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インターネットは消費者の音楽購入をどう変えているのか?

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僕がこのSEOmozで、PHPのプログラム作業に忙殺されていない時間は、オンライン音楽ストアTuneShout.comの構築と、維持管理に充てているんだ。今はまだかなり規模の小さな事業だけれど、基本的に僕らは、アーティストに自らサインアップしてもらい、彼らたちの曲を配信してもらったり販売してもらったりしている。僕らが手にするロイヤリティは、ほんのわずかだ。TuneShoutは、大規模なソーシャルコンポーネントも備え、アーティストとユーザーの行動(レビューとかコメントとかダウンロードなど)で、人気アーティストセクション「The Stage」の内容を決定するんだ。

僕はTuneShoutで、インターネットがいかに音楽の販売形態を変えつつあるか、そして人々がいかにして新しい音楽を見つけるかについて、かなり頻繁にブログを書いてきた。CDの衰退を伝える最近のニュースが何かを示唆しているとすれば、CD売り上げをはじめ、いわゆる「旧式の」音楽マーケティング、販売、流通が廃れつつあるのは間違いない。もはや誰もCDなど買おうとせず、レコード会社がそのことに気づいている様子はない。レコード会社は、必死になって訴訟を起こし、旧式のビジネスモデルにしがみつこうと法整備に勤しんでいる。だが幸いなことに、そんな面倒な事態もこの先長くは続かない。

音楽はもはや、数量制限のある日用品だと考えるべきじゃない。レコード会社が10万枚のCDを制作したとする。この世にある当のCDは、その10万枚だけだ。しかしインターネットなら、音楽は無限に拡散し、共有できる。この方法は、友人に楽曲をメールで送るのと同じくらいシンプルで、その規模は、海賊版製作グループがMetallicaの新作アルバムを発売日の丸々1か月前にインターネット上へ流したのと同じくらいの広がりを持つ。可能性は限りない。無限に存在する日用品に対して、高い料金を課すことなど、どうしても考えられないはずだ。インターネットとテクノロジーのおかげで、今や人々はいつでも、ほとんど無料でお気に入りの音楽を入手する方法を探そうとしている。したがって、楽曲そのものの売り上げでお金を稼ごうとするビジネスモデルは、どんな形であれ、まもなく成立しなくなる。

世界的に見て主だった音楽「急進派」の1人に、Gerd Leonhard氏がいる。Leonhard氏は、音楽におけるこの旧式ビジネスモデルの衰退と新しい経済システムの出現を、ボトル入り飲料水の市場出現になぞらえている。なぜ人々は、およそどこでも無料で手に入る水なんかに対して、わざわざお金を払ってボトル入り飲料水を買うのだろう? それは、ボトル入り飲料水には、品質の保証があり、付加価値(ボトルが付いてくる)があり、ブランド体験があるからだ。Leonhard氏はこれを「特別なことだ」と指摘する。そしてこれは、消費者は無料の日用品でも付加価値があれば喜んで代金を払う、ということの証明だ。とすると、音楽業界に当てはめるなら、楽曲そのものをほぼ無料にしておかなければならない。と同時に、コンサート録音やコンサートチケットの引換券、インタビューといった付加価値を付けて、プラスアルファの料金を請求するんだ。ボトル入り飲料水と同様に、ベースとなる製品を無料で入手できるようにしておけば、人々は喜んで付加価値にお金を支払ってくれるだろう。

Leonhard氏は、次のように話す。

……これは、音楽が水や電気のようにどこにでも存在し、誰もがお金を払い、誰もが利用し、到達範囲に制限がなく、膨大な数の手段(ネットワーク、ケーブル、無線、衛星通信など)を介して、さまざまな機器を使い、多様な形態で「自由に」(「無料」ではない!)入手できるという概念だ。これはすべてのユーザーおよび(あるいは)サービスプロバイダ(!)が、不満を覚えることなく「無料に近い」わずかな金額で、いつでもどこでも、一切の制約を受けず好きなだけ膨大な楽曲のライブラリにアクセスできるシステムだ。

このシステムは、ただ「ライブラリ内に身を置き」、基本的に作品の実際の利用度に応じて料金を支払えば、どんなアーティストの作品でも簡単に見つけて利用でき、その一方で著作権所有者は代価を得られるシステムと言える。ケーブルテレビや有線放送と非常によく似たシステムじゃないか……そうだろ?

製造枚数に制限があるCDなど、市場に出回る音楽が少なければ、潜在的消費者の約25%しか購入しない。しかし、音楽を自由に入手できる基本的な日用品と位置づければ、潜在的消費者の95%が購入する。そして、1人1人の支払う金額がCD販売の場合より少なくても、その95%を合計すれば、25%の人々がCDを買うより大きな売上になる可能性が高い。1000万枚以上のアルバムを売り上げるような、超ヒット作や超大物アーティストが出る時代は過ぎ去った。インターネット消費者は、選択肢の幅と利用しやすさを求めている。消費者は、自分の家のような、唯一のニッチなメディア領域を探し求めているんだ。これは、典型的なロングテール現象じゃないか。

すべてのオンラインメディアと同様に、オンライン音楽において、真の価値と収入を得る機会は、メディアそのものの販売にあるんじゃなく、メディアに対するアクセスにこそある。95%の消費者は、これにお金を払う。それからさまざまな付加価値を与え、より高く売り込むことができる。そして、消費者にアクセス権を販売することができ、消費者が気に入る次のミュージシャンや映画スターを、うまくより分け見つけ出す支援ができれば、ニューメディア革命を大きくリードすることになるだろう。

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