そのまま会議に出せる!Facebookネタ:Shareボタン・FB検索広告・インサイト仕様変更など
本連載の特徴 「Facebookの仕様がまた変わっている!」「いつの間にこんな機能が?」……そんなWeb担当者をフォローすべく、最新のFacebookネタを厳選して紹介していく(月1回連載)。
記事内容のポイントをまとめたPowerPointファイルは、自由に転載・コピー・共有・配布できます。会議の資料として、社内の勉強会で、部内の情報共有に、ぜひご自由にお使いください。
※PowerPointファイルの最終ページに記載されている「利用上の注意」に従ってください。
※今回は初回のため、少し古い話題も含まれていますが、今後は定期的に最新情報をお届けしていきます。
今回の内容
- Facebookプラグイン Shareボタンが廃止でいいね!ボタンに統一
- Facebookが検索広告 Sponsored Resultsを開始
- Facebookインサイト仕様変更 投稿リーチ数が1.7倍に!
- 海外事例:アメリカンエクスプレスの“Small Business Saturday”
- 調査データ:Facebook懸賞キャンペーン告知は、夜18時から!?
- Facebook仕様変更TIPS
ネタ1Facebookプラグイン Shareボタンが廃止でいいね!ボタンに統一
日本時間の7月18日(水)より、Shareボタンの廃止が始まったようです。
Shareボタンは、Facebookが以前から公式に提供を終了したと発表していましたが、使える状態が今まで続いていました。
※Facebookからの正式なリリースは現時点では出ていません。
Shareボタン廃止による影響は?
2012年2月末に、Facebookはいいね!ボタンのアップデートを行い、いいね!ボタンにShareボタンの機能を追加しています。アップデート後のプラグインを実装していれば、いいね!ボタンを押すと以下のように表示されます。
ニュースフィード上の見え方は、コメントが残せて、サムネイルとリンクも表示されるので、Shareボタンを押したときと変わりません。そのため、誘導数も以前から大きく変わらないと思われます。
企業が取るべき対応は?
WebサイトにShareボタンを設置している場合は、どのタイミングで完全に使えなくなるかわからないので、今のうちにいいね!ボタンに移行することをお勧めします。
ネタ2Facebookが検索広告 Sponsored Resultsを開始
Facebookの検索機能を使っていても、なかなか目的のページやアプリが見つからないことがあると思います。そんな悩みを解決してくれる新しい広告「Sponsored Results」を開始しました。Facebook初の検索連動型広告となりますので、しっかりチェックしておきましょう。
Sponsored Resultsとは
ユーザーがFacebookの検索窓からFacebookページ名やアプリ名を入力すると、キー入力に合わせてリアルタイムに表示される広告のこと。
実際の広告掲載イメージと詳細
詳細
- 料金体系
クリック単価ベース - 条件
- Facebook上に存在するページやアプリや投稿した記事
- 「旅行」「プレゼント」などの広い意味のキーワードでは出稿不可
- 掲載場所
検索キーワード入力時に予測されるページやアプリが表示される箇所
※最終的な検索結果画面には掲載されません。 - 誘導先
誘導先はFacebook内のみ
※Facebookページやアプリ以外にも特定の記事にも誘導できるようです。
使用が想定される場面
Sponsored Resultsを企業が利用するには以下のようなケースが想定されます。
- 検索結果からFacebookページ以外にも、特定の記事やアプリに誘導したい場合(特にキャンペーン展開時に有効)
- 同じキーワードを含んだFacebookページ名があり、それより表示順位が低い場合
- 自社のFacebookページを検索しても表示されない場合
(参照URL: http://jp.techcrunch.com/archives/20120719facebook-sponsored-results/)
ネタ3Facebookインサイト仕様変更 投稿リーチ数が1.7倍に!
Facebookでは投稿記事がどれだけのユーザーに届いたのかを測るために“リーチ”という指標を用いています。そのリーチのカウント方法が、7月2日に変更になりました。大きな変更点は2つです。
- モバイル利用者への投稿リーチを含むようになった
- ニュース上部に表示された場合のみカウントされるようになった
リーチ数の変化について
メンバーズではリーチ数の算出方法が変わった前後1ヶ月間のFacebookインサイトのデータからリーチ数の変化を検証してみました(変更が7月2日であったため、6月と7月のデータで比較)。
その結果、7月の投稿リーチ数は6月の投稿リーチ数より1.7倍多くなる結果となりました。変更点は2つですが、おそらく“モバイル利用者への投稿リーチ”によって大幅に増加していると考えられます。
仕様変更による影響
これまでより多くリーチ数がカウントされるため、前月比較など時系列でデータを見ることが難しくなります。また、Facebookの公式指標でもあるクチコミ効果(投稿リーチ数÷話題にしている人にて算出)は、今までよりも低くなります。
ポイント
「モバイルのリーチがカウントされるようになって、リーチが1.7倍増加した」と仮定すると、モバイルからFacebookを閲覧している人として、PCの70%ほどの人数が存在することになります。そのため、スマホを意識したページ設計やFacebookアプリのスマホ対応、Facebook広告のモバイルへの出稿が、今後は重要になってくると考えられます。
ネタ4海外事例:アメリカンエクスプレスの“Small Business Saturday”
ここでは、ソーシャルを活用して生活者を巻き込んだキャンペーンを実施して成果を上げたアメリカンエクスプレスの事例について紹介します。このキャンペーンは、2012年7月に開催された「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」にて受賞したものとなっています。
アメリカンエクスプレスの事例
このキャンペーンのポイントとしては、アメリカの抱える課題「小規模企業の衰退」を解決するために“Small Business Saturday(今後の土曜日は小さなお店で買い物しよう)”というコンセプトを掲げることで、消費者に小さなお店に足を運んでもらうきっかけを作ったことです。そして、その活動に共感した人がソーシャルメディア上で拡散し、オバマ大統領を巻き込むまでになりました。
その結果、土曜日だけとはいえ小規模企業は活性化し、アメックスカードを使った決済は、23%向上することとなりました。
コンセプト
Small Business Saturday(今後の土曜日は小さなお店で)
社会の課題
小規模企業はアメリカでの雇用創造の64%を占めているため、アメリカ経済の繁栄のためには、小規模企業の活性化が必要不可欠である。
実行例
コミュニケーションの場として、キャンペーン専用Facebookページを開設。
小規模企業に500万以上のキャンペーン専用デジタルマーケティングキットを提供。
消費者にFacebookなどで、お気に入りの地元ショップに関して発言してもらい、プロジェクトを拡散。
270万人が“いいね!”した。
さらに、全米の自治体やオバマ大統領、5万の店舗、数百万の消費者を巻き込んだキャンペーンとなった。
結果
- プロジェクト情報はソーシャルメディアなどを通じ約17億人へ到達
- 当日のアメックスカードを使った決済は23%向上
- 20万ツイートでTwitter上の話題トップ10入り
- 500万以上の小企業オーナーがオンラインツールやプロモーションを活用
- 多くの店舗の売り上げが増加
今回紹介した事例のように、海外では、企業が社会的価値を消費者とともに生み出す活動が増えつつあります。このような活動をメンバーズでは、「エンゲージメント・マーケティング」と呼んでいます。エンゲージメント・マーケティングをメンバーズでは“企業や商品の理念を伝えることにより、 その理念に共鳴して自発的に活動する人々を巻き込み、 より大きな社会的価値を共創する活動”と定義しています。
今後、このような活動が日本でも増えてくると思いますので、本コラムでは、そのような海外事例についても紹介していく予定です。
ネタ5調査データ:Facebook懸賞キャンペーン告知は、夜18時から!?
Facebookページのファンになってもらうきっかけ作りとして、Facebook上で懸賞アプリを行っているページが多くなっています。一方でキャンペーンを行う際に、「何時に告知をしたら効果的なんだろう」という疑問をお持ちの方もいるはず。そんな疑問を解決してくれるデータが、株式会社ガイアックスと株式会社マクロミルの共同調査にて発表されました。
それによると、平日・休日ともに「20時~24時」が最もキャンペーンに参加する人が多くなる結果となりました。平日・休日ともに、家でのんびりしている時に、参加していると考えられ、平日と休日とで大きな変化は見られませんでした。
この結果を踏まえると、懸賞キャンペーンの告知は、「18~19時ぐらい」に投稿すると、キャンペーンにより参加してくれる可能性が高くなると言えそうです。
ネタ6Facebook仕様変更TIPS
Facebookの仕様変更の中でも、ユーザーへのインパクトが大きい、3つの仕様変更を紹介します。
① Facebookグループ内投稿の既読者 確認機能
Facebookグループ内で投稿があった場合、グループ内の何人がその投稿を読んだのか把握できる機能が追加されました。
※現状では一部のグループ内でのみ表示されています。
※人数のみ把握できるパターンと誰が既読したかも把握できるパターンがあります。
② Facebookページの投稿記事がお気に入り登録可能に
お気に入りのWebサイトをブックマークするように、ニュースフィード上で気に入った投稿を、お気に入りとして保存する機能がテスト中です。
この機能の追加によって、お気に入り登録しておけばタイムラインを遡って記事を探す必要がなくなります。
③ スマートフォンアプリ上のFacebookページもタイムライン化
Facebookアプリ上でもFacebookページがタイムライン化されるようになりました。PCのタイムラインとの大きな違いとしては、基本データに電話番号を入れていると、タイムラインに“電話する”ボタンが表示され、そこから直接、電話ができます。
『そのまま会議に出せる!Facebookネタ』連載1回目でしたが、いかがでしたでしょうか? 本コラムでは、今後もFacebookを中心とした最新かつ重要な情報を発信していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
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