Webサイトの「スマホ最適化」基本のポイントとは

ページ

Webサイトの「スマホ最適化」基本のポイントとは

スマートフォン向けのサイト構築の手法については、PCやiモード向けサイトのように「これが正解」という方法論は、残念ながらまだ確立していない。他社の事例も参考にしながら、試行錯誤していく必要があるだろう。とはいえ、基本として押さえておくべき重要なポイントはいくつかあるが、重要なものを紹介しよう。

  • 情報を詰め込みすぎないこと ―― スマートフォンの狭い画面に、あれもこれもと情報を表示させてしまっては、結局、使い勝手はあまり向上しない。またブロードバンド利用が中心のPCとは異なり、スマートフォンは回線速度の遅い3Gでの利用も多くなる。狭い画面でも見やすいように画面の表示要素をできるだけシンプルにまとめ、データ量も軽くすることが大切だ。

  • スマートフォンやタブレット端末は、PCとは異なり、タッチ操作が基本になるという点に留意すること ―― 一目でリンクだとわかるような表示にしたり、リンクの押し間違いがないように余白や行間を適度に設けておくのが基本だ。またケータイ向けサイトのように、何度もページ遷移が求められるサイト設計は好まれない。PC向けのサイトと同様に、できるだけ少ない操作で目的のページにたどりつけるように設計するのがいいだろう。

また、スマートフォンもタブレットも閲覧機能はPCブラウザと同機能であり、今後見込まれる更なる端末の進化を考えると、スマホ・タブレット向けサイトの構築は、ケータイ向けサイトをベースに構築するよりも、PC向けサイトをべースにすることが望ましいという点は留意しておきたい。

さらに、アパレル関連ショップならではの注意点もある。「色の再現性」の問題だ。スマートフォンの場合、機種によっては色の再現性がPCに比べてかなり劣るものがあるのだ。昨今のPCでは1600万色を表現できるが、スマートフォンでは26万色や6万5000色しか表現できない機種もあるためだ。そのため、「画面で見た色のイメージと違う」ということでスマートフォンからの注文で返品が増えたという報告もある。色合いが重要な購入ポイントになる商品は、PC画面での色の確認を促す注意書きを入れるなどの工夫が必要かもしれない。

いずれにせよ、スマートフォン最適化の「正解」にたどりつくための近道は、早期に対応を進め、アクセス解析データを蓄積・分析しながらPDCAのサイクルを回していくしかない。データを分析している間にも、スマートフォンユーザーはどんどん増えていくわけだから、Webのスマートフォン対応は早ければ早いにこしたことはないだろう。

数年後に、PCやフィーチャーフォンを基本にしていたWebマーケティング戦略に、スマートフォンが重要な要素として加わってくるのは、ほぼ確実だろう。そのときに成長し続けるショップでいるためにも、遅くとも今から半年以内には、スマートフォン対応に取り組んでおきたい。

◇◇◇

大手ECサイトが参加するアフィリエイトネットワークであるリンクシェア・ジャパン(リンクシェア)では、こういった市場環境の変化へ対応するため、いつくか対策を講じている。

1つがネットワークに参加するECサイトに対し、迅速なスマートフォン対応の促進を行っている点だ。米国に本社を持つリンクシェアでは、昨年半ばより米国でスマートフォンコマースが急拡大していることをキャッチ。2011年2月、5月と実施したイベントではこういった先進事例を紹介し、大いにECサイトの注目を浴びた。

そういった反響を受け、リンクシェアでは、同社のアフィリエイトネットワークに参加しているECサイトやアフィリエイトサイトのスマホ対応の状況やスマホ経由の売上実態を独自に調査した。その結果によると、2011年5月から7月のわずか2か月で、スマートフォン経由の流通額が2倍に膨れ上がったことが確認されている。

リンクシェアネットワークにおけるスマートフォン経由のクリック・販売額の伸び(2011年5月を100とした場合の7月実績)

リンクシェアでは、日々変わる環境と、実際のアフィリエイトネットワーク上での動向を捉え、その最新情報を顧客に提供しスマートフォン最適化の推進を心がけている。

もう一点が、すでにスマートフォン対応しているECサイトに、スマホを活用した新たな選択肢を提供している点だ。リンクシェアは日本でいち早くスマートフォンアプリにアドネットワークを展開した企業である。当初iPhoneアプリのみ対応していた状況から、2011年3月にはAndroidアプリに対応。そしてこの9月にはスマートフォンのブラウザで閲覧した場合にもアドネットワークが表示できるよう対応を完了した。

これにより、スマートフォン対応をしたECサイトには、アフィリエイトだけではない新たな顧客を誘導する導線を提供できるようになっている。

この先、確実に拡大が見込まれるスマートフォン市場。対応には当然それなりのコストとリソース投下が欠かせないが、競合に先行して対応することにより、このように新たな商機を得ることもできるということを考えると、決して高い買い物ではないといえるだろう。

リンクシェア

リンクシェアについて

「リンクシェア」は、リンクシェア・ジャパン株式会社の運営するASP(アフィリエイトサービス事業者)で、2001年4月から日本国内でアフィリエイトサービスを提供している老舗。EC関連の広告主を中心に、パフォーマンスベースのオンラインマーケティングサービスを提供している。2010年5月には株式会社トラフィックゲートと合併し、アフィリエイト・サービス事業者としては国内最大規模となった。

[Sponsored]

ページ

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

レコメンド
Web サイトの行動履歴、購入履歴、会員情報などをもとに興味関心の高い情報を自動 ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]