レンタルサーバー導入&活用事例

ハウジングからの乗り換えで費用も手間も軽減/パイロット+プロックスシステムデザイン

レンタルサーバー導入&活用事例

株式会社パイロット+プロックスシステムデザイン

野本 幹彦(フリーライター)

ハウジングで運用するのと変わらぬサービスを
低コストでスピーディに展開できる

株式会社パイロット

  • 設立:2005年4月
  • 本社所在地:東京都千代田区猿楽町2-1-1 桐山ビル3F
  • URL:http://www.pilotz.jp/

レンタルサーバー利用概要

  • 利用サービス:E-server Advance
  • 利用内容:ウェブ制作クライントのサイト運営、自社事業サイトおよび共同事業サイトの運営

ハウジングでの運用をやめ専用サーバーに一本化

パイロットは、2005年4月に設立されたウェブ制作を中心にウェブサービス開発などを行っている会社だ。代表取締役兼CEOの井ノ部研太氏は、同社の事業を次のように語る。

「設立は2005年4月ですが、その4年ほど前からウェブ制作を中心とした事業は行ってきました。私自身、起業するのは2度目で、開発会社のインターファクトリーという会社も立ち上げています。ECサイト構築が中心となっており、独自のECパッケージとサーバーなどをワンストップで提供することができるため、約8割の案件がECサイト構築となっています」

株式会社パイロット
代表取締役CEO
井ノ部研太氏

同社では、元々データセンターでハウジングサービスを利用してサーバーを運営していたという。

「ラックと回線を借りてデータセンターでサーバーを運用していました。4年前から考えると回線もラックも随分とコストダウンしているため、常にコストの見直しを行ってデータセンターの移転を繰り返していましたね。
そんな中、2005年の7月くらいにレンタルサーバーを1つ借りたのですが、それがプロックスシステムデザインの『E-server』でした」

当時、パイロットでは、自社企画の事業を立ち上げるための開発環境となるサーバーを借りる必要があったので、コスト重視でE-serverを選択したという。

「実際に、レンタルサーバーを利用してみると、ハウジングよりも低コストで十分な機能が使えるのではないかと考え、2005年9月からは3台の『E-server Advance』を借りて運用するようになりました」

設定や管理にかける人的コストを削減できる

「当社は、ウェブ制作会社としてお客様にワンストップサービスを提供することが重要だと考えているため、デザインやサービスだけでなく、適切なサーバー環境を提供することも行っています。
ハウジングを利用しているときには、サーバーの手配からドメインの管理までを行い、それはそれで高い評価を得ていました。しかし、どうしてもサーバー設定や搬入などの細かな作業に人やコストが取られてしまいます。
レンタルサーバーであれば、環境設定やネットワーキングがパッケージ化されてすべてやっていただけるので、レンタルサーバーに移行しました」

また、プロの技術者に任せることによる安心感も生まれてきているようだ。

「弊社にもネットワークに詳しい技術者はいるのですが、『詳しい』技術者と『専門の』技術者では根本的な技術力の深さが違うと思います。やはり、ネットワーク専門の技術者が常駐してサーバーを監視してくれているということは、安心感につながりますね。
基本的に、利用する側はサーバーやネットワークの最新技術に対して最低限の知識を得るアンテナさえあればよいと思います。深い知識を持って実際に運用するのは専門家のプロにお任せして、利用者はその技術で何をするかを考えればよいのですから」

実際には、サーバーの死活監視だけでなく、サービスの監視までやってくれていることも安心感を生む要因の1つだ。

「Advanceプランでは、希望すればデータセンターの見学もできるので、この前行ってきました。弊社のサービス内容のことをよく理解してくれていると感じましたので、トラブルが発生しても迅速に対応してくれるでしょう」

サーバーの追加がしやすくサービスの拡大にも対応

当初3台だったサーバーも、現在では十数台を数えるようになったパイロットだが、そのような状況の中で、サーバー台数の追加のしやすさがハウジングとはまったく違うと感じたという。

「データセンターで運用しているときには、1台だけ追加するためにデータセンターへ足を運ぶのを避けるため、数台をまとめて導入する必要がありますが、プロックスであれば、1台単位で申し込んで1週間程度でサーバーの環境設定までが完了します。コスト的にも時間的にも非常に助かっていますね。
小さなサービスを立ち上げて、ユーザー数などを増やしてサービスを拡大していくような場合にも、使いやすいサーバーだと考えています」

また、複数台構成での相互運用に対応していることも大きな利点だ。

「現在、10台程度のサーバーを借りていますが、LANを組んでロードバランシングなどを行ったり、ウェブとDBを別々にしたりできるのはいいですね。複数台契約していてもサーバー同士でネットワークを組ませてくれないサービスは多いと思いますが、これができればハウジングとの差はほとんどありません。
こういったサービスの内容もウェブサイト上にしっかり明記されていますし、わからない部分をメールで質問してもその日のうちに返信してくれるので信頼できます」

パイロットでは、自社企画のサービスとして2005年12月にブログサービスを立ち上げている。

「ウェブ制作をやっていく中で、最先端の技術を押さえておかなければ、お客様に対して魅力的な提案ができません。お客様のサイトを作っていくだけでなく、自分達で先端技術を使った企画を立ち上げ、作成していく必要があります。
その第1弾として、キャラクターを提供してくれる会社と共同で運営しているのが『キャラブロ』です」

キャラブロのような将来的にユーザー数が増えて拡大していくサービスも、前述のようなサーバー追加のしやすさやトラフィックが拡大したときのロードバランシングが利用できれば、安心できる。井ノ部氏も「どんどんキャラクターを増やして、サーバー台数も増やしていきたいですね」と語る。

「弊社では、お客様に費用対効果の高いものを使っていただくことを考え、単なる制作会社としてだけではなく、パートナーとして収益化するにはどうすればよいのかを提案しています。お客様の言われるままに作るのではなく、カスタマイズする必要があるのかないのかをちゃんと提案し、よりローコストでスピーディに制作していくことを考えているところが強みですね。
また、Web 2.0などが盛り上がってきて、サイトでサービスを開始しやすくなってきているので、今後はどんどん自社サービスサイトを作っていきたいと考えています。それによって、またお客様に新たな提案ができるようになりますから」

株式会社パイロットが選んだレンタルサーバー

プロックスシステムデザイン
http://www.prox.ne.jp/

プロックスシステムデザインの「E-server Advance」は、ハウジングと専用サーバー両方の利点を兼ね備えたサービスだ。サーバー機器はユーザー所有となるが、サーバーの設置やインストールはプロックスが行う。これにより、機器の拡張や冗長構成など、ハウジングと同じような利点をより簡単に享受できる。
http://www.prox.ne.jp/services/advance/

※この記事は、『レンタルサーバー完全ガイド vol.5』 掲載の記事です。

※社名、所属部署、利用サービス、価格など、この記事内に記載の内容は、取材当時または記事初出当時(2006年5月)のものです。

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