ブラックハットSEO(悪質なSEO)を知り、避けるためのこのコーナー。記事を読んで理解した内容は、SEO会社への発注時に具体的に聞いたり、自社サイトの対策状況をチェックしたりといった使い方をしてほしい。
「隠しテキスト」とは
Webページ内に、「普通にブラウザで見ているユーザーには見えないが、検索エンジンのクローラーには存在がわかる」形で埋め込まれた文字や文章のこと。
どんな手法か詳しく解説
検索エンジンのクローラーにはテキストがあることがわかるが、ブラウザを使って人の目から見た場合には表示されないようにする手法としては、大きく次の3種類のものが使われています。
- CSSのtext-indent(テキストインデント)で画面外に飛ばす
テキストのインデント(字下げ)を調整するtext-indentに大きな負の値を指定して、テキスト表示を画面の外に追い出す手法。
CSSの例text-indent: -9999px
ただし、「text-indent: -9999px」はメニューや見出しに画像を使う場合によく使われる手法であり、必ずしも使ったからといって隠しテキストだとみなされるとは限りません。
「text-indent: -9999px」が隠しテキストだとみなされるかどうかは、「ユーザーが見ている内容と、テキストとして書かれている内容が同一かどうか」であると言われています(参考:Googleウェブマスター向け公式ブログでの解説)。つまり、表示される画像に記載されているテキストとまったく同じテキストをtext-indentで画面の外に飛ばしている場合は、現状ではペナルティは与えられないようです。
- 文字色と背景色が同じ
文字と背景を同じ色で表示するようにCSSなどでスタイルを指定し、テキストをユーザーに見せない手法。
CSSの例color: #000; background-color: #000
- 極端に小さな文字サイズ
文字のサイズを極端に小さくしてテキストをユーザーに見せない手法。
CSSの例font-size: 1px
ただし、最近のブラウザには最小フォントサイズを指定する機能があり、それより小さなサイズの文字が拡大して表示されるようになっているため、使われなくなっています。
ブラックSEO会社はなぜこの手法を使うのか
対策ページを上位表示させるためには対策キーワードをページ内に組み込む必要がありますが、それを行うために隠しテキストを使います。
特に、
- サイト運営者のポリシーによってSEO効果を狙ったあからさまな文章を使えない
- 直接的なキーワード多く含めた文章ではユーザーへの訴求力が下がってしまう
など、ユーザーの目に見える形でテキストを記載できない場合に、ブラッグSEO会社はユーザーの目には直接見えない形でキーワードを盛り込もうとします。
なぜこの手法が問題なのか
検索エンジンは、偽装目的の隠しテキストをガイドラインで禁止しています。
隠しテキストと隠しリンク(Googleウェブマスターセントラル)
コンテンツに隠しテキストや隠しリンクが含まれていると、ユーザーに対するものと異なる情報が検索エンジンに提示されるため、信頼できないサイトと見なされる可能性があります。過度のキーワードなどのテキストは、次のようなさまざまな方法で隠される場合があります。
- 白の背景で白のテキストを使用する
- テキストを画像の背後に隠す
- CSS を使用してテキストを隠す
- フォント サイズを 0 に設定する
検索エンジンスパムとは?(Yahoo!検索インフォセンター)
以下は、検索エンジンスパムの例です。
……(中略)……
検索する利用者に見えないテキストを使っているウェブページ
検索エンジンは、原則として、順位を操作するために行う、「検索エンジンがなければ行わない手法」に対してペナルティを与えます。そのため、ブラウザを使って見ているユーザーが見るものとは異なるテキストを埋め込む隠しテキストの手法はNGとされるのです。
NG度+行った場合のリスク
NG度の表記について | |
---|---|
1 | 無意味な対策です |
2 | サイトの評価が下がる場合があります |
3 | サイトの順位が下がる場合があります |
4 | サイトの順位が大きく下がる場合があります |
5 | サイトが検索結果から削除される場合があります |
NG度:5
※サイトが検索結果から削除される場合があります
偽装目的で隠しテキストを使っているサイトであると検索エンジンから判断されると、検索エンジンからの評価が著しく下がってしまい、隠しテキストを行っていたのが下層の1ページだったとしても、トップページを含めたサイト全体が検索結果から削除されてしまう場合があります。
どうすれば見つけられるのか
自分のサイトが隠しテキストを行っていないかを調べるには、ブラウザでHTMLソースを表示し、実際に画面に表示されている部分とソースでの記述に差がないかどうかを確認する必要があります。
ページのHTMLソースを表示するには、IEでは[表示]>[ソース]メニューを、Firefoxでは[表示]>[ページのソース]メニューを、Chromeでは[ページメニュー]>[開発/管理]>[ソースを表示]メニューを使います。また、FirefoxとChromeではショートカットキーの[Ctrl]+[U]キー(Windows)を使用することもできます。
また、ページが読み込んでいるCSSファイルを開いて「text-indent: -9999px;」のような、画面の外にテキストをレイアウトしている部分がないか確認します。あった場合には、それで画面外に飛ばされるテキストが、ユーザーに示される画像の内容と同一になっているかをチェックします。
もしやってしまっていたら
もし隠しテキストがあった場合は、ただちに該当部分を削除しましょう。
また、すでにサイトが検索結果から削除されてしまっている場合は、該当している部分を削除したうえで、グーグルではウェブマスターツールに登録し、サイトの再審査依頼をしましょう。
ヤフーではインデックスの更新などのタイミングで順位が戻るのを待つ必要があります。
まずは自分で管理しているサイトのリンク元を確認することから始めてください。
コメント
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