第10回 目標に貢献している「検索」はどれか?
かわち れい子
ケーススタディで学ぶGoogle Analytics活用
<検索エンジンマーケティング編>
書籍『Google Analytics入門』の厳選コンテンツをオンラインで公開する「Google Anaytics入門[ウェブ版]」、ここでは、SEOをはじめとする検索エンジンマーケティングに参考となるような事例について解説します。ユーザーが使っている検索エンジンやキーワードを知ることは、ユーザーの自社サイトへの誘導方法を考えるときに役立ちます。
検索エンジンの検索結果を表示する画面には、検索結果と同時にリスティング広告が並びます。どちらをクリックしてWebサイトを訪問したかでユーザーの動線に違いはあるのか調べてみましょう。
このレポートでは、ユーザーが検索結果表示画面とリスティング広告のどちらをクリックしてサイトにたどり着いたかを見ます。「cpc」と表示されているのが、CPC広告(クリック単価広告)です。「organic」は、普通の検索結果からの自然流入です。
結果はこう読め!
ユーザーが使用した検索キーワードに応じて、検索エンジンの検索結果画面などに表示される有料広告のこと。多くは検索キーワードが入札制で、クリック課金制になっている。
ここでは、Webサイトの中でのユーザーの動き(ページの遷移)を意味する。
CPCとは、Cost Per Click、クリック課金型広告のこと。リスティング広告であるGoogleアドワーズ広告もCPCの1つ。
リスティング広告と検索結果の比較もさることながら、ユーザーが利用した検索エンジンによる違いもおさえましょう。
このレポートは、ユーザーが利用した検索エンジンごとに、Google Analytics上で設定した目標に対してどれだけの貢献があるのかを示します。ユーザーが利用した検索の方法ごとに、訪問数やページビュー数という基本的な項目と、設定した目標に対してどれぐらいのユーザーを送り込んだか、という指標が表示されています。
検索エンジンごとの傾向をつかんだら、各項目の横にある「+」をクリックして、該当の検索エンジンでユーザーが利用した検索キーワードの詳細をチェックします。同じ検索エンジンでも、目標に到達したユーザーにはっきりと違いがあることがわかるはずです。あなたのWebサイトを訪問するユーザーはどのような検索エンジンを使い、どのような検索キーワードを用いているのでしょうか。その組み合わせの中でも、目標に到達しているユーザーが多いものと少ないものがあるはずです。
次に、ユーザーの行動を追体験します。検索エンジンで、ユーザーが利用しているキーワードを使ってあなたのWebサイトを検索してみましょう。このとき、やみくもに検索しても無駄なので、このレポートでチェックした目標への到達度合いに大きな違いが見られた組み合わせでいくつかやってみましょう。
それらの組み合わせでの検索結果の表示については、どこかに違いがあるはずです。それらの違いは、ユーザーがあなたのWebサイトを訪問する際の入り口が違うという単純な話ではありません。ページの見た目の印象やナビゲーションの善し悪しでその後のユーザー動線が変化することを追体験し、Webサイトの改善に利用しましょう。
POINT!
別々の入り口からあなたのWebサイトを訪問することになったユーザーは、あなたのWebサイトの中でどのような動線の違いを見せるのかを検証することにより、入り口の違いを効果的に利用できるようになります。
※この記事は、以下で紹介している『Google Analytics入門』の第4章の内容をウェブ用に再構成したものです。
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