ネット広告運用の成功の鍵は「良い」「悪い」「次に挑戦すること」をKPTで振り分ける
書籍『ネット“打ち手”大全 成果にこだわるマーケ&販促 最強の戦略102』の一部をWeb担向けに特別にオンラインで公開。
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KPTで振り返り、
アクションを起こせ
「良い」「悪い」と次に挑戦したいことをチームで整理する
Chapter 5 評価と改善 成長のためのCheack & Action
これまでに行った施策を評価し、改善のアクションに結びつけるための考え方を見ていきましょう。チーム全体の意思統一を図るには、会議などの場で実施する「KPT」が有効です。
定期的なミーティングで次のアクションを決める
ネット広告は出せば終わりではなく、続いていくものです。経過を確認し、良い点を伸ばし、悪い点を潰して改善を行う。このくり返しが基本になります。そこで取り入れたいのが「KPT」です。
KPTはソフトウェア開発の現場でよく使われる、プロジェクトを定期的に振り返って問題点を次に生かすためのメソッドです。「Keep」「Probrem」「Try」の頭文字を表しています。
行っていることのうち「良い」ので続けたいことがKeep、「悪い」ので解決したいことがProblem、それらを受けて次に挑戦したいことがTryとなります。AdWordsやFacebook広告の新機能を試すなど、単にやってみたいことをTryに含めてもかまいません。
KPTを取り入れることのメリットは2つあると筆者は考えています。1つは、悪いことをそのままにせず、しっかりと向き合って対処できることです。些細に思えることでもチームの前で言葉にし、解決していくクセをつけると、負けにくい(=成果が悪化しにくい)アカウントになっていきます。
もう1つは、良いものをさらに伸ばそうとする意識が向くことです。Tryがあることで受け身ではなく積極的な姿勢を保ちやすく、ポジティブなサイクルが回るようになります。具体的なKPIの例を以下の図に示すので、参考にしてください〔図表92-1〕。(寳)
- ネット広告運用に携わる主要なメンバーで、定期的(月1〜2回程度)なミーティングを設定する。
- ミーティングの開催時、KeepとProblemを紙やホワイトボードに書き込み、全員で共有する。
- KeepやProblemについて話し合い、Tryを書き出す。
- ミーティング後、各自でTryを実行する。これをくり返す。
問題ばかりに目を向けるのではなく、良い兆候を根気よく伸ばすことで全体を改善できることもあります。常に良い面と悪い面の両方を見ようとするのもKPTのメリットです。
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