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第10回「通販エキスパート検定」スタート。受験の申し込みは4月27日(金)まで

7 years 11ヶ月 ago

「第10回 通販エキスパート検定」(一般社団法人通販エキスパート協会主催)の3級・2級・1級の検定試験が、4月1日(日)から4月30日(月)まで実施される。4月27日(金)まで申し込み可能。

第10回 通販エキスパート検定

試験の詳細・受験の申し込みは通販エキスパート協会まで。

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販売店にマージンが落ちるメーカー向けECカート「楽楽BBC」提供開始

7 years 11ヶ月 ago

ECサイト構築システムなどを提供するネットショップ支援室は3月29日、メーカー向けのショッピングカート「楽楽BBC」の提供を開始する。

エンドユーザーの購入金額に応じて、販売店に中間マージンが発生する機能を搭載しているのが特徴。

まずは、メーカーが「楽楽BBC」でECサイトを構築し、販売店がエンドユーザーにそのECサイトを紹介。エンドユーザーは会員登録時に、どの販売店経由で登録したか設定すると、それ以降はECサイト経由で購入した実績に応じて販売店に中間マージンが発生する仕組み。

メーカーは新たな販路として直販サイトを持つことができる。販売店は商品の仕入れや在庫管理の手間がかからなくなるという。

販売店の代わりに、個人のインフルエンサーが登録することも可能。

初期費用は200万円~、月額費用は20万円から。

「楽楽BBC」の仕組み

カスタマイズ可能なBtoBカート発売

ネットショップ支援室は同日、カスタマイズが可能な企業間取引用のショッピングカートASP「楽楽B2B」を発売する。

商品の卸売価格や販路、決済手段を取引先ごとに設定できる。取引先のランクを設定し、掛け率を変更することも可能。

基幹システムとの連携や、独自デザインの納品書を出力するなどカスタマイズにも対応する。

ネットショップ支援室が提供しているリピート通販用のショッピングカート「楽楽リピート」の利用者から寄せられた要望をベースに開発したという。

初期費用は10万円~、月額費用は5万円~。

オプションで「楽楽リピート」と「楽楽B2B」を併用することも可能。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ディノス・セシールも送料値上げへ、「企業努力だけで現在の料金体系の維持は困難」

7 years 11ヶ月 ago

ディノス・セシールは4月1日、通販の「ディノス」と「セシール」の送料を値上げする。配送委託先の大手配送会社が運賃を大幅に値上げし、企業努力だけでは現在の送料を維持することが困難になったと説明している。

ディノスは基本配送料を25~75%値上げ

「ディノス」は基本配送料を約25~75%引き上げる。大型荷物の特別料金を追加するほか、家具などの組み立て料金も値上げする。

基本配送料の改定後の金額は、「小物配送」が529円(改定前は388円)、「中物配送」が1296円(同918円)、「大物配送」は2700円(同1620円)、「特大配送」は3780円(同2160円)、「冷蔵・冷凍配送」は745円(同594円)。

配送料改定に伴い「花配送」の区分を追加し、送料を756円に設定した。

ディノス・セシールは「ディノス」と「セシール」の送料を値上げする

「ディノス」の改訂後の基本配送料金(画像は「ディノス」公表資料を編集部がキャプチャ)

また、新たに「大物特別配送料」と「地域特別配送料」を設ける。大型荷物は大物特別配送料3780円に加え、商品によって1080~5400円を徴収。有料組み立てサービスの料金は、組み立てにかかる時間に応じて従来比540~9720円値上げする。

大手配送会社による運賃の値上げ幅が特に大きかった沖縄県への配送は特別料金を適用する。

ディノス・セシールによると、2017年夏、ヤマト運輸と佐川急便から運賃や組み立て作業料金の大幅な値上げの要請を受けたという。

これまで配送にかかる費用の一定額をディノス・セシールが負担することで送料を抑制してきたが、企業努力だけでは料金体系を維持して通販事業を続けることが困難になったと説明している。

セシールは送料無料を会員限定に

セシールは4月1日以降、注文金額にかかわらず送料を490円に変更する。ダイヤモンド会員とプラチナ会員は、1回の注文金額が5000円以上なら送料無料。「ゆうパケット」を使う場合は送料200円。

現在の送料は、1回の注文金額が5000円未満で390円、5000円以上なら無料。

ディノス・セシールは「ディノス」と「セシール」の送料を値上げする

「セシール」の配送料金(画像は「セシール」公表資料を編集部がキャプチャ)

送料値上げの理由についてディノス・セシールは、「セシール」の主な委託先である日本郵便から大幅な運賃値上げの要請があり、企業努力だけではコスト上昇分を吸収しきれないためと説明している。

今後、北海道と沖縄県への配送は地域特別料金を設定する予定。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

EUの一般データ保護規則(GDPR)が欧州向け越境ECやマーケターに及ぼす影響とは | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

7 years 11ヶ月 ago

EUの一般データ保護規則が5月に施行されます。この法律によって、ヨーロッパの企業だけでなく、すべての企業がヨーロッパにおけるマーケティングを見直さなければなりません。

3月の連休セールが終わったら、全米の小売業者、サービスプロバイダ、製造業者、マーケターは、今後ビジネスをどのように成長させていくかに加えて、数か月後に直面する課題について考え始めなければいけません。

アメリカの法律ではなく、ヨーロッパの新しい法律に関連する課題です。EUは、データ収集、データ保持、データ利用、データ公開、データ削除に関して、新しい法律を制定しました。一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)と呼ばれるこの法律は、名前、住所、連絡先、支払い方法、IPアドレス他、個人を特定するために利用されるデータを取り扱う団体や企業などに幅広く影響を及ぼします。

GDPRの基礎的な概念の説明と例(編注:JETRO「『EU一般データ保護規則(GDPR)』に関わる実務ハンドブック(入門編)」から編集部がキャプチャし、追加)

2018年5月25日の施行以降、イギリスを含むEU諸国民のデータを保持・利用する団体は、この厳しい法律に従わなければいけません。違反した場合は、重い罰金が課せられます。

この法律が適用されるのは、ヨーロッパの企業だけではありません※1。GDPRはサーベンス・オクスリー法(SOX法)以来、最も世界規模で影響を与える法律だと言えるでしょう。

オンライン通販業者は世界中でビジネスを展開しているため、北米の企業がGDPRに影響される可能性は高いです。メールマガジン登録やメールアドレスの登録など、一見問題のないような行為に法律が関わってくることがあります。

GDPRの施行によって、特に小売業界のマーケターは、海外でデータを取得する際、収集、利用、保持、処理の仕方が変わってくるでしょう。施行直後、そしてその後もコンプライアンスを遵守するためには、企業や組織内でいくつかの重要な変更を施す必要があります。それらの変更をすることによって、今後のGDPRに関する仕事量を削減できるでしょう。

※1 編集部注:GDPRが適用されるのは、EUを含む欧州経済領域(EEA)に現地法人や支店を持つ企業・公的機関だけでなく、ネット通販などでEEA所在者の個人情報を取得・移転する場合も含む。参考文献:JETRO「『EU一般データ保護規則(GDPR)』に関わる実務ハンドブック(入門編)」
GDPRとは(編注:IoT推進コンソーシアム データ流通促進WGの「EU:一般データ保護規則、十分性認定等の動きを踏まえた産業界の取り組みと課題」公表資料を編集部がキャプチャし、追加)

GDPRに準拠したデータにする

今から5月までの短期間に行わなければいけないことは、現在持っているデータとデータ収集方法を整理し、法律に準拠した形に整えることです

  • 今後どのような方法で消費者とコミュニケーションを取るのかを決定し、文書化します。利用するチャネル、セグメンテーションやターゲティング方法、カスタマイズしたメッセージやプロモーションの作成方法などを決めましょう。そうすることによって、どのような許可を得る必要があるのかわかります。
  • 正しいデータを集めていますか? 不必要なデータを収集・保持していないか精査してみましょう。もしそうなら、すぐにやめて削除しましょう。
  • GDPR施行にあたり、データの取り扱い方法における修正を反映したプライバシーポリシーを作成しましょう。

GDPRは、99の条項で構成される法律で、データ保全、データ保持、データ収集、データ消去に関して大変厳しい制限を設けています。同時に、個人データ及び個人を特定できる情報の定義に関しては、大変広義な解釈になっています。またEU諸国民の個人データに関する権利を新たに明確にしています。17条(忘れてもらう権利)と21条(反対する権利)がそれに当たります

GDPRは、マーケターがビジネスニーズを満たす上でも、大変大きな課題になります。マーケターは、データを活用してよりよいカスタマーエクスペリエンスを生み出し、商品を効率的に販売したいと考えます。しかし今後は、EUの法律の枠組みからはみ出さないようにビジネスを進めなければいけません。

データのプライバシーと許諾について

GDPR施行後、団体や企業が個人を特定できる情報を保持し、利用する権利があるかは、許諾をもらっているかによります。

たとえば、自動のオプトインや事前入力された記入欄を利用してEU諸国民から集められたデータは見直す必要があります。オプトインや事前入力された記入欄を通じて情報を集めた人々に関しては、個別に連絡をして許諾を得なければいけません。彼らの情報を利用し続けるためには承認が必要なのです。

GDPRは、データ保持に関する責任を2つの役割に分けています。1つ目が管理者、2つ目が処理者です。どちらの役割においても、データ対象者の権利を守る責任があります。場合によっては、管理者と処理者両方の役割を兼ねる場合もあるでしょう。もしくは管理者が複数の処理者と関わる場合もあります。GDPRの定義を理解し、法務部からアドバイスをもらいましょう。

「データ主体」、「管理者」および「処理者」の説明と例(編注:JETRO「『EU一般データ保護規則(GDPR)』に関わる実務ハンドブック(入門編)」から編集部がキャプチャし、追加)

小売のマーケターが処理者として注意するべきは、契約に関する第6条(商品やサービスの販売に関して)、同意に関する第7条(マーケティング上のコミュニケーションのオプトインに関して)、そして正当な利益に関する第6条、第7条、第29条(個人を特定できる情報を、企業もしくはより広い社会のために処理する際の利益に関して)です。

個人データのなかでも種類によっては異なった根拠が適応されることもあります。たとえば、パーソナライゼーションを行うためのウェブトラッキングには正当な利益が、マーケティングコミュニケーションには同意が、購入メッセージには契約が根拠として適応されるかもしれません。

データの種類によってそれぞれ別の解釈を検討する際も、個人の権利を念頭においてください。データ対象者は、GDPRで守られる権利を行使して、あなたが保持している、もしくは処理しているデータの取り下げを要求する可能性もあります。彼らはどのような方法で取り下げ依頼をしてくるでしょうか? もしそうなったら、あなたには実際にその依頼に応じる準備はできていますか?

EU諸国民のデータの権利は、プライバシーポリシーのなかに記載されていなければなりません。そしてチェックアウト画面、登録画面、アドレス帳など、サイト内の主要な箇所で必ず見えるようにしておかなければいけません。

GDPRの嵐が始まる前の静けさを利用しましょう

次の四半期では、新しい顧客もしくは見込み顧客からは必ず許諾を得るようにしましょう。どのように許諾を得たのか、ログも残しておきます(たとえば、ポップアップの画面経由なのか、最初の登録時なのか、チェックアウトの時の配送や請求方法を示すページなのか、など)。

そして新しいプライバシーポリシーが顧客に見える状況でデータが取得されたことを確認しましょう(GDPRの規定です)。そうすることによって、データの不正使用や不正収集を疑われた時に、きっちりと弁護できます。

データを整理したり、利用者から許諾を得たりすることは、売り上げの妨げにはならないはずです。通常の購入プロセスに組み入れたり、メールマガジンでの個人情報再確認キャンペーンなどを通じで行えばなおさらです。商品やサービスのアップセル、クロスセルを可能にするだけでなく、顧客の好みや詳細を販売プロセスの中で確認できるようなシステムもすでに開発されています。

アメリカの小売事業者はGDPRに関して真剣に考え※2、実際に法律が施行された時に慌てなくてすむよう、準備をしておかなければいけません。

※2 編集部注:原文は米国の小売事業者向けに書かれた記事だが、日本国内の事業者も同様に備えておく必要がある。

Internet RETAILER

世界最大級のネット通販業界の専門誌「Internet Retailer」は、雑誌のほか、Web媒体、メールマガジンなどを運営。Vertical Web Media社が運営を手がけている。

Eコマースの戦略に関し、デイリーニュース、解説記事、研究記事、電子商取引におけるグローバルリーダーをランク付けする分析レポートなどを発行している。

Internet RETAILER

米国向け越境ECで成功する方法とは? Amazon活用の可能性とEC最新トレンド

7 years 11ヶ月 ago

越境ECを始めたいときどこの国・地域をターゲットにすればいいのか? 近年、中国EC市場の盛り上がりが話題になるが、中国向けECは法律、言語、商品ニーズなどからハードルが高いと考えるEC事業者は少なくない。

一方、越境ECが話題になる以前から海外向けECを手がけるEC事業者がターゲットとしているのが英語圏、それも米国市場だ。物流や言語の壁など越境ECのハードルは、「中国よりは低い」と話すEC事業者は多い。

米国EC市場に詳しい、いつも.の高木修氏(コンサルティング事業部長)が、米国EC市場の最新動向や米国市場に参入する方法などを解説した。 写真◎Lab

米国向けEC市場は2016年で6156億円、2020年は1兆円超と予測

経済産業省が2017年に発表した「電子商取引に関する市場調査」によると、2016年における米国向けの越境EC規模は前年比14.4%増の6156億円。日本から中国への越境EC規模は、同30.3%の1兆366億円。米国と中国の合計は同23.9%増の1兆6522億円。

越境EC市場規模(2016年、赤枠が日本から米国・中国への販売額)
越境EC市場規模(2016年、赤枠が日本から米国・中国への販売額)

米国向けと中国向けの越境EC市場規模は、2020年に合計2兆9761億円となる見通し。市場規模は2016年比で約1.8倍の水準となる。中国向けが2016年比83.8%増の1兆9053億円、米国向けは同72.5%増の1兆618億円に増える。

中国、米国の越境EC消費額を2016年と2020年で比較すると、米国は約1.72倍、中国は約1.84倍。中国と米国のEC消費額の伸びが日本からの越境ECの規模拡大をけん引する。

各国越境EC市場規模推計(2016年から2020年)
各国越境EC市場規模推計(赤枠が日本から米国・中国への販売額)

規模を見ると中国向けが米国向けを上回るものの、米国向けには大きな利点がある。それは言語だ。米国向けで使用するのはもちろん英語。世界共通言語である英語で記載されたECサイトであれば、英語圏や英語を利用するグローバルユーザーからの流入が期待できる。

米国の消費者は海外の商品を求める傾向について、日本貿易振興機構(JETRO)では次のようにまとめている。

ECサイトを利用して海外店舗から買い物を行った消費者の利用率は、2016年の43%から2017年には47%へ上昇(デジタル市場分析会社コムスコアの調査[2017年第1四半期、米国オンラインユーザー5,000名対象])。消費者が越境ECを利用する主な理由として、「比較的安い価格で商品を購入できるため」(43%)、「国内にはないユニークな商品が欲しいため」(36%)、「好きなブランドや商品が国内で購入できないため」(34%)

出典:JETROの「米国の越境EC」

なぜ、Amazonで米国向け越境ECを始めた方がいいのか?

米国EC市場でAmazonは圧倒的な販売力を持つ。それは決算の数値から一目瞭然だ。

米国向け越境ECで多くの日本企業が活用しているのがAmazonとeBay。米Amazonの2017年における連結売上高は前期比30.8%増の1778億6600万ドルで、仕入れ商品などによる製品売上(デジタルメディアコンテンツなど含む)は1083億5400万ドル(前期比18.5%増)。

eBayの2017年度通期決算は、売上高が同7%増の96億ドル、取扱高(GMV)は同6%増加の884億ドルとなった。なお、AmazonはGMVを公表していないものの、eBayの取扱高を大きく上回る。

日本貿易振興機構(JETRO)が7月31日に公表した「ジェトロ世界貿易投資報告」2017年版によると、Amazonの米国EC市場でのシェアは3割を超える。

「ジェトロ世界貿易投資報告」2017年版 主要国のB2C取引額と市場シェア
主要国のB2C取引額と市場シェア

『ネットショップ担当者フォーラム』が連携している米国のEC専門誌『InternetRetailer』では、2016年の米国におけるオンライン購買の43%は、アマゾンが運営するECサイト内で行われたと推測している。

全米EC市場のうち、アマゾンが運営するECサイト経由で商品が流通した取扱高の割合
全米EC市場のうち、アマゾンが運営するECサイト経由で商品が流通した取扱高の割合(オレンジが2016年のアマゾンのシェア割合)
出典:インターネットリテイラー、ChannelAdvisor、Slice Intelligence、アメリカ商務省

こうした状況を踏まえ、いつも.の高木氏は米国向け越境ECについてこう指摘する。

アメリカではAmazonが圧倒的なNo.1企業。アメリカ進出ならAmazonを活用した方がいい。モールを活用せずに米国市場を開拓するのであれば、Amazonにはない何かを作る必要がある。(高木氏)

いつも. 高木修氏(コンサルティング事業部長)
いつも. 高木修氏(コンサルティング事業部長)

高木氏によると、右肩上がりの成長を続ける米国EC市場で、市場成長率の6割をAmazonが占めるという。

そのAmazonの成長率を支えているのがプライム会員だ。2017年9月に9000万人を突破したと高木氏は説明。「米国の世帯の7割くらいがAmazonプライムに加入していると考えられる」(高木氏)。

Amazonはどれくらい顧客がいるの?アメリカのPRIME会員が2017年9月に9,000万人突破
人口は3億人・世帯数は1.2億
米国におけるAmazonプライムの会員数

「プライム会員は何がすごいのか?」。こう問いかけた高木氏はAmazonの驚異的な転換率(コンバージョン率)をあげた。

Amazonは9000万人という豊富な会員を抱え、その会員ユーザーのコンバージョン率は74%。多くの米国ユーザーは迷わずにAmazonで買い物をしている。(高木氏)

Primeは転換率がやばい・・・
出典:チャネルアドバイザー US
Amazonの一般ユーザーの転換率(13%)と、プライム会員の転換率(74%)

高木氏はAmazonで爆発的に伸びている製品として、「Amazon Echo」(Amazonのスマートスピーカー)、「Fire」(Amazonのタブレット端末)、「Fire TV」(簡単に映画やビデオを楽しめるデバイス)をあげ、「家の中では24時間、Amazonに囲まれた状態になりつつある」(高木氏)と言う。

ECHO・FIRE・FIRE TVで家中Amazon
テレビ = 旧メディア
タブレット = 現メディア
音声 = 未来メディア
家の中では、24時間アマゾンに囲まれた状態に
→既存のメディアの常識がひっくり返る
あらゆる生活シーンにAmazonが浸透してきていると高木氏は指摘する

調査会社comScoreの調査結果(2017年1月時点)によると、「Amazon.com」の月間ユニークビジターは1億8412万人。プライム会員を含めた多くのユーザーを集客し、米国EC市場の4割を超えるというシェアを獲得している。

Amazonは現在、世界11か国で出品サービスを展開。いわゆる「マーケットプレイス」(第三者販売のサービス)を通じて、さまざまな国の事業者がさまざまな国・地域に商品を販売している。

米国ECの最新トレンド

米国EC市場では、ECの注文に音声認識機能を活用する動きが急速に広がっている。Amazonが販売しているAI搭載の音声認識スピーカー「Amazon Echo」をはじめ、音声でオンラインショッピングを行うユーザーが増えているという。

高木氏は、「Amazon Echo」の販売台数が推計1880万台に達していることや、デバイス所持者の約50%が音声で買い物をしたことがあるとする調査結果に言及。さらに、音声注文を利用したユーザーは、継続的に音声で買い物を行う傾向があるとする調査結果も紹介し、「ECの注文方法は、キーボードやタッチパネルから音声へと移行し始めている」(高木氏)と、ECのトレンドの変化を指摘した。

音声デバイスをすでに買い物に使っている
Amazon EchoやGoogle Homeを使って音声購入した事がある人は約50%
⇒Amazonの方が何度も購入している傾向がある
出典:コンシューマ インテリジェンス リサーチ パートナーズ 300人のデバイス所持者アンケート 2017年7月
音声デバイスを利用して買い物をするユーザーは、繰り返し音声デバイスを利用する傾向がある(コンシューマインテリジェンスリサーチパートナーズの調査)

「商品を選ばせない」ECサイトも台頭

米国では従来の常識を超えた新しいビジネスモデルのネットショップが台頭している。たとえば、「服を選ぶ必要がないECサイト」が急成長している。(高木氏)

高木氏はこう話し、アパレルECのSTICH FIXが運営する子供服のECサイト「kidbox」に言及した。「kidbox」は、ECサイト上に次々と表示されるアンケートに回答していくと最適な商品にたどり着く仕組みを採用しているECサイトという。

子供の年齢、性別、サイズ、服を着るシチュエーション、子供の興味関心などに関するアンケート結果を基に、STICH FIX側が最適な商品を選定し、1回の注文で数点の商品を送る。顧客は届いた商品の中から気に入った商品のみを購入し、残りは返品する仕組み。

いきなりアンケート
子供服のECサイト「kidbox」は、商品を選ばずに買い物が完結する

従来のアパレルECは、洋服のセンスが比較的高く、服の買い物に慣れたユーザーが主に利用していた。しかし、EC市場が拡大するにつれ、ファッションリテラシーがそれほど高くない消費者もECサイトを利用するようになっていることから、こうしたECサイトが成長している。(高木氏)

1SKUのECサイトが人気の理由

高木氏はマットレスのECサイト「saatva」も紹介。同サイトの取扱商品数は1SKU、しかも100日間は返品無料という。

販売数を1点に絞っている理由は、商品を選べない消費者をターゲットにしているためだ。(高木氏)

従来のECサイトの常識では、取扱商品数を増やすことでロングテールの売り上げを伸ばすことが有効だとされてきた。しかし、ECサイトが乱立し、「どの商品を買えば良いかわからない」という消費者が増えていることから、あえて商品を1点に限定して販売するECサイトが、米国で成長しているという。

新しい売り方・見せ方 1SKU 1000ドル未満の商品
コンパクト配送 100日返品OK http://www.saatvamattress.com
https://www.leesa.com
マットレスのECサイト「saatva」の取扱商品数は1SKU

商品を選べない消費者が増えている理由について高木氏は、ECが普及した結果、「ネット通販に慣れていない消費者がEC市場に流入している」ことをあげた。

イノベーター理論のベルカーブにおける、保守的な消費者である「ラガード層」がECを利用するようになってきたため、ラガード層に合わせた戦略を取ることが、有効な成長戦略になってきている。(高木氏)

新規の客層が保守層になっている 拡大している部分の顧客層が変わってきている。
イノベーター理論の「ベルカーブ」におけるラガード層が、ECを利用するようになっている

米国EC市場のトレンドを解説した高木氏は、今後、同様のトレンドが日本でも表面化する可能性があると指摘。「市場が成熟するにつれ、新たに獲得できる客層が変わってくる。そのことを踏まえた販売戦略が必要になる」と強調した。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

サイバーエージェントが創業20周年

7 years 11ヶ月 ago
2018年3月18日、サイバーエージェントが創業20周年に。藤田晋氏のインタビューを公開。
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「創業20周年特別企画」【前編】~IR担当者が聞く 代表藤田が描く20年~
https://www.cyberagent.co.jp/way/features/list/detail/id=21443
「創業20周年特別企画」【後編】~IR担当者が聞く 代表藤田が描く20年~
https://www.cyberagent.co.jp/way/features/list/detail/id=21451
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noreply@blogger.com (Kenji)

A8net、ITP対応の広告効果計測の新システムを提供開始

7 years 11ヶ月 ago

ファンコミュニケーションズが運営するアフィリエイトサービス「A8.net(エーハチネット)」は、広告主企業向けに、Apple社のITP(Intelligent Tracking Prevention)に対応した新しい広告効果計測システムの提供を開始した。

訪問者→メディアの広告→広告配信システム
①imgタグ方式……タグ設定が必要なのはCVページのみ
②現在のjsタグ方式(クリック識別子)……LP、経由ページ、カート、CVページにタグ設置が必要
③新方式(クリック識別子、Cookie/リダイレクタ)……タグ設定が必要なのはCVページのみ
広告効果測定の方式の比較。新方式は特許出願中(2018-044411)

ITPはiOS11のSafari11のCookie機能に標準で制限をかけるもので、これにより、多くのネット広告が利用する「3rdパーティ製Cookie※1」を使った広告効果計測の仕組み(図①)で、一部、正常に効果計測できない状況が生じている。
※1「3rdパーティ製Cookie」……表示中のサイトとは異なるドメイン(第三者)のサーバーから発行されたCookie。ここでは広告事業者ドメインのCookieを指す。

これを解決するには「1stパーティ製Cookie※2」を用いて広告効果計測する方法があるが、異なるドメイン間を行き来するユーザーの遷移を正確に追跡するには、広告主側での追加設定作業が多く、導入ハードルが高かった(図②)。
※2「1stパーティ製Cookie」……表示中のサイトと同じドメインのサーバーから発行されたCookie。ここでは広告主サイトドメインのCookieを指す。

こうした背景を踏まえ、A8.netでは「1stパーティ製Cookie」を用いながら「3rdパーティ製Cookie」利用時と同等の負担に抑えられる新システムを考案・開発した(図③)。

新システムでは、広告主はDNSの設定をするだけで「1stパーティ製Cookie」で同一ブラウザー上のあらゆる遷移ケースを正確に効果計測できる。

uchiya-m

Amazonは3位、楽天市場は18位「消費者が選ぶ価値が高いブランドランキング」

7 years 11ヶ月 ago

日経BPコンサルティングが3月23日に公表したブランド価値評価調査「ブランド・ジャパン2018」で、消費者が選んだ価値の高いブランド(BtoC編)のベスト100にEC系では「Amazon」と「楽天市場」がランクインした。

日経BPコンサルティングが公表したブランド価値評価調査「ブランド・ジャパン2018」で、消費者が選んだ価値の高いブランド(BtoC編)

「ブランド・ジャパン2018」のトップ20(枠線部分は編集部が編集)

一般消費者を対象に調査した「コンシューマー市場(BtoC)編」 で、「Amazon」は前回と同じ3位、「楽天市場」は18位(前回は12位)だった。

通販の関連業種では56位に宅急便(前回は42位)、79位に日本郵便(前回は147位)がランクインしている。

BtoC編の1位はGoogleで、7年ぶりに首位に返り咲いた。2位はスタジオジブリ、4位はセブン-イレブン、5位はコカ・コーラ。

日経BPコンサルティングはBtoC編の調査結果について次のようにまとめている。

今回のBtoC編の結果を振り返ると、身近な生活の質の向上に努め、日々の生活に楽しさを提供するようなブランドが評価された。

「Google」4因子スコア(偏差値)

Googleの強さは利便性と革新性への評価が高いという

「ブランド・ジャパン」は2018年で18回目。一般消費者から回答を求める「BtoC編」と、有職者にビジネスパーソンとしての立場から回答を求める「BtoB編」がある。

 「BtoC編」では企業ブランドと製品・サービスを合わせて1000ブランドを対象に調査を実施。「フレンドリー(親しみ)」、「コンビニエント(便利さ)」、「アウトスタンディング(卓越性)」、「イノベーティブ(革新性)」という4指標でブランド価値の総合力を算出した。

調査概要(BtoC編)

  • 調査期間:2017年11月8日~12月7日
  • 調査対象:18歳以上の男女
  • 調査方法:Web調査。日経BPコンサルティングの調査協力者に対するメールでの告知と、他社モニターへの告知を併用
  • 回収数:4万1506サンプル

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

「できません」で終わらせない顧客対応─ 顔の見えるECサイト運営の極意 | STORY of BACKYARD ─ECサイトの裏方たち─

7 years 11ヶ月 ago

アトピーで肌の弱いわが子のために、独学でせっけん作りを学び、肌に優しい素材を選び抜いてせっけんを手作りした女性がいた。2年後、わが子は完治。「同じように肌トラブルに悩む人に使って欲しい」と、おすそ分けを続けるうちに評判が評判を呼び、気付いたらお店になっていた……。

ナチュラルコスメブランド「monday moon(マンデイムーン)」は、そんな背景から生まれたショップだ。ナチュラル志向の女性から支持を集め、女性誌や大手クチコミサイトでも評判の高い人気ショップだ。

初めてせっけんを作ってから13年。瀬戸内海に面した四国の玄関口、徳島県徳島市にオフィスを構え、15人の従業員でビジネスを展開している。

製造から発送まですべて社内で

monday moonのオフィスは、徳島駅から車で10分ほどの閑静な住宅街にある3階建てのビル。1階は総務とデザイン室、2階は製品開発と商品作成、3階は梱包作業と在庫管理という業務体制。

すみずみまで清掃の行き届いた清潔感のあるオフィスでは、材料の輸入、製品の精製、受注処理、梱包、発送といった、業務に関する一連の作業をワンストップで行えるようになっている

すべての工程がオールインワンになっているので社員間での意識共有も高く、活発に意見を交わしやすい雰囲気がある。

monday moonの商品
monday moonはフェアトレードの素材を使用したスキンケア製品を取り扱い、手作りコスメの原料まで販売しているのが特徴。中でも一番の人気製品は、高品質で手頃な価格のアルガンオイル
monday moon社内風景
女性用化粧品を取り扱うこともあって社員の女性率は高め。オフィスに社長室はなく、社長と社員が直接会話する機会が多いことも、オープンな雰囲気に貢献している
こども食堂の様子
社長の青木陽子氏の視線は、企業としての成長だけでなく地域社会にも向けられている。お腹をすかせた地域の子どもたちに居場所と食事を提供する「こども食堂」の活動に参加している。この日は小学生を中心に100人以上が集まり、ボランティアスタッフが餃子や焼売などを振る舞った

monday moonのバックヤードでは、下記のような分担で注文から発送までを行っている。

  1. 自社サイト、Amazon、楽天市場、各店からの注文の処理や、問い合わせ対応を行う
  2. 出荷確定した注文をプリントアウトして出荷場に渡す
  3. 注文と照らし合わせてピッキング、検品、梱包して発送

それぞれの業務の担当者に話を聞いた。

電話の声に表情を乗せる

お客さまとの最初の接点・受注のメールを担当するのが、永井あゆみさん。注文の情報は商品と個数がメインだが、備考欄にはお客さまの気持ちが込められていることもあり、密なコミュニケーションが始まるスタート地点ともいえる。

monday moon 永井あゆみさん
monday moon 永井あゆみさん

「ひとつ間違えればもうショップに来てくれないかもしれない」。永井さん自身はそんな緊張した意識で対応を行っている。

ただホームページを見ているときよりも、電話やメールでやり取りをしたことの方が印象は強く残りますよね。monday moonを次回も使っていただけるかどうかは、結構私たちにかかっているかなと思っています。

「こんなことでも電話していいんだ」とか「メールの返信がすぐ返ってきた」とか、そういう安心を持っていただけるような部署になりたいです。

永井さんは仕事をしているうちに、ひとつコツを憶えた。見えない相手の表情を知りたいから、まずは自分から声に表情を乗せる。面と向かって話すときの何倍も表情を付けて話さないと、自分の気持ちは相手に伝わらないと考えている。

monday moon製造風景

声に表情を乗せることによって、丁寧な対応がいいのか、フレンドリーな対応がいいのか、相手の好みを察しやすくなり、会話のバランスを調整しやすくなったそうだ。そんな風に気持ちのこもったやり取りができるのはなぜなのか。

組織の一員として、会社を回していこうという意識ができたからだと思います。入社時はデザインの補助に始まって、製造や出荷など社内の業務を一通り経験しました。それによって各部署それぞれの苦労がわかり、全体を回していこうという意識ができました

monday moon社内風景

ときには苦言を受けることもある。そういったやり取りの後はどうしても気持ちが沈みがちだ。しかし、どんなに落ち込んでも、次に対応するのはまったく別のお客さま。失礼な対応はできない。永井さんは気持ちの切り替えを毎回意識的に行い、数分前の出来事を引きずらないようにしている。

この仕事のやりがいを聞くと、「メールでやり取りをした方から再度注文をいただけると嬉しいです」と答えてくれた。顔の見えないミュニケーションでも気持ちが伝わった結果なのだ。

monday moon製造風景

「できません」で終わらせない

monday moonの顧客対応を支えるもう1人が、伊勢奈緒美さん。永井さんが受ける問い合わせの中には「洗顔料の粒の大きさをミクロン単位で教えてほしい」というような専門的な質問もある。そんな時は学生時代に化学を学んだ伊勢さんにメールや電話を引き継ぐ。

monday moon 伊勢奈緒美さん
monday moon 伊勢奈緒美さん

伊勢さんは専門知識を活かして、monday moonの新製品の開発にも携わっている。トレンドに合った商品やお客さまの要望に応える商品など、社長と相談しながら材料を仕入れ、ラインナップに新たな彩りを加えている。

monday moon製造風景

伊勢さんも永井さんと同じようにインターネットからの注文は顔が見られないことが問題だと考えている。

オンラインショッピングに不慣れなお客さまからの問い合わせもある。商品点数が多いため、それぞれの魅力が伝わりにくい部分もある。伊勢さんが心がけていることは、電話の場合は、お客さまの悩みを聞いてから製品をすすめること。メールの場合は文面をコピー&ペーストせず、毎回キーボードで書くこと

それによって「女性ならではのやわらかで気持ちのこもったやり取りができるようになった」という。

monday moon製造風景

お客さまとの会話は「できません」で終わらせるのではなく、代替案を提示するようにしています。納得していただける場合が多いですね。

伊勢さんを指名した連絡も増えたという。

お客さまと私たちのやり取りは一対一

永井さんがプリントアウトした注文のメールを受け取るのが、出荷担当の紀本理巴さん。1日に数百個の注文商品を数名で梱包する。

monday moon 紀本理巴さん
monday moon 紀本理巴さん

受け取る人に喜んでほしいという気持ちを込めながら、注文の商品をピックアップし、検品、梱包を行う。商品に髪の毛などが混入しないよう、全員が白衣に着替えて作業にあたる。ただ梱包するわけではなく創意工夫も盛り込んでいる。

開けやすいようにリボンを付けるなど、梱包の仕方を工夫しています。梱包した人が納品書に印鑑を押して、少しだけ存在をアピールしています。そこが私たちのモチベーションにつながっているんですよね。

monday moon ご注文ありがとうございました

作業量はとても多いが、仕事をする上での心掛けをこう語った。

梱包や発送は“作業”になってしまいがちですが、お客さまにとってmonday moonとはひとつだけ。お客さまと私たちのやり取りは一対一です。だから、絶対にミスが出ないように心がけています。

その気配りの積み重ねで出荷のクレームはない。品質マネジメントシステムの国際規格 ISO9001を取得した。紀本さんは普段から商品レビューを閲覧しているという。

直接お客さまの声を聞くことは少ないんすけど、レビューで「商品無事に届きました。ありがとうございます」とか「使ってみて良かったです」という声を見ると本当にすごく嬉しいです。「こういった点が良くなかった」というレビューもあるので、改善点だと思って参考にさせていただいています。クレームの予防になるんです。

monday moon製造風景

B.Y

B.Yは、普段表に出ないEコマースのバックヤード(受注、出荷、顧客対応)担当者を取材した“日本初”バックヤードに特化したWEBメディア。 バックヤードの人々が実践する「運用業務の創意工夫」「仕事への向き合い方」をSTORY、「バックヤード運用ノウハウ」をTOPIC、として発信している。本来Eコマースがもつ可能性を拡げ、バックヤードの人がいきいきと働けるキッカケを提供することでEC業界全体を支援している。

B.Y

「BEAMS」のオムニチャネルが成功している理由は? ビームス矢嶋氏にメガネスーパー川添氏、クリエイターズマッチ布田氏が迫る!

7 years 11ヶ月 ago

セレクトショップのビームスが、ショップスタッフ(販売員)を”メディア化”し、そこから生み出されるコンテンツを起点としたオムニチャネルに取り組んでいる。全国約1200人のショップスタッフが、自社サイトのタイムラインにコーディネート写真やブログなどを投稿。そのコンテンツを起点に、会員とのつながりを作り、実店舗やECサイトの集客につなげているのだ。

ビームスが取り組むショップスタッフのメディア化とは? その成果とは? ビームスのEC統括部副部長・矢嶋正明氏、メガネスーパーの川添隆氏、クリエイターズマッチの布田茂幸氏の3人が、「ビームスがめざすオムニチャネル」をテーマにディスカッションした。 写真◎Lab

ビームス矢嶋正明氏
ビジョナリーホールディングス 川添隆 氏
クリエイターズマッチ 布田茂幸氏
  • ゲスト(写真右):株式会社ビームス 開発事業本部EC統括部副部長 矢嶋正明氏(※肩書きは登壇当時、現在はEC統括部部長)
  • ゲストの取り組みを分析・説明する解説員(写真中央):株式会社ビジョナリーホールディングス デジタルエクスペリエンス事業本部 本部長 兼 株式会社メガネスーパー 店舗営業本部 デジタル・コマースグループ ジェネラルマネジャー 川添 隆氏
  • モデレータ(写真左):株式会社クリエイターズマッチ 取締役 布田茂幸氏

ビームスが取り組むショップスタッフの“メディア化”とは?

ビームスは2016年9月、コーポレートサイトとECサイトを統合して「BEAMS公式サイト」を開設した。リニューアルの際に実装した機能「タイムライン」では、全国約1200人のショップスタッフが実名と顔写真付きで、「スタイリング(コーディネート写真を投稿する機能)」「フォトログ(写真1枚と簡単な文章が投稿できる機能)」「ブログ」などを投稿している。

BEAMS公式サイトのタイムライン
BEAMS公式サイトのタイムライン

「BEAMS CLUB」の会員は、好きなショップスタッフを「お気に入り」に登録すると、そのスタッフが投稿したコンテンツをフォローできる。コーディネートされた商品を気に入った場合、リンク先のショッピングページで購入することが可能。

2017年11月からは店頭取り置きサービスや、オンラインの試着予約といった実店舗につながるサービスをスタートしている。

スタッフが投稿したコーディネートなどのコンテンツをきっかけに、お客さまとビームスがダイレクトにつながりを持つ」(ビームス矢嶋氏)ことで、ECサイトや実店舗の集客につなげている。

ビームスのEC売上高は現在、数十億円規模に達しており、売り上げの約6割は、スタッフが投稿したコンテンツを何らかの形で経由しているという。

ビームスがオムニチャネルで重要視していること

入社2年目の「スター販売員」が誕生

ショップスタッフが投稿したコンテンツのページビュー、コンテンツを経由したECの売り上げ、「お気に入り」の登録件数、フォロワーの増加数などのデータは、すべてスタッフに公開している。「実績をオープンにすることで、ショップスタッフのモチベーションを上げる」(ビームス矢嶋氏)ことが目的だ。

ビームスのオムニチャネルの主役であるショップスタッフの中から、多くのファンを持つ「スター販売員」も登場しているという。

株式会社ビームス 開発事業本部EC統括部副部長 矢嶋正明 氏
株式会社ビームス 開発事業本部EC統括部副部長 矢嶋正明 氏(※肩書きは登壇当時、現在はEC統括部 部長)
2000年ビームス入社。ショップスタッフを経て、2005年にEC部門を立ち上げた。責任者としてEC事業の拡大に取り組み、2009年に自社ECサイトを構築。店舗とのサービス共通化を進め、2016年、自社ECサイトを直営化、さらにBEAMSオフィシャルサイトとの統合を企画・主導。現在、全社のオム二チャネル化を推進中

クリエイターズマッチ・布田茂幸氏(以下、布田):ショップスタッフの“メディア化”に取り組むなかで、特に活躍しているスタッフはいますか?

ビームス・矢嶋正明氏(以下、矢嶋):たとえば、ビームス 立川で「BEAMS BOY」というレーベルに所属している大川さんは、まだ入社2年目ですが、「お気に入り」登録数が全国1位。彼女はほぼ毎日、コンテンツを投稿しています。

メガネスーパー・川添隆氏(以下、川添):ショップスタッフにコンテンツを投稿してもらう上で、どのようなマネジメントを行っているのでしょうか?

矢嶋:各店の店長を通じて、ショップスタッフにコンテンツを投稿するよう促してもらっています。その際、スタッフが情報発信を強化すると、スタッフにファンがついて、実店舗への来店数も増えることも伝えています

川添:ビームスの取り組みの凄いところは、「お気に入り」の登録数、コンテンツ経由の売り上げなど、ショップスタッフ自身の実績を可視化していること。実績をオープンにすることで、本部は優秀なオンライン販売スタッフを発見できるし、本人は自分の行動がお客さまに届いていることが把握できるのでモチベーションになります。また、どのような投稿が売り上げにつながっているかを把握することで、会社として次にどんな施策を打つべきか判断できる。店舗のスタッフの働き方も変わってきますよね。すごく新しい取り組みだと思います。

布田:ビームスという会社は、入社後すぐにスター販売員になれる可能性があるということですね。そのことは、採用などで影響はありますか?

矢嶋:今の大学生はデジタルネイティブなので、ソーシャルに写真を投稿するのが当たり前という人が多い。ですから、ビームスの取り組みに共感してくれる応募者も多いと、人事担当者から聞いています。

お気に入り登録数が全国トップの大川さんの投稿一覧
お気に入り登録数が全国トップの大川さんの投稿一覧

チームワークが重要

布田:店舗スタッフの“メディア化”の取り組みで重要なことはなんでしょうか?

矢嶋:1つは、チームプレーを大事にすること。コンテンツを投稿するには、少なくとも5~10分はかかります。その間、別のスタッフが店頭で接客をしているわけです。

コンテンツがECの売り上げや実店舗の集客につながった場合、投稿した本人の成果であることはもちろんですが、ショップスタッフ全員が助け合って、補い合っているという意識も必要です。

メディア化したスタッフの実績を、どう評価する?

布田:スタッフが投稿したコンテンツを経由して、ECサイトで商品が売れた場合、スタッフをどのように評価しているのでしょうか?

矢嶋:現時点では、売り上げに対するインセンティブを付ける評価制度はありません。ただ、実績に応じた評価制度は必ず作りたいと思っていて、いま準備を進めているところです。具体的にどのような評価の仕組みにするかは、現在詰めているところですが、チームワークが大切なので、リアル店舗での接客と、オンラインでの取り組みの評価のバランスを考えることが重要だと思っています※1。

布田:現時点ではインセンティブがなくてもスタッフが自発的にコンテンツを投稿して、売り上げやフォロワーを増やしているのが、むしろ凄いことだと思います。ページビューやコンテンツ経由の売り上げなど、実績を公開していることがスタッフのモチベーションにつながっているんでしょうね。

川添:ショップスタッフへのインセンティブが必要かどうか、ここは議論になることが多いと思いますが、まずは成果を可視化することで、ショップスタッフが「自分は会社やブランド、そしてお客さまにとって存在意義ある」と実感できるようにすることは重要ですよね。

※1:2018年2月にショップスタッフの表彰制度を導入した:編集部注

株式会社ビジョナリーホールディングス デジタルエクスペリエンス事業本部 本部長 兼株式会社メガネスーパー 店舗営業本部 デジタル・コマースグループ ジェネラルマネジャー 川添隆 氏
株式会社ビジョナリーホールディングス デジタルエクスペリエンス事業本部 本部長 兼株式会社メガネスーパー 店舗営業本部 デジタル・コマースグループ ジェネラルマネジャー 川添 隆氏
アパレル関連企業を2社経験後、2010年にガールズアパレルのクレッジに転じ、EC事業の責任者としてEC事業を2年で2倍に拡大。2013年7月よりメガネスーパー現職。アイケアカンパニーにおけるEC事業、オムニチャネル推進、WEBに関わる全てを統括し、EC事業全体は4年で3.4倍、自社ECは4年半で約7倍と拡大中。現在は、スマートフォンアプリによるコンタクトレンズ事業のオムニチャネル推進を図り、他社のEC・オムニチャネルのコンサルティングにも従事

ECサイトとブランドサイトを統合した理由

ビームスは2016年9月、商品情報や店舗情報、イベント情報などを発信する「BEAMSオフィシャルサイト」と、直営ECサイト「BEAMS Online Shop」を統合し、「BEAMS公式サイト」をオープンした。

「BEAMS公式サイト」はECサイトの機能に加え、商品情報や実店舗の情報、30種類以上のレーベルのコンテンツなどが並ぶ。ECと実店舗の会員IDや在庫も一元化している。

株式会社クリエイターズマッチ 取締役 布田茂幸 氏
株式会社クリエイターズマッチ 取締役 布田茂幸氏
明治大学卒業後、エンプレックス(現SCSK)、ecbeingを経てクリエイターズマッチへ入社。ベンダーとしてこれまで多くのアパレルECのマーケティングとシステムに従事。現職では支援領域をクリエイティブや働き方改革まで広げて精力的に活動中。

布田: 2016年9月にECサイトとブランドサイトを統合しました。その理由を教えていただけますか?

矢嶋お客さまが、オンラインで訪問するサイトを1つにしたかった、というシンプルな理由です。商品の情報、店舗の情報、ブランドの情報、店舗の場所など、お客さまが求めている情報を1つのサイトで提供することが、お客さまにとって最も便利だと思います。

弊社は「BEAMS」というブランドの中に、「BEAMS PLUS」「BEAMS F」など、30種類以上のブランドがあります。それぞれのブランド担当者が、自分たちの世界観を表現したり、ブランディングに取り組んだりしてきたわけですが、そのことが消費者にきちんと伝わっていないのではないかと感じていました。

その根拠の1つは、ECサイトやブランドサイトを訪れるユーザーが使う検索クエリの約8割が「BEAMS」や「ビームス」だったこと。お客さまの多くは、個別のレーベル名ではなく、あくまで「BEAMS(ビームス)」というブランドで認識しているわけです。それならば、ドメインを1つにして、「そのサイトに行けば全ての情報が手に入る」という状況を作った方が、お客さまにとって使いやすいはず。そう考えたんです。

すべての情報が1つのサイトに集まっていれば、レーベル間の買い回りなど、会社全体の相乗効果も見込めます。知名度の高いブランドの集客力によって、小さなブランドの認知度が上がることも期待できますよね。

川添:ECサイトとブランドサイトを統合するには、さまざまな課題があったと思います。それこそ、ブランドとECの部署間で対立することは業界でよくある話。ビームスのように、社歴が40年以上あり、強力なブランドを持つ企業がサイトを統合したことに驚きましたし、すごく価値があることだと個人的には思います。

布田:矢嶋さんが社内改革をリードできたポイントは、どのあたりにあったのでしょうか?

矢嶋:お2人がおっしゃる通り、難しい部分もありました。事業部やレーベル担当者の中には、ECサイトとブランドサイトを統合したら、自分たちのブランドが壊れるのではないかという懸念もあったようです。

社内を説得するために私が行なったことは、「このままで本当に大丈夫ですか」と問いかけること。今は「BEAMS」というブランドが消費者の多くに認知され、支持されていますが、このままで10年後は大丈夫ですか? という問いかけを社内に対して行いました。

布田:サイトを1つのドメインで運用していますが、各レーベルがそれぞれのページをきちんと作り込んでいます。個性も出ていて、自分のブランドにユーザーを引き込もうとしていますよね。

会場風景

単なるモノマネでは上手くいかない

布田:川添さんは、ここまでビームスさんの取り組みを聞いて、改めて思うことや、これからオムニチャネルに取り組む企業への提言などはありますか?

川添:最近、コーポレートサイトやECサイトをリニューアルする企業が、ビームスのサイトを参考にするケースが増えているんですよ。なかには「ビームスのやっていることをそのままやりたい」っていう企業もありますからね。僕は、そういう企業に「ビームスを真似したら大変なことになりますよ」と言っています。

ビームスの取り組みは、きちんとしたブランドの背景があり、個性的なショップスタッフがいらっしゃって、お客さまとの関係ができているからこそ成立しているんです。サイトのデザインやユーザーインターフェースだけを他社が真似しても、おそらく上手くいかない

最適なサイトのあり方というのは会社によって違いますから、自分たちに必要なことを整理した上で、ビームスの考え方を盗むというか、参考にするのがいいのかなと思います。たとえば、先ほどの大川さんの例のように、「社歴が浅いスタッフが、ショップだけでなくオンラインで活躍できる場=自社プラットフォームを作る」という考え方は、どの企業にも取り入れられそうな考え方です。販売スキルだけでなく、それぞれの「個のチカラ」を活かすというのは、企業が差別化していく上で重要なキーワードになってきますし。

布田:自社の強み正確に把握することが大事だということですね。ビームスさんは、それができているから成功した。

ビームスさんがショップスタッフのメディア化に成功した理由を、改めて3つのポイントにまとめたいと思います。

成功ポイント①

店舗スタッフが発信した情報が、きちんと会員に届いて、ECサイトでの買い物や実店舗の来店促進につながる仕組みを築き上げたこと。サイトの統合、システム基盤の構築、ECと実店舗の会員IDや在庫の統合などを進めてきたからこそ、ショップスタッフのメディア化がうまくいっている。

成功ポイント②

ビームスさんのサイトでは、商品へのリンクがしっかり貼られていること。「タイムライン」の機能も含めて、コンテンツがきちんとユーザーに届くように導線が作られている。リンクをしっかり貼るなんて、基本中の基本だと思われるかもしれませんが、実はできていないサイトが多い。リンクがしっかり貼られているからこそ、情報発信の意味があると思います。

成功ポイント③

コンテンツのアクセス数やコンテンツ経由の売り上げなど、詳細な数字を社内で公表していること。これによって、店舗スタッフのモチベーションが高まったし、会社としてやるべきことが明確になった。

◇◇◇

布田:最後に、ECを改革して来た者として、今後どのような取り組みをされていきますか? ちょっと大きな質問を投げて結びとさせていただきます。

矢嶋:私は2005年からECに携わってきて、会社からは「eコマースの売り上げだけ作ってくれればいい」と言われたこともありました。でも、私は、ECはリアル店舗を強くするためのツールだと思っています。リアル店舗を持つ小売りだからこそ、ECでやれることもたくさんある。スマートフォンを使って情報を届けて、店頭に足を運んでいただくなど、オンラインから実店舗へつなぐ施策を今後も強化していきます。

アパレル業界では「リアル店舗は苦しい」といろいろなところで言われていますが、私はリアル店舗の力を信じています。リアルとデジタルの良いところを生かして、ブランドとお客さまのつながりを強化、維持していきたいと思っています。

会場風景

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

ChromeのスピードデータをGoogleはランキング要因に使っている?(真偽不明)

7 years 11ヶ月 ago

Chrome によって収集されたデータが表示速度に関わるランキング要因として使われていることを、Google が認めたという情報が出てきた。真偽は不明。

投稿 ChromeのスピードデータをGoogleはランキング要因に使っている?(真偽不明)海外SEO情報ブログ に最初に表示されました。

Kenichi Suzuki

セブンネットショッピングも宅配の送料無料を廃止、全国一律324円に変更

7 years 11ヶ月 ago

セブン&アイ・ホールディングス傘下のECサイト「セブンネットショッピング」は4月2日、宅配荷物の送料無料サービスを終了する。現在は同一の届け先で購入金額が1500円(税込)以上なら送料無料。4月2日午後1時以降は送料が全国一律324円になる。

セブン-イレブンなどの店頭受け取りサービスでは、4月2日以降も送料無料を続ける。雑誌の定期購読は4月2日以降も送料を追加徴収しないとしている。

「セブンネットショッピング」は4月2日、宅配荷物の送料無料サービスを終了

「セブンネットショッピング」で送料変更を告知(画像は編集部がキャプチャ)

「セブンネットショッピング」は書籍や雑誌、CD、DVD、電子書籍などを販売しているECサイト。セブン&アイグループのECサイト「omni7」の中の1つ。セブンイレブン・ジャパンと、セブンイレブン・ジャパン100%子会社のセブンネットショッピングが運営している。

送料を巡っては3月から4月にかけて、大手通販会社の送料値上げが相次いでいる。

ベルーナは総合通販(アパレル)の送料無料を3月末で廃止。食品やワインは送料無料の条件となる購入金額を4月以降に引き上げる。送料値上げの理由として、全国で配送運賃が高騰していることをあげた。

ニッセンも、インターネット経由で購入金額5000円以上の場合に適用している宅配の送料無料サービスを3月28日をもって廃止。29日以降はインターネットでの注文は送料が350円、電話・ハガキでの注文は540円となる。セブン-イレブンなどの店頭受け取りなら送料無料。

渡部 和章

ライトプロ株式会社 代表取締役

渡部 和章(わたなべ・かずあき)

新聞社で約7年半、記者を務めた後、2015年に編集プロダクションのライトプロを設立して代表に就任。編集者兼ライターとしても活動中。

趣味は料理と漫画を読むこと。東京都在住。1983年生まれ。

渡部 和章

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