ブラックハットSEO大全

キーワード詰め込み(キーワードスタッフィング)とは? - ブラックハットSEO大全#04

ブラックハットSEOだと知らずにやってしまいがちだが、バレると結構なダメージを受ける場合も
株式会社イトクロ+Web担編集部 2010/10/20 8:00 |

ブラックハットSEO(悪質なSEO)を知り、避けるためのこのコーナー。記事を読んで理解した内容は、SEO会社への発注時に具体的に聞いたり、自社サイトの対策状況をチェックしたりといった使い方をしてほしい。

ブラックハットSEO大全

「キーワードの詰め込み(キーワードスタッフィング)」とは

ページのコンテンツ部分に、過度にキーワードを含める手法。「スタッフ(stuff)」は「詰め込む」ことを意味する単語。多くの場合、画面には表示されない部分にキーワードを羅列しますが、隠しテキストと併用したり、隠さずにそのままキーワードを羅列したりする場合もあります。

どんな手法か詳しく解説

キーワードを詰め込む手法としては、大きく次の5種類のものが使われています。

  1. 画像のalt属性を使う

    画像のalt属性は、本来は画像を表示できない場合に使う代替テキストを指定する部分ですが、ここにキーワードを詰め込みます。

    <img src="headline.jpg" alt="SEO SEO SEO SEO SEO" />
  2. 画像やリンクのtitle属性を使う

    title属性はその要素のタイトルを指定する部分で、特に画像やリンクなどにtitle属性を使ってキーワードを詰め込む使われ方が多いようです。

    <img src="headline.jpg" title="SEO SEO SEO SEO SEO" />
    <a href="2.htm" title="SEO SEO SEO SEO SEO">ここをクリック</a>

    ※ここで指している「title」とはページのタイトルを示すtitle要素(titleタグ)ではなく、画像(imgタグ)などに属性として付けるtitleのことです。

  3. noscriptを使う

    ブラウザでJavaScriptが動作しない場合に、代わりに表示させる内容を指定できるHTMLタグの「<noscript>」内に、対策キーワードを挿入する方法です。ほとんどのブラウザではJavaScriptが動作するため、noscriptの内容はブラウザには表示されないことを利用しています。

    <script type="text/javascript">
      document.write("こんにちは");
    </script>
    <noscript><p>SEO SEO SEO SEO SEO</p></noscript>
    
  4. 隠しテキストを使う

    隠しテキストの記事で説明したような手法を使って、ユーザーに見えないテキストとしてキーワードを詰め込みます。

  5. 隠さずにキーワードを詰め込む

    ユーザーには隠さずに、本文内やページのタイトルを表すtitle要素などに無理矢理キーワードを羅列したり、リスト形式でキーワードを羅列したりします。

ただし、alt属性やtitle属性、<noscript>は、画像やJavaScriptが利用できない場合(視覚障がい者向けの音声ブラウザなど)に使う正式なタグですから、そこに本来の目的に合った内容のテキストを記述すること自体は問題ありません。画像やJavaScriptで表示されるものと大きく異なる内容を指定したり、検索結果で順位を上げるためにキーワードを大量に記載したりすることが問題なのです。

ブラックSEO会社はなぜこの手法を使うのか

ブラックSEO会社がキーワードの詰め込みを行う理由は、「上位表示させたいキーワードをページ内に多く入れれば入れるほど効果が上がる」という認識があるからです。

本来SEOとはコンテンツに合わせてキーワードを選択するか、上位表示させたいキーワードに対してコンテンツを適切に調整することであり、SEO会社はその部分に知恵と経験を費やすことに価値があるのですが、ブラックSEO会社の場合、とにかくコンテンツ部分に上位表示させたいキーワードを大量に入れることで内部対策とする場合があります。

なぜこの手法が問題なのか

検索エンジンはユーザーに対して利便性のあるサイトを表示する必要があるため、SEO目的によるキーワードの詰め込みは「ユーザーの利便性が低下する」という理由により、違反であると明確に示しています。

  • Google のインデックスやランク付けなどに関する、10 の誤解(Googleウェブマスター向け公式ブログ)

    誤解 5: 重要なキーワードは、重要なページの重要な場所に出来る限りたくさん詰め込んで、そのページが他のページよりも価値があることに、検索エンジンが気付くようにしたほうがいい

    キーワードの乱用 は Google のウェブマスター向けガイドライン違反です。いわゆる「理想的なキーワード密度」は存在しませんので、ユーザーのことを第一に考え、自然なコンテンツを作ることを心掛けましょう。キーワードを頻出させて、ユーザーが文章を読む際の邪魔にならぬよう、気をつけましょう。

  • キーワードの乱用(ウェブマスターツールヘルプ)
    「キーワードの乱用」とは、Google の検索結果におけるサイトのランキングを操作する目的で、ウェブページにキーワードを詰め込むことです。ページにキーワードを詰め込むと、ユーザーの利便性が低下し、サイトのランキングに悪影響が及ぶ可能性があります。

NG度+行った場合のリスク

NG度の表記について
1無意味な対策です
2サイトの評価が下がる場合があります
3サイトの順位が下がる場合があります
4サイトの順位が大きく下がる場合があります
5サイトが検索結果から削除される場合があります

NG度:3
※サイトの順位が下がる場合があります

サイトがキーワードの詰め込みを行っており、検索エンジンから「キーワードの詰め込み」として認識されている場合、検索エンジンからの評価が下がることで順位が下落、もしくはある順位より上には上がらなくなる場合があります。

どうすれば見つけられるのか

自分で管理しているサイトがキーワードの詰め込みを行っていないかをチェックするためには、まず画面上で不自然にキーワードが使用されている箇所がないかをチェックします。

また、HTMLのソースを表示して、主に画像部分(imgタグ)のaltやtitle属性に不自然にキーワードが詰め込まれていないかをチェックします。

ページのHTMLソースを表示するには、IEでは[表示]>[ソース]メニューを、Firefoxでは[表示]>[ページのソース]メニューを、Chromeでは[ページメニュー]>[開発/管理]>[ソースを表示]メニューを使います。また、FirefoxとChromeではショートカットキーの[Ctrl]+[U]キー(Windows)を使用することもできます。

もしやってしまっていたら

もしキーワードの詰め込みを行ってしまっていた場合、ただちに該当部分を削除しましょう。

まずは不自然にキーワードが並んでいる箇所がないか、自分で管理しているサイトのチェックをしてみてください。

用語集
HTML / JavaScript / SEO / インデックス / キーワード密度 / キーワード詰め込み / リンク / 検索エンジン
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