初代編集長ブログ―安田英久

ネット広告費は2009年2.5兆円→2014年5.5兆円と2倍以上の伸び(米国)

米国広告費の2009年~2014年予測がフォレスター・リサーチから発表されました。違うものですね。。。
Web担のなかの人

今日は、ネット広告費について。米国のインタラクティブ広告費は2009年で2兆5,000億円、2014年には5兆5,000億円になるというレポートが発表されました。PPCとバナーの比率などもみながら、分析していきましょう。

フォレスター・リサーチが、2009年から2014年の米国インタラクティブ広告費の予測を発表しました。予測によると、2009年のインタラクティブマーケティング市場は約250億ドル(2兆5,000億円)、5年後の2014年にはその倍以上の約550億ドル(5兆5,000億円)にまで成長するとのことです。

・US Interactive Marketing Forecast, 2009 To 2014
http://www.forrester.com/Research/Document/Excerpt/0,7211,47730,00.html

フォレスター・リサーチのレポートから、2009年の予測をさらに詳しく見てみましょう。

●米国(2009年、フォレスター・リサーチ)
モバイルマーケティング391億円
ソーシャルメディア716億円
電子メールマーケティング1,248億円
表示広告7,829億円
オーガニックSEO2,456億円
検索連動型広告1兆2,937億円
2兆5,577億円(対全広告費比12%)
※1ドル100円換算

日本の状況を電通が発表した資料から見てみましょう。

●日本(2008年、電通)
モバイルマーケティング913億円
検索連動型広告1,575億円
上記2種を除く媒体費2,885億円
5,373億円(対全広告費比8%)

日本のデータは2008年の統計、米国のデータは2009年の予測ですから、そのまま比較するべきものではないのですが、ある程度の傾向が見えてきますね。

  • インタラクティブ広告費全体の全広告費に対する比率は、日本の8%に対して米国は12%と高くなっています。ただし日本のデータは2008年のため、2009年にインターネット広告費が2007年→2008年と同じペースで伸びて総広告費が2008年水準に留まるとすると、日本の2009年の数値は米国と同様の12%程度になります。

  • また、モバイル広告費は、日本のほうがはるかに大きい市場であるのに対して、検索連動型広告は、米国では日本の10倍近い市場になっています。

フォレスター・リサーチのレポートで興味深いのは、いったん縮小した表示広告の市場が2014年までに年平均17%の成長率で拡大するという予測。ただし、成果報酬型やリッチメディア、オンラインビデオ広告といった、単なるバナーではない広告の拡大が大きいということ。

またソーシャルメディアは、2014年まで年平均34%の成長率で伸びると予測されています。今後、日本での調査データにこういった「インタラクティブマーケティング」も含まれるようになるといいですね。

レポートで「インタラクティブ広告が既存メディアを喰うだろう」と表現されるように、米国ではマーケティング責任者の60%が「既存メディアへの出稿を減らしてネット広告にシフトする」と答えています。さて、日本ではこういったシフトがどれくらい起きるでしょうか。楽しみですね。

・フォレスター・リサーチ
http://www.forrester.co.jp/

この記事は、メールマガジン「Web担ウィークリー」に掲載されたコラムを再掲したものです。

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