ネットショップ担当者フォーラム

【Amazonの新機能】販売事業者からユーザーへのメール配信&LINEで通知を受け取れるサービス

3 years 11ヶ月 ago

アマゾンジャパンは2023年、販売事業者から顧客に直接メールを配信し、LTV(顧客生涯価値)を高めるための新機能のリリースを予定している。「顧客に直接メールを送りたい」という販売事業者の要望に応える。現在、準備を進めているという。

この取り組みは米国で9月に先行して発表。「Amazon Customer Engagement's Tailored Audiences」と呼ばれる取り組みは、販売事業者にパフォーマンスとレポートの指標も提供する。開封率、クリックスルー率、配信されたメール、オプトアウト率、売り上げ、コンバージョンなどのデータも確認できる。

米Amazonの発表によると、ロイヤルカスタマーに対してマーケティングメールを送ることができるツールは、販売事業者は顧客のオーディエンスタイプを選択することで、Amazonを通じてそれらの顧客に直接マーケティングメールを送信すること可能。

オーディエンスタイプは、リピーター(過去12か月間)、最近の利用顧客、高額消費者を分類できる。現在、ベータプログラムの段階で、2023年初頭に米国の全販売事業者が利用できるようになる予定としている。

足元では、2022年10月、LINEを通じて販売用アカウントに関わる重要な通知を受け取れる機能のローンチを予定している。日本の販売事業者からの「Amazonからの重要な通知を見逃してしまわないか不安」といった声に応える。

アマゾンジャパン 販売用アカウントに関わる重要なお知らせを受け取れる機能を2022年10月に開始予定
販売用アカウントに関わる重要なお知らせを受け取れる機能を2022年10月に開始予定(画像は「Amazon ECサミット2022」の「見逃し配信」から編集部がキャプチャ)
高野 真維

Amazonのジャスパー・チャン社長「日本への投資額は2010年から2021年までに4.5兆円超」

3 years 11ヶ月 ago

アマゾンジャパンの発表によると、Amazonの日本への投資額は、2010年から2021年までに4.5兆円超にのぼるという。

「Amazon ECサミット2022」(10月12日、13日実施)に登壇したジャスパー・チャン社長は、「日本への投資額は年々増加している。2021年は1兆円以上投資した」と明かした。

日本の販売事業者向けの投資額を説明するジャスパー・チャン社長
日本の販売事業者向けの投資額を説明するジャスパー・チャン社長(画像は「Amazon ECサミット2022」の「見逃し配信」から編集部がキャプチャ)

日本では8万社以上の販売事業者が、Amazonの物流代行サービス「フルフィルメント by Amazon (FBA)」を利用していると説明。「FBA」を利用する世界中の販売事業者は、同等の配送方法と比較して、配送コストを平均30%抑制できていると明かした。

ジャスパー・チャン社長 日本で8万社以上の販売事業者が「FBA」を利用すると説明
日本で8万社以上の販売事業者が「FBA」を利用すると説明(画像は「Amazon ECサミット2022」の「見逃し配信」から編集部がキャプチャ)

「FBAは、約20年にわたり日本での物流に投資してきた。いまでは700万点以上の商品が当日配送の対象となっている」(ジャスパー・チャン社長)と実績を説明した。

アマゾンジャパンは2022年7月、新たに18か所のデリバリーステーションを設立することを発表。現在は、全国に20か所超のフルフィルメントセンターと45か所超のデリバリーステーションを保有している。

ジャスパー・チャン社長 日本では国内各地の配送拠点がAmazonの「当日配送」を支えている
日本では国内各地の配送拠点がAmazonの「当日配送」を支えている(画像は「Amazon ECサミット2022」の「見逃し配信」から編集部がキャプチャ)

温室効果ガスの排出量は「2040年までに実質ゼロ」目標

ジャスパー・チャン社長はこのほか、「グローバルで2040年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを目標に掲げる」と発表した。

2025年までに、自社の事業を100%再生可能エネルギーで運営することを推し進めているという。

グローバルでの目標達成に向けて、Amazonは日本で2021年、三菱商事と太陽光発電プロジェクトの電力購入契約を締結した。

ジャスパー・チャン社長 温室効果ガスの排出抑制や再生可能エネルギーでの事業運営を説明した
温室効果ガスの排出抑制や再生可能エネルギーでの事業運営を説明した(画像は「Amazon ECサミット2022」の「見逃し配信」から編集部がキャプチャ)

アマゾンでは引き続き、商品の梱包の簡素化も推進していく予定だ。メーカーの梱包のまま配送する取り組みや、段ボールを紙袋に置き換えた配送の拡大に取り組んでいく。

高野 真維

ボタニスト、八代目儀兵衛、シップス、ユーチルなど総勢31人登壇の無料ECイベント全15講演&懇親会【11/10&11開催】

3 years 11ヶ月 ago
Amazon Pay主催の「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」の詳細を解説。初日の11/10は、EC事業者100人が集う懇親会、2日目の11/11は全15講演のセミナーを開催します
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11月10日と11日の2日間にわたってAmazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」。この記事では「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」の見どころをお伝えします。

11月11日は全15講演を1日でオンライン視聴できるイベントDayです。ボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST(ボタニスト)」、1787年創業の老舗米屋の八代目儀兵衛、『ネットショップ運営 攻略大全』の著者によるパネルディスカッションや、セレクトショップのSHIPS、食器のECサイト「おうちで楽しむ陶器市 うちる」、コマースプロデューサーである川添隆氏による「BAR風トークショー」、そして、ネットショップ運営に欠かせないカートプロバイダーとその利用事業者などが登壇し、ネットショップ運営のヒントをお伝えします。

また、前日の11月10日には、EC事業者100人が集う前夜祭(Amazon目黒本社で実施)が行われます。ネットショップ運営で抱えている相談を解決する場、横のつながりを作る場としてぜひご参加ください。

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」

こんなニーズ、課題を抱えている方にお薦めのイベントです!

  • ネットショップの売り上げをもっと伸ばしたい
  • 商売のデジタル化、EC化をもっと進めたい
  • お客さまに支持されるサイトを作りたい
  • ネットショップを開設したい
  • EC業界の最新トレンドや、今後の動向を把握したい
  • ネットショップを始めるにあたり、いろいろ情報収集したい
  • ネットショップを軌道に乗せるため、効果的な運営方法を知りたい
  • 実際にネットショップを運営する方の、生の声を聞きたい
はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022

はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022【11/11・セミナー】注目3セッション「老舗&成長ベンチャーが語る成功の秘訣」「売れる写真撮影」「売上につながる工夫」

ボタニストの「I-ne」、1787年創業の「八代目儀兵衛」に学ぶ成功の秘訣~竹内謙礼氏が聞く、成長につながるEC運営&マーケティングのポイント~【オープニング基調講演11:00-12:00】

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 株式会社I-ne 執行役員兼ダイレクトマーケティング本部本部長 伊藤 翔哉氏、株式会社八代目儀兵衛 取締役CMO 神徳 昭裕氏、「ネットショップ運営 攻略大全」著者 有限会社いろは 代表取締役 竹内 謙礼氏
株式会社I-ne 執行役員兼ダイレクトマーケティング本部本部長 伊藤 翔哉氏、株式会社八代目儀兵衛 取締役CMO 神徳 昭裕氏、「ネットショップ運営 攻略大全」著者 有限会社いろは 代表取締役 竹内 謙礼氏

「ボタニスト」「サロニア」などで知られる「I-ne」。「ボタニスト」のネット販売は2015年にスタート。ネットショップ発のヒット商品としてわずか数年で話題となり、ドラッグストア、量販店、スーパーなどのシャンプー売り場には所狭しと並んでいます。そして、2020年9月、東証マザーズへ株式を上場しました。

京都の八代目儀兵衛は、1787年に京都で創業。“米”を軸に、一般消費者向けの米の通販、飲食店向けの米の卸、飲食店「米料亭 八代目儀兵衛」という3つの事業を手がけます。ネットショップでは「京都らしさ」を前面に押し出したフォーマルギフトで、多くの利用者を魅了しています。

この異なる歴史やバックボーンをもつ急成長ベンチャーと老舗企業ですが、新しい分野でリスクを取りながら新しい価値を創造するといった共通点などがあります。両社はネットショップでどのような価値を創り、マーケティングでどのように顧客を開拓していったのか。『ネットショップ運営攻略大全』(技術評論社)の著者で経営コンサルタントの竹内謙礼氏が、2社のEC運営やマーケティングに迫ります。

すぐに実践できる!「写真」を使った売上アップ支援講座【ゲスト講演15:40-16:10】

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 フォト・パートナーズ株式会社 代表取締役 石田 紀彦氏
フォト・パートナーズ株式会社 代表取締役 石田 紀彦氏

石田氏が2021年に監修した日本政策金融公庫発行の『写真の撮り方ガイド 飲食店編』は、発行部数7万部を突破。今年、“飯テロ料理写真”とSNS上でバズったのをご存じの方も多いと思います。

本講演では、中小企業診断士・MBA(経営学修士)を取得したカメラマンである石田氏が、綺麗な写真を載せただけでは売り上げに直結しない理由、写真を変えただけで売り上げを7倍アップさせた事例などを解説。「ネットショップのプロモーションに欠かせないSNSに適した写真の活用方法」「データに基づいた売上アップを実現する写真の条件」などを説明していきます。

拡大フェーズで求められる“地道な工夫”とは?【BAR風トークショー】~ネット専業企業と実店舗メインの企業…それぞれのアプローチを語る~【クロージング基調講演17:00-18:00】

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 コマースプロデューサー ZOE BAR店主 川添 隆氏、株式会社シップス 販売促進部 部長 萩原 千春氏、株式会社ユーチル 代表取締役 竹澤 秀明氏
コマースプロデューサー ZOE BAR店主 川添 隆氏、株式会社シップス 販売促進部 部長 萩原 千春氏、株式会社ユーチル 代表取締役 竹澤 秀明氏

この講演の舞台は「Bar」。マスターに扮するコマースプロデューサーの川添氏が、セレクトショップのシップス 萩原氏、陶器市をオンラインで展開するユーチルの竹澤代表の2人をゲストに迎え、ECビジネスの拡大フェーズで求められる“地道な工夫”などについて語り合います。

いくら広告やSNSなどで集客しても、「独自性がない」「アピールポイントがない」「買いにくい」といった“バケツに穴が空いている”状態では、商品購入につながりません。

0から事業を立ち上げて軌道に乗せているユーチルの竹澤代表、既存事業(実店舗運営)からEC事業の立ち上げから拡大フェーズに携わったシップスの萩原氏という、それぞれ異なる立ち位置から、「既存の事業を伸ばすためのEC・デジタル活用」「全社(ブランド)に対してEC・デジタルでインパクトを出す方法」などについてディスカッション。

EC事業を伸ばす&ブランド成長に貢献するためのポイントや事例、テクノロジーだけではない人や組織ならではの工夫など、皆さまの事業に役立つヒントをお伝えします。

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」

はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022【11/10・前夜祭】ネットショップ事業者様同士で情報交換をしませんか?

11月10日(木)の17時からは、ネットショップ運営の課題について相談したり、事業者様同士交流できる前夜祭を、アマゾンジャパン目黒本社 カフェテリア(東京・目黒)で開催します。

抽選で100人限定の懇親会。ゲスト講師、パートナー企業、Amazon Pay担当者なども集まりますので、ECに関して直接相談したり、事業者様同士で交流を広げるなど事業者同士のネットワーキングの場としてご活用ください。
※申し込みフォーム内の「ご登録者情報の入力」ページ内の項目「ご希望の参加日程を教えてください」で、前夜祭にチェックを入れてください。
※セールス目的のご参加はお控えください。

はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022【11/11・セミナー】カートプロバイダー、Eコマースエージェンシー、実際にネットショップを運営する事業者などから学べる12講演

【12:10-12:40】

▼買いやすいネットショップを実現するために、さらに進化した「Amazon Pay」
(講師:アマゾンジャパン合同会社 Amazon Pay事業本部 本部長 井野川 拓也)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 アマゾンジャパン合同会社 Amazon Pay事業本部 本部長 井野川 拓也

【13:00-13:30】

▼語られるお店作りとSNSによるデジタルコミュニケーション
アウトドアブランド「UNBY」成長の秘訣
(講師:株式会社フューチャーショップ 取締役 セールス・マーケティング部 統括マネージャー 安原 貴之氏、アンバイ株式会社 EC事業部 マネージャー 中村 佑樹氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 株式会社フューチャーショップ 取締役 セールス・マーケティング部 統括マネージャー 安原 貴之氏、アンバイ株式会社 EC事業部 マネージャー 中村 佑樹氏

▼静岡のセレクトショップがどのようにECを始め、成長させたのか~ISHIKAWA-LABO様の事例~
(講師:STORES 株式会社 リテール事業部門 リレーションズグループ マネージャー 南條 雄三氏とリテール事業部門 リレーションズグループ 紺野 成美氏、有限会社石川商店 代表取締役 石川 英章氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 STORES 株式会社 リテール事業部門 リレーションズグループ マネージャー 南條 雄三氏とリテール事業部門 リレーションズグループ 紺野 成美氏、有限会社石川商店 代表取締役 石川 英章氏

【13:40-14:10】

▼人気店オーナーに聞く、“選ばれる”ショップ運営術-ブランディングや集客における「BASE」の活用-
(講師:BASE株式会社 上級執行役員COO 山村 兼司氏、株式会社HUG-FLOWER 代表取締役 遠藤 雄一氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」BASE株式会社 上級執行役員COO 山村 兼司氏、株式会社HUG-FLOWER 代表取締役 遠藤 雄一氏

▼【海底熟成ワインSUBRINA×MakeShop】地域と共に創るサスティナブルなブランドづくり
(講師:GMOメイクショップ株式会社 事業部長 田村 淳氏、株式会社コモンセンス 代表取締役 青樹 英輔氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 GMOメイクショップ株式会社 事業部長 田村 淳氏、株式会社コモンセンス 代表取締役 青樹 英輔氏

【14:20-14:50】

▼0からアパレルブランドを立ち上げたKEY MEMORYに聞く、ネットショップ事業を伸ばす方法
(講師:GMOペパボ株式会社 EC事業部部長 兼 SUZURI事業部部長 寺井 秀明氏、株式会社KEYMEMORY 代表取締役 鈴木 一平氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 GMOペパボ株式会社 EC事業部部長 兼 SUZURI事業部部長 寺井 秀明氏、株式会社KEYMEMORY 代表取締役 鈴木 一平氏

▼フルスクラッチで抱えていた課題を全て解決!成長しているD2Cブランドが採用するECカートシステムとは
(講師:株式会社SUPER STUDIO 取締役CRO 真野 勉氏、natural tech株式会社 代表取締役 竹内 太郎氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 株式会社SUPER STUDIO 取締役CRO 真野 勉氏、natural tech株式会社 代表取締役 竹内 太郎氏

【15:00-15:30】

▼ShopifyパートナーからみたECを成長させるための実践的ソリューションのご紹介
(講師:Shopify Japan株式会社 Business Development Lead 都市 与志雄氏、株式会社ウェブライフ 代表取締役 Shopify Plus Partner 山岡 義正氏、株式会社KIYONO 代表取締役 Shopify Plus Partner 清野 賢一氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 Shopify Japan株式会社 Business Development Lead 都市 与志雄氏、株式会社ウェブライフ 代表取締役 Shopify Plus Partner 山岡 義正氏、株式会社KIYONO 代表取締役 Shopify Plus Partner 清野 賢一氏

▼初年20万人利用の「高知かわうそ市場」 生産者自慢の逸品を届ける産直モールの顧客体験向上の取り組み
(講師:株式会社ロックウェーブ 企画開発チーム マネージャー 黒河 宏太郎氏、株式会社パンクチュアル EC事業部 部長 三木 晃一氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 株式会社ロックウェーブ 企画開発チーム マネージャー 黒河 宏太郎氏、株式会社パンクチュアル EC事業部 部長 三木 晃一氏

【15:40-16:10】

▼支援実績12,000件以上!自社ECサイトで勝つテッパンノウハウを大公開
(講師:株式会社これから 取締役 川村 拓也氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 株式会社これから 取締役 川村 拓也氏

【16:20-16:50】

▼コスメD2Cのブランド構築と新規顧客獲得の道のり
(講師:株式会社PRECS マーケティングディレクター 東 栄輔氏、株式会社レカルカ 専務取締役 鈴村 優太氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 株式会社PRECS マーケティングディレクター 東 栄輔氏、株式会社レカルカ 専務取締役 鈴村 優太氏

▼たった独りで始めたネットショップがキャバドレス界トップショップを達成するまで
(講師:おちゃのこネット株式会社 代表取締役 岡野 幹生氏、株式会社sugar 代表取締役 清水 彩子氏)

Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」 おちゃのこネット株式会社 代表取締役 岡野 幹生氏、株式会社sugar 代表取締役 清水 彩子氏
Amazon Pay主催で開かれるイベント「はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022」

イベント概要

  • イベント名:はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022
  • 主催:Amazon Pay
  • 会期:2022年11月10日~11日
    • 2022年11月10日(木)17:00~19:00 前夜祭@Amazon目黒本社(抽選制)※1
    • 2022年11月11日(金)11:00~18:00 オンラインセミナー※2
      • ※1:会場の収容人数の都合により抽選制となります。当選の方には、開催2週間前までにご登録いただいたメールアドレス宛に会場の詳細情報と参加方法をご案内いたします。なお、当落に関してのご質問にはお答えいたしかねますのであらかじめご了承ください。
      • ※2:Zoomでのオンライン配信となります。該当の方へ視聴に必要なURL接続方法などをメールでお送りいたします。
  • 参加費:無料(事前登録制)
  • 問い合わせ先:はじめる&のばす ネットショップEXPO 2022 事務局(株式会社インプレス イベント事務局)
  • E-mail:[email protected]
  • 受付時間:10:00~18:00(土・日・祝日を除く)
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瀧川 正実

日本開催は見送られたAmazonの「プライムアーリーアクセスセール」、結果はどうだった? | 海外のEC事情・戦略・マーケティング情報ウォッチ

3 years 11ヶ月 ago
「プライムアーリーアクセスセール(Prime Early Access Sale)」は10月11日〜12日の2日間、オーストリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ポーランド、ポルトラグ、スペイン、スウェーデン、トルコ、イギリス、米国の合計15か国で実施。日本での実施は見送られた

Amazonの「プライムアーリーアクセスセール(Prime Early Access Sale)」では、低価格帯の商品を販売する業者は2日間のセール期間中に売り上げを伸ばしましたが、広告料金の上昇が利幅を圧迫しました。

Amazonの「プライムアーリーアクセスセール(Prime Early Access Sale)」では、低価格帯の商品を販売する業者は2日間のセール期間中に売り上げを伸ばしましたが、広告料金の上昇が利幅を圧迫しました

「プライムアーリーアクセスセール」の結果は、インフレ懸念が高まるなか、消費者が高額商品への出費を避けたことを示しています。この2日間のセールで年末商戦の幕開けを期待した事業者にとっては、複雑な結果でしょう。

サードパーティや研究者はまだ推定値を算出し切れていないものの、市場調査会社Numeratorが行った調査(対象はアーリーアクセスセールを利用した1025人)によると、初期段階では、テレビ、デスクトップコンピュータなど高額商品を扱う小売事業者が「プライムアーリーアクセスセール」では不利だったことが示唆されています。

一方、Amazonのマーケットプレイスで低価格の商品を販売する事業者は、好調に推移しました。Numeratorによると、セール初期に購入された商品の約58%は販売価格20ドル未満であり、消費者が支出を抑えたことを示しています。

Amazonによると、プライム会員が「プライムアーリーアクセスセール」の期間中に販売者から注文した商品は1億点以上にのぼったそうです。米国で最も売れた商品には、Apple AirPods (2nd Generation)、化粧品の「Laneige Lip Sleeping Mask」、サプリメントの「Vital Proteins Collagen Peptides」、歯のホワイトニングキット「Crest 3D Whitestrips Professional Effects Teeth Whitening Strips」などが含まれています。Amazonはドルベースの数字を発表していません。

製菓・製パンの器具などをネット販売するAnn Clark Cookie Cuttersのeコマース担当ディレクターであるトム・ファンク氏によると、Amazonでの売り上げは平均より15%ほど伸びたと説明します。ただ、「多くの販売者にとって、この時期は主にホリデーシーズンに向けた準備期間だった」と補足します。

Amazonにとって、ハロウィン自体が繁忙期であり、クッキーカッターや製パン用品には季節ニーズがあります。私たちは、割引やアーリーアクセスプロモーションを提供していません。多くの販売者がインフレ圧力を感じていると思うので、値引きは控えめになるでしょう。

Amazonプライムアーリーセール期間中のプロモーションや割引の様子

オーガニックティーのネット販売を手がけるArt of Teaのハンナ・ホウグルム副社長によると、イベント期間中の売り上げは平日と比較して35%増加しました。しかし、広告費の高騰、Art of Teaの商品ページでAmazon専用のクーポンを利用する消費者が増えたことで、利益率が圧迫されました。

セール期間中、クーポンの利用率が約20%上昇し、消費者が製品の特別割引に大きく影響されたことがわかりました。また、キーワード広告の効率はセール期間中大幅に低下し、主要なブランドキーワードの入札価格が大幅に上昇しました。ただ、売り上げは通常の火曜日と水曜日に比べて約15%から20%増加しました。(ハンナ・ホウグルム副社長)

7月に行われたプライムデーの売り上げは、「プライムアーリーアクセスセール」よりも約25%、投下した広告費に対する利益率も20%ほど高かったとホウグルム氏は総括します。

ブラジャーを販売するLeading Ladyは、「プライムアーリーアクセスセール」の期間中、Amazonストアで割引を提供し、直販サイトでもセールを実施しました。eコマース&マーケティング・ディレクターであるバーバラ・シアーズ氏は、次のように語っています。

2022年も、人々が買い物をする時期が早まるとメディアが騒ぎました。ですので、早い時期に広告へ資金を投じてトラフィックを取り込もうとしました。

その戦術は成功しました。Leading Ladyが運営するAmazonストアのセール期間中の売上高は、「プライムアーリーアクセスセール」期間前の2日間と比較して30%増加。一方、自社ECサイトの売上高も40%以上増加しています。

Amazon以外のECサイト、セールニーズを取り込む

EC売上高上位100社のうち80社が、「プライムアーリーアクセスセール」期間中に自社ECサイトで何らかのプロモーションを実施しました。

米国のEC専門誌大手『Digital Commerce 360』が100社の小売事業者を対象に行ったWebサイトの調査によると、小売事業者の8.8%がAmazonの「プライムアーリーアクセスセール」と直接競合するようなキャンペーンを実施。7月のAmazonプライムデーイベント期間中にセールイベントを実施した38.0%(79の小売事業者)よりも減少しています。

また、「プライムアーリーアクセスセール」で割引販売を実施した小売事業者は、71.3%にとどまりました。

ただ、Salesforceの推計によると、一部の小売事業者は「プライムアーリーアクセスセール」ニーズの先取りに成功しました。

  • 2022年のプライムデー期間中の小売企業の売り上げは、2021年実績と比較すると前年比で2%しか伸びませんでした。しかし、「プライムアーリーアクセスセール」期間中は2021年の比較可能な週末と比較して10%増加しています。
  • 2022年のプライムデー期間中の小売企業の売り上げは、2020年の同時期と比較すると19%増。ブランドやTargetのような小売事業者がセールイベントを早期に開始したことで、業界は平日のプライムイベントよりも先に消費者ニーズを獲得することに成功しました。

また、Amazon以外でも、小売事業者が値下げを実施したとSalesforceは説明しています。

「プライムアーリーアクセスセール」のセール期間中、Amazon以外のECサイトでは平均21%強の割引が行われました。これは、前年比25%増の割引率です。Salesforceによると、感謝祭からサイバーマンデーまでのサイバーファイブ期間以外では、コロナ禍スタート以来、最も大きい割引率になったそうです。

これらのデータは、世界 64か国以上、15億人以上の消費者の行動とオンラインショッピングの統計データを分析しているSalesforceのShopping Indexを活用。また、より広範な小売業界のマクロ経済的な数値を推定するために、いくつかの要素が適用されています。

インフレへの懸念

セール期間中、小売事事業者と消費者の双方がインフレを懸念していたことが明らかになりました。

セール終了翌日の10月14日、米国労働統計局は、9月のインフレ率が前年同月比8.2%上昇したと発表。この1年で食費は11.2%上昇し、家計は裁量支出を減らすようになっています。

取引追跡サイトBlackFriday.comのショッピング専門家であるクリスティン・マクグラス氏は、インフレ圧力によって消費者が大きな買い物を敬遠するようになったとBloomberg Newsに答えています。

セール期間中の多くのテレビ通販は驚くほどお得でした。しかし、次の食料品の支払いに不安を感じている人が買いたいと思うようなものだったかどうかは疑問です。(マクグラス氏)

この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア『Digital Commerce 360』(旧『Internet RETAILER』)の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん、白川久美さん、中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

Digital Commerce 360

「LOHACO」の標準より遅い届け日指定でPayPayポイントを付与する「おトク指定便」の実証実験が好評、実施を継続

3 years 11ヶ月 ago

ヤフーとアスクルは、「LOHACO」で実施していた標準より遅い届け日を指定するとPayPayポイントがもらえる「おトク指定便」の実証実験が好評だったことを受け、施策を継続すると発表した。

約半数のユーザーが「おトク指定便」を利用

実証実験は、「LOHACO Yahoo!店(旧LOHACO PayPayモール店)」「LOHACO by AKSUL(LOHACO本店)」の利用時、標準より遅い届け日を指定したユーザーにPayPayポイント付与するというもの。

ヤフー アスクル LOHACO おトク指定便 Yahoo!ショッピング
「おトク指定便」について(画像は「Yahoo!ショッピング」サイトからキャプチャ)

特定日の荷物量増加に伴う物流(出荷・配送)負荷を分散させることで、物流の安定確保・効率化といった物流業界におけるサステナブルな活動を実現することを目的に、注文が集中する毎週日曜日を対象に、2022年8月28日~10月9日まで行った。

その結果、全体の注文者のうち51%のユーザーが「おトク指定便」を利用した。付与ポイントが最大30円時で54%、最大20円/15円時でも48%という結果となり、付与ポイントの金額にかかわらず約半数のユーザーが利用していた。

ヤフー アスクル LOHACO おトク指定便 発送日の平準化のイメージ図と「おトク指定便」の利用率
発送日の平準化のイメージ図(左)と実証実験「おトク指定便」の利用率(右)

利用ユーザーは30代~60代の女性が多く、コスメ、食品(缶詰、スープ)などのすぐ届く必要性が低いものが期間中に売れる傾向があったという。一方、ベビー・キッズ関連商品、日用品などすぐに必要になるものは最短到着日指定の配送利用が多く、商材によってニーズが分かれる結果となった。

利用してみたいストアは55%

2022年9月14日~22日に777ストアを対象に行ったアンケートによると、出荷ひっ迫の課題感を感じ、実証実験を利用してみたいと回答したストアは55%だった。また、2022年9月26日~28日に1116人のユーザーに行ったアンケートでは、約91%のユーザーが「利用してみたい」と回答した。

実証実験の終了に伴い、今後は対象日を毎週日曜日から「5のつく日」に変更。日用品、食料品以外にも「Yahoo!ショッピング」の家電、ファッションカテゴリなどを扱う全ストアへの展開を視野に入れていくという。

藤田遥

Amazonが越境ECを強化、JETROと共同展開の「JAPAN STORE」を英国とオーストラリアに拡大

3 years 11ヶ月 ago

アマゾンジャパンは、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)と共同で展開している「JAPAN STORE」を、英国とオーストラリアでも順次開始すると発表した。

「JAPAN STORE」は、中小企業などの販売事業者が日本の商品を販売するストアとして、2021年11月に米Amazon.comに開設。「JAPAN STORE」の英国での展開は2022年10月以降、オーストラリアでは2022年12月以降の展開を予定している。

アマゾンジャパンはこれまで、さまざまなツールの開発や、専門のサポートチームの発足などを通して、販売事業者の海外販売を支援してきた。今回、英国とオーストラリアに「JAPAN STORE」を開設することで、さらに支援を強化していく。

米国の「JAPAN STORE」では、味噌や醤油などの食料品、急須や湯呑、茶碗などのキッチン用品、浴衣や足袋などの服、履物など、日本ならではの商品に加え、スーツケースや財布、化粧水、文房具、PC関連機器など数千種類の商品が日本の事業者が販売している。

「JAPAN STORE」で買い物をした海外の顧客からは、商品品質の高さや配送のスピードについて評価が高く、英国とオーストラリアでも同様に、高品質の日本商品を届けていく。

石居 岳

ECの知見を求人募集に活用したら、広告費をかけずに良い人材を獲得&離職率の減少を実現した経験談 | EC責任者になるための仕事術

3 years 11ヶ月 ago
神戸の洋菓子店のEC責任者として活躍した中林慎太郎氏が、採用広告に携わった経験を元に、ECマーケティングの知見を活用した「中小企業の人材採用」のヒントをお伝えします

EC業界の大きな課題の1つにあげられる人材獲得。企業が求める人材像を適切に求職者へ伝え、ほしい人材の獲得につなげるためにはどうすればいいのか。僕がEC責任者として採用広告に携わった経験から、ECマーケティングの知見を活用した「中小企業の人材採用」のヒントをお伝えします。

ECのクリエイティブ作りを採用広告にも応用する

たまたまこの記事にたどり着いた皆さんに聞きます。

御社の採用広告は誰が作っていますか? それをちゃんと把握していますか? 代理店に丸投げし、完成した原稿を毎回使い回ししていませんか? 会社の要望だけを記載し“誰でもいいから応募してください!”といった採用ハードルが低い募集要項を作ってはいませんか? 毎回「望んでいた人材ではない」という理由で採用を見送っていませんか? 離職率が高いと嘆いてはいませんか?

EC企業に勤めていたある時、部門ごと(EC部門、実店舗部門、管理部門など)に行っていた採用活動にある疑問を抱きました。

なぜ、EC部門には求めている人材が募集して来ないのか? 原稿の内容に問題があるのか?

そしてある時、採用広告を眺めているとあることに気がついたんです。「採用広告は準広告と一緒なのではないのか!」

そこで取りかかったのが、広告クリエイティブを作る際に心がけていることを採用広告や採用ページにも反映すること。また、応募者が「どんなことを考えて採用広告を見ているのか」「どんなところを見ているのか」「何を見て何を感じて応募のボタンを押したのか」を面接時に必ずヒアリングするようにしました。

意外なことに、採用側が気にしていなかった答えが返ってくるケースが多々ありました。ECサイトと同様に採用サイトでも離脱者をできるだけ下げるために何ができるのか……。こんな取り組みを積み重ねていった結果、劇的な変化が。

徐々に有能な応募者が増え、最終的には5年以上も広告などでお金をかけることなく、コーポレートサイトの採用募集で有用な人材を無料で獲得できるようになりました。適した人材を獲得できたため、離職率も激減。1年以上採用をしないという状況も発生しました。

採用広告は「ターゲットに刺さるキャッチ」「人の写真を入れる」「分析をする」

それでは、具体的に取り組んでいったことを、募集要項に焦点を当てて紹介します。

採用原稿は広告出稿と同様に3点に注力・制作しました。

  • ① 採用したい人のペルソナを設定し、そのターゲットに刺さるキャッチやコメントを作る
  • ② ロゴや商品は掲載せずにとにかく人の写真を入れる(上場企業や一般的に有名企業でないため)
  • ③ 出稿後のPVからのCT、応募のCVRを意識し、出稿中・出稿後の広告原稿の分析をしっかり行う

① 採用したい人のペルソナ設定

採用の問題はどこにあるのか?そこを分析すると、採用原稿を意図して作り、それを踏まえて採用を行っていないことにあると仮説を立てました。

今の状況に、部門として「どんな人が必要なのか」「その人にはどんなことをして欲しいのか」「採用面ではどんなことが妥協できるのか」をまずは熟考。そして、そもそも「この原稿を見たら自分は応募する」という原稿を作るようにしました。

マーケティングも採用も同じで、明確なターゲットを決めなければ、対象者にメッセージなどは伝わりません。

特定の社内スタッフのような人材を求めれるのであれば、その人が応募したいと思ってくれるようなクリエイティブを作っていきましょう。

求めるスキルや人間像などのハードルは文章でコントロールしていきます。ハードルを上げすぎると対象者の応募ハードルが高くなってしまうので、社内のバックアップ体制やフォロー体制を文中に記載するなどしていきましょう。重要なことは、応募者をセグメントするのと同時に、応募ハードルを下げるといった文章のコントロールです。

Googleの検索結果、ECサイトでのキャッチコピー、コメントなどを確認して消費者はお店を訪れるのと同様、採用広告や原稿のキャッチコピーやコメントは、きちんとターゲットを設定することで、募集要項の対象になる閲覧者の確率を引き上げていきます。

また、競合他社の広告原稿がどんなキャッチやコメントを使っているのか、チェックすることも重要です。それを踏まえ、自社のどの広告原稿のクリック数が高かったのかといったことも研究するようにしましょう。この結果を踏まえ、キャッチコピーやコメントを変更していくことをお勧めします。

② とにかく人の写真を使う

クリックを促進したい場合、広告原稿の目立つスペースにロゴマークを入れますか? そのロゴマークを入れる理由は何ですか?

広告に記載された企業ロゴを見てテンションがアップする人はほとんどいないでしょう。また、採用原稿に記載されている商品を知っているから応募ボタンをクリックするということはほとんどないでしょう。なのに、企業の採用広告、特に人事が絡む採用広告はロゴや商品を目立つスペースに掲載したがることが多いのではないでしょうか。

採用原稿を見ている人は何が気になっているのでしょうか? 僕は「楽しく働きたい」「楽しい職場がいい」といったところに直結する「誰と働くか」だと考えています。“どこで働くか”だけを考えてる人は案外、長続きする確率は低いのではないでしょうか。

僕は「誰と働くか」を打ち出せるクリエイティブとして重要視したのが、とにかく人が映っている写真を使うことでした、オフィスの環境、誰と働くのかが一番気になる所だと考えたためです。

また、全体写真も掲載しますがそれは一部のみ。掲載した多くの写真は、スタッフの笑顔が映っているものでした。そのため、被写体全員が笑うまで何枚でも撮影。代理店の担当者が撮影に来た際、200〜300枚の写真は撮影していましたね。

全員が笑っているというのが非常に重要なポイントとなります。1人でも笑い方が不十分であったりタイミングが悪いと確実にクリック数は悪化します。

また、毎月撮影することもCTRを引き上げることの重要な要素です。同じ写真を使い続けていると服装と季節感が合わなくなってしまうからです。

EC責任者時代に行った僕の検証によると、写真を変えずに数か月使い回しているとクリック数は劇的に悪化していきました。しかし、写真を変えるとすぐにCTRは復活します。人ってすごく面白いですよね。何か察するところがあるのでしょう。

③ 出稿中・出稿後の原稿の分析をしっかり行う

代理店とはきちんとコミュニケーションを取っていきましょう。採用広告を展開している場合、

  • 詳細ページへのクリック数(詳細ページはどれくらい閲覧されたのかの確認)
  • コンバージョン(どれくらい応募があったのかの確認)
  • 採用側と応募者とはどれくらいのギャップが発生しているのかの確認

代理店担当者や人事に問い合わせし、データを取り寄せて分析しましょう。気になる人はもっと突っ込んだ質問をしてもいいかもしれません。口頭で聞ける情報などもあるかもしれませんから。

これもECビジネスの「ECモールのECC(ECコンサルタント)は敵ではなく、協力関係者」と同様で、代理店担当者と仲良くなり、さまざまな情報(もちろん公開いただける範囲内の情報)を提供してもらいましょう。そして分析します。

応募者と求めている人材の隔たり、スキル不足などがあれば原稿の見直しが重要になります。また、応募者が少ないケースは、応募ハードルが高いことが要因かもしれませんので、分析できる数値を見ながら調整していきましょう。

◇◇◇

ECビジネスに関わっている人であれば、ここまでの解説を見て、「そりゃそうだ!」と思われるでしょう。しかし、採用面になると、ECのノウハウをちゃんと生かしていないことが多いんですよね。

ちなみに、リクルートの担当者に聞いたお話ですが、ほとんどの中小企業は採用原稿を出稿すると、その後ほとんど「原稿」「キャッチコピー」「コメント」「写真」などを手入れしないそうです。そして、商品写真やロゴマークは入れたがるとのこと。大手企業でもこうした傾向は少なくないようで、同じようなことをしている採用担当者が多いようですね。

小売全体に言えることですが、ECスキルを持った経験者の採用はハードルが上がっています。自社に適した人材を獲得するには、募集セグメントを切り、応募者は自社が求めている人材に合っているのか? こんな人に来て欲しいというペルソナに対して採用原稿が適しているのか? などを考えていくと、会社の採用方法が変わっていくかもしれません。気になったらぜひ自社の採用要項を見てみてください。そして、ECのノウハウを活用していきましょう。

中林慎太郎

ビールとおつまみを読者9名様にプレゼント! ヤッホーのクラフトビール&味源の「サバチ」など

3 years 11ヶ月 ago

ネットショップ担当者フォーラムをご覧の皆さまに、「ネットショップ担当者フォーラム2022夏」のオンライン懇親会「ネッ担Meetup」でご提供いただいたビール&おつまみをお裾分けします(「ネットショップ担当者フォーラム2022夏」「ネッ担Meetup」にご登録していなくても応募できます!)。

以上をセットにして、9名様にプレゼントいたします。

ご希望の方は下記のフォームにご記入の上、お申し込み下さい。締め切りは2022年10月21日(金)です。ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。

[個人情報の取り扱いについて]

  • メールアドレスには株式会社インプレスからのお知らせを送らせていただくことがあります。
  • 賞品の当選は発送をもって代えさせていただきます。抽選結果のお問い合わせにはお答えしかねます。
  • 当社の詳しいプライバシーポリシーについてはこちら(http://www.impress.co.jp/privacy_policy/)をご覧下さい。
瀧川 正実

Amazonの「販売事業者アワード2022」でBEAMS、AnkerDirectなど9部門55社の事業者が受賞

3 years 11ヶ月 ago

アマゾンジャパンは10月13日、日本におけるAmazon最大のECイベント「Amazon ECサミット」で「Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022」を発表し、合計9部門に55社の販売事業者を選出した。

「最優秀賞」の受賞店には、モバイル充電ブランドを展開する「AnkerDirect(アンカーダイレクト)」、プロテインを取り扱う「X-PLOSIOM【公式オンラインストア】」、アパレルの「BEAMS(ビームス)」、ビーズソファブランドを展開する「Yogibo(ヨギボー)公式オンラインストア」を選出した。

「Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022」で各店舗を表彰(画像は受賞店舗の一部)

「ご当地の魅力 発信賞」「Day One賞」「海外販売賞」などの部門に加えて、「最優秀賞」「Prime Try Before You Buy賞」「カテゴリー賞」「Amazon サービス活用賞」の4賞を2022年は新設。合計9部門で55社の販売事業者を選出した。

アワードの受賞企業は、顧客満足度や売り上げ、Amazonが提供する各種サービスの活用度などを指標に選んだ。

アマゾンジャパン セラーサービス事業本部 カテゴリー事業本部長の露木一帆氏は次のように話す。

Amazonでは、中小企業や大手企業の販売事業者が、フルフィルメントby Amazon(FBA)のほか、ブランディングや広告ツールの活用、そして法人向けや海外向けの販路拡大に取り組んでいる。Amazonが提供するさまざまなサービスを活用し、変化の多い時期にも顧客満足度を高めることで事業の成長を実現している55社の販売事業者様を発表できることを嬉しく思う。(露木氏)

「Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022」の特設サイトでは、アワードを受賞した販売事業者のコメントを発表している。「Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022」の各賞の概要と受賞企業は次の通り。

最優秀賞はアンカー、ビームス、ヨギボー、X-PLOSIOM

家電&オフィス用品、ライフ&レジャー、消費財、ファッションの4ジャンルにおいて、最も成功された販売事業者に贈る賞。

受賞店は「AnkerDirect(アンカーダイレクト)」「X-PLOSIOM【公式オンラインストア】」「BEAMS(ビームス)」「Yogibo(ヨギボー)公式オンラインストア」。

カテゴリー賞は10部門から「特に成功した店舗」を表彰

最優秀賞の4ジャンルを、家電・カメラ・AV機器、食品・飲料・お酒、アパレルなど、より細かく分類した10部門において、特に成功した販売事業者に贈る賞。各部門の受賞店は次の通り。

  • 家電・カメラ・AV機器部門
    • 「Spigen 公式直営店」「NIMASO 工業」「バッファローダイレクト」
  • キッチン・健康家電部門
    • 「エムロック」「創通メディカル【MYTREX OFFICIAL】」「トゥーコネクト【公式】」
家電・カメラ・AV機器部門とキッチン・健康家電部門の受賞店舗
家電・カメラ・AV機器部門とキッチン・健康家電部門の受賞店舗(画像は「Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022」特設サイトから編集部がキャプチャ)
  • パソコン・オフィス用品部門
    • 「【アースドリームス】公式」「Gigastone Japan」「Pixio公式ストア」
  • スポーツ・アウトドア・カー用品部門
    • 「STEADY【公式ショップ】」「電動アシスト専門店PELTECH」「パイクスピーク ダイレクト」「ながら洗車」
  • ホーム・ペット部門
    • 「GRAZIA」「Koala Sleep Japan」「LOWYA」「OFT Store」
  • おもちゃ・ベビー部門
    • 「マザーガーデン」「やまびこや」
  • 食品・飲料・お酒部門
    • 「ヴェリタス」「株式会社ヨックモック」「つまみ蔵」
  • ヘルス・ビューティー部門
    • 「コンタクトレンズ通販 レンズファイン」「VALXオンラインストア」「VT COSMETIC JAPAN公式」
  • アパレル部門
    • 「WEGO」「TSI上野商会」「ミキハウス ホットビスケッツ」
  • シューズ・バッグ・ファッション小物部門

    • 「AmiAmi[レディースShoes専門店]」「GINZA SMARTSTYLE」「匠の技株式会社」

ヘルス・ビューティー部門からは「VALXオンラインストア」など3店舗、アパレル部門からは「WEGO」など3店舗を表彰
ヘルス・ビューティー部門からは「VALXオンラインストア」など3店舗、アパレル部門からは「WEGO」など3店舗を表彰(画像は「Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022」特設サイトから編集部がキャプチャ)

購入前の試着可能サービス活用を称える表彰も

Prime Try Before You Buy賞

Amazonプライム会員の顧客を対象とした購入前に試着可能なサービス「Prime Try Before You Buy」を活用し、顧客満足度を向上しながら事業を成長させているファッション関連の販売事業者に贈る賞。受賞店は「G-Star RAW (ジースター ロゥ)」。

Day One賞

過去1年以内にAmazonで販売を開始し、初年度から、顧客満足度・品揃え・売り上げなどの観点で最も活躍した販売事業者に贈る賞。受賞店は「suria(スリア)」「ZENB」「自転車通販 cyma-サイマ-」「REALFORCE Store」。

FBA賞

顧客満足度や売り上げなどを評価項目に、商品の在庫保管・配送代行サービス「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を利用して事業を急成長させている販売事業者に贈る賞。受賞店は「BAN BAN PC STORE」「ホワイトビューティー」「レイコップ公式ストア」。

海外販売賞

米国のAmazon.comなど世界のAmazonで販売を行い、日本から世界に事業を拡大している販売事業者に贈る賞。受賞店は「京都宇治 ヤマサン」「南湖ギア」「mimimamo」。

B2B賞

法人および個人事業主の顧客向けのEC「Amazonビジネス」を利用し、B2Bビジネスにおいて事業を成長させている販売事業者に贈る賞。受賞店は「ECJOY!」「DIY FACTORY ONLINE SHOP」。

Amazonサービス活用賞

Amazonでの販売だけではなく、法人・個人事業主向けのEC「Amazonビジネス」や決済サービス「Amazon Pay」、Amazon Web Services(AWS)が提供する「クラウド・コンピューティング・サービス」などを活用し、事業を拡大している販売事業者に贈る賞。受賞店は「島村楽器」「BASE FOOD Inc.」。

「ご当地の魅力 発信賞」は中小規模の事業者に焦点

ご当地の魅力 発信賞

地場に根付いたご当地の魅力ある商品を、Amazonを通じて日本全国の顧客に届けている中小規模の販売事業者に贈る賞。受賞店は「うちなーむん」(沖縄県)、「株式会社お米のたかさか」(新潟県)、「野口熊太郎茶園」(茨城県)、「岐阜のトイレットペーパー工場」(岐阜県)、「【公式】株式会社スピングルカンパニー」(広島県)。

Amazonで「うちなーむん」を運営するミヤギミート代表の仲村淳氏は以下のように話す(「ご当地の魅力 発信賞」を受賞した販売事業者のコメントの一例)。

沖縄の特産品を取り扱ってたが、新型コロナウイルスの影響により観光客が激減し、事業の見直しが必要となった。Amazonを通してECでの販売に注力し、その結果、うちなー(沖縄)のすぐりむん(優れもの)を全国のお客さまにお届けする事ができるようになった。今後もご当地の魅力を発信できるよう取り組んでいく。(仲村氏)

高野 真維

健康食品の暗示訴求は景表法違反?「打消し表示」の有効性を認めた“暗示訴求”の差止訴訟とは | 通販新聞ダイジェスト

3 years 11ヶ月 ago
岡山の適格消費者団体が「いわゆる健康食品」の暗示訴求の是正を求めていた差止請求訴訟は、岡山地裁が請求を棄却。昨今の景表法処分で度々「無効」が指摘されてきた「打消し表示」の有効性も認めた

岡山の適格消費者団体が「いわゆる健康食品」の暗示訴求の是正を求めていた差止請求訴訟は9月20日、岡山地裁が請求を棄却した。インシップの販売する健康食品の広告が医薬品と誤認され、景品表示法の優良誤認にあたると主張していた。昨今の景表法処分で度々「無効」が指摘されてきた「打消し表示」の有効性も認めた。

岡山地裁が差止請求訴訟の請求を棄却した、インシップの健康食品「ノコギリヤシエキス」

消費者ネットおかやま「承認を得ず医薬品的効果を標ぼうしており、医薬品との誤認を招く」

消費者ネットおかやまは19年7月、インシップに対して2度にわたり表示是正を求める申し入れを行っていた。いずれも「受取拒絶」で返送されたため、同11月に最終通告にあたる事前請求書を送付。これも「受取拒絶」となったため、20年2月に提訴した。

インシップは「不本意な裁判に巻き込まれたが勝訴判決に安堵した」とコメント。消費者ネットおかやまは、「主張が認められなかったのは残念。控訴を予定」としている。 

インシップの新聞広告。消費者ネットおかやまは「医薬品との誤認を招く」と主張していた

インシップの新聞広告は、ノコギリヤシエキス配合の健食について、「夜中に何度も…」「外出が不安」「中高年男性のスッキリしない悩みに!」などと記載。

寝間着を着た男性が困った表情を浮かべ、下半身を震わせながら扉のノブに手をかけるイラストとともに「何度もソワソワ」などと表示していた。

電車に乗った男性が困った表情で下半身を震わせるイラストも掲載していた。

消費者ネットおかやまは、表示を見た消費者の多くは「頻尿」を改善する効果があると認識する可能性が高いと指摘。承認を得ず医薬品的効果を標ぼうしており、医薬品との誤認を招くと主張した。

また、前立腺肥大症の男性を対象にした研究論文でノコギリヤシエキスの影響は認められず、「一部に人での有効性が示唆されていたが、現時点では効果がないと示唆されている」(医薬基盤・健康・栄養研究所、『健康食品』の素材情報データベース)との評価を用いて、根拠もぜい弱と指摘した。

インシップ「表示は抽象的内容で一般に許容される誇張の範囲にとどまる」

インシップは、表示は抽象的内容で一般に許容される誇張の範囲にとどまると反論。仮に頻尿改善効果が想起されるとしても、合理的根拠があり、「表示」と「商品内容」にかい離はないと主張した。

判決は、医薬品との誤認について、文言、イラストなど全体印象から、「頻尿の男性に向けた商品との印象を受ける」と判断している。

ただ、疾病名や症状、具体的な治療効果の記載はなく、体験談も「飲んでみたら、早めにスッキリした」、「寒い時期も乗り切れそうです」など、抽象的内容にとどまると評価。

加えて「個人の感想です。効果効能を保証するものではありません」との脚注、パッケージの「栄養補助食品」、「健康食品のインシップ」の記載から「医薬品との誤認を引き起こすおそれはない」と判断した。

頻尿改善効果については、双方が根拠として示した肯定・否定を含む前立腺肥大症の男性を対象にした複数の研究論文を評価。「肯定する研究報告も相当数みられ、少なくとも個人差のある一定程度の頻尿改善効果が認められる可能性は否定しきれない」と判断した。

「有効性を厳格に審査して承認を受けた医薬品でも治療効果が否定する試験結果は存在し得る。その場合もただちに治療効果がないと評価できない」とも指摘した。

判決はインシップの優良誤認表示を否定

こうした評価を受け、広告は、「改善効果が得られる可能性があるとの印象を生じさせるものにとどまり、個人差があることも想定できる。(効果の)可能性が否定できないとすると、一般に許容されている限度を超えて、『著しく優良』であるとの誤認を与えるものとまではいえない」として、消費者ネットおかやまの請求を棄却した。

インシップは「ノコギリヤシエキス」の表示が裁判で勝訴したことを発表

インシップの判決は「打消し表示」の有効性を示す結果に

健康食品の暗示訴求は、アイケアの健康食品で「ボンヤリ・にごった感じに」と表示し、17年に景表法処分を受けただいにち堂の事件以降、リスクを伴うものと事業者に認識された。

「打消し表示」も17~18年にかけて複数回に渡り行政調査が行われて以降、度重なる「無効判断」で否定されてきた。その意味で、判決は、一定の効果を示す根拠があれば暗示表現が認められることを示しただけでなく、「打消し表示」の有効性、「著しく優良」の評価を示している点で貴重といえる。

ただ、判決はあくまで個別事案であることに留意する必要がある。

科学的根拠の有無が勝訴の決定打か

アイケアの健康食品を対象にした行政処分取消訴訟で敗訴しただいにち堂(今年3月、最高裁で確定)との違いの一つは、科学的根拠。ノコギリヤシエキスの「頻尿改善効果」は、前立腺肥大症の患者を対象にした数多くの研究論文があった。

消費者ネットおかやまが仕掛けた争点が「効果の有無」であるため、疾病者を対象にした研究論文を含め、立証すればよい点が事業者側に有利に働いたとみられる。

機能性表示食品のように“健常者”を対象に評価する条件がなければ、「一定の効果」という意味で「否定より肯定的な内容が多く、効果がないとまでは言い切れない」(業界関係者)。

適格団体が、医薬的効果を争点に否定的な研究論文を示した戦術ミスもあるだろう。

指摘を受けた広告も、例えば「尿がでやすくなる」、「トイレの回数が減る」など、具体的な効果の保証表現を避けた抽象的な内容。加えて対象にした広告は一点。販促物などを含め広く表示を収集し、精査していない消費者ネットおかやま側の準備不足もありそうだ。

健常者の定義困難、機能性表示食品の届出表示は依然高く

「一定の効果」は期待できても機能性表示食品の届出にはハードルがある。尿の悩み関連の届出は、女性を対象に「トイレが近いと感じている女性の排尿に行くわずらわしさをやわらげる」(機能性関与成分・クランベリー由来のキナ酸)という表示の1件のみ。男性向けは、前立腺肥大症とのすみ分けなど健常者の定義、判定手法が難しく、届出実績はない。

すでに公表されている機能性表示食品の表示、根拠を背景に、健食で機能を表示した場合は、「保健機能食品と紛らわしい表示」として、食品表示法の指示・命令の対象になる。

食品表示基準では、保健機能食品と紛らわしい用語を禁止している

相次ぐ敗訴判決、「適格性に疑念」の声も

適格消費者団体による差止請求訴訟で敗訴が相次いだ。現行法では、消費者利益を害する譲歩による和解、反社会的勢力の関与がなければ「認定」は維持される。

このため、「問題提起」が目的になり、規制法の観点から内容が精査されていない事案も目立つ。申し入れ放題、訴え放題と受け止められかねない事態が生じている。

ファビウスへの差止訴訟は最高裁が請求棄却、「適格性に疑問」の声も

消費者被害防止ネットワーク東海(=Cネット東海)がファビウスに対して行っていた差止請求訴訟は、今年3月、最高裁が請求を棄却した。定期購入に関する表示が景品表示法の「有利誤認」にあたると主張していたものだ。

ただ、広告内でファビウスは契約条件を繰り返し表示。名古屋高裁では、「契約内容に関心のある消費者なら、少なくとも1つは見る」、「この部分にすら全く目を通さない消費者がいるとすれば、もはや保護に値しない」とまで言及した。最高裁もこの判決を容れた。

ここまでの判決を受けてもCネット東海は、ホームページで「消費者保護に反する不当な判断」などと見解を披露していた。申し入れを通じ一部表示も是正されたことから「一定の成果が得られた」と、謝罪や反省の弁はない。

事業者側は、「不当表示を行っているかのような情報発信でレピュテーションに大きな損害を受けた。消費者利益のために公平な立場で業務を行うべき立場として、適格性に疑念がある」(ファビウス)と振り返る。

インシップに対する差止請求訴訟も、対象の広告は一点。広く情報収集して表示の妥当性が精査された形跡がない。

一方、現在、消費者庁で行われている「景品表示法検討会」では、消費者利益の確保に向け、消費者団体が事業者への立証責任の転換を念頭に置いた合理的根拠の要求権限、提出を受けた根拠の分析などについて国の関連機関に依頼する権限、消費者庁が得た端緒情報の共有など、自らの権限拡大を要求している。今回の敗訴もこうした権限不足に理由を求めるのではないか。

日本通信販売協会は、権利行使の乱発に懸念を表明しているが、権利には責任が伴う。事業者にとっては訴訟の行為自体の公表が事業活動のマイナス影響を及ぼすが、適格団体は敗訴しても社会的ダメージは少ない。

まずは、認定や取消基準など、団体の適格性を判断する要件を見直すべきだろう。

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通販新聞

Amazonが販売事業者向けに商品紹介コンテンツの「アップグレード版」「比較テスト」を提供

3 years 11ヶ月 ago

アマゾンジャパンは、販売事業者のブランド構築の支援を強化する。

よりわかりやすいブランドの訴求が可能になる「商品紹介コンテンツの比較テスト」、商品紹介コンテンツ「ベーシックAプラスコンテンツ」のアップグレード版「プレミアムAプラスコンテンツ」の提供を開始。商品単位でマーケティングキャンペーンの効果を計測できる「検索分析ダッシュボード」の機能を強化した。

これらのツールは、ブランドの保護・構築のサービス「Amazonブランド登録」に登録している販売事業者に無料で提供する。

「商品紹介コンテンツの比較テスト」は、よりわかりやすい商品の詳細ページを作成することで、顧客の商品購入転換率(コンバージョン率)の向上が期待できる機能。商品詳細ページ上の商品名やメイン画像、商品紹介コンテンツ(Aプラス)の説明文のABテストを行い、より良い結果が得られたコンテンツを商品詳細ページに自動的に反映できる。

Amazonの機械学習で推奨される商品画像や商品名を確認することが可能。この機能を導入した海外の販売事業者は、商品詳細ページの最適化を図った結果、売り上げが最大25%増加したという。

「プレミアムAプラスコンテンツ」は、ブランド構築のために従来から提供していた商品詳細ページに表示される商品紹介コンテンツ「ベーシックAプラスコンテンツ」のアップグレード版。複数のビデオやスライドショー、商品に関するQ&Aなど、訴求力の高いモジュールを追加し、商品詳細ページの内容を充実できる。この機能を導入した海外の販売事業者は、プレミアムAプラスコンテンツを利用したブランド商品の売り上げを最大20%増加したという。

「検索分析ダッシュボード」は、顧客の関心や買い物傾向をデータで確認できる機能。ブランドオーナーは検索語句や商品のパフォーマンスデータを、商品単位で確認できるようになった。マーケティング活動の効果を簡単に測り、リピート購入や新規顧客の獲得につなげることができるようになる。

石居 岳

コーナン商事が通販サイト「コーナンeショップ」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入

3 years 11ヶ月 ago

コーナン商事は、ホームセンターコーナンの通販サイト「コーナンeショップ」の大幅リニューアルに際し、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入した。

関連特集バナー表示、サジェスト機能でユーザビリティ向上

検索されたキーワードに関連する記事コンテンツ、オリジナル動画のバナーを検索結果ページ上部に表示する。ユーザーの興味があるキーワードに関連するバナーを表示することにより、サイト回遊率上昇、顧客体験の向上が期待できるという。

コーナン商事 コーナンeショップ ZETA SEARCH 検索キーワードに関連する特集バナーを表示
検索キーワードに関連する特集バナーを表示

入力した文字数に応じて、ユーザーが検索しようとしているキーワード、商品名・カテゴリ名を提案することで、ユーザーが探している商品へスムーズに遷移できるようにする。サジェスト機能からは「検索キーワード候補」「商品情報」「カテゴリ」に遷移可能。

コーナン商事 コーナンeショップ ZETA SEARCH サジェスト機能
サジェスト機能の実装

「ZETA SEARCH」とは

ECサイト内の検索における「絞り込み」「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索・サイト内検索エンジン。

キーワード入力時のサジェスト機能や、もしかして検索、ドリルダウン式の絞り込み、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウントなど、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

雑貨からアパレル、化粧品、そして下着のECへ。「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムが進める「カテゴリの花束戦略」とは

3 years 11ヶ月 ago

クラシコムはライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」で扱う商品として、下着カテゴリーを新規に追加した。第1弾は独自開発した長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」。10月17日に発売する。

長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」を皮切りに下着カテゴリへ進出。今後も各季節ごとのインナーを販売するなど、下着カテゴリー商品を拡充する。

クラシコムは雑貨・インテリアからスタート。2017年にはアパレル、2021年には化粧品へと取扱カテゴリーを広げ、下着カテゴリーに進出した。より顧客へと距離を近づける商品カテゴリを強化する取り組みとなる。

「北欧、暮らしの道具店」は、さまざまなコンテンツ提供で独自の世界観を醸成、その世界観に共感する顧客に向けてD2Cビジネスを展開している。D2Cのターゲットは“「北欧、暮らしの道具店」の世界観を好きなユーザー”。そのセグメントされたターゲットに商品を販売する「カテゴリの花束戦略」と呼ぶ成長戦略でビジネスを拡大してきた。

クラシコムはライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」で扱う商品として、下着カテゴリーを新規に追加 クラシコムが「カテゴリの花束戦略」と呼ぶ成長戦略
「カテゴリの花束戦略」と呼ぶ成長戦略

オリジナルアパレルは5年で売り上げは8.5倍成長、現在の商品販売の売上比率はアパレルカテゴリが50%を超えている。化粧品カテゴリーでは、オリジナルのリップカラー・アイカラーは1か月で5000個を販売した。2022年春に発売したネイルカラーは1.5万本を完売するなど主要カテゴリーに成長している。

新商品の「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」は、2020年から2年をかけて独自に開発した商品。2020年2月から開発を開始し、同年末から2021年にかけて実際に冬の期間、試作品をスタッフが実際に身につけ、生地・編み方・丈の長さなどさまざまな観点で試行錯誤を重ねてきた。

クラシコムが独自開発した長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」
独自開発した長袖インナー「素肌がよろこぶシルク混のなめらかインナー」

「北欧、暮らしの道具店」では製作秘話を「北欧、暮らしの道具店」本サイトでの告知に加え、累計1000万回再生のポッドキャスト番組「チャポンと行こう!」の番外編で配信する。

石居 岳

「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」が統合。新規参入企業にもチャンスあり!?【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

3 years 11ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2022年10月10日~10月16日のニュース

「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」が統合しました。統合直後は検索順位の変動なども考えられるので、新規参入企業にもチャンスがあるかもしれません。また、イベントも決まっていないので、いち早く対応したところが抜き出る可能性も。

統合直後の動きを掴めば、売り上げアップのチャンス!

「Yahoo!ショッピング」がリニューアル 探しやすく、毎日お得な売り場で安全・安心な買い物体験を | ECzine
https://eczine.jp/news/detail/11886

新生「Yahoo!ショッピング」のトップページや検索結果ページのデザインを、より商品を探しやすいように大幅に変更。トップページでは、開催中のキャンペーンやユーザー1人ひとりに特化したお得な情報が見やすくなり、カテゴリタブからファッションやコスメなどのカテゴリページに遷移することで、商品がカテゴリに特化し探しやすくなる。検索結果ページでは、商品詳細ページに遷移しなくても、商品画像が複数見られるようになり、「Yahoo!ショッピング」内の豊富な商品を比較しやすくなる。

「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」が統合して「Yahoo!ショッピング」になりました。ユーザーとしては両方のモールの違いがわかりにくかったですし、モール側としてもイベントやキャンペーンが分かれてしまい運用が大変だったのかもしれません。引用文にあるように、統合しただけではなく使い勝手もよくなっているので、「Yahoo!ショッピング」としては仕切り直しといったところでしょうか。

リニューアルにともない、キャッシュレス決済サービス「PayPay」または「PayPayカード」で支払うと、毎日5%(上限あり)、Yahoo!プレミアム会員、ソフトバンクスマホユーザー、ワイモバイルスマホユーザーなら毎日7%(上限あり)のPayPayポイントがお得に貯まる新しい特典・キャンペーンを開始。さらに、ソフトバンクスマホユーザー向けに、最大10%相当のPayPayポイントが戻ってくる「スーパーPayPayクーポン」も開始する。

気になる点は、「PayPay」と連携したポイントメリットの訴求について。今までも「PayPay」は大規模なキャンペーンを行ってきたので、統合されてより強力なキャンペーンが出てくる可能性も。「Yahoo!ショッピング」に出店している場合、しばらくは様子見をして次のイベントを待ってもよいかもしれません。

メーカー企業が今Yahoo!ショッピングに力を入れている理由とは? 横一線のスタートにチャンスあり | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/24388

楽天市場やAmazonは大型のイベントがルーティン化しているため、検証しやすく知見やノウハウをある程度溜まっています。一方で、Yahoo!ショッピングはイベントの期間や回数など、同じようなパターンで行われることが少なく、比較が難しいため検証を重ねきれていません。

今回の統合によって、また新しい座組を敷かれる形になるので、ある意味新規で参入する予定の企業にとっては追い風となるタイミングだと感じています。

こちらの記事でもチャンスであることが書かれていました。どんなイベントがいつ行われて、どれくらい準備が必要で、どれくらい売り上げが上がるのかまったくわかりませんので、いち早く対応した店舗が一気に伸びる可能性があります。

時期的にも年末商戦に入ってきますので、余力があるショップはチャレンジしてみましょう!

関連記事:10月12日の統合日に対応すべきこと3点 | アルド
https://www.aldo-system.jp/blog/yahoo-shop-seo/tougou1012/

今週の要チェック記事

CVR向上に欠かせない「使い勝手の悪さ」の解消 インセンティブ訴求の変更で成果につなげたプチ改修事例 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/11723

記事中にあるようにインセンティブを示す場合はわかりやすさが重要です。改善効果も高いのでやる価値はあります。

「日本一面白いスーパー」を自称するローカルスーパー「ファインズたけだ」のSNS戦略 | 集英社オンライン
https://shueisha.online/business/61394

元々は地元のケーブルTVで毎日放送していて、動画作成ノウハウを持っていたことがうまくいった要因。

PayPayフリマ、「おてがる配送(ヤマト運輸)」にて集荷を開始。購入された商品を自宅などから発送可能に | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/24638

集荷はどんどん楽になりますね。あとは梱包ですが、ここがなかなか解消されません。

スマホ送金「ことら」スタート 口座知らなくても携帯番号でOK メガバンや地銀など57行が対応へ | ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2210/11/news125.html

広まってくると「『ことら』で支払えませんか?」という問い合わせも増えてきそうです。

Amazon.co.jp 販売事業者アワード2022 | アマゾンジャパン
https://www.amazon.co.jp/b?node=12564458051

自社が属しているカテゴリの受賞企業を研究してみるといいかも。

越境ECの国際税務【デジタル・フィジカルコンテンツ編】オプティ淵上氏 × 海外Webマーケター徳田 | 世界へボカン
https://www.s-bokan.com/interview/post-28759/

全3回の3回目の記事です。越境ECを考えている人は読んでほしい記事。

今週の名言

「へそごまパック」を数量限定で発売…花王が「超ニッチ商品」を連発する本当の狙い 目標は大ヒットではなく"熱狂"を起こすこと | PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/62193

長年、地道におへそを研究し続けてきた研究員の研究を具現化したい、葬り去ってほしくないとの思いが強かった

社内に埋もれている資産が活用できるケースはたくさんあります。「どうにかして使えないか」と考えてみる、外部の人に話して反応を見るなどアイデアの出し方はたくさんありますので、自社のノウハウの棚卸をしてみましょう。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

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森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之氏の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

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森野 誠之

Amazonがサイト内検索を強化、販売事業者のオススメ商品や新商品などをわかりやすく表示する機能を2023年に追加

3 years 11ヶ月 ago

アマゾンジャパンはサイト内検索機能を強化する。

ユーザーが販売事業者やブランド名でサイト内検索を利用した際、通常の検索結果一覧に加え、ブランドのオススメ商品や新商品、カテゴリーごとの一覧をわかりやすく表示する機能を2023年に搭載する。

アマゾンジャパンはサイト内検索機能の強化について、「お客さまの商品発見をお手伝いする機能の提供を予定する」と説明。出品する事業者の販売商品とユーザーとの出会いの機会を増やす。

瀧川 正実

アマゾンファッションの試着サービス「Prime Try Before You Buy」をFBA対象商品にも拡大

3 years 11ヶ月 ago

アマゾンジャパンは、「Amazon Fashion」で提供しているAmazonプライム会員向け試着サービス「Prime Try Before You Buy」を、商品の在庫保管・配送代行サービス「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を使う販売事業者のファッションアイテムにも拡大した。

一定の要件を満たしたFBA利用事業者のファッションアイテムを「Prime Try Before You Buy」の対象商品に拡大したことで、Amazonプライム会員は、幅広いブランド商品を購入前に試すことができるようになる。

アマゾンジャパンは、「Amazon Fashion」で提供しているAmazonプライム会員向け試着サービス「Prime Try Before You Buy」を、商品の在庫保管・配送代行サービス「フルフィルメント by Amazon(FBA)」を使う販売事業者のファッションアイテムにも拡大
「Prime Try Before You Buy」について(画像はAmazonのECサイトからキャプチャ)

「Prime Try Before You Buy」は、数千のブランドから対象のファッションアイテムを注文時に最大4点まで取り寄せ、配送完了の翌日から最長7日間まで試着、気に入った商品を購入できるサービス。2018年にAmazonプライム会員向け特典として提供を始めた。

瀧川 正実

「コンテンツSEO」は自社の棚卸しが第一歩。「5W1H」をユーザーに丁寧に伝えることが重要 | 酒匂氏が語る「コンテンツSEO」の極意

3 years 11ヶ月 ago
ユウキノイン代表取締役の酒匂雄二氏が語る「コンテンツSEO」成功ポイントとは? 事例を交えて解説します

2020年、新型コロナウイルス感染症の影響からステイホーム、リモートワークなど大きな変化を遂げてきました。外出自粛要請のなか、ECサイトには追い風だったと見る人も少なくないでしょう。しかし、外出需要やブライダル業界など完全に逆風となったケースもありました。

私の経歴などを簡単にお話すると、ECの店長を務め、イーコマース事業協会(EBS)主催の「第9回全国ネットショップグランプリ」で準グランプリを受賞。こうした経験を生かし、セミナー講師、他社ECサイトの構築、企画・運営代行などを行っています。

そんな私がこれまでに伴走してきたECサイト、コロナ禍でも活気があったECサイトには共通点がありました。それはいったいなんでしょうか? コンテンツSEOを中心にECサイトに寄り添ってきた経験とV字回復を果たした事例を交えながら、取り組んできた施策、これからのコンテンツSEOについてお話していきます。

コンテンツ中心に発信する「コンテンツSEO」とは?

SEOと一言で表現しても、アプローチは十人十色。私が手がける主なSEOは、Webサイトのデータや内部構造の改善、最適化を行う「テクニカルSEO」ではなく、コンテンツを中心に発信しながら検索順位向上、アクセス数増加、コンバージョン獲得を育てていく「コンテンツSEO」です。

コンテンツの直訳としては「特に電子的な手段で提供する情報の中身」となり、捉える範囲は幅広くなりますが、わかりやすく「ページを作る」という意味合いでコンテンツと表現していきます。

Web制作の専門知識、高度な技術を必要とするテクニカルSEOと違い、商品への愛情、知識、情熱があれば誰でもできるのがコンテンツSEOではないかと考えています。これは私自身がモール、自社ECサイトで店長を経験したなかでの体験談でもあります。

Googleの通常アップデートでアクセスが急増した例も

コンテンツSEOは成果を体感できるまでに時間がかかります。商材やコンテンツの本数にもより、その時間はさまざまです。

「2週間で問い合わせが増えた」というケースもあれば、1年半ほどして検索順位が上昇、アクセス・売り上げ増となったお店もありました。

SEO コンテンツSEO 自社ECサイトのアクセス推移 ユウキノイン
とある自社ECサイトのアクセス数推移

上の図の店舗は2017年夏に自社サイトをオープン、ブログを中心としたコンテンツマーケティングに取り組んでいましたが、日の目を見たのは2019年の1月下旬。サイトオープンから1年半後です。アクセスが急増し、2019年のピークとなった7月2日には、前年同日の約10倍にアクセスが増えています。

Googleは年に数回、全体的なランキングプロセスを大幅に改善するための「コアアップデート」を実施しており、2019年の1回目は3月でした。

このサイトはメディア出演や「コアアップデート」の影響ではなく、Googleが日常的に行う通常のアップデート範囲で評価を受け、アクセスが急増したと思われます。

もちろん、アクセスが10倍に増えたからといって売り上げも10倍になるとは限りません。それでも2019年の月商は前年比3~4倍に、2020年にはさらに約2倍となり、2018年の平均月商からは約6倍強へと成長を遂げました。

継続こそ力なり。挫折期を突破できるかどうかがカギ

多くのECサイトではコンテンツSEOの効果を感じられるようになるまでに一定の期間が必要です。これまで見聞きしてきたなかで、継続できなかったお店の多くが挫折期を突破できないまま止めてしまったように感じます。

SEO コンテンツSEO 効果を実感できるまでのコンテンツ量と時間の関係のイメージ ユウキノイン
効果を実感できるまでのコンテンツ量と時間の関係のイメージ

上の図で、黒く塗られた部分が効果を実感できていない期間。前述したお店では2017年7月~2019年1月までがその期間にあたります。

商材、トレンド、検索ニーズ、この挫折期を突破できるタイミングはいつになるかわかりません。コンテンツSEOは、ECサイトの構築やデザイン改修のように見た目に現れにくいので、なかなか社内で評価されないというケースも多いです。これも自分自身が経験したことでもあります。

そのため、これまでも「何をしているかわからない」と言われることもしばしばで、最近では「ECサイトは生活必需品。でも、SEOは贅沢嗜好品かもしれません」と説明するようにもなりました。

ですが、自分自身の経験上、コンテンツSEOは確実に成果に結びついたケースがほとんどです。

歯磨きや着替えのようにECサイト運営を日常生活のなかに落とし込み、取り組むことができれば、必ず成果を感じることができると確信しています。

潜在顧客との接点創出、顧客の困りごと、悩み事、商品ニーズの汲み取り、そしてアクセス向上と売り上げアップへとつながるものだと信じてコンテンツSEOに取り組んでいます。

コンテンツSEOの心構えは「量と質」

とはいえ「コンテンツづくりを始めましょう」という話をすると、十中八九「何をしていいのかわからない」「何から始めればいいのかわからない」というご質問をいただきます。「そもそもコンテンツって何?」という質問が寄せられることも。

ページ作り、コンテンツ作り、SNSと言っても、細分化していくと非常に多くの選択肢が出てきます。

ページ1つとっても、ECサイトにはトップページ、特集ページ、カテゴリページ、商品ページ、会社概要、特商法表記など実に多種多様ですし、SNSも然りです。そんななかで最も手っ取り早く始められるコンテンツSEOは「ブログ」ではないかと考えています。

このブログは私信をつづる日記ではなく、マーケティングに活かせるデータを集めるためのブログです。

ECサイトのオーナーや名物店長がテレビに取り上げられるなどでファンがついた後なら別ですが、立ち上げ当初は自社の商品・サービスについて掘り下げていくことが第一歩になるでしょう。

一定の検索回数がある検索語で、可能であれば検索結果の上位に掲載され、かつある程度クリックされる記事を書いていくことが大切です。

ブログはECサイトと同じドメイン内に置く

そしてどこで書くかという「場所」も重要です。セミナーでも毎回のようにいただくご質問でもあるのですが、「ブログはどこで書くべきか?」というところが最初に行き着く問題です。

サイトを持っていない方でも手軽に始められるのは無料ブログですが、自社ECサイトであれば「WordPress」などで書き、ドメイン直下に置くのがオススメです。

ECサイトとブログが同じドメインの方がアクセス解析にかかる負担も少なく、特に少人数で運営していて、これから本格的に始動するECサイトにはこの方法をオススメしています。

国内のASPカートには「WordPress」を導入できるCMS連携オプションを用意しているところが多数ありますので、これからECサイトを構築する方はそのあたりも視野に入れて選ぶと良いでしょう。

ECサイトと同じドメイン内でブログを書いた後は、どのトピックにアクセスがあって、どのようにECサイト側(カテゴリや商品ページ)への流入を獲得できたかを一元管理しておきましょう。

SEO コンテンツSEO ECサイトのカテゴリや商品ページへの動線イメージ ユウキノイン
ECサイトのカテゴリや商品ページへの導線のイメージ

まずは「Knowクエリ」の獲得をめざす

ECサイトでは、最終的にコンバージョンを得るために「Doクエリ」と呼ばれる「買いたい・購入したい」という意図を含む検索語を獲得することが重要になってきます。しかし、「スニーカー 通販」「ビール お歳暮」など取り扱い店舗や出品数の多い商材で「Doクエリ」を獲得するのは至難の業です。

そこで、まず獲得していきたいのが、商品の情報収集や特徴、違いなどを調べたり比較したりするために検索される「Knowクエリ」です。

先述の「スニーカー 通販」「ビール お歳暮」が「Doクエリ」なら、「スニーカー 選び方」「ビール お歳暮 相場」などが、購買の前段にある「Knowクエリ」と言えるでしょう。

立ち上げから3年目になる、とある自社ECサイトの直近1年間の検索流入を見ると「商品」「商品 品番」などの「Doクエリ」の流入数に対し、「商品 特徴」「商品 違い」などの「Knowクエリ」による流入は32倍もありました。

このサイトのサーチコンソール上では全体のCTR(Googleの検索結果ページにおけるクリック率)が5.6%、平均掲載順位が10.8位ながら、「Knowクエリ」ではCTRが11.9% 平均掲載順位が3.9位と非常にパフォーマンスが高い数値になっていました。

「Web担当者Forum」の「グーグル検索結果CTR調査【2021年最新版】日本の検索1位クリック率は13.9%」によると、11位のCTRが1.03%、4位が3.91%ですので、このサイトは全体でも「Knowクエリ」でも非常に高いCTRを獲得していることがわかります。

「質を高める」こともコンテンツマーケティングでは重要

アクセス数を上げることはもちろん大切です。しかし、こうしたデータにとらわれ過ぎず、自社商品に関心の高いクエリでの流入がどれだけ獲得できているかという「質を高める」ことも、コンテンツマーケティングの重要な指標になるのではないかと考えています。

最初から1ワード、2ワードのビッグワードやミドルワードを狙わず、3ワード、4ワードのロングテールワードで、何位であろうと自社のコンテンツが検索結果にしっかりと掲載されることをめざしていくことが第一歩です。

30位や40位の中段でも順位がつきさえすれば、自社のコンテンツと上位のコンテンツにどのような差があるのかという「アタリ」をつけられるようになります。

私がこれまでに見て触れてきたECサイトを支援してきた経験上、「Knowクエリ」はサイトの規模や、いわゆる「ドメインオーソリティ(Webサイトが、検索エンジンにおいてどの程度良く評価されているのかを示す指標の1つ)」と呼ばれるものに関係なく、検索上位を獲得できた傾向にあります。

そのため、特に立ち上げ当初のECサイトにおけるコンテンツマーケティングの軸足は、「Knowクエリ」の束を作ることに重きを置いています。

「Knowクエリ」の一例としては、「○○とは」「○○と△△の違い」「〇〇 選び方」「○○ コーディネート」「○○ アレンジレシピ」といった調べ物、知りたい系です。

まずは皆さんのECサイトの商品から、このハウ・ツー、ノウハウに該当するキーワードを組み立ててみてください。

コンテンツSEOの第一歩は「自社の棚卸し」

SEO コンテンツSEO コンテンツSEOを始める心得 ユウキノイン
コンテンツSEOを始める心得

上の図は、コンテンツSEOを始める心得として、私がセミナーで必ずと言っていいほど使用するスライドです。

サイトのアクセスが増えてくれば、Googleアナリティクスにユーザーの年齢、性別を知ることができる「ユーザー属性」や、ユーザーの趣味趣向、ライフスタイルを知ることができる「インタレスト」というデータが上がってきます。しかし最初はデータの量も少なく、どのような人たちがサイトにアクセスしているかもわからない状態です。

どんなお店、企業も最初は無名からのスタート。有名ブランドやメーカーのように屋号、商品名で指名検索を獲得できていることはないでしょう。オリジナルのTシャツ、プリン、スニーカー、炭酸水を製造販売していても、一般名称では星の数ほどの商品がインターネット上にあふれている今、そうした言葉で上位表示を狙うことも不可能に近いと思います。

コンテンツSEOの第一歩は「自社の棚卸し」です。開店したばかり、創業したばかりのお店の名前は誰も知らないことを受け入れましょう。

そしてサイトに5W1Hをしっかり明記することから始めましょう。

自己紹介するようにわかりやすく「5W1H」を伝える

あなたのお店はどこで何をしているお店ですか? 初めて会った人に自己紹介をするようにわかりやすい言葉で丁寧に自社のことを説明してください。その際に気をつけることは専門用語や自社用語は噛み砕いて書くことをお忘れなく。

そして主たる商品は

  • いつ使うものか?(When)=クリスマス? 誕生日? 普段?
  • どこで使うものか?(Where)=家? レジャー? 趣味?
  • 誰が使うものか?(Who)=買う人? 贈られる人?
  • 何をするどんなものか?(What)=商材? サービスの特徴は?
  • なぜお客さんはそれを買うのか?(Why)=購入動機、利用動機
  • そしてそれをどのように使うのか?(How)=使う? 食べる? 着る?

「なかなか売れない」と嘆いているECサイトを見ると、ここが欠落しているお店が多いのです。なぜか商品名や商品説明が「その商品やメーカーを知っていて、使い方もわかっている前提」で作られたページになっています。

商品名、商品説明文、ブログでも網羅する

たとえば「キャンプでテントを張るロープを地面に固定するためのもの」と聞いて「ペグ」と答えられる人は、何かしらキャンプの知識がある人です。

ですが、初めてキャンプ用品を買う人のなかには「ペグ」という言葉に行き着いていない人もいるはず。そういった人は「テント ロープ 固定する道具」「テントで使う杭」のような検索をするのではないでしょうか。

これは「ペグを買いたいが、その名前もわからない」というDoとKnowが混在しているクエリと言えるでしょう。

商品名には「テント・タープ用ペグ スチール製 20cm」のように記載し、商品説明に「テントやタープを張る際にロープを固定するために地中に打ち込む金属製の杭です」と書いておけば、検索窓に「ペグ」と打ち込めないユーザーにもたどり着きやすくなるでしょう。

そして、その商品ページにリンクを貼っているブログコンテンツでは、「キャンプ・アウトドア初心者も必見! 素材・長さ別おすすめのペグ10選」というタイトルから始まり、本文に「ペグとは、テントやタープを張る際にロープを固定するために使用する地中に打ち込む杭です。最近では素材も鉄やステンレス、プラスチック製までさまざまな――。」とあれば、先程の「テント ロープ 固定する道具」「テントで使う杭」などを網羅できるのではないでしょうか。

まずは自社、そして販売商品の5W1Hをしっかりサイトに掲載していくことからコンテンツSEOは始まるのです。

酒匂 雄二

北の達人コーポレーションの「D2C起業家育成プログラム」から誕生した電子タバコブランド「SPADE」が省人化と成長を両立する秘訣とは?

3 years 11ヶ月 ago
売上高100億円をめざす新規事業として、北の達人コーポレーションが立ち上げた電子タバコブランド「SPADE(スペード)」。ほぼすべての業務を1人で担う新規事業企画室の城山貴浩氏が語る省人化と成長を両立させる秘訣とは
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北の達人コーポレーションが売上高100億円をめざす新規事業として立ち上げた電子タバコブランド「SPADE(スペード)」。ニコチンやタールを含まずとも紙巻きタバコに近い“吸いごたえ”を再現し、喫煙や受動喫煙による健康被害をゼロに近付けることを使命として普及拡大に努めている。SPADE事業を“社内起業”した新規事業企画室の城山貴浩氏は、商品の企画開発から広告、ECの運用まで社内リソースをほぼ使うことなくすべての業務を1人で担う。

北の達人コーポレーションの「売り上げ最小化、利益最大化」の原則に基づいた省人化の運用と、成長を見据えた戦略を両立できる秘訣について、城山氏に聞いた。

社内ベンチャーの第1号ブランドとして販売を開始した「SPADE」

北の達人コーポレーションは現在、売上高100億円以上の事業を複数展開し、さらなる成長を図る方針を打ち立てている。

北の達人コーポレーション D2Cの新事業を複数展開することを計画
D2Cの新事業を複数展開することを計画している(画像は「2022年2月期決算説明会資料」からキャプチャ)

この目標に向け既存事業の拡大だけでなく、2021年度は新規事業の計画を持つ人材を採用して、社内ベンチャーの形で新たなD2C事業を立ち上げる「新規事業企画室」を設置した。新規事業企画室から第1号のブランドとして販売したのが、電子タバコの「SPADE」だ。

北の達人コーポレーション 2023年2月までに新記事牛企画室から発売された2つの新商品
2022年3月までに2つの新商品が新規事業企画室から発売された
(画像は「2022年2月期決算説明会資料」からキャプチャ)

開発責任者の城山氏は、これまでに電子タバコの商品企画や店舗開発を手掛けてきた経歴を持つ。新規事業企画室に入社して以降、城山氏は自身の経験と実績を生かして、紙巻きタバコの喫煙者が満足する新しい電子タバコの開発に取り組んできた。

北の達人コーポレーション 社内ベンチャー第1号ブランド 電子タバコ「SPADE」
社内ベンチャーの第1号ブランドとして販売している電子タバコ「SPADE」

タバコに近い“吸いごたえ”を得られる成分「シガニチン」を開発、特許も取得

日本ではニコチンを含む電子タバコのリキッドは医薬品に、吸入用のデバイスは医療機器に分類されるが、ニコチンやタールを含まずに香り付きの蒸気を吸って吐く形の電子タバコは雑貨として分類され、昨今では店頭やECなどで広く流通している。

しかし、雑貨に分類される電子タバコは有害物質の心配がほぼない反面、ニコチン特有の喉への刺激や“吸いごたえ”は得にくくなってしまう。メンソールを添加して代替的に刺激を与える製品もあるが、それではタバコらしいフレーバーが薄まってしまい、紙巻きタバコを愛用している喫煙者は物足りなさを感じることが課題だったという。

SPADE事業は、ニコチンやタールを含まない電子タバコで紙巻きタバコに近い吸いごたえを再現し、喫煙や受動喫煙による人々の健康被害をできる限り軽減していくことを使命として立ち上がった。「SPADE」の名称には「Save People And Diffuse Electronic-cigarette(電子タバコの普及により人々を救う)」の意味が込められている。

そして試行錯誤の結果、食品由来の原料でタバコに近い吸いごたえを得られる成分「シガニチン」の開発に成功し、特許を取得。シガニチンを用いた新しい電子タバコ「SPADE」は、喫煙者を対象としたモニター調査で85%が「タバコに近い味だ」と回答しており、2021年12月から本格的に販売を開始した。

新規事業単体で売上高100億円を達成する上でも、タバコによる健康被害の軽減をめざすSPADE事業は有力だと社内からも評価されているようだ。

日本では健康志向が高まり喫煙率が減少傾向にあるが、これからは海外の多くの国でも健康需要はますます高まっていくと考えられる。そうしたニーズを総合的に勘案すると、健康被害を軽減する電子タバコは市場の成長性が見込まれる。将来的には海外進出も見据えて事業を推進している。(城山氏)

北の達人コーポレーション 新規事業企画室 城山貴浩氏
北の達人コーポレーション 新規事業企画室 城山貴浩氏

ターゲット層は40代以上の紙巻きタバコの喫煙者

城山氏によると、国内の電子タバコ市場は200億円程度のため、このなかでパイを取り合うとなるとSPADE事業で売上高100億円は難しいと考えられる。

一方、タバコ市場全体で約2兆円あるうち、紙巻きタバコは約1兆8000億円を占めているという。また、紙巻きタバコの喫煙者の6~7割を40代以上の男性が占めるとされているため、「SPADE」のターゲット層は40代以上の紙巻きタバコの喫煙者に設定した。

昨今、電子タバコの種類や銘柄は次々と増え続けているが差別化できる要因はあまりなく、価格訴求やタレントキャスティングによるイメージ訴求で戦っている市場であったという。

そこに「吸いごたえ」というタバコ本来の価値を訴求すべく「シガニチン」という成分の開発に成功(特許取得)し、喫煙者のニーズのど真ん中に切り込んだ。広告も「タバコに近い味と吸いごたえの電子タバコ」という内容で訴求している。

「SPADE」が展開するフレーバーは、タバコの味を再現した「MILD」「STRONG」「MENTHOL」の3種類に絞った。他社製品の電子タバコには、フルーツ、コーヒー、ドリンク系などのフレーバーも数多く出回っているが、喫煙者は「タバコを吸いたいが、健康が心配」というニーズが大きいため、タバコ本来の味にこだわった。

北の達人コーポレーション 電子タバコ「SPADE」 3種類のフレーバーから選べる
「SPADE」は3種類のフレーバーから選べる

また、喫煙者がタバコを愛用する理由は単にニコチンに依存しているというよりも、タバコの味や香りを楽しむ文化的な要素や作業の合間にリラックスするためといった要素も少なくない。タバコが原因の健康被害を減らすことをミッションにしながらも、吸って吐く行為で味や香りを楽しむ文化やリラックスできる習慣はなくしたくないという考えも重視しているようだ。

商品の企画開発から広告運用まで、1人で手掛けるSPADE事業

「SPADE」は北の達人コーポレーション内の新規事業ではあるが、顧客対応のカスタマーサポート以外は社内のリソースをほぼ使わず、城山氏1人で運用している。

その理由は、北の達人コーポレーションも元々は木下勝寿社長が1人で起業したところから始まった会社であり、また新規事業企画室も起業家を育成することで新たなD2C事業を立ち上げる目的で設置されているためだ。

加えて、電子タバコという商材の特性上、化粧品や健康食品を取り扱う既存事業のノウハウや手法が踏襲しにくいことも理由にあげられる。

たとえば、大手媒体での広告戦略に特に強みを発揮する既存事業に対し、電子タバコはGoogle、Yahoo!、Facebookなどには広告出稿できないなど、あらゆる面で採用する戦略が異なってくる。このため、「SPADE」はゼロから開拓しなければならないことが多いという。

商品の企画開発から倉庫やシステムの選定、広告の制作・運用まで、既存事業とは分けてSPADE事業独自で進めているが、北の達人コーポレーションの「売り上げ最小化、利益最大化」の法則、満足度を追求する「お客さま第一主義」の姿勢は共有している。

商品を買ったお客さまのベネフィットを追求し、「買って良かった」という満足の声が積み上がっていけば、ブランドは自然と育っていくという考えが当社の根底にある。

満足度を高めるためにまず重要なのが品質だ。既存事業の化粧品や健康食品では約800項目の検査基準をクリアしたものしか製品化しないルールがあるが、その項目のなかで電子タバコでも利用できる項目は適用しながら、「SPADE」も厳しい品質管理のもとで製品化している。味のこだわりはもちろん、ハード面でも壊れにくく長く使っていただける製品をめざして品質を高めてきた。

また、ほぼすべての業務を1人で回しつつもカスタマーサポートだけは社内のリソースを活用しているのは、問い合わせへの返信を原則として当日以内に対応できるようにするなど、顧客対応の品質を重視した結果だ。(城山氏)

北の達人コーポレーション 新規事業企画室 城山貴浩氏

味は満足でも、電子タバコの使用自体に慣れてもらうためのコミュニケーションが課題

「売り上げ最小化、利益最大化」を原則とする北の達人コーポレーションでは、LTVに基づいて上限CPOを設定し、上限CPOを超える広告配信は停止しながら広告出稿を最適化している。

北の達人コーポレーション 「売り上げ最小化、利益最大化」の法則について
「売り上げ最小化、利益最大化」の法則について(画像は「2022年2月期決算説明会資料」からキャプチャ)

始まったばかりのSPADE事業も闇雲に広告投資するのではなく、回収期間に応じて設定した上限CPOのなかで新規顧客を獲得し、同時にLTVを伸ばす施策を講じているという。

「SPADE」のような電子タバコは、法律上年齢確認の必要はないものの、EC立ち上げからしばらくは生年月日を入力する項目を設けていた。すると70代や80代のユーザーも多くいることがわかったという。

ネット注文で利便性を損なわないよう注文フォームをシンプルな構成にしたことで、注文方法に関する問い合わせはかなり抑えられている。

ただ、継続率を伸ばす上では「“伝え方”の試行錯誤が続いている」という城山氏。30代の喫煙者は電子タバコを試した経験のある人が比較的多い一方で、「SPADE」がターゲットとする中高年の喫煙者は電子タバコを一度も使ったことがない人の割合が多いからだ。

そのため、タバコ本来の味を再現した製品であっても紙巻きタバコを喫煙し続けてきたユーザーは電子タバコ自体に慣れずに、数回で使用をやめてしまうケースもあるようだ。

北の達人コーポレーション 電子タバコ「SPADE」
「味自体は大半の喫煙者から評価を得られているため、まずは使い慣れてもらうためのコミュニケーションで工夫を凝らしたい」と城山氏は話す

複雑な構成の定期販売にも対応できるカート「ecforce」の導入を即決

「SPADE」は定期販売も行っているが、決まった商品・個数を定期的に送る商材と異なり、ユーザーが2色のデバイスから1色を選べるほか、リキッドも3種類のフレーバーから2種類を選べる複雑な構成になっている。

そのため、定期販売に対応可能なカートのなかでも、この要件に対応できることがカート選びの必須条件だった。

カートを選定する際、SPADE事業の立ち上げを支援していた外部のアドバイザーからSUPER STUDIOが提供するECプラットフォーム「ecforce」の紹介を受けたという。「ecforce」担当者にカートに対するニーズを伝えたところ、こうした複雑な仕組みも実装できることが初回の打ち合わせで明白になったため導入を即決したと城山氏は話す。

スモールスタート向けのカートシステムでも「SPADE」の販売は可能だとは思うが、将来的に売上高100億円をめざす上では規模が大きくなっても耐え得る機能を持つカートが必要だと考えた。

また、「ecforce」は担当者が付くので困ったときにスムーズな対応をしていただけることや、D2Cのノウハウを豊富に持っている点も魅力だった。定期販売の複雑なセット組みがあるのでECサイトの構築も複雑になりそうだと予想していたが、担当者があらゆる設定方法を丁寧にサポートしてくれた上わかりやすいマニュアルも用意してもらえたので、スムーズに構築することができた。(城山氏)

法人向けECプラットフォーム ecforce
BULK HOMME、タマチャンショップなどのECサイトが導入する「ecforce」

さまざまな機能を自動化できる「ecforce」が省人化と業務効率化に貢献

ほぼすべての業務を1人で担っているSPADE事業にとって、さまざまな作業が自動化できる機能が業務効率化に役立っているという。

その1つがクレジットカード決済で与信が通らなかったユーザーの確認作業だ。逐一確認しなくとも、与信の通らなかったユーザーにはフラグが立つ自動化設定をしたことで迅速に対応できるようになっている。特に定期販売は決まった頻度で商品を届ける必要があるため、素早く対応できるメリットは大きいという。

電子タバコ「SPADE」のECサイト ecforeceを使って構築
「ecforce」で構築した「SPADE」のECサイト

「ecforce」は導入企業からのニーズをもとに自動化できる機能を続々と増やしており、SPADE事業もシステムに任せられる作業は順次自動化を進めているところだ。城山氏は「このまま売り上げ規模が30億円、50億円と成長していっても、あまり人員を増やさずに運用していけるのではないか」と期待を寄せる。

また、広告のLPをワンクリックで複製できる利便性、充実した分析機能なども高く評価している。売り上げや定期継続率の分析も別途ツールを導入せずとも細かく見ることができ、定期販売の細かなニーズにも十分対応していると実感しているようだ。

法人向けECプラットフォーム「ecforce」 主な機能
「ecforce」の主な機能

さらなる資金投入で拡大期へ。将来的には店頭販売も開始し、さらなる普及拡大へ

北の達人コーポレーションのD2C起業家育成プログラムは、フェーズを5段階に分けて指導育成される。

  1. 商品を企画する
  2. 発売準備を整える(商品製造、バックヤードの準備)
  3. 発売してユニットエコノミクス(1ユニットあたりの採算性)を完成させる(上限CPO内で獲得できる販売スキームを完成させる)
  4. ユニットエコノミクス内で1000件獲得する
  5. 資金を投入して拡大させる

最初に1500万円の資金が渡され、1年でフェーズ3まで持っていくスケジュールで毎日木下社長とマンツーマンで打ち合わせしながら事業を立ち上げていく。

SPADE事業はフェーズ4を卒業し、これから本格的に資金を投入するフェーズ5に進む段階に来ている。

また、ECだけではなく電子タバコという商品の特性上、将来的にはコンビニエンスストアなどでの店頭販売も展開していきたいと考えている。

通常のタバコ製品は、コンビニエンスストアに行けば大体の銘柄は取り扱っているほどどこでも買えるものだ。しかし、ECのみでは仮に定期購入のお客さまから「配送を早めてほしい」と要望があっても最低1日はかかってしまう。そうなると日常使いとして不便さを感じてしまい、普及拡大も難しい。リキッドだけはコンビニエンスストアに置くなど店頭での取り扱いもしていかなければいけないと考えている。

また、北の達人コーポレーションではまだまだD2C起業家を募集しているので、興味がある人は是非エントリーしてほしい。私も仲間として協力を惜しまないつもりです。(城山氏)

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朝比美帆
吉田 浩章

GDOがゴルフ用品販売の実店舗「GDO Select」、「ヨドバシAkiba」内にオープン

3 years 11ヶ月 ago

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は10月13日、東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaの「アクティブAKIBA」内に、GDOバイヤー厳選アイテムを販売する実店舗「GDO Select」をオープンした。

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は10月13日、東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkibaの「アクティブAKIBA」内に、GDOバイヤー厳選アイテムを販売する実店舗「GDO Select」をオープン
「GDO Select」のイメージ

GDOは中古ゴルフクラブ・ゴルフ用品の販売・買取の「ゴルフガレージ」、ゴルフレッスンスクール「GOLFTEC」でリアル展開を行っているが、GDOバイヤーが関わるアイテム販売の実店舗は初。2001年から運営しているECサイト「GDOショップ」と連動する。

「GDOショップ」で扱う商品のほか、GDO限定商品、希少性の高い新興メーカーの製品などを販売。クラブのカスタムオーダー、クラブの買い取りなども行う。実店舗では試打クラブも用意し、体験の要素も加える。

厳選したアイテムを直接“見て”“触る”という体験を重視。GDOは商品の魅力やブランドストーリーを伝える場所を作りたいと考え出店を決めたという。GDOは今後もECとリアルの融合を進めていくとしている。

瀧川 正実

アシックスが挑むオンラインでパーソナライズしたシューズ選びを提供する購買体験「ASICS SHOE FITTER」とは

3 years 11ヶ月 ago

アシックスは顧客の3次元足形測定データを活用し、足形に合ったランニングシューズ選びをオンラインでサポートするデジタルサービス「ASICS SHOE FITTER(アシックスシューフィッター)」を公開した。

「ASICS SHOE FITTER」は、一部の直営店舗で実施している無料の3次元足形測定「ASICS FOOT ID Static(アシックスフットアイディスタティック)」で得たデータを読み取り、お薦めサイズや足とシューズのマッチングなどの分析結果をWeb上で提供するデジタルサービス。アシックス無料会員サービス「OneASICS(ワンアシックス)」のIDと連携することで利用できる。

お薦めサイズは、アシックススポーツ工学研究所が開発した独自のアルゴリズムを用いて、ラスト(靴型)と足の長さや幅などを比較して算出。ランニングの目的ごとに表示されるお薦めシューズを選択することで、各シューズが足の長さや幅に対してどの程度フィットしているかがわかるようになっている。ECサイトとも連携、お薦めシューズの商品詳細ページをワンクリックで閲覧、購入できる。

「ASICS SHOE FITTER」によるシューズの選び方は、まずランニングの目的(「PROTECT」「ENERGY」「SPEED」「TRAIL」の4種類)を選択した後、足と比較したいシューズを選ぶ。さらに足形データとシューズを比較してシューズの商品詳細ページへリンクする仕組み。

アシックスは顧客の3次元足形測定データを活用し、足形に合ったランニングシューズ選びをオンラインでサポートするデジタルサービス「ASICS SHOE FITTER(アシックスシューフィッター)」を公開
「ASICS SHOE FITTER」によるシューズの選び方のイメージ

これまで、直営店舗で計測した足形データをシューズ選びに活用するには、スタッフなどの専門知識が必要だった。「ASICS SHOE FITTER」は、アシックスが持つデジタル技術を用いて用途を広げるなど、パーソナルデータを有効活用するために開発した。

スマートフォンで足のサイズを計測できるアプリの開発および連携による利便性の向上、ランニングスタイルを入力すると選択肢に応じて適したシューズを表示する独自サービス「ShoeFinder(シューファインダー)」との連携など、多角的なシューズ選びのサポートにも取り組む。ランニング以外のカテゴリーへのサービス拡大を検討するなど、デジタルを活用したパーソナライズの強化を促進していく。

アシックスの2021年12月期のEC売上高は638億円で、前期比23.3%増。日本は同24.5%増、北米は同19.1%増、欧州は同24.1%増、中華圏は同17.8%増だった。全社売上高は4040億円でEC化率は15.8%となっている。

アシックスは、無料のメンバーシッププログラム「OneASICS」、フィットネス・トラッキング・アプリ「ASICS Runkeeper(アシックスランキーパー)」などを軸にランニングエコシステムを構築、スポーツイベントの集客や商品の販売につなげている。「OneASICS」に登録するとアシックスオンラインストアの送料が無料になる。「OneASICS」の会員は2022年1月末で550万人を突破している。

石居 岳
確認済み
13 分 1 秒 ago
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