コンテンツ品質の問題で順位が下がったら、それを修正しても元に戻るとは限らない
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コンテンツ品質の問題で順位が下がったら、それを修正しても元に戻るとは限らない
ウェブもアルゴリズムも常に変化している (Google Webmaster Central office-hours)
おそらくコンテンツの品質が問題でランキングが大きく下がりました。
品質の問題を修正したら、グーグルはもとの順に戻してくれますか?
こんな質問が、英語版のオフィスアワーであった。
グーグルのジョン・ミューラー氏はこう回答した。
一般的に言えば、ページの品質に関して大きな変更をサイトが加えたなら、それを私たちは考慮に入れる。ランキングに良い変化があるんじゃないかと思う。
ただし、元の状態とまったく同じように戻ることはほとんどない。
なぜなら、インターネットは変化し続けるし、私たちのアルゴリズムも変化し続けるため、今の状態は以前の状態とは違っているかもしれないからだ。
あなたのサイトにも私たちのアルゴリズムにも何も起こっていなかったとしても、その間にウェブのほかのことが変化しているかもしれない。だから、新しい状態は以前の状況とは違っているかもしれない。
「3年前はこのクエリでこの順位だった、関係する問題を修正したら、また元の順位に戻りますか?」――こんな質問があったとする。
2年も3年もたてば、ウェブは変化しているだろうし、同じ検索に関係する他のコンテンツもたくさん作られているはずだ。そのため、検索に関しても状況はかなり変わっているはずだ。
検索に対して何か問題が発生して順位が下がった場合、短期間で問題を修正できたなら、ほぼ元の順位に戻ることはあるだろう。
たとえば、ありがちなのはうっかりドメイン名を失効してしまったとか、noindexタグを設置したままにしてしまったなどのトラブルだ。数日や1~2週間程度で対応したなら、ほとんどのケースでは回復する。
しかし、問題を修正するまでに長い時間が経ってしまった場合は、どうなるかは定かではない。あなたのサイトが問題を完全に解決できていたとしても、その間にもっと素晴らしいサイトがたくさん出現していれば、もとの順位には戻れないかもしれない。
反対に、検索エンジンのアルゴリズムが洗練され、以前よりも高く評価してもらえたなら、順位が上がることだってあるかもしれない。
大切なのは、インターネットやWebの世界は変化が激しいし、世の中に存在するのはあなたのサイトだけでないということだ。
【SEOに悲報】キーワードプランナーで検索ボリュームが調べられなくなってしまった
自動データ取得でサーバーに負荷 (The Google Advertiser Community)
キーワードプランナーの利用に制限がかかる場合があることを、グーグル社員が広告主向けコミュニティでアナウンスした。
キーワードプランナーは、指定したクエリとそれに関連するクエリの検索ボリュームのデータを提供するツールだ。アドワーズ広告主のために用意されたツールだが、SEOのキーワード調査に利用しているサイト管理者やSEOコンサルタントも多い。
しかし、一定の広告費を支払っていないユーザーには制限がかかるようになった。検索ボリュームの詳細が手に入らなくなり、非常におおまかな数値しかわからなくなった。そのクエリがどのくらい検索されているかのデータを知る目的では、ほとんど使いものにならない。
本来の顧客としての広告主がツールを安定して利用できるようにすることが狙いだとのことである。APIを介した自動化ツールが、通常の利用に障害をもたらすほどの負荷をサーバーに与えることがあるようだ。
「最低いくらの広告費を使えば、通常どおり使えるようになるのか」という質問に対しては、公開できないと回答している。
またクライアントセンター(MMC)にもこの制限は適用される。
SEOに取り組む側としては歓迎できない仕様変更だ。しかし、ツールの本来の利用者の利益を守ろうとするグーグルの考えは理にかなっている。
なお、キーワードプランナーの利用制限について、日本のグーグルに安田編集長が直接取材し、より詳しい状況を聞き出している。次の記事を参考にしてほしい。
HTMLとPDFで同一コンテンツを公開したら重複コンテンツになるのか?
不安ならHTTPヘッダーのrel="canonical"を使う (John Mueller)
HTMLのウェブページの内容をPDF版でも提供することがある。調査結果を公開する際によくあるパターンだ。
だが、HTMLとPDFといえど中身はほぼ同一だ。重複コンテンツになる可能性はないのだろうか?
グーグルのジョン・ミューラー氏によれば問題ないそうだ。
しかし絶対に大丈夫とは言い切れないようにも思う。もし不安があるなら、PDF版をHTML版に正規化すればいい(もしくは逆に、HTML版をPDF版に正規化する)。
PDFをHTMLに正規化するには、HTTPヘッダーでrel="canonical"
を使えばいい。
PDFはHTMLではないので、rel="canonical"
タグを記述することはできない。しかしPDFのダウンロードであっても、HTTPで通信する限りは、HTTPヘッダーを送信するので、HTTPヘッダーにrel="canonical"
を含めることで、正規化が可能になる。
詳しくは、このコーナーで以前に解説したのでそちらを参照してほしい。
HTTPヘッダーのrel="canonical"は画像には使えない
ウェブ検索のコンテンツのみに適用 (Google Webmaster Central office-hours)
rel="canonical"
の、特にHTML内ではなくHTTPヘッダーでの使用に関する記事をもう1つ紹介する。
1つ前の記事で、HTTPヘッダーによるrel="canonical"
に触れた。
だが、グーグルのジョン・ミューラー氏によれば、HTTPヘッダーのrel="canonical"
は画像の正規化には利用できないそうだ。たとえ設定されていたとしてもグーグルは処理しない。
HTTPヘッダーのrel="canonicalのサポートを始めたとき、ウェブ検索でのみ利用できるとグーグルは言っていた。画像はウェブ検索の対象となるコンテンツではないから適用されないのだろう(画像は画像検索が対象とするコンテンツ)。ウェブ検索のコンテンツだけという適用範囲は今でも変わっていないようだ。
グーグルはSVGのなかのリンクをたどることができるのか?
SVG画像はインデックスするが、リンクはたどれない (John Mueller on Twitter)
SVGには、<xlink:href>でURLを指定できる。しかしSVG内のURLをグーグルがたどることはないようだ。
グーグルのジョン・ミューラー氏がTwitterでフォロワーからの質問にそう答えている。質問者の実験でも、たどっていないことが確かめられたらしい。
@Adoubleagent AFAIK we don't support links in SVGs, so your tests are probably correct.
— John Mueller (@JohnMu) 2016年8月22日
本当に豆知識だが、面白い情報だったので紹介する。
なおグーグルは、SVGの画像自体はインデックスしている。JPEGやPNGと同様だ。
大手メディアサイトが常時HTTPS化に苦戦
諦めるつもりはなく夏の終わりまでには完了予定 (WIRED)
大手メディアサイトのワイアード(WIRED)は、今年の4月に常時HTTPS化に着手した。4か月後の状況を報告している。2つの問題点が依然として残っているそうだ。
- 4つのセクションで検索トラフィックが減少したまま
- HTTPSとHTTPが混在するコンテンツの存在
混在するコンテンツとは、HTTPSのページにおいてHTTPでリソースを配信してしまう場合に発生するエラーだ。ブラウザのアドレス欄には鍵マークが表示されず、HTTPSで保護された安全な通信が完全には保証されない。
ただ混在するコンテンツに関しては対策が進み、徐々に減少しておりさほど憂慮していないようだ。
一方で、一部のセクションで発生しているHTTPS移行後の検索トラフィック減少に関しては、対策を模索中だ。サイトのほかのセクションでHTTPS化を進めるのを躊躇させる要因になっているのとのことである。
完全HTTPS移行が首尾よく進んだ事例はよく聞くが、思いどおり進んでいない事例はあまり聞かない。ワイアードのように、歴史が古く規模が大きいサイトともなれば一筋縄ではいかないのであろう。
しかしワイアードはHTTPS化を断念するつもりはないらしく、夏の終わりまでには完了させる予定だとも言っている。
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