はじめてWEBエキスパート(専門家)コラム Web文章入門(全7回)

ウェブサイトは「ページタイトル」が命(第5回)

「Web文章入門」第5回は、ページの中でもっとも重要な「タイトル」をどのように書くかです。ホーム(トップページ)、個別ページ、記事の3つに分けて解説します。
※「はじめてWEB」は2020年10月13日をもってサービスを終了しました。

「Web文章入門」では、ウェブサイトで求められる文章表現とコピーライティングのエッセンスを解説します。第5回は、ページの中でもっとも重要な「タイトル」をどのように書くかです。

ホーム(トップページ)、個別ページ、記事の3つに分けて解説します。わかりやすさと検索エンジン最適化の両面からページタイトルを考えましょう。

ページタイトルの役割

ページタイトルは、会社やお店の「看板」のようなものであり、利用者と検索サービスに対して、ページ内容を端的に伝えるものです。

  • 検索結果で表示され、利用者の判断材料になる
  • 検索順位決定の重要な評価項目のひとつである

という、ユーザビリティと検索エンジン最適化(SEO)の両面で、ページタイトルはとても重要です(グーグルの検索結果では、検索語と一致するキーワードが太字で表示され、利用者がひと目でわかるようになっています)。

ほかにも、ブラウザ上部のタイトルバーに表示されたり、ブックマーク(ブラウザの「お気に入り」だけでなく、ソーシャルブックマークも含めて)の表示名に使われるため、クチコミの広がりなどにもページタイトルの巧拙が大きく影響します。

ホームのタイトル

ホーム(トップページ)には、ウェブサイト全体をあらわすページタイトルをつけます。サイト名とあわせて、サイトにとって重要なキーワードを含めるのが一般的です(文字数に制限はありませんが、検索結果で表示される最大文字数を考慮すると、30文字程度がよいといわれています)。

ホームのタイトルでは、そのサイト(会社、お店)にとって重要なキーワードを、なるべく最初のほうに含めることが大切です。利用者に対しても検索サービスに対しても、重要な言葉を先に伝えることには大きな意味があります。

では、重要なキーワードにはどのようなものがあるでしょうか。会社名や店舗名は当然として、地域名(商圏)、主力商品やサービス、こだわりや強みなどが考えられます。どのような目的でサイトを運営するのか、どのようにビジネスに活かすのかという視点で、ページタイトルに含める言葉を選びましょう。

香川県丸亀市にある讃岐うどん店がウェブサイトを開設するケースを考えてみると、観光客を増やしたいのであれば、「香川」「讃岐」「丸亀」といったダイレクトな地域名を含めるのがよいでしょう。史跡の「丸亀城」、伝統工芸品の「丸亀うちわ」、本州から車で来る観光客が利用する「瀬戸大橋」など、観光にひもづく言葉を含めるのもよいアイデアです。

讃岐うどんの○○屋-香川県丸亀市、肉うどんでおなじみ

店舗の集客よりも、通信販売(インターネットショップ)に力を入れたいのであれば、「通販」「お取り寄せ」「ギフト」「セット」「全国配送」といったキーワードを含めるのが得策です。

讃岐うどんの通販なら○○屋-手打ちうどんセットを全国配送

類義語や複数の言葉が候補にあがった場合は、「Google トレンド」で検索量や推移を比較し、適切なものを選ぶのがおすすめです。

Google トレンド

参考URL:Google トレンド
http://www.google.co.jp/trends/

特にホームでは、ページタイトルとあわせて概要文(デスクリプション)を指定しておくとよいでしょう。概要文が適切で、利用者の検索語と関連性が高い場合に、指定した内容が検索結果画面でページタイトルの下にそのまま表示されることがあります。

検索結果画面

個別ページのタイトル

個別ページ(ホーム以外のページ)は、そのページの内容を表す固有のページタイトルをつけます。通常、「ページ名 | カテゴリー名 | サイト名」や「ページ名 - カテゴリー名 - サイト名」と、縦棒(パイプ)やハイフン区切りでカテゴリー名やサイト名が出力されるようにします(みんビズではハイフン区切りで出力されます)。

個別ページのタイトルにも、利用者が使うであろう検索語を想像し、きちんと含めることが大切です。うどん店では「お品書き」という表記が一般的であっても、利用者は「メニュー」という言葉で検索するかもしれません。交通アクセスを知るために「地図」や「マップ」ではなく「住所」という言葉を使うかもしれません。

しつこくならない、不自然にならない程度に、言葉の「ゆれ」をタイトルにも反映するのがおすすめです。利用者にとっても、ページタイトルから内容がいっそう具体的にイメージしやすくなるメリットがあります。

ニュースリリースやブログ記事のタイトル

記事のタイトルは、5W1H(だれが、なにを、いつ、どこで、なぜ)を意識してつけることが多く、どうしても長くなりがちです。とはいえ、長さについてはあまり気にせず、わかりやすさ、具体性を優先するのが一般的です。

特にブログ記事は「遊び」の余地が大きいといえます。ブログは利用者とのカジュアルなコミュニケーションの場なので、タイトルでもこだわりや熱意を率直にアピールしましょう。

ツイッター、フェイスブック、ブログなどでのクチコミの広がりを意識し、思わず他人に勧めたくなる、リンクを貼りたくなる記事タイトルにできるとベストです。ふだんからさまざまな人気記事を見て学びましょう。

まとめ

よいページタイトルは、「ホーム」「個別ページ」「記事」それぞれで、方向性が少し異なります。特に「ホーム」のページタイトルでは、次のふたつを意識することが大切です。

  • ウェブサイト(会社、お店)全体を表現すること
  • ビジネス視点で適切な言葉を含めること

ページタイトル全般の注意点は次のとおりです。

  • ページの内容に関係のある言葉だけを含める
  • あいまいなタイトルはよくない(「文書」「1ページ目」など)
  • それぞれのページに固有のタイトルをつける(重複はよくない)

検索エンジン最適化(SEO)の観点からコンテンツ作りをより深く学ぶには、まず「Google 検索エンジン最適化スターターガイド」を一読しておきましょう。技術的な内容は読み飛ばしてかまいません。検索サービスがウェブサイトや コンテンツに求めていることは何なのかを理解すれば充分です。

参考URL:
Google 検索エンジン最適化スターターガイド(PDF)
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2009/06/google.html

第6回では、Google アドワーズでリスティング広告(テキスト広告)を配信する際の、広告文のポイントとキーワードの上手な設定方法を解説します。
(第6回につづく)

このコーナーのコンテンツは、KDDI提供の情報サイト「はじめてWEB」掲載の「エキスパート(専門家)コラム」の情報を、許諾を得てWeb担の読者向けにお届けしているものです。

※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました

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