【レポート】デジタルマーケターズサミット2019 Winter

デジタルマーケティングの課題、人材とキャリアパス

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デジタルマーケティングの課題、人材とキャリアパス

これまでのコミュニケーション設定を踏まえ、各務氏はデジタルマーケティングの課題として、人材問題にフォーカスした。

「外向きのデジタルマーケティングが正しく機能するためには、コンテキストに則したコミュニケーション設計が重要」という話だったが、コンテキスト理解/コミュニケーション設計は、デジタルに限らずマーケティング活動において大事なことであると語る。

つまり、優れたデジタルマーケターは優れたマーケターでなければならない。しかし、デジタルマーケターは何か特殊なものと見られがち。傍流であるためキャリアパスもないし、評価も低い、というケースが多々ある(各務氏)

デジタルマーケティング担当者の現状

一方で、デジタルマーケターに必要な基礎として求められることは多い。求められるスキルは多いのにキャリアパスがないというのが現状である。

そこで、各務氏は今本当に必要な二輪を以下のように述べた。

デジタルマーケター
  • トピックに右往左往せずに、デジタルマーケティングの価値を示せるようになること
  • ただの「ウェブ担当」にならないこと
企業
  • キャリアパスの構築、人事体制/制度の見直し
  • デジタル系の人を採用したければ処遇を考える

以上のことを踏まえたうえで、コミュニケーション設定が重要である。ただし、これらのことができればテクノロジーに疎くてもいいという意味ではない。

どれだけコンテキストが重要とは言っても、デジタルマーケティング領域に携わっているかぎり、基礎的な技術理解力は当然必要(各務氏)

Q&A抜粋

ここからは、会場であった質問内容に対する答えをまとめていく。

バズワードに惑わされずツールを選定するには?

各務氏:私見ですが、自称デジタルマーケター系という人の多くに足りていないと思っている部分が技術理解力です。

ソリューションを選ぶ場合、本来はフロントエンドの知識やデータベースの理解が必要であり、それらを論理的に組み立ててベストなものを選定しなければ、どれだけ良い道具を導入しても成果は出せない。また、データベースや機械学習に対する理解があれば、バズワードの多くは論理的に紐解いていくと、おかしいことが沢山あることに気が付ける。

つまり、技術領域に関して理解度を高めれば、必然的にバズワードに惑わされることはなくなると思います。そういった分野に自己学習としての取り組むのが、一番の解決策ではないかと考えています。

モチベーション維持の方法と、予算を含めた会社理解とはどうする?

各務氏: まず、モチベーションに関しては、僕の生来の性格があると思います。成果が出せないがゆえに、逆に成果を出してやろうという反骨精神みたいなものがあったというのが1つあります。

会社の理解という部分については、実は大企業のほうがデジタルマーケターが育つ土壌として良いのではないかと思っています。

ベンチャーの方が裁量を持ててすぐに成長できると言う人もいますが、大企業の中でどう説明すれば理解を得られるかというと、結局は論理と合理性、ROIに依拠するものなので、より合理的で適切な判断が必要になる。また、当然、会社規模が大きくなれば使える予算も大きくなり、使うソリューションや実施できる施策の選択肢も増えます。

そう考えると、先ほどの設計思想やツールの選び方というところにひも付くのですが、大企業でデジタルマーケティングをやっていくのは、デジタルマーケターとしての能力を培い、キャリアパスを作っていく上で有益なのではないかと思っています。

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