(レディット)のSEO掲示板に投稿された。次のような状況らしい:

  • ドメインプロパティ: sub.example.com
  • 削除したいサイト: asset.sub.example.com

念のために、Search Consoleの「ドメインプロパティ」についておさらいしておこう。ドメインプロパティは、親ドメイン名とサブドメインをまとめて管理できる仕組みだ。たとえば「example.com」をドメインプロパティとして追加すると、次のようなURLのサイトを一括管理できる(ドメインプロパティの詳細はヘルプ記事を参照):

  • example.com
  • www.example.com
  • m.example.com
  • jp.m.example.com

本題に戻る。ドメインプロパティで削除ツールを使って特定のサブドメイン全体を検索結果から削除した場合、同じドメインプロパティ内の他のサブドメイン名のサイトにも何らかの影響が出る心配はないのだろうか?

グーグルのジョン・ミューラー氏が次のようにアドバイスした:

この場合の推奨は、「サブドメインを個別のサイトとして登録し、Search ConsoleのURL削除機能を使ってサブドメイン全体を削除する」やり方だ。こうすれば、サブドメインの上位レベルなど、他のサブドメインは影響を受けない。

私が知る限り、唯一の例外は「www」サブドメインで、これを使うと非www版も同時に削除される(URLの正規化目的での使用はできない。ドキュメントに明記されているはず)。

とはいえ、最悪の場合(設定を誤ってしまった場合)でも、削除は数時間以内に有効になるが、間違いに気づいたら「キャンセル」をクリックすれば、同じく数時間以内に元に戻る(最大で1日ほどかかる場合もあるが、実際はもっと早いことが多い)。特に重要でないサイトで試してみると、見た目ほど難しくなく、簡単に元に戻せることがわかると思う。

ミューラー氏は、ドメインプロパティから削除するのではなく、対象のサブドメインでプロパティを(URLプレフィックスで)登録し、サイト全体を削除する方法を推奨している。

これが最も安全で確実なやり方だろう。ドメインプロパティからでも削除できるようにも思うが、ちょっと怖い。

★★★☆☆
  • ホントにSEOを極めたい人だけ

Bing、実はシェアが高い? Bing検索だけでなくCopilot・Windows・他の検索エンジンもBingを利用
しかもコンバージョン率が高い? (Fabrice Canel on X) 海外情報

Bing検索の市場シェアは、実は高い ―― Bing検索のプリンシパル プロダクト マネージャーであるファブリス・キャネル氏がコメントした。

Bingが使われているところは、実は、多くのSEO担当者が認識しているよりもはるかに多いのです。米国におけるデスクトップ検索エンジンの市場シェアの推移を詳しく見てみると、注目に値するトレンドが見て取れます(2019年以降)。
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/desktop/united-states-of-america/#monthly-201901-202403

さらに重要なのは、他の検索エンジンにもBing が採用されていることです。たとえば次のようなシステムです:

  • DuckDuckGo
  • Yahoo(非日本語圏)
  • Ask.com
  • Ecosia
  • Swisscows

また、WindowsやCopilotなどにもBingが組み込まれています。

これらをすべて合わせると、Bingの影響力はさらに大きなものになります。
https://www.comscore.com/Insights/Blog/Generative-AI-Search

さらに言えば、Bingからの検索トラフィックの「数」だけでなく、そのトラフィックが企業にもたらすビジネス価値にも注目です。

検索ユーザーの満足度が高ければ、ビジネス価値も高くなります。SEO担当者は、1,000ユーザーあたりのビジネスコンバージョン率をモニタリングしていけば、Bingのトラフィックが特に価値のあるものだとわかります。

Bing関連のアクセスは、単にBing検索からだけではないとキャネル氏は説明している。さらに、コンバージョン観点ではBingの価値は無視できないとも主張している。

Bingを採用している他の検索エンジンからのアクセスは日本ではともかくとして、WindowsやCopilotからのアクセスは、日本でも確かに一定数あるようにも想定する。

もちろん、日米ユーザーの違いはあるだろう。しかし、検索エンジンごとに、検索トラフィックの「数」だけでなく「質(コンバージョン率や単価)」を分析していくのは、SEO担当者として良い仕事だというのは確かだろう。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

ブログはローカルサービス業にとって必要か?
理想だが一概には言えず (Google SearchLiaison on YouTube) 海外情報

グーグル検索広報担当のSearchLiaison(中の人はダニー・サリバン氏)に、Xで次のように質問した人がいた:

お聞きしたいことがあります。地域に根差したサービス業は、検索順位を上げるために必ずしもブログを書く必要はないと私は長年思っていました。でも、ブログを書くべきという考えは広告代理店の世界では一般的ですよね。どう思われますか?

サリバン氏は次のように回答した:

ブログはおろか、ウェブサイトさえないにもかかわらずグーグル検索の上位に入っているビジネスのリスティングは、実際に存在します。とは言うものの、やはり2024年ですから、基本的なウェブサイトくらいはあった方がよいでしょう ―― いまどき基本的なウェブサイトがあるのが普通と思われているので。

ブログについてはどうでしょう? 発信する内容として、独自で、興味深く、既存のお客様にとって有益だと思えるものがあるのならば、ブログを書くことは理にかなっていると思います。

他の業務をこなしながらブログを書く時間も取れるのでしたら、やってみる価値は大いにあるかもしれません。

10年前ならともかく現代では、ウェブから集客しようとするなら中小企業はもとより個人ビジネスであっても、公式サイトは必須だろう。たとえば飲食店であれば、最低限、次のような情報を公式サイトで提供したい:

  • アクセス方法(住所・地図)
  • 営業時間
  • メニュー
  • お店の紹介
  • 外観・内装の写真
  • メニューの写真
  • 店長あいさつ
  • 問い合わせ先

住所や営業時間ぐらいならばソーシャルメディアのプロフィールに記載できる。しかし上記のような内容を揃えていくとなると、やはり何らかのサイトが欲しいところだ(もっともこのコラムの読者で自社サイトを所有してない人はいないと思うが)。

ブログに関しては、たしかに判断が難しい。「ファンを作る」「新規顧客を開拓する」「強みを知ってもらう」という目的を考えると、何らかのコンテンツを発信していくのが、やはり強いだろう。

ただしサリバン氏が言うように、有益なコンテンツでなければならないし、そのためには工数が必要だ。

  • リソースや時間が割けずに更新できず、最新記事が数年前
  • 更新しているが、顧客が価値を感じないコンテンツばかり

といった状況では、ブログは無意味どころか逆効果になりかねない。

★★★☆☆
  • ローカルSEOがんばりたい人用(ふつうの人は気にしなくていい)

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