衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

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使いこなせばGA上級者! 自分用にカスタマイズしたレポートを作成したい(その1)(第80回)

自分が見たい指標やディメンションを自由に組み合わせられるカスタムレポートの作り方を解説する。

Googleアナリティクスで、固定のフォーマットで見る標準のレポートではなく、自分が見たい指標やディメンションを自由に組み合わせたレポートを作って登録しておく「カスタムレポート」の作り方・使い方を、基本から解説していく。

本連載でも、各トピックに関連したカスタムレポートを、必要な範囲でご紹介してきたが、これから2回にわたって、カスタムレポートについて基本から解説していく。

カスタムレポートの一覧を表示する

グローバルナビゲーションの[カスタマイズ](図1赤枠部分)をクリックすると、[カスタムレポート]>[サマリー]レポートが表示される(図1)。

図1:[カスタムレポート]>[サマリー]レポート(登録なし)

図1は、カスタムレポートがまだ1つも登録されていない状態だ。もし登録されていれば、登録されているカスタムレポートが一覧で表示される。

新規のカスタムレポートを作成する

新規にカスタムレポートを作成するには、[カスタムレポート]>[サマリー]レポートで[+新しいカスタムレポート](前出図1緑枠部分)をクリックする。すると図2のような「カスタムレポートの作成」画面が現れる。

図2:「カスタムレポートの作成」画面

「全般情報」を入力する

一番上の「全般情報」のパートでは、新規作成するカスタムレポートの「タイトル」名を指定する入力ボックス(図2赤枠部分)がある。これから作るカスタムレポートの内容がわかりやすいように、好きなタイトル名を入力しよう。

「レポートの内容」を設定する

続いて「レポートの内容」のパートだ。1つのカスタムレポートには複数のタブを表示させることができる。内容の設定も、タブ単位で行う。

まず「名前」(前出図2緑枠部分)に、最初に作成するタブの名前を入力する。デフォルトでは「レポート タブ」と入力されている(前出図2緑枠部分)が、変更すると、連動して実際のタブの名前(前出図2青枠部分)も変化する。

ここも自分の好きなタブの名前を付けよう。たとえば、タブの名前を「レポート タブA」などとした(図3赤枠部分)うえで、そのタブで見るレポートの内容を作成していく。

図3:レポートの種類

作成できるレポートの種類は

  • エクスプローラ
  • フラットテーブル
  • 地図表示

の3つ(図3青枠部分)だ。どれも指標とディメンションを指定してレポートの形式を決めていく。今回は「エクスプローラ」を選択して、作成してみよう(「フラットテーブル」は次回解説する)。

「エクスプローラ」形式を作成してみる

指標を追加する

デフォルトでは、「エクスプローラ」が選択(図4赤枠部分)されているので、その下の「+指標を追加」(図4青枠部分)をクリックする。するとその下に指標を選択するプルダウンメニューが現れる。

図4:「+指標を追加」で表示されたプルダウンメニュー

プルダウンメニューから「ユーザー」(図4緑枠部分)のカテゴリをクリックすると、配下にある指標群がずらっと表示される。その中から「ページビュー数」を選択したのが図5だ。するとさらに右側に「+指標を追加」(図5赤枠部分)が新たに出現する。

図5:もう1つ「+指標を追加」が表示される

ここで必要に応じて別の指標を追加していく作業を繰り返していけばよい。

1つの指標グループ(図6赤枠部分のブロック)には10個の指標まで指定できる。2つの指標グループを使って合計6個(指標グループ1に4つ、指標グループ2に2つ)の指標を指定したのが、図6だ。

図6:2つの指標グループ

ディメンションを追加する

次にディメンションを追加していく。「カスタムレポートの作成」画面(前出図2)で、「+ディメンションを追加」(図7赤枠部分)をクリックすると、図7のようにディメンションを選択できるプルダウンメニューが現れる。

図7:「+ディメンションを追加」で表示されたプルダウンメニュー

「行動」(図7青枠部分)をクリックすると、配下にあるディメンション群が表示される。その中から「第1階層」を選択したのが図8だ。

図8:もう1つ「+ディメンションを追加」が表示される

右下に「+ディメンションを追加」(図8赤枠部分)というのが新たに出現する。ここでまた別のディメンションを追加すると、レポートをドリルダウン(そのディメンションをクリックすると別のディメンションの明細に展開すること)したときのディメンションが指定できる。

ここでは2つ目のディメンションに、「コンテンツ」のグループ配下にある「ページ」を指定してみた。この設定はまずディレクトリ(第1階層)でまとめたレポートを表示させ、「ディレクトリ」の項目をクリックするとその配下のページ別のレポートを見ることができるようなレポートの構造になる。これで[保存]ボタン(図2赤丸部分)をクリックして設定は終了だ。

新しく作成したカスタムレポートを見てみる

保存すると、今設定したカスタムレポートが図9のように表示される。

図9:新しく作成したカスタムレポートの上部

一番上にはレポートタイトルの「新しいカスタムレポート」が表示(図9赤枠部分)され、その下のタブ名は「レポート タブA」(図9青枠部分)、その下に2つの指標グループが表示(図9緑枠部分)されている。

レポート下部のデータ一覧表示部(図10)のディメンションには「ディメンション」の詳細で指定(図8)した「第1階層」が表示(図10赤枠部分)されている。表頭の指標には「指標グループ1」で指定(図6上の赤枠部分)した指標群(第1階層のディレクトリ)が4つ並んでいる(図10黒枠部分)

図10:新しく作成したカスタムレポートのデータ一覧表示部

図10で「第1階層」の1つの項目「/2011/」(図10青枠部分)をクリックすると、図11のようにもう1つ指定したディメンションである「ページ」レポートにドリルダウンできる。「第1階層」が「/2011/」に絞り込まれたうえで、その配下のページについて同じ指標群で見ることができるということだ。

図11:「ページ」にドリルダウン

カスタムレポートは一言で言えば、ディメンションと指標を自由に指定して、自分の見たいレポートのフォーマットをカスタマイズして登録するものだ。ただディメンションと指標の組み合わせが論理的に可能でない場合もある。掛け合わせができない組み合わせもあることに注意しよう。

なおディメンションと指標についてわかりにくければ、下記の記事も参照していただきたい。

次回はもう1つの形式である「フラットテーブル」のレポートタイプについて解説する。

筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。

筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール

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