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GAで参照元とランディングページを一覧表で見る! カスタムレポートならではの分析方法[第63回]

カスタムレポートの「フラットテーブル形式」は最大5つまでのディメンションを並べて一覧できる。使い方によっては複雑な分析も一発で行うことが可能だ。

今回は「フラットテーブル形式」のカスタムレポートについて解説する前回は「エクスプローラ形式」のカスタムレポートを中心に話をした。今回扱うフラットテーブル形式は、エクスプローラ形式のようにドリルダウンして操作することはできないが、一度に複数のディメンションを並べて見られるレポートだ。

カスタムレポートの解説記事(全3回予定)
この記事で学べること:
  • 複数ディメンションのかけ合わせがひと目でわかるレポートを作れる
  • フィルタを使って不要なデータを削って見やすくできる

フラットテーブルは複数のディメンションを並べて一覧できる

前回解説したエクスプローラは、リンクをクリックして進んでいける(ドリルダウン)レポート形式だった。それに対してフラットテーブルは、固定のレポートを「眺めるだけ」の形式だ。

ただ、標準のレポートにセカンダリディメンションを追加したレポートのように、一度に複数のディメンションを並べて見ることができるのが大きな特徴でありメリットといえる。

標準のレポートでも、2つのディメンションならばかけ合わせて表示できる。たとえば図1は[ユーザー]>[テクノロジー]>[ブラウザとOS]レポートで、プライマリディメンションに「オペレーティング システム」を選択し(図1赤枠部分)、セカンダリディメンションに「ブラウザ」を指定した(図1青枠部分)レポートだ。

図1:[ユーザー]>[テクノロジー]>[ブラウザとOS]レポート
図1:[ユーザー]>[テクノロジー]>[ブラウザとOS]レポート

一方でカスタムレポートのフラットテーブル形式では、図2のように3つ以上(最大5つまで指定可能)のディメンション図2赤枠部分)を並べたレポートを作ることができる。

図2:カスタムレポートのフラットテーブル形式のレポート例①
図2:カスタムレポートのフラットテーブル形式のレポート例①

「複数のディメンションの組み合わせでレポートを見る」ということは、いきなり粒度の細かいレベルでデータを見るということを意味する。

これまでの連載でも説明してきたように分析は「まずは大ざっぱに」が基本だ。しかし普段からセカンダリディメンションを頻繁に見ていて、複数ディメンションをかけ合わせた形式に違和感を持たない人は、毎回設定する手間が省けるので積極的に利用するとよいだろう。

ただし、注意点がある。ディメンションと指標には組み合わせられない、あるいは組み合わせると解釈が難しいものがあるので、フラットテーブル形式のカスタムレポートを作る際は1つのレポート内にむやみに多くのディメンションと指標を指定しようとしないことだ。まずは標準のレポートでなじみのある組み合わせから徐々に試していこう

これは前回解説したエクスプローラ形式のカスタムレポートでも同様だ。そうしたカスタムレポート独特の組み合わせについて詳しくは次回説明する。

フラットテーブル形式のカスタムレポートを作成する

それでは実際に図2のカスタムレポートを作成する手順を説明しよう。ここでは、サンプルとして次の2つのレポートを作ってみよう。

  • レポート例①: 閲覧を開始したページ/次の閲覧ページ/離脱したページを一覧するカスタムレポート
  • レポート例②: どの参照元ドメインの/どのページから来て/どのページにたどり着いたのかを一覧するカスタムレポート

レポート例①閲覧を開始したページ/次の閲覧ページ/離脱したページを一覧するカスタムレポート

まずは前回同様に「カスタム」セクションの「カスタム レポート」からカスタムレポートの新規作成画面を表示する。そこでレポートタイトル名(図3赤枠部分)と、レポートタブ名(図3青枠部分)を適切に記入したうえで、「種類」で「フラットテーブル」を選択しよう(図3緑枠部分)。

図3:カスタムレポート新規作成画面の最上部

続いて、レポートで表示したいディメンションと指標を、それぞれ「+ ディメンションを追加」と「+ 指標を追加」ボタン(図3黒枠部分)をクリックすると表示されるプルダウン選択画面から1つずつ指定していく。

今回は図2の例のようにディメンションを3つ、指標を5つ表示する。図4赤枠部分のようにフラットテーブルに表示したい項目を選択し、最後に「保存」ボタン(図4青枠部分)をクリックすれば完成だ。

図4:ディメンションと指標の選択
図4:ディメンションと指標の選択

ここで作成したフラットテーブル形式のレポート(図5)について説明しておこう。

図5(図2再掲載):カスタムレポートのフラットテーブル形式のレポート例①
図5(図2再掲載):カスタムレポートのフラットテーブル形式のレポート例①

このレポートで指定したディメンションは次の3つだ(図5赤枠部分)。

  • ランディング ページ(最初に表示したページ)
  • 2ページ目(次に表示したページ)
  • 離脱ページ(最後に表示したページ)

どのページから閲覧を開始したのかが「ランディング ページ」で、その次に閲覧したページが「2ページ目」なので、まず閲覧1ページ目と2ページ目が選択されている。

そして3つ目のディメンションとして選択したのは離脱ページ、つまりセッション(訪問)の最後のページを意味する。これで、サイト内の閲覧行動の重要な3地点の組み合わせ別に、次の5つの指標をひと目で見ることができる

  • 何回訪問があって(セッション)
  • 新規含有率はどのくらいで(新規セッション率)
  • 直帰の割合はどのくらいで(直帰率)
  • サイトでの滞在時間はどの位の長さで(平均セッション時間)
  • どのくらい成果に結びついたのか(コンバージョン率)

このカスタムレポートを使えば、たとえばキャンペーンなどから誘導したランディングページから次に進んでほしいページへ進んでくれているのか、そして最終的にどこまで深く閲覧しているのかを一覧で見ることができる。

レポート例②どの参照元ドメインの/どのページから来て/どのページにたどり着いたのかを一覧するカスタムレポート

2つ目の例は、「どの外部サイトの」「どのページから」「自分のサイトのどのページにたどり着いたのか」というディメンションの組み合わせで見るためのフラットテーブル形式のレポートだ。

このレポートではディメンションに次の3つを指定している(図7赤枠部分)。

  • 参照元
  • 参照URL
  • ランディング ページ

指標はレポート例①(図5青枠部分)と同じ5つの指標(図7青枠部分)を組み合わせた。こうすると集客元のページを基点とした訪問(セッション)の量や特徴を見られるレポートになるわけだ。念のために設定画面を示しておこう。図6のように指定したいディメンションと指標を順番に選択していけばよい。

図6:ディメンションと指標の選択
図6:ディメンションと指標の選択

完成したのが次のカスタムレポートだ(図7)。「参照元」「参照URL」「ランディング ページ」の組み合わせごとにセッション数やコンバージョン率などの指標を確認できる。

図7:カスタムレポートのフラットテーブル形式のレポート例②
図7:カスタムレポートのフラットテーブル形式のレポート例②

このように参照元とランディングページの組み合せで見ることで、次の2つの観点からコンテンツ制作に役立てていたきたい。

  • リンクしてくれたサイトの書き手は、何を重視してリンクを貼ってくれたのだろうか?
  • そのリンクをクリックしたユーザーは、どういう期待を寄せてサイトに訪問したのだろうか?

「フィルタ」オプションで見づらいデータを取り除く

さて、ここで前回説明しなかったフィルタとビューのオプション部分(図4緑枠部分)についても触れておこう。フィルタを使うと、カスタムレポートのデータをより見やすく整えられる。

先ほどのレポート例②(図7)を例にすると、少し使いづらい点がある。というのも、検索エンジンからの集客(メディアの値が「organic」)や参照元なし(メディアの値が「(none)」)など参照URL(参照元になったドメインのページ)が表示されないデータが混在すると見づらくなってしまうことだ。

そのような場合、図8のようにフィルタを指定してデータの絞り込みを行うとよい(なお図7はすでにフィルタ使用済みの完成形)。

図8:フィルタの指定例
図8:フィルタの指定例

参照URLが必ずあるのは、「メディア」ディメンションの値が「referral(参照トラフィック)」のときだけなので、カスタムレポート作成画面のオプションにある「フィルタ」を図8のように指定する。一番左のプルダウン(図8赤枠部分)は「一致」か「除外」の2つから選択する。この例の場合は「referral」のデータだけに絞り込みたいので「一致」を選択する。

条件指定したいディメンションは「メディア」なので、右隣のディメンション選択するプルダウン(図8青枠部分)からは「メディア」を選択する。さらに右隣のプルダウン(図8緑枠部分)からは「完全一致」と「正規表現」の2つから選択できる。今回は「完全一致」を選択した。

そして最後に一番右端のディメンションの値を記入する欄(図8黒枠部分)には、今回の場合は「referral」と記述する。これで「メディア」ディメンションの値が「referral」の条件に合致した訪問(セッション)に絞り込まれた結果が表示されるようになる。

ただしフィルタで気を付けてほしいのは、1つのカスタムレポート内に複数のタブを作成している場合は、すべてのレポートタブにこのフィルタが適用されることだ。

たとえば図9のようなカスタムレポート設定例では、「集客系1」と「集客系2」の2つのレポートタブがあり(図9赤枠部分)、グレーになっている「集客系1」の条件指定をしている状態だ。

図9:カスタムレポートはすべてのレポート タブにフィルタが適用される
図9:カスタムレポートはすべてのレポート タブにフィルタが適用される

ここで指定したフィルタ(図9青枠部分)は「集客系1」だけでなく自動的に「集客系2」レポートタブ(図9緑枠部分)にも適用されるということだ。逆もしかりで、「集客系2」レポートタブの作業でフィルタを指定したら、自動的に「集客系1」レポートタブの設定にも条件が適用される。一部のタブだけにフィルタを適用することはできないので、どちらか一方のタブだけにフィルタを適用したい場合は、別のカスタムレポートに分けて作成する必要がある。

「ビュー」オプションでほかのプロパティやビューでも見られるようにする

最後にもう1つのオプションである「ビュー」について説明する。カスタムレポートの新規作成を行うと、標準では「1個のビューを選択」が選択されている状態になり(図10赤枠部分)、現在表示しているビューだけで見ることのできるカスタムレポートとして作成される。

図10:「ビュー」のオプション

該当のGoogleアカウントで見られるアカウントのすべてのビューで同じカスタムレポートを見たいのであれば、その上のラジオボタン(図10青枠部分)を選択する。全部ではなく指定の複数のビューで同じカスタムレポートを見たい場合は、下のラジオボタンの右横のプルダウン(図10緑枠部分)をクリックし、必要なだけ該当のビュー横のチェックボックスにチェックを付ければよい。

たとえばメディアやECサイトなど似たようなサイトをいくつか運用していて、同じ切り口でのカスタムレポートをほかのビューにも適用したいのであれば、個別にきめ細かく選択して必要なビューにも適用しよう。

次回はカスタムレポートの最後として、標準のレポートではお目にかかることのないディメンションを利用したカスタムレポートの例を紹介する予定だ。

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