プレゼンテーションを成功させるフレームワークとスキル(前編)
SEO業界では上手なプレゼンテーションのスキルが欠かせない。この業界で非常に大きな役割を果たしている幾多のカンファレンスだけでなく、潜在顧客やうたぐり深いCEOたちを相手に、SEOをわかりやすくプレゼンするよう求められることもよくあるからだ(しかも話を有利に進められるように!)。
Distilledのスタッフは、これまでSMX Londonでかなりのプレゼンを行ってきたが、先週、数名がプレゼンテーション・スキルに関するセミナーに参加した。そこで今回は、そのセミナーで学んだことをいくつか紹介して、その後でこのテーマについてさらに深く考えたことについても共有したい。
最初に、先週のプレゼンテーションから、実際に役立つ3つの貴重なアドバイスを紹介しよう。
1. 魅力的なプレゼンテーション原稿を作成する
私たちは、プレゼンテーションの権威ジェームズ・キャプリン氏が考案した「GOER」モデルについて教わった。詳しい内容については、上記のリンク先で読むことをお薦めするが、簡単にまとめてみよう。
目標設定(Goal)――自分自身と聴衆が、プレゼンテーションから獲得したがっているものは何か、十分に時間をかけて正確に把握する。
そのためにいちばん良い方法は、電話をかけるなり、一緒にお茶を飲むか散歩するなりして、相手に直接尋ねてみることだ。
骨子作成(Outline)――テーマについて、およそ話したいと思うことをすべて書き出し、それを深く掘り下げ、最初のステップで得た情報と一致するものを選び出す。
この点に関して私からのアドバイスは、「容赦なく切り捨てること」。時間内に話せる内容よりも多くの知識があって当然なので、すべてを盛り込もうなどと考えないように。必ずまた別の機会があるはずだから。
肉付け(Elaborate)――前のステップで容赦なく削り込んで作成した骨子案を元にアウトラインを作り、それに創意工夫を加えていく。このプレゼンテーションではどんなことを話すのがベストかを思い描く時間を作り、そこで思いついた内容をアウトラインに組み込んでいく。プレゼンテーションが個性的であればあるほど、それだけ他にはないものを提供できるチャンスが広がる。
推敲(Refine)――さあ、赤ペンの出番だ。「Less is more」という言葉を忘れずに、自分のプレゼンテーションを徹底的に見直して、すべてが過不足のないよう推敲しよう。
2. 聴衆について考える
会場にはさまざまな聴衆がいる。しかし、プレゼンテーションをする相手が誰であったとしても役に立つ留意点がある。
聴衆は、ざっと4つのタイプに大別できるようだ。私たちは、プレゼンテーションではこの4タイプすべての要求を満たすよう努力すべき、とのアドバイスを受けた。あなたはどのタイプだろうか?
参加型――手を挙げたい、質問されたいなど、とにかく何か関与したいと思うタイプ。こういう人たちには、たとえ形ばかりの質問でも効き目がある。
個人型――個人的、私的なレベルで気持ちが通じているという感覚を好むタイプ。会場を歩きまわってそばに近づくとか、今話していることが聞き手にどんな関係があるかについて話したり具体的に示したりするといったやり方が有効だ。
科学/事実型――グラフ、統計、図表などが有効。あなた自身がいちばんよくわかっているはず。
傍観/熟考型――関与や交流を好まないタイプ。こういう人たちは、聞いた話を受け入れるかどうかをじっくり検討してからでないと自分の対応を決断しない。
聴衆の分類法としては、上の4区分のほかに、3区分の「表現システム」についても教わった。自分はどのタイプに当てはまるか、これでテストしてみよう。
視覚型――「見る」(「see」「look」「watch」「picture」「glimpse」)といった単語に反応するタイプ。彼らには、「あなたの話が見えました」(I see what you're saying.)というような表現を使おう。
音声型――「聞く」「言う」「声」「音」(「hear」「say」「click」「voice」「ring」)といった単語に反応するタイプ。こういった人たちには、「これを聞いて思い出す(that rings a bell)」といった表現を使おう。
感覚型――「触れる」「感じる」「投げる」「つかむ」(「touch」「handle」「throw」「shock」「grip」「impact」)といった単語に反応するタイプ。彼らには、「ぴったりな感じがする」(That feels about right to me.)といった表現を使おう。
3. 自信を持つ
プレゼンテーションの前とやっている最中に自信を持つ方法について、いろんなコツを教わった。
私のお気に入りは、何か肯定的な語を使うときに自分自身を指すことで、聴衆に意識下のメッセージを送れる、というもの。たとえば、「評判監視は非常にすばらしい」と話す場合、「すばらしい」と言うタイミングで自分自身を指さしてみる(あからさまにやる必要はない)。ちょっと信じがたい話に思える? そうかもしれないけど、やってみる価値はあると思う。だって、あなたたちはみんなすばらしい人たちなんだから。
この記事は2回に分けてお届けする。次回も引き続き、SEOのためのプレゼンテーション・スキルについてお伝えする。→後編を読む
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