衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

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使いこなせばGA上級者! 自分用にカスタマイズしたレポートを作成したい(その2)(第81回)

最初からディメンションを2つ表示できるフラットテーブル形式のカスタムレポートの作り方を解説する。

前回は、自分が見たい指標やディメンションを自由に組み合わせたレポートを作って登録しておく「カスタムレポート」の作り方・使い方を解説した。

前回解説したのは、「エクスプローラ」形式のカスタムレポートだったが、今回は、もう1つの形式である「フラットテーブル」のカスタムレポートを作成してみよう。

フラットテーブルとは?

「フラットテーブル」とは、ひとことで言えば、2つのディメンションを2列並べて表示した表形式のことだ。これは、標準のレポートにセカンダリディメンションを追加したレポートと同じ形式である。

たとえば下の図1は、標準レポートの1つである[集客]>[すべてのトラフィック]レポートで、セカンダリディメンションに「参照URL」を指定したものだ。

図1:[集客]>[すべてのトラフィック]レポート

左から2列目がセカンダリディメンションの表示列(図1青枠部分)だ。このように、自分が見たいディメンションを2つ同時に表示して確認したい場合に使うのが、フラットテーブル形式のカスタムレポートである。

今回は、「参照元」と「参照URL」という2つのディメンションを確認できるようなフラットテーブル形式のカスタムレポートを作ってみよう。

カスタムレポートの編集画面を開く

前回作成したカスタムレポートに追加する形で、作成を進めていくので、まずはカスタムレポートを開こう。

操作手順
  1. グローバルナビゲーションの[カスタマイズ]をクリックする
  2. 画面の左側にあるメニューにある、前回作成した[新しいカスタムレポート]をクリックする
  3. [編集]をクリックし、[レポートタブを追加](図2赤枠部分)をクリックする
図2:「カスタムレポートの編集」画面

フラットテーブルの作り方

追加したレポートタブの「名前」(図3赤枠部分)に、今回作成するレポートタブの名前を入力する。デフォルトでは「レポート タブ」と入力されているが、変更すると、連動して実際のタブの名前(図3赤枠部分)も変化する。自分の好きなタブの名前を付けよう。

「種類」は「フラットテーブル」を選択する(図3青枠部分)。

図3:「種類」で「フラットテーブル」を選択する

ディメンションを追加する

次に、「ディメンション」を指定する。「+ディメンションを追加」(図3緑枠部分、図4赤枠部分)をクリックすると、その下にディメンションを選択するプルダウンが表示される(図4)。

図4:「ディメンションを追加」の画面

表示されたプルダウンの「集客」(図4青枠部分)のカテゴリをクリックして、そのグループ配下にあるディメンション群を表示させて、その中から「参照元」を選択する。そうすると今作成したディメンション「参照元」(図5赤枠部分)の横に「+ディメンションを追加」の指定が現れる(図5青枠部分)。

図5:ディメンションを追加

同様に、2つ目のディメンションには、「トラフィック」配下の「参照 URL」を指定しよう。手順は同じなので、画面は省略する。ディメンションは2つまで指定できる。

指標を追加する

次に下にある「+指標を追加」(図5緑枠部分)をクリックすると、その下に指標を選択するプルダウンが表示される(図6赤枠部分)。ここでは、「コンテンツ」(図6青枠部分)のカテゴリをクリックして、そのグループ配下にある指標群を表示させて、その中から「閲覧開始数」を指定する。

図6:「指標を追加」の画面

そうすると今作成した指標「閲覧開始数」(図7赤枠部分)の横に「+指標を追加」の指定(図7青枠部分)が現れる。同じように、2つ目の指標には「ユーザー」配下の「直帰率」を指定しよう。こちらも手順は同じなので、画面は省略する。

図7:指標を追加

ディメンションに「参照元」「参照URL」(図8青枠部分)、指標に「閲覧開始数」「直帰率」(図8緑枠部分)を指定した画面は、図8のようになる。

図8:作成したカスタムレポートを保存する

とりあえず「フィルタ」や「ビュー」の指定はそのままで、図8の指定で設定画面下部の[保存]ボタン(図8赤枠部分)をクリックすれば、設定は完了だ。

新しく作成したカスタムレポートを見てみる

保存すると、今作成したカスタムレポートが表示されるので、「レポートタブB」(図9赤枠部分)をクリックしてみよう。

図9:完成したフラットテーブル形式のカスタムレポート

これがフラットテーブル形式のレポートで、左の2列(図9青枠部分)には、先ほど設定画面で指定した「ディメンション」である「参照元」と「参照元URL」(図8青枠部分)が表示され、その右側の2列(図9緑枠部分)には、指定した「指標」の「閲覧開始数」と「直帰率」(図8緑枠部分)が表示されている。

図9では、「参照元URL」の「(not set)」が上位に来て、わかりにくいレポートに なってしまうので、実際には「アドバンス」で「(not set)」を除いて表示させる、あるいは、次に解説するフィルタで、「参照元URL」が「(not set)」を除くフィルタをレポートに掛けるなどするとよい。

カスタムレポートは、右側に表示させる指標群をカスタマイズ指定できるが、標準のレポートで表示される指標群は、指標グループで決められた指標群に固定されている。

フィルタを指定してみる

さらに、オプションで指定可能な「フィルタ」を設定してみよう。フィルタとは、集計の絞り込みの機能のことである。ここでは、フィルタを使って、アクセスを日本からのアクセスだけに絞り込んで表示するような設定にしてみよう。

まずレポート表示画面上部の「編集」をクリックして(図10の赤枠部分)、レポート画面からカスタムレポート編集画面に切り替える。

図10:編集画面への切り替え

編集画面下のほうにある「+フィルタを追加」ボタン(図11赤枠部分)をクリックすると、図11のようにプルダウンが表示される(図11青枠部分)。

図11:フィルタの指定

ここで「ユーザー」(図11緑枠部分)のカテゴリをクリックして、そのグループ配下にある指標群を表示させ、その中から「国/地域」を選択したのが図12赤枠部分だ。

図12:フィルタ設定画面で「国/地域」を選択

日本からのアクセスだけに絞り込む設定にしたいので、中央のプルダウンからは「完全一致」(図13赤枠部分)を選択し、その右の入力ボックスには「Japan」(図13青枠部分)と指定する。

図13:フィルタ指定

なお左のプルダウン(図13緑枠部分)は「一致」か「除外」の2択で、中央のプルダウン(図13赤枠部分)は「完全一致」「正規表現」からの2択になっている。

ただしフィルタの設定には注意する点が1つある。今回のように、1つのカスタムレポートを複数のタブで構成させている場合、フィルタはすべてのタブに共通に掛かってしまうのだ。他のタブではフィルタを掛けずに保存してあっても、フィルタ機能は自動的にすべてのタブに共通で掛けられてしまうことに注意しよう。

筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。

筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール

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