インタビュー

東京国立博物館×OKI 映像IoTで来館者カウントをする実証実験

東京国立博物館が映像IoTを使って来館者カウントをする実証実験をOKIと共同で行った。人海戦術で行っていた来館者数管理をシステム化できるのかについてインタビュー

毎日多くの来館者が訪れる東京国立博物館。これまで特別展における来館者数の管理は、来館者が当日購入したチケットへのスタンプ押印数や前売りチケットの半券枚数、無料入館者(主に高校生以下)に対する目視等で行われていた。

そんな状況に対し両者は、映像IoTを使い来館者データを可視化することで、サービス向上を目指したシステム化に取り組んだ。

2018年10月2日から、独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館(以下、東京国立博物館)と沖電気工業株式会社(以下OKI)は、東京国立博物館の平成館にて開催された特別展の会場を対象に、映像IoTシステム「AISION®(アイシオン)」を活用した来館者数管理の実証実験を行った。

AISIONを用いた実証実験についての経緯や結果について、東京国立博物館の小坂氏、熊谷氏、OKIの越氏、高柳氏、河口氏にお話を伺った。

本体はお弁当箱サイズ。映像をリアルタイムで解析してデータ化するAISION

――映像IoT-GW「AISION」で来場者カウントできるということですが、どんな仕組みなんですか?

越: AISIONは映像IoT-GW(ゲートウェイ)を中核とした映像IoTシステムです。映像IoT-GWは、B5よりひとまわり小さいくらいのサイズの箱に、画像センシングモジュールなどが搭載されています。この映像IoT-GWをIPカメラに接続し、解析したデータをネットワーク経由でパソコン等で閲覧できる簡単なシステムです。

AISIONのシステムイメージ図
OKIの「映像IoT-GW」

越: 映像データは、映像IoT-GWの中でセンシング(解析)することで、次の2つのことができます。

  • 男女別の判定

  • 男女別の年齢の判定

このデータは、映像IoT-GWの内部で解析処理を完結し、映像データそのものではなく判定結果のデータをアウトプットします。映像データは処理後にすぐ廃棄し蓄積しないため、プライバシーに関しても配慮しています。

OKI 情報通信事業本部 ネットワークシステム事業部 映像IoTビジネスユニット長 越氏

――アウトプットは解析結果のデータだけなんですね。

越: そうですね。今回は映像IoT-GWに接続したパソコンでデータを収集したのですが、たとえば設置環境にネットワーク環境が整っていれば、そのネットワークに繋がる自席のパソコンから見られます。

そこでも、映像データではなく、解析結果データをアウトプットすることにより、ネットワークに負荷をかけることなく確認ができます。

分析結果の例

――カメラは特別なものではないといけないのでしょうか?

越: AISIONで使用する標準的なカメラは当社で用意しています。一般的なカメラや、すでに設置してある防犯カメラなども利用できます。ただ、カメラメーカーさんもたくさんありますし、念のため事前に接続の検証をさせていただきます。

――かなり手軽にできるのがすごいですね。

河口: 画像センシングシステムを利用しようとすると、大掛かりなサーバーシステムやクラウドで提供しているサービスにインターネット経由で接続して利用するといったものがあります。

でも、AISIONの映像IoT-GWは弁当箱くらいのサイズです。映像IoT-GW本体とカメラと、給電機器ぐらいの構成で、ぱっと置いて使えるというところが一番のポイントかなと思います。

OKI統合営業本部 第一営業本部 営業第一部 営業第一課 河口氏

――映像を判断する精度というのはどうやって上げていっているのでしょうか?

高柳: AIを使うというと、システム自身がどんどん勉強していくというイメージを持たれると思いますが、その場合、機器の機能も高性能にしたりして、大きさもコストも増えていってしまいます。

なので、映像IoT-GWでは現状このような機械学習機能を本体では持っていません。当社の開発部隊が機械学習の仕組みを集約し、データを蓄えていって、社内でより精度を上げていきます。ある程度精度を上げたところで、バージョンアップさせたソフトウェアを、お客様がお使いのAISIONへ定期的にアップデートするという形で提供することにしています。

OKI 情報通信事業本部 ネットワークシステム事業部 システム第五部 高柳氏

――AISIONのターゲットはどこだったのでしょうか?

高柳: 当社は様々な業界のお客様向けの商品があるのですが、その中には釣り銭機など小売業向けの商品もご提供しています。小売業のお客様のニーズとして、レジの混雑状況を把握したいというご要望がありました。

たとえば、来店されたお客様が小売店の入口からレジに行くまでの時間だと、男性の方が早くレジまで行ってしまうといった特徴があります。そこで、AISIONを活用することで、入口で来店者の男女別の判定をすれば、この後どれくらいレジに人が並ぶかの予測に応用できます。レジをいくつ開けておくべきか、今レジを開け過ぎなので閉めて減らすか、その人員をバックヤードに回すべきか、といったように、店舗全体の人員配置を最適にすることに繋がります。

AISIONの活用シーン

実証実験のきっかけは券売機の入れ替え

――小売店向けだったAISIONが博物館で実証実験をするきっかけは何だったのでしょうか?

小坂: 以前、正門の券売機システムを入れ替える話があったのです。券売機を検討している際に、OKIさんから「ちょっと面白い機械がいろいろあるので当社のショールームへ見に来ませんか」とお話をいただき、伺ったときにAISIONを試させていただいたのがきっかけです。

実際に試してみて、性別や年齢までわかるのを見たときに当館でやっている来館者数管理にこのAISIONが使えるのではないかと思いました。あと自分が試してみて興味をもったというのもあります(笑)。

東京国立博物館 総務部経理課 室長 小坂氏

河口: 発券機のご相談をいただいた時、機械から発券するチケットは破線が入ったものをご利用されていて、入替え後も半券部分を切り取れるチケットを券売機から発券したいというご要望がありました。

小坂: 今のチケットは長いロール紙にいろいろな作品が印刷されています。お客様が購入時に印字裁断されて出てくるチケットは、3分の2ぐらい作品の写真が占めていて、下の3分の1ぐらいを毎回印刷するのです。そして、入館確認のためにスタンプを押しています。

河口: 発券機から破線が入ったチケットを繰り出すのは、難しいものでして……。券売機自体はご提案できなかったのですが、「破線が必要だとすると、これは入り口ですべてちぎって回収されていらっしゃるのですか? 人数のカウントや来館者のマーケティングはどのようにされているのですか?」という質問をしたところが本件のきっかけです。

それと、チケットにもこだわりがあって、それを集めているお客様もいらっしゃるというお話を聞いたので。「なるほど、じゃあ、チケットが来館者の手元に残るというのは、そのまま成立させないといけないですね」と。

チケットを変えるよりも、別の方法で来館者数をカウントできるというのがニーズには合っているのではないかなと考えた次第です。

――来館者のカウント方法はどうしているんですか?

小坂: 当館での特別展における入館者数のカウントは、来館者が当日購入したチケットへのスタンプ押印数や前売りチケットの半券枚数、無料入館者(主に高校生以下)に対する目視等で行われていますので、性別や年齢等はデータとして収集できていないのです。

最近増えている外国人の方がどのくらい入館されているかというのも「最近外国人が増えていると感じる」ことや、「この展覧会は年配の人が多く感じる」というような感覚的な話でしかありませんでした。

熊谷: 来館者が当日購入したチケットへのスタンプ押印数や前売りチケットの半券枚数で記録しているのは、有料の範囲の方です。ですが、無料入館者の方はチケットを持っていないので、目視によるカウントを行い様々な情報を館内で集約して特別展の入館者総数として、毎日更新され職員全体が把握しています。

小坂: 特別展では、券売機での当日券販売データと前売半券の着券数で、有料入館者数が何人で金額がいくらと計算します。また、総合文化展(平常展)では70歳以上や高校生以下の来館者の方は無料で入館できますが、当館にとっては有難い貴重な入館者ですから、人海戦術で無料入館者全ての方をカウントしています。

ですが、現状ではそれだと結局よくわからない。カウントは行っているのですが、無料入館者数については属性ごとの詳細なカウントはできていないのです。

東京国立博物館 総務部経理課 契約担当 熊谷氏

――なぜ実証実験という形になったのですか?

小坂: 購入のためには、様々な手続きなどが必要になります。それに、最初にいいなと思っただけで、高価な機械(AISION)を私の一存ではトーハクに導入出来ません。

そんなときに、「AISIONは新商品で、導入の例がまだあまり数がないので貴館で利用してもらえるとありがたい」というご提案をOKIさんからいただいたのです。それなら、私たち(東京国立博物館)は環境を提供しますので、OKIさんの方はAISIONという機械とエンジニアの方の技術を提供し合って、共同で2018年8月から12月ぐらいまで実証実験を行うことになりました。

河口: 商品の最初のターゲットとしては、小売店などを考えていたので、小売店のお客様向けにその様な実験を行ったプレスリリースを出していました。しかし、ミュージアム施設という特有の環境に対しては、照度や、景観を損ねないような設置方法といったハードルがいくつかあり、実際にやってみないとわからなかったので実証実験をご提案させていただきました。

小坂: お互い利点があったのですよね(笑)。

実証実験を行ってわかった来館者の年齢層による行動の違いから新たな提案を

――今回のデータで、わかったことは何でしょう。

小坂: 今回実験を行った※1「デュシャン」展※2「大報恩寺」展では、ある程度来館者層の予測をしていました。

「大報恩寺」展はおそらく高年齢層のお客様が多くなり、「デュシャン」展は若年齢層のお客様が来るのではないかと。同じ期間、同じフロアで行うので、予測が合っているのかどうか、数値として測れないかなということで今回OKIさんにご協力いただきましたが、予測がおおよそ正しかったのと、AISIONの有効性がわかったと思います。

※1 東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流企画特別展 「マルセル・デュシャンと日本美術」(本文に戻る

※2 特別展「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」(本文に戻る

――今まで感覚値だったものが、実数として証明されたんですね。このデータはどう役立てて行こうと考えていますか?

小坂: これは館の方針ではなくて、私のあくまで感覚と受け取っていただきたいのですが、夜間開館の来館者分析についてデータの有用性を感じました。最近は夜間も開館する博物館・美術館が増え、上野の博物館・美術館にもご要望があります。夜9時、10時まで毎日開館すべきとのご意見です。

現在当館は通常、朝9時半から夕方5時まで、金曜日と土曜日は夜9時まで開館しています。今回この実証実験データで分かったこととして、金曜日の夜間は多くのお客様がいらっしゃることです。しかも「デュシャン」展には仕事・授業が終わって帰宅前に来館される若年齢層のお客様がいらっしゃいます。一方、「大報恩寺」展には金曜日の夜間もお客様はいらっしゃいますが、高年齢層のお客様が多いので、早朝に来館されることが多い。

デュシャン展 金曜のデータイメージ
大報恩寺展 金曜のデータイメージ
デュシャン展 土曜のデータイメージ
大報恩寺展 土曜のデータイメージ

そうした場合に、一律で毎日夜間も開館するのではなく、お客様のニーズに沿って実施することが有効であろうということがデータでわかりました。また、土日は都内の電車が空いている朝を狙って開館時間を早めると、高年齢層のお客様も来館されやすくなるかもしれません。

そうすると、もっとたくさんのお客様にご来館いただける博物館になるということです。来館者と東京国立博物館がお互いに有効な開館時間の設定となると、毎日夜間に開館しているより、金曜日等の限られた日の夜間開館は意味があると思います。そして、土日は開館時間を前倒しにすることによって新たな顧客、新たなニーズに応えられるのではないかということが今回示されたと思います。

デュシャン展 日曜のデータイメージ
大法恩寺展 日曜のデータイメージ
小坂氏

設置環境に応じて丁寧に設定することで、より精度の高い検出率を目指す

――AISIONを設置するにあたって苦労したことはありますか?

小坂: 様々な館内・現場調整が必要だったことですね。今回の実証実験の前にも一度試してみた際は、入館チェックを行う入口ではなくて、来館者が一方通行で上がってくるエスカレーター前で撮ってみました。

AISIONは明るいところで正面から撮影するというのが一番理想なのですが、エスカレーターで撮影しようとすると斜め横から覗き込むかたちでの撮影になってしまったりするのに加え、後方が大理石で光が反射してしまったりと、なかなか良いデータが取れませんでした。ちょっとこれでは……というような状況だったので、本番の「大報恩寺」展と「デュシャン」展では高柳さんが苦労されて、限られた環境の中でいろいろ丁寧に調整をしてくださり、効率よくデータが取れるようになりましたね。

河口: よくご理解頂きまして(笑)

高柳: 今回の展覧会場入口の明るさは、50ルクス程度でしたからね。量販店では300ルクス以上ありますので。その明るさで正面から撮れれば、正しく判定できる確率は9割程を実現できますが、今回は調整が多岐に渡りました。

河口: AISIONは、画角に入れば一度に数十人はデータが取れます。逆に、より正確な判定を行うために画角に入った対象を絞るという調整が必要なこともあります。実は、画角に入った人のすべてを対象としているわけではなくて、ある距離以内の顔の大きさになったところを対象とするなど、いろいろと調整しています。今回の場合、設置した場所が会場入口の直後だったため、受付までいらして会場に入らずに戻られたお客様がカウントされる場合や、物販スペースからカメラの方を向いたことでカウントされる場合などがありました。

設置イメージ

――設置の準備はどのくらいかかりましたか?

小坂: およそ、3週間程度ですかね。AISIONの設置自体は本当にコンパクトなもので、今回はカメラと接続するケーブルの配線もそこまで長くなかったので、半日程度で設置をしました。前日に設置をして、翌日から実際にスタートするところで立ち会いながら微調整をしてという。ほぼ1日、2日ぐらいでぱっと置かせていただいたという感じです。

あとは、館内の関係者には「簡易なシステムなので、展示作業に影響はほとんど受けません、お客様に迷惑は掛けません」と説明しましたが、最初の段階では、要はカメラがあるということ自体がお客様に対して失礼だろうという意見がありました。

ですので、「来館者数カウントテストを行っています。カメラにて撮影はしておりますが、一切録画はしておりません」という文章を日本語・英語・中国語・韓国語で掲示して、個人情報の取り扱いにおいて問題ないということがわかるように工夫しました。

ユーザーの環境に合わせたプランとセッティングを行い、様々な要望に応えるべく新たな提案も考案中のAISION

――お聞きする限り導入まではすごく手軽なイメージですが、実際の手順はどうでしょうか。

河口: 手順としては、まず現地を確認させていただきます。明るさやカメラの設置場所など、環境に応じてどうしてもデータの品質を確保できない場合もあると思いますので。その後に、ご契約いただき、実際に設置や調整、開始日の立ち会い、運用中のフォローといった形です。

あとは、解析結果のデータをどのように提供するかですね。たとえば、映像の解析結果を用いてレジの混雑状況をリアルタイムに把握したいというと、今回のケースよりもうちょっと大がかりな仕組みが必要になりますので、導入までにある程度の検討の時間を要します。

――設置するとしたら、初期費用はどのくらいかかるんでしょうか?

河口: 公表している標準モデルではAISIONの映像IoT-GW(本体)とカメラ4台、給電機器、映像を管理するサーバーの構成で約80万円弱程度です。ご要望に応じてさらに安価な構成でのご提案も可能です。今回の場合のようにサーバーなどは置かずに、本体とカメラと給電機器の最小構成で、ぱっと設置させていただくという方法もできます。

以上が機器の購入金額です。このほか、設置が複雑であれば設置作業が発生したり、高柳のようなエンジニアの調整が発生したり、運用時のメンテナンスや、特殊な設定をしたりという場合には費用が増えていきます。

あとは、今回の実証実験のようにミュージアム施設では特別展示期間中など、ある一定の期間だけ使いたいというニーズかあることがわかったので、新モデルでのご提案もできればなと考えています。たとえば、ある一定期間中を対象にAISIONの仕組みを利用できるサービスとしてご提供する、というようなソリューションができるとマッチするのかなと思います。

――エンジニアが調整するとのことですが、セッティングに関してはどういったケアをされているんでしょうか?

越: 今回の場合ですと環境の難易度が高かったこともあり、高柳がこちらにお伺いして設定しました。エンジニアが直接お伺いして調整するというサービスも当然行っていかなければいけないのですが、案件が増えれば増えるほど、その分エンジニアの人数が必要になります。

すると、もちろんコストにも影響してしまいます。当社では、お客様ご自身がいかに簡単に設置できるかについて考えています。将来的にはエンジニアレスで、機械にそれほどに詳しくないお客様でもセッティングできてしまい、簡単に映像IoTが利用できるようなものにしていきたいなと思っています。

――コンパクトさとシンプルさが最大の利点なんですね。他に利点があればぜひ教えてください。

越: 映像IoT-GWは、内部に可動部を極力設けない構成としていますので、耐用性の面では、すごく丈夫な構造になっています。放熱ファンも不要のため付いておりませんし、ハードディスクも中に入っていないので、動いている部分が少ない分、長期的にお使いいただけます。

映像を使ったソリューションはもっと活用の幅が広がっていく

――今回の実証実験で得られた最大のものはなんでしょうか?

小坂: きっとこうであろう、この展覧会はこんな層のお客様が来られるだろうという推測がデータとして示されたのは非常に価値があったと思います。客観的に、明確なデータを館内に明示できるようになったのはとても良かったです。

熊谷: 個人の意見になりますけれども、今回AISIONを使って年代別、時間別の来館者データが可視化されたことによって、イベント、演奏会、解説、ガイドなどの企画に生かしていけるのではないかと思っています。来館者層に合わせた企画を効果的なタイミングで行うことで、展示内容や文化財の魅力をもっと伝えられるようになるかなと思いました。

河口: 今回初めてミュージアム施設の環境でAISIONを導入させていただいたということで学びもすごく多かったです。この結果をまた新しいソリューションとしてつなげていきたいなと思っています。

アイデアの1つは、解析結果についてもう少し踏みこんで、取得した結果から考えられる次の打ち手の提案ですね。コンサルティングの分野かもしれないですが、そういった追加提案も行っていければと思っています。

越: 少し話が広がるかもしれませんが、映像IoTシステム「AISION」が当社のソリューションであり、これをきっかけに映像をキーワードに事業を伸ばしていくことを考えています。今は、性別、年齢層別の分析ですが、映像を使ってできることの可能性はいろいろあると思っています。

たとえば、犯罪防止に貢献するとか、画像センシング技術を使ったビジネスチャンスは多岐に渡ると思っています。世の中皆のために我々の技術が活用できて、我々もビジネスとして大きくしていくということが1つの夢です。今回の実証実験ようにさまざまなお客様との共創を通して、我々ができることをもっともっと考えていきたいなと思っています。

高柳: 実証実験ということで、実際の環境で試す場を与えていただいたことが収穫でした。当社の中で想定していた人の動きと、実際の人の動きの比較や、光の当たり具合、映像の条件など。やはり実際の現場で、実際にご利用いただくお客様と一緒に検証することで、精度を高めることができ、よりシステムとして成長させることができる。改めて、共創が非常に重要であることが実感できたと思います。

――ありがとうございました。

 
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