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ページやサイトがリンクジュースを(どの程度)渡しているかを調べる方法

「あるリンクが価値を持つかどうか」「その価値はどの程度なのか」を判断するにはどうすればいいのだろうか?

このところ、高度なSEO専門家レベルのコンテンツを求める声が寄せられているので、今回はそうした要望に応える記事を提供しよう。最新のSEO戦術にまつわる話題だ。数回にわたるこのシリーズに関心が集まるようなら、定期的に掲載しようと思う。このシリーズで紹介する戦術は、ブラックハット的でもグレーハット的でもない(僕らがその手の方法を勧めることはない)けれど、使える状況が限られており、「手軽に実施して成果を出せる」方法とは正反対の位置にあるものが多い。

シリーズの初回では、SEOで定番の問題の1つを取り上げる。あるリンクが価値を持つかどうか、その価値はどの程度なのかを判断する方法だ。この戦術は手軽に取り組めるものではないので、そのリンクやリンクソースが特に重要な場合にのみ採用すべきだろう。

ページやサイトがリンクジュースを(どの程度)渡しているかを調べる

状況高い価値を秘めていそうだが、問題もありそうなリンクソースを見つけた。たとえば、見たところ質の高そうな有料ディレクトリかもしれないし、何らかの理由でグーグルの怒りを買うのではないかと心配になるようなサイトかもしれない。あるリンクがグーグルで高く評価されているかどうかが不明で、それを知る必要があるときは、信頼できる答えが欲しくなるものだ。

戦術すでにグーグルでインデックス化されているページを選び、そのtitle要素や本文にある語句を適当に組み合わせて、そのページが検索結果の3位から10位に表示されるようなクエリを見つける。たとえば、「new york presentation morning entitled link」というクエリだと、僕がこの間投稿した「Link Magnets」についての記事が3位にくる※1。このクエリ自体は、特に競合が激しいものではないし、僕の記事より上位にランクされているページにしても、(順位決定プロセスの重要要素である)title要素やドメイン名にこの文字列をそっくりそのまま含んでいるわけではない。

※1 Web担編注 この記事は、本文後半に設置されたリンクの影響か、翻訳時点では検索結果の1位に表示されるようになっている。

ここで、別のページ(たとえば、今読んでいるこの記事)から※2、「new york presentation morning entitled link」のように、クエリ文字列そのままのアンカーテキストを使ってリンクを張ってみよう。この記事がグーグルのスパイダーによってインデックス化されれば、記事がリンクジュースを渡しているかどうかを確認できるはずだ。リンク先ページの検索順位が2つから4つほど上がれば結果は上々で、そのリンクが本当に「グーグルに優しい」という確証を得られる。

※2 Web担編注 ここでは「別のページ」としてあるが、おそらく、ここで、「状況」で想定しているリンクソースから上記のようにリンクを張ってみるということだろう。

リンクがリンクソースとして問題ないとわかれば、アンカーテキストを変更したり、あるいは望みどおりの場所にリンク先を変更したりすることもできる。テストの場合には、本来使いたいと思っている語句をそのままアンカーテキストに使うのは避けること。なぜなら、競合の激しいクエリだと、1つのリンクでは目に見えてわかるほどはっきりした影響を検索順位に与えない可能性があり、時間、費用、労力を無駄に費やしたくないからだ。

リンクジュースの流れをテストする
(このスクリーンショットに出ている指標はmozBarを利用して検索結果ページに表示したもの)

注意事項このテストをうまく実施するためには、リンク先の変更、アンカーテキストの変更、リンク先ページの301リダイレクトといったことができなければならない。ただし、301リダイレクトはやらずにすめばそれに越したことはない。301リダイレクトだと、途中で若干リンクジュースが失われてしまうし、適切なアンカーテキストというものはグーグルで高い順位を獲得するのにとても貴重だからだ。

また、SEOmozではリンクの購入を推奨していない。したがって、この戦術は有料リンクにも使えそうだけど、小細工したリンクは後に価値が下がって、それを獲得するために費やした時間と努力がすべて無駄になってしまうかもしれないことを覚えておいてほしい。

結果このテクニックを使うと、あるリンクが検索順位に好ましい影響をもたらしているかどうかという問いに明確な答えが得られるだけでなく、どの程度の影響を及ぼしているかもざっと把握できる(検索順位の変化からわかる。だから、検索順位3~10位のページを使うのが望ましいわけだ)。表示された結果の中で、すべてのページがどの位置にあったかをしっかり記録しておいて、1~2週間はテストを続けよう(そのクエリで新しいページが検索上位に顔を出すようなら、もっと長い期間続けよう)。そうしなければ、他の要素が紛れ込んで正しい結果がわからなくなってしまうかもしれない。

◇◇◇

このテクニックについて、みんなからフィードバックをもらえることを楽しみにしているよ。それから、上級者向けの最新テクニックを扱うコンテンツをもっと読みたいかどうかも、教えてほしい。今後、「上級」レベルの記事で僕が取り上げてみたいと思うテーマを、下にリストアップしておく。

  • サードパーティのサイトでページをホスティングする
  • 「oDesk」と「Amazon Mechanical Turk」を利用したコンテンツ開発(およびリンク調査)
  • 検索パーソナライズ化のための電子メールマーケティング
  • 製品およびビジネスの命名規則の修正
  • 検索ボリュームを抑えて、QDF(話題の新鮮さ優先の検索)アルゴリズムを利用する
  • ネットワーク間リンクと取得ドメインの価値低下を防ぐ
用語集
QDF / SEO / アンカーテキスト / インデックス / スパイダー / ディレクトリ / ドメイン名 / フィード / リンク
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