Facebook広告でリード獲得! 登録情報を利用してコンバージョン率もアップ
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資料請求やセミナー集客には
リード獲得広告
Facebookページ内のフォームで見込み客の情報を得る
Chapter 4 Facebook広告 コンバージョンの学習が鍵を握る
キャンペーンの目的で「コンバージョン」以外を選ぶケースとして、Facebook内でのリード獲得を目指す施策も挙げられます。ユーザーが登録している情報をフォームに流用でき、高い獲得率が期待できます。
広告の表示からフォームの入力までがFacebookで完結
商品に関する資料請求やメルマガ登録、セミナーへの参加申し込みなどを通じて、リード(見込み客)を獲得したい企業が増えています。そうした目的で使えるのが「リード獲得広告」です。
ユーザーが自分のフィードに表示されたリード獲得広告をクリックすると、Facebookの登録情報(名前やメールアドレスなど)があらかじめ入力された状態のフォームが立ち上がります。ほかの項目に回答して入力を完了すると、その内容を広告主が取得できる仕組みです。
通常、広告からリードを獲得するにはランディングページ内のフォーム〈※1〉を利用しますが、リード獲得広告では広告の表示からフォームの入力までがFacebook内で完結します。読み込みが速く、遷移が発生しない分、離脱を抑える効果があります。
また、名前などもFacebookの登録情報から自動入力されるため、特にスマートフォンでの回答が楽になり、コンバージョン(入力完了)率が高まります。入力する項目数や内容にもよりますが、筆者の経験では数十%のコンバージョン率が十分狙えます。
※1 ランディングページ内のフォーム
リード獲得広告とランディングページ内のフォームの比較についてはセクション89を参照。
- Facebookページの管理画面を表示し、[投稿ツール]の[フォームライブラリ]から新しいフォームを作成する。〔図表66-1〕
- フォームの「イントロ」「質問」「感謝スクリーン」などを設定し、フォームを保存する。〔図表66-2〕
- Facebook広告の管理画面で新しいキャンペーンを作成し、マーケティングの目的で[リード獲得]を選択する。
- 広告の設定で[リード獲得フォーム]を表示し、作成したフォームを選択する。
納得感のある事前説明を心がける
Facebookページで作成できるリード獲得フォームは、以下の図のような構成になります。
「イントロ」は画像とタイトル、説明で構成され、資料やセミナーの内容、ダウンロード・参加するメリットなどを伝えます。ユーザーが個人情報を提供することの納得感が感じられる訴求を重視しましょう。
「質問」ではなるべく多くの項目を聞きたくなりますが、多いほどコンバージョン率は低下します。項目数を変えたフォームも用意し、テストしてみるのもいいでしょう。フォームの末尾に入る「プライバシーポリシー」のリンク設定は必須で、自社サイトにあるページのURLを入力します。
サンクスメールの自動送信には外部ツールが必要
魅力的な点が多いリード獲得広告ですが、標準機能では「即座にサンクスメールを送信できない」のが残念なところです。例えば、資料請求フォームに入力したユーザーに対して自動的にメールを送信し、ダウンロードページを知らせることができません。
標準機能の範囲では、フォームの「感謝スクリーン」(入力完了ページ)から自社サイト内のダウンロードページなどにリンクを張ることで、サンクスメールの代わりにします〔図表66-4〕。
もしくは、Facebookページの管理画面からフォームの入力情報〈※2〉をダウンロードし、サンクスメールを手動で送信します。
サンクスメールを即座かつ自動で送信したい場合は、SalesforceやMarketoなどのCRM〈※3〉ツールと連携するか、次節で解説する「Zapier」などの外部ツールの利用を検討しましょう。(高瀬)
※2 フォームの入力情報
Facebookページの管理画面からフォームの入力情報を得る場合、ユーザーの送信から90日間以内にダウンロードする必要がある。
※3 CRM
「Customer Relationship Management」の略で、「顧客関係管理」と訳される。
リード獲得広告に初めて取り組む際には、メール送信の自動化まで準備する必要はないと思います。まずは手軽に始めて、必要になったらツールとの連携を検討しましょう。
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