評価される! 英語の自己紹介スライドの作り方: 海外プレゼンのポイント
- 外国人向けにプレゼンをすることになった!
- 海外のカンファレンスにブース出展することになった!
このように突然、英語が必要になったら、どう対応すればいいのでしょうか? 英語が苦手なウェブパンに、Wix.com Japanで広報をつとめる間島ゆかり氏が、ビジネス英語のフレーズと、その使い方を詳しく教えてくれます。
この記事を読むべき人:英語が苦手なWeb担当者、マーケター
この記事でわかること:
英語プレゼンの型
間島さ~ん! アメリカで開かれるデジタルマーケティングのカンファレンスに呼ばれて、登壇することになったパン!
ウェブパンが!? すごーい! 何のテーマについて話すの?
「日本のオウンドメディアについて話してほしい」と言われたパン。
ウェブパンの得意分野だね。前回はインタビュー依頼も来たし、ウェブパン、最近ノッてるんじゃない?……と言いたいところだけど、なんだか浮かない顔をしているね。
通訳さんを用意してもらえるから、英語ではなく日本語でプレゼンしていいんだけど、海外の人たちの前で話をするのは不安パン……。どんな反応をされるかわからないパン。
なるほど。たしかに日本と海外では、プレゼンのやり方を変えたほうがいいかもしれませんね。
実は、海外(特に欧米)でのプレゼンには「型」があるんです! コツをおさえれば、プレゼンの評価も上がりますよ。
- プレゼンの型
- あいさつと自己紹介(+アイスブレイク)
- プレゼンの流れとゴールについての説明
- 本題
- まとめと連絡先
プレゼンの型1あいさつと自己紹介
まずはつかみとして、あいさつと自己紹介は、現地の言葉でするのがいいでしょう。短めに、簡単に済ませるのがポイントです。海外では、基本的にダラダラ話すことは好まれません。
何かのスペシャリストとして呼ばれているのなら、「なぜこの人の話を聞く価値があるのか」を理解してもらうために、これまでの実績を示しておくのもありですね。
ウェブパンの場合なら、Web担当者Forumの説明(会社紹介)を簡単にしておくのがいいかもしれません。たとえば、次のような感じです。
Good morning (afternoon, evening).
Thank you very much for coming today(または for your time today).
I am very glad to see you all here. / I'm honored to be here.
My name is Webpan from Impress Corporation in Japan.
We run a media outlet called “Web Tantosha Forum (Webtan)” that has more than 2 million page views per month.
Webtan provides practical information on website management, and is known as one of the most useful information sources for digital marketers in Japan.
聴衆を引き込むために、時事ネタや現地ネタを絡めてアイスブレイクができればベストですが、無理をして笑いを取ろうとする必要はありません。
プレゼンの型2プレゼンの流れとゴールについての説明
次に、目次(アジェンダ)を提示しましょう。
このプレゼンの目的やゴール、何を持ち帰って欲しいのか。さらに、どんな順序で話すのか流れを簡潔に伝えるといいですね。
この導入部分は近年、日本でも重要視されていますが、海外でのプレゼンでは特に重要です。具体的には、次のように伝えるとわかりやすいと思います。
The objective of this presentation is to talk about “Web Content Strategy in Japan.”
(As you can see on the screen,)my presentation has 3 parts. / I divided my presentation into 3 parts.
First, I’d like to talk about the overview of media outlets in Japan.
Second, I’m going to talk about our content strategy.
Finally, I’ll summarize the tips for increasing traffic to the website.
プレゼンの型3本題
ようやく本題に入ります。ここで重要なのは、次の3つです。
- 結論から話す
- スライドを読まない
- ジェスチャーは大きめに
結論を先に述べ、その結論に至るまでの論理を明確にする。このスタイルを守ってさえいれば、ちゃんと聞いてもらえる可能性は高いです。
ビジネスメールと基本的な考え方は同じパンね。
その通り! また、欧米ではアイコンタクトが重要なので、スライドや原稿を読むだけのプレゼンはNGです。それだけで「この人はプロフェッショナルではない」と思われてしまいます。聴衆の目を見てしっかり話しましょう。
話が伝わっているか不安な場合は、自分の話に頷いている人を探して、その人を見ながら話すといいですよ。その際、ジェスチャーを多用し、自信を持って情熱的に話すことが大切です。
そもそも日本語は、抑揚が少なく聞こえる言語です。日本語でプレゼンするとしても、普段よりも意識して抑揚をつけてみてください。
プレゼンの型4まとめと連絡先
プレゼンの締めとして、本題のまとめ(サマリー)を、箇条書きで紹介するといいでしょう。
また海外のカンファレンスはネットワーキングの場であるので、最後のスライドには、連絡先を掲載するのもいいですよ。特にLinkedinやFacebookなど、海外でよく使われているSNSのアカウントを持っていると便利です。
日本のカンファレンスだと、名刺交換が一般的ですが、海外では名刺を持っていない人も多いんです。なので、私はよくLinkedinとFacebookのQRコードを載せていますね。
スライド作成のポイント
プレゼンの型については理解できたパン! スライド作成のポイントはあるパン?
もちろんありますよ! 講演で使用するスライド作成で重要なのは、次の3つです。
- 文字数は少なく
- フォントサイズは大きく(24pt以上)
- 写真やグラフなどのビジュアルを多用する
日本と海外のプレゼンでいちばん違うのは、スライドの文字の多さかもしれません。日本では1枚のスライドにぎっしり文字を詰め込むことがありますが、海外でそれはまったく好まれません。
むしろ、ひとつのスライドに一言だけ、あるいは数字だけ、くらいシンプルにしたほうがいいでしょう。
え〜っ!? 後から資料を見たときにわかりやすいように、情報はたくさん入れたほうがいいと思ってたパン。
プレゼンの目的は、こちらが伝えたい大事なポイントを参加者に持ち帰ってもらうこと。つまり、記憶に残してもらうことが大事なんですね。
商談に使う資料なら細かく書くのもありですが、カンファレンスでのプレゼンは不特定多数の聴衆に向けて行うもので、よりインパクトを強める必要があります。
たしかに、スライドに一言しか書いてなかったら、逆にインパクトがあって記憶に残りそうパン!
そうなんです。
ちなみに、プレゼンには「10:20:30の法則」があります。これは「資料を10枚以内にまとめ、時間を20分以内にし、文字サイズを30ptにする」というものです。
絶対的な法則ではないですが、スライド作成のときの目安にしてみてはどうでしょうか。
枚数が少なすぎる気がするパン……。
少なくていいんです。忘れてはいけないのは、プレゼンとは資料を見てもらうことではなく、話を聞いてもらうことだということ。スライドには強調したいことだけを入れて、あとは口頭で説明しましょう。
スライドはやっぱり英語で作ったほうがいいんパン?
そうですね、資料は参加者の言語に合わせて作成するのがいいでしょう。英語の資料を見ながらプレゼンすることに不安がある場合は、手元に日本語の資料を置いておくといいですよ。
弊社(Wix.com)はイスラエルの会社です。経営陣の来日に合わせてイベントを行う場合などは、モニターを2つ用意して、自分で見るモニターには英語の資料を、お客さんに出すモニターには日本語の資料を映し出していますね。
海外カンファレンスでのブース出展について
ところで、日本だとカンファレンスにはブース出展もあるけど、海外の場合はどんな感じパン?
基本的には日本と同じで、カンファレンス会場とは別に、各社のブースが並んでいることがありますね。
日本と違うのは、その場で商談が始まることがあるということ!
ブース出展する場合は、すぐに商談が始まっても対応できるように、あらかじめ現地の通訳会社を探しておいたほうがいいでしょう。
ブース出展で使える英語のフレーズ・単語
ブース出展をする際に、知っておくと便利な表現をいくつかリストアップしました。ぜひ参考にしてくださいね。
便利な表現例
Are you looking for SEO tools?
Have you heard about us(またはour product)?
Would you mind if I introduce myself?
What problems are you looking to solve?
Would you like some water (snacks)?
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How would you like to be contacted?
What is your preferred way of communication?
便利な単語の例
- 見本市: tradeshow(商談の場)
- 展示会: exhibition(プロモーションの場)
- 訪問者: visitor
- 出展者: exhibitor
- ブース: booth
- ノベルティ: swag
- 試供品: sample
- パンフレット: brochure
- チラシ: flyer
- 名刺: business card
これで海外のイベントに出るのが怖くなくなったパン。間島さん、ありがとうパン!
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