『恋愛論』恋の7段階と情報商材のランディングページが似ていて驚いた
今日は、スタンダールの『恋愛論』で述べられている「恋の発生7段階」と、だれかに何かを買ってもらおうとするマーケティングの類似点について。
フランスの小説家スタンダールの著書『恋愛論』では、恋の発生の7段階として、次のような過程をたどると書かれています。
感嘆
相手の美点を見いだして、「ステキだな」「いいな」と思う自問
「あの人に接吻し、接吻されたらどんなにいいだろう」などと自問する希望
その恋が非現実的ではなく自分に可能性があると感じる恋の発生
第一の結晶作用
相手が新たな美点をもっていることを発見する疑惑
幸福を疑い、恐ろしい不幸に陥るのではないかと懸念する第二の結晶作用
愛を確信する
正直なところを言うと、私は『恋愛論』を読んだことはなく、「今でしょ」の林先生がテレビで言っていたのを見ただけなんですが、ざっくりこういうことらしいです(「結晶作用」に関しては特にわかりづらいので、以下の参考情報も併せて見てみてください)。
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%8B%E6%84%9B%E8%AB%96
- http://melisande.cs.kyoto-wu.ac.jp/eguchi/material/stendhal2012.pdf
- http://trounoir.ohitashi.com/resume_AMOUR.html
マーケティングは恋愛にたとえられることが結構あります。コンバージョンしてもらい、ロイヤル顧客となってもらうためには、恋愛相手に対する場合と同じような行動をするのが大切だという考え方ですね(いっぽう、マーケティングを戦争にたとえる人もいるのがおもしろいところですが)。
そういう観点からこの『恋愛論』の7つの段階を調べていて、ふと思いました。
あ、情報商材のランディングページってこんな感じだな
『恋愛論』の7段階は、恋が発生するときの「自分の状態」を示していますが、その状態を相手に引き起こさせるための仕掛けをしているのが情報商材の売り方なのかな、と。
情報商材のランディングページって、長くてポイントを強調していて、ガンガン売り込んでいるのですが、だいたいこの流れに合っているような気がしませんか?
感嘆
「スゴイですよ、この商品!」と押し出す自問
「この商品があれば、あなたの生活がこんなに良くなりますよ」と想像させる希望
「その商品がこの価格で手に入るんですよ」と入手可能であることを認識させる恋の発生
第一の結晶作用
「この商品がこんなに素晴らしいんですよ」と説明する疑惑
「“●●じゃないか”、“□□なんてダマされてるんじゃないか”と気になりますよね、その不安はわかります。でもご安心ください」と、疑惑の要素を持ち出してその不安を払拭させる第二の結晶作用
さらに「今なら○○が付いてお得」とたたみかけ、「もう、これを買わないなんてあり得ないですよね」と、惹き付ける
よくできているな、と……。
マーケターが見るべきものは技術だけでなく、やはり「人」だな、と思います。
マーケティングテクノロジーや消費者の使うデバイスなどは日々変化していきますが、商売の相手である人間の本質というのは、そうそう変わるものではありません。
アクセス解析でも「なぜこのデータが出ているのか」の背景となる人のキモチや行動パターンが大切ですし、SEOでも「この商材の潜在顧客は何を求めてどう検索するのか」が大切です。
マーケティングの専門書ばかり読むのではなく、恋愛の本を読んで見るのも、たまにはいいかもしれませんね。
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