今週の「Whiteboard Friday」でRandは、ブログやフォーラムなど、オンラインで書き込まれた自分への批判にはレスを返すべき、という意見を述べていた。
Randいわく、自分の過ちに対してはきちんと責任を取り、また自分の見解をきちんと丁寧に説明するよう努めるべきですって。うまくいけば、多少は名誉を挽回できるし、みんなに自分の誠実さを印象づけることも可能になるっていうのよね。だけど、状況によってはその場の議論から距離を置いて、反対意見を言っている人たちを会話に参加させないほうがいいときもあると思うの。
当のRandだって、フォーラムが荒れているときには黙って静観するという立派な選択をしているけど、私たち全員がそんなふうに冷静な判断力に恵まれているわけじゃない。批判に対するレスが全面的な炎上につながっちゃうことだってあるわ。
私が思うに、投稿やコメント、フォーラムにレスを返すのは、次のような場合に限るべきね。
その批判に、事実に基づいた根拠がある場合。
あなた個人やあなたの会社が何か間違ったことをした、ということが話題になっているとき、投稿者はその過ちとか物事を混乱させた実例を、具体的に「証拠」として持ち出してくるかもしれない。でも、その「証拠」とやらが「SEOmozは搾取している」というようなものだったら、その主張にレスする価値なんてないわ。搾取してないことの証明なんてできないけど、相手だって搾取しているっていう証明はできないんですもの。
コメント投稿者の身分がわかる場合。
「名無し」なんて名前じゃせっかくの投稿も台無しよ。投稿者が匿名のままだとか、あるいはハンドルネームしか教えてくれなくて、自分たちのサイトに接続するリンクも、身元がわかる情報もいっさい明かしていない場合、相手に敬意を払おうという気にはなれないわ。
こういう人たちは、他人には自分の意見に真剣に耳を傾けてほしがってるくせに(つまり、連中が「SEOmozは搾取しているから奴らのサービスは買うな」なんて書いていたら、人々がSEOmozに近づかないことを本気で願ってるってことよ)、自分の名前は明かしたくないときている。
じゃあ、私はこれまでにインターネットに匿名でコメントしたことはないのかって? そうね、あるわ。でも、匿名の意見なんて、まじめに受け取ってもらえるとも、敬意を払ってもらえるとも思ったことはないし、自分の身分を堂々と明かして書き込めないのなら、レスも期待しないでしょうね(Diggのコメントを読んだり気にかけたりすべきでないっていうのは、これも1つの理由よ)。
釣り目的の投稿ではない場合。
悪意のあるコメントを書き込んだ人物が誰なのか、まったく心当たりがなければ、その人物のユーザー名をググっててみるといいわ。そいつが、釣りや荒らし、つまらないあら捜しをしたことのある人間ならば、無視してしまうこと。こういう人たちは、あなたが何を言っても決して変わらない。
連中の悪意なんて、あなたの手の届かないところから沸いてくるんだから。釣りだったことを彼らが自分で認めることは、ほとんどないのよね。ただ、もし素直にそれを認めた場合は、気持ちよく水に流してあげること。
News Houndsのブログが紹介しているサイトでも、みんな同じことを言っている。釣りは無視しろってこと。連中は反応が欲しくてやってるの。小学校の頃にいたでしょう、あなたのことを負け犬呼ばわりするバカな子が。彼らは、ただあなたがうろたえるのを見たいだけだったのよ。本当の負け犬は彼らのほうで、今ならFacebookのプロフィールもあるんだから、それを証明することだってできる。釣りもまったく同じ。その人物の身元がわかれば、自分がカスみたいな連中を相手にしているということがわかるはずね。
だけど、身元を明らかにしているユーザーが一連のコメントを書き込んでいて、肯定的な意見と否定的な意見が入り混じっていた場合、それは釣りじゃない可能性が高いし、意図的に面倒を起こそうとしているのではなさそうだわ。
自分を信じ、冷静さを失わずにいられる場合。
私が根拠のない批判に答えないのは、これが大きな理由なの。腹を立てたチワワのようにキャンキャンわめき立てるのは愚かなことだって、頭ではしっかりと理解しているんだけど、わかっていても指が勝手に反応して、おバカなコメントにふさわしい言葉遣いでレスを返しちゃうことがあるのよね。
その製品やサービスに対してどれほど一生懸命に取り組んできたか、自分がよくわかっているだろうし、それがうまくいかなかったら、残念だろうと思うわ。けれども、さっき書いたとおり、それが本当に釣りだった場合、投稿者が望んでいるのは自分が波乱を巻き起こしたという満足感なのよ。私自身も、この記事を何度も何度も読み返して、勇気を持って自分の書いたアドバイスを実践してみるわ。
最後にまとめておくと、私が言いたかったのは、誠実で建設的な批判に対しては答えなければならないけど、そうじゃない場合には無視しておくにかぎる、ってこと。
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