ネットショップ担当者フォーラム

ダイエーが新たなデジタル施策、ECサイトの刷新&POS連動の食事管理アプリを全店展開

4 years 3ヶ月 ago

ダイエーはネットと実店舗において、便利で快適に買い物ができる新たなデジタル施策を導入する。ECサイトの刷新など新たなデジタル施策を推進する。

自社が保有する「商品」「アプリなどの会員基盤」「店舗網」を活用。鮮度や物量の問題で店舗で販売することが難しい価値ある商品をEC限定で販売する「EC事業」の確立に取り組んでいる。

その一環として11月18日、自社のECサイトを大幅に刷新。使い勝手の大幅な改善に加え、店頭での商品受け取り、ライブコマースなどの機能を追加する。ダイエーがECサイトを大幅刷新するのは14年ぶり。

自社ECサイトの名称は「ダイエーオンラインマルシェ」。ECサイトの刷新で、セキュリティの強化や使いやすさの改善、クーポンなどのプロモーション機能を追加する。

ダイエーはネットと実店舗において、便利で快適に買い物ができる新たなデジタル施策を導入する
刷新するECサイトのイメージ

店舗作りでは「おいしく食べて“ココロとカラダ”健康に」をコンセプトに掲げるダイエー。その一環として、POSデータとの連動で買い物データを自動的に取り込み、栄養素に変換して最適な食生活を提案するスマホ用アプリ「SIRUシル+タス」(シルタスが開発)を活用した健康管理サービスを展開している。

現在31店舗とネットスーパーで利用できるが、それを11月24日から利用可能店舗を全195店舗に拡大する。

ダイエーは今年度、自社公式アプリの機能強化、多様な決済方法の導入、レジ待ち時間の短縮につながる精算手段の導入、ネットスーパーの店舗数拡大などを進めてきた。自社公式アプリのダウンロード(DL)数は200万DLを超えた。

ダイエーは9月、水揚げされた鮮魚をECサイトで注文を受けた当日に配送、最短で買い付け翌日に商品を届ける取り組みを開始。「EC事業」の新たな取り組みとして位置付けている。

島根大田市場に駐在しているダイエーのバイヤーが、市場で買い付けた新鮮な魚を、その日の午後に出荷。名称は「島根大田市場直送 鮮度が自慢!バイヤー厳選おまかせセット」。旬の鮮魚をさばくことなく丸のまま、最短で買い付け翌日に顧客に届ける。日本海の鮮度抜群の魚を自宅で食べることが可能になる。ダイエーは価値ある商品を値ごろ価格で顧客の食卓に届けている。

石居 岳
石居 岳

アダストリアが公式ECサイト「.st」にレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入

4 years 3ヶ月 ago

アダストリアは、公式ECサイト「.st(ドットエスティ)」にZETAが提供するレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」を導入し、レビュー投稿・表示機能を実装した。

レビュー並び替え&絞り込みで購入検討中ユーザーに有益な情報を提供

アダストリアは2020年11月25日、「.st」のスマートフォンアプリに「ZETA VOICE」の一部機能であるQ&A機能を導入。今回、ECサイトとスマートフォンアプリにレビュー投稿・表示機能も実装した。

実装により、約200万件ものレビュー(2021年10月15日時点)を「新しい順/トップ評価」で並び替えて閲覧することができる。また、「星の数」「サイズ感」「性別」「年代」「身長」「体重」「サイズ」「カラー」「画像有無」「靴のサイズ」などから詳細に絞り込むことが可能になった。

そのため、レビューによってより商品のリアルなイメージを持ちやすくなり、購入検討中のユーザーにとって有益な情報となる。

アダストリア .st ZETA ZETA VOICE 検索機能
「.st」のレビュー表示(画像は「.st」サイトからキャプチャ)

「.st」ユーザーのレビューへの関心が高く、「レビューの絞り込みができるのが便利」「自分の身長、体重を基準にレビューを検索して考えられるため、使い勝手がますます良くなった」との意見が寄せられており、ブランド、メーカーにとってもユーザーの声を知る機会につながっているという。

「ZETA VOICE」とは

サイト自体や提供する商品・サービスに対して、複数の評価軸を用いた多面な評価によるレビューコンテンツをサイトに実装できるエンジン。点数による評価やフリーコメント、スタッフレスポンスなどの機能を有するほか、投稿レビューデータの分析、A/Bテストでの活用ができる。

ZETA VOICE 主な機能
「ZETA VOICE」の主な機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥
藤田遥

チャットコマースとは?バルクオムやH&Mに学ぶ活用事例、活用するメリットなどを解説 | 店舗ビジネスに役立つ『口コミラボ』特選コラム

4 years 3ヶ月 ago
チャットコマースとは、チャットツールを活用して購買体験をサポートするサービス。導入する際には、目的やどのような問題を解決したいのか、ユーザーにどのような価値を提供したいかなどを明確にしましょう

チャットコマースとは、チャットツールを活用して購買体験をサポートするサービスです。商品に関する問い合わせや企業と個人とのコミュニケーション手段として導入している企業が増加しています。

すでにアパレルショップやコスメショップ、飲食店など、幅広い業種での導入がみられ、業界的にも発展していくことが予測されています。

本記事では、チャットコマースの概要から注目されている理由、導入のメリット、活用事例を紹介します。

関連記事

チャットコマース(会話型コマース)とは

チャットコマースとは、チャットアプリを活用して商品の注文や問い合わせに対応できるサービスのことです。海外では「CC(Conversational Commerce)」と表記されます。さらに詳しくチャットコマースの特徴や注目されている背景を紹介します。

チャットコマースの特徴

チャットコマースはLINEやFacebookメッセンジャーなどのチャットツールを活用し、企業や店舗がユーザーとのつながりを持つことが可能です。

チャット機能なら顧客といつでもどこでもコミュニケーションが図れるようになり、顧客の疑問点や細やかなヒアリングによってユーザーを深く理解できます。

そのため、顧客それぞれに最適な接客や提案ができるようになり、効率的でありながら良質なサービスを提供できます。

他にも、AI機能を持つチャットボットを導入すれば、24時間のカスタマーサポートなどが実現します。チャットボットで解決できない疑問に対しては電話対応につなげるなど、問い合わせの負担を軽減できるでしょう。

チャットツールの普及、そして購買窓口へ

チャットコマースがビジネスで活用されはじめたのは、チャットボットの発展とチャットツールの普及が関係しています。

チャットボットの機能は2016年にFacebookとLINEがメッセンジャーのAPIをオープン化したことで発展しました。APIとはチャットボットの機能を共有する仕組みのことです。

これにより、顧客が入力した文章から自動で返答を選択する機能など、柔軟な対応ができるチャットボットへと成長しています。

また、チャットツールは日常的なコミュニケーションツールとして浸透しており、多くの消費者はチャットでのやりとりへの抵抗が低いです。

このような背景によってチャットから購入への抵抗感が弱まっていき、チャットコマースが急速に注目されるようになっています。

チャットコマースの市場規模

チャットボットの先進国のアメリカでは2016年からチャットボットが注目されはじめ、2011年に登場された「Siri(シリ)」によって音声でのAIとの対話への利便性を認識しました。

その後、FacebookやGoogle、マイクロソフト、Amazonなどの大企業がチャットボット製品の開発を積極的に行い、現在のような柔軟な対応ができるチャットボットが誕生しました。

また、矢野経済研究の対話型AIシステム市場に関する調査によると、2022年の対話型AIシステム市場は132億円になると予測されています。チャットコマースを含めたAIによる対話サービスは今後も発展するでしょう。

チャットコマースの導入メリット

ここではチャットコマースを導入した際に得られるメリットを解説します。

1. ユーザーそれぞれに合った提案が可能に

チャットは個々の顧客とコミュニケーションがとれるので、顧客のことを深く理解したうえで最適なサービスを提供できます。

接客の好感度はブランドのイメージにも影響を与えるため、チャットによる「自分だけの提案」は良質な接客サービスという印象を与えられるメリットがあります。

また、チャットを通して信頼関係を築き、将来的にファンへと成長する可能性も持っています。

2. ユーザーが問い合わせしやすい

LINEやFacebookメッセンジャーのように、チャットによるコミュニケーションの取り方は一般的となり、2021年1月時点で国内LINEユーザー数は約8,600万人に到達しています。

チャットという存在は多くのユーザーにとって親しみやすいツールであり、電話でのコミュニケーションよりもハードルが低いです。

3. カスタマーサポート業務の負担を軽減

2008年をピークに少子高齢化に拍車がかかり、生産人口が減少しています。電話対応や問い合わせ窓口のようなサービスにおいても、対応スタッフが不足しています。

このような人手不足問題に対してチャットコマースは解決できる可能性があります。また、チャットボットなら24時間対応できるので、問い合わせ業務の負担を軽減できます。

4. ユーザーの不安をすぐに解消できる

チャットコマースなら、顧客が何か商品やサービスに疑問があった場合に、すぐにチャットで解決できます。EC販売において購入前に疑問点をなくすことは重要であり、購買の意思決定に大きく影響を与えます。

疑問点を解消していくことで購入意欲を高め、ユーザーは納得して購入へと進むでしょう。

5. チャットのみで決済まで完了できる

チャットコマースの中にはチャットでのやりとりから直接商品の購入と支払いを完了できるサービスがあります。

最近ではByteRoad株式会社がリリースした「BeSHOP(ビショップ)」という、LINE公式アカウントにネットショップ機能を導入し、LINEチャットのみで販売から決済までができるサービスがあります。

すでにLINEユーザーであれば友達追加のみで開始でき、最速の購買体験を提供できます。また、登録済みのユーザーに対してリピートの促進としても活用できる魅力があります。

<参照>
PR TIMES:LINEでチャットコマース!LINEトーク上にECサイトが構築できるクラウドサービス「BeSHOP」をリリース!|ByteRoad株式会社のプレスリリース

チャットコマースの活用事例

ここでは、チャットコマースを活用している企業やサービスを紹介します。それぞれチャットのメリットをうまく活用し、ユーザーの利便性を大切にしています。

事例1. 株式会社BULK HOMME(バルクオム)

トップページ
▲バルクオムのトップページ:株式会社BULK HOMME(バルクオム)

メンズのスキンケア商品を扱う株式会社BULK HOMME(バルクオム)はチャットコマースの株式会社Zeals(ジールス)を活用し、各顧客の要望に合わせた商品を提案しています。

チャットでは、顧客の肌の悩みや理想などのヒアリングを大切にし、最適な商品を提案することでCPA(アクションあたりの費用)は257%まで改善されました。

これまで購入まで踏み切らなかった顧客に対しても、チャットでのデータを参考にプッシュ通知をすることでおよそ40%がコンバージョンに寄与した実績を持ちます。

事例2. H&M

H&Mのトップページ
▲H&Mのトップページ:H&M公式サイト

世界的なアパレルブランドH&Mの海外店舗ではチャットコマースのツールを導入し、オンラインでの接客サービスの向上を図っています。

チャットを通してユーザーの好みをヒアリングし、スタイリングのヒントやアドバイスを提供します。

H&Mのチャットコマースは絵文字や親しみやすい会話表現が使われるので、友達感覚でコミュニケーションをとっているかのような楽しみも提供しています。

事例3. ピザハット(アメリカ)

ピザハットのチャットコマース
▲ピザハットのチャットコマース:ピザハットの公式サイト

アメリカでは2016年からFacebookメッセンジャーとTwitterによるチャットコマースをはじめています。チャットでは注文ができるだけでなく、よくある質問への回答や最新情報などを提供しています。

また、お気に入り機能も搭載しているため、チャットコマース上での注文をさらに簡略化させています。

チャットコマースは購買体験の質も高める

ユーザーにとってチャットコマースには「時間を問わず必要な情報を入手できる」「決済までスムーズに進められる」などの魅力があります。

一方、販売者側には「問い合わせ対応の負担を軽減できる」「オンライン上でも良質な接客を提供できる」などのメリットがあります。

チャットコマースを導入する際には、目的やどのような問題を解決したいのか、ユーザーにどのような価値を提供したいかなどを明確にしましょう。

この記事を書いた「口コミラボ」さんについて

「口コミラボ」は、様々な地図アプリ・口コミサイトの監視、運用、分析を一括管理できる店舗向けDXソリューション「口コミコム」が運営する店舗ビジネス向け総合メディアです。近年、企業の評判管理が重要視されるなか、特に注視すべきGoogleマイビジネスを活用したローカルSEO(MEO)や口コミマーケティング、それらを活用した集客事例から、マーケティング全般、店舗経営のハウツー、業界動向データにいたるまで幅広い情報を紹介します。

口コミラボ
口コミラボ

マンションのオートロックを配送業者が解除できるAmazonの「Key for Business」、10都道府県800棟以上のマンションに拡大

4 years 3ヶ月 ago

アマゾンジャパンは11月11日、オートロック付きマンションでAmazonの商品をスムーズに配達できる配送サービス「Key for Business(キー・フォー・ビジネス)」の展開地域を拡大したと発表した。

日本の「Key for Business」は2021年3月にスタート。マンションのオーナーまたは管理会社の承認をあらかじめ受けている場合、Amazonから委託された配送業者や配送ドライバーが専用の配送アプリからマンションのオートロックを解除し、配達先の顧客が不在でも玄関等への置き配が可能となる。

「Key for Business」は当初、大東建託パートナーズや綜合警備保障(ALSOK)をはじめとする認定パートナーと協力し、東京、神奈川、大阪、愛知、福岡の200棟のマンションへ導入した。

導入以降、顧客から好評で、Apaman Property(アパマン プロパティ)や東急不動産ホールディングスグループなどの管理物件にもサービスを拡大。10都府県、800棟以上のマンションで「Key for Business」が利用できるようになった。対象地域は、北海道、千葉、埼玉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡。

Amazonは注文時の配送オプションである「置き配指定サービス」を、30都道府県(一部地域を除く)で配送方法の初期設定として提供している。

オートロック付きのマンションでは、顧客が不在の場合、配送ドライバーはマンションに立ち入ることができず、玄関など顧客の希望場所へ置き配ができなかった。また、宅配ボックスが満杯で受け取れない、商品を宅配ボックスから部屋まで運ばなければならないといった不便さがあった。「Key for Business」はこうした課題を解決できる方法の1つとして期待される。

「Key for Business」を使った配送イメージ

「Key for Business」はマンションのエントランスのドア、またはオートロックの装置と「Key for Business」デバイスを接続。配送ドライバーは専用の配送アプリから、オートロックを解除できる仕組み。導入するマンションに配送するAmazonの荷物を持ったドライバーが到着すると、ロックの解除ができる。配送ドライバーがマンションに入館し、玄関への配達が完了するとロック解除の期限が切れる。それ以降は同じ日でもマンションに入館できなくなる。

石居 岳
石居 岳

ecbeingが中国向けソーシャルEC支援をスタート、クロスシーとの業務提携で実現

4 years 3ヶ月 ago

ecbeingは中国向けネットマーケティングのクロスシーと業務提携し、中国のソーシャルECに関する支援業務を始める。ECサイト構築パッケージ「ecbeing」を利用しているEC事業者の中国向け販売戦略や課題に応じた中国ソーシャル越境ECへの進出、出店、運用、商品プロモーションといった支援を行う。

中国のEC市場とソーシャルECの状況

中国のEC流通規模は約200兆円、EC化率は30%で、日本国内のEC流通総額と比較して約16倍、EC化率は約4倍。また、中国では国内のEC利用だけでなく、海外から商品を購入する越境利用率が42%と高い状況になっている。

ecbeing クロスシー 世界の国別EC市場規模
世界の国別EC市場規模(出典:経済産業省 令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業)
ecbeing クロスシー 国別EC(越境)利用動向
国別EC(越境)利用動向(出典:経済産業省 令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業)

近年、中国ではSNS上でECを行うソーシャルECが急成長しており、月間アクティブユーザー数トップの「WeChat(ウィーチャット)」だけでも、流通額は日本国内のEC流通総額を超える約26兆円に達している。

2019年からECをスタートしたショート動画・ライブアプリの「Douyin(ドウイン)」と合わせると、2つのアプリだけで流通額は約34兆円もの規模。中国EC市場に大きな変化をもたらしているという。

ecbeing クロスシー WeChatとDouyinのEC流通額
2019年と2020年のWeChatとDouyinのEC流通額

店舗構築や消費者対応などにも対応

今回の提携で、「ecbeing」導入企業に対して中国向けソーシャル越境EC支援を手がける。初期費用を抑えて次の対応が可能となる。

  • 10億人を超えるユーザー数を誇る「WeChat」上のミニプログラムで越境ECサービスを簡単に実現(SaaSで提供)
  • ユーザー数6億人の「Douyin」、ユーザー数3億人の「RED(小紅書)」での越境ECにも対応
  • 店舗構築や消費者対応などのフルフィルメント対応
  • 中国語や商習慣理解も不要、商品情報の提供と商品の出荷のみで越境ECが可能
ecbeing クロスシー REDでのインフルエンサーによるライブコマース WeChatミニプログラムでのECサイト
「RED(小紅書)」でのインフルエンサーによるライブコマース(左)と「WeChat」ミニプログラムでのECサイト(右)

商品マスタや在庫情報は「ecbeing」の情報を今後活用する予定で、クロスシーと連携することで、越境EC商品の管理を一元化する。クロスシーがリレーションを図っている在日中国人300名以上のインフルエンサー、在日クリエイターを活用した日本から中国のSNSへのスピーディーなコンテンツ制作、情報発信など、ソーシャルECならではのプロモーションを予定している。

藤田遥
藤田遥

自社ECで売上を伸ばす秘訣とは? 成功している5社に聞いた【ネッ担まとめ】 | ネットショップ担当者が 知っておくべきニュースのまとめ

4 years 3ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年11月8日〜14日のニュース
ネッ担まとめ

自社ECサイトで成功している5社のインタビュー記事がありました。どうしても集客に目が行きがちですが、実際は細かい改善の積み重ねとお客様との関係性の構築がポイントのようです。

自社ECサイトで売上を伸ばす秘訣が大公開!

自社ECを伸ばした5社が「重視していること」とは?受賞ショップにインタビュー | futureshop
https://www.future-shop.jp/magazine/award-interview

フューチャーショップが主催する「第13回 ネットショップグランプリ」を受賞されたショップの皆さんが、売上を伸ばすコツなどについてコメントされていました。とても参考になりますので、ショップとコメントを紹介します。

紀州 有田みかん 早和果樹園公式通販サイト
https://sowakajuen.com/

自社ECサイトはECモールとは違い「コツコツ感」が大事です。少しでも時間があればサイトを更新し、何かのネタがあればメルマガを打つ。集客、接客、追客の施策をコツコツと継続していたら、ネットショップグランプリを受賞できるほど、思わぬ高みに登っていた。そんな感覚です。時間はかかるけれど、労力をかけた分だけ成果が返ってくるのが自社ECサイトの良いところ。これから自社ECに取り組む人は、腐らずにコツコツと前を向いて進んでいけば、いつか良い景色が見えると思います(秋竹社長)

「労力をかけた分だけ成果が返ってくる」。まさにこれです。自社ECはモールと違って急に仕組みややり方が変わることはありません。自分たちでやったことが積み重なっていきますので、どれだけそこに時間をかけることができたのかがポイントになってきます。ちょっとだけやって売れないと思うのではなくて、売れるためにどうするかをずっと考えていきましょう。

PAJAMAYA IZUMI
https://www.pajamaya.com/

自社ECサイトをリニューアルしてから、売り上げがじわじわ、じわじわと伸び続けています。ECモールと違い、自社ECサイトの売り上げは急激には伸びません。大切なのは、お客さまのために必要な施策を続けること。時間がかかっても諦めずに続けていれば、いつか、広告に頼らなくてもお客さまが来店してくださるお店を作ることができると思います(熊坂泉さん)

こちらも同じ意味のコメントですね。自社ECで急激に売上が伸びるのはメディアに取り上げられたときくらいで、通常はじわじわと増えていくことが多いです。

「お客さまのために必要な施策」は間違いやすいので注意です。お客さまに要望などを聞くと「送料が高い」とか「商品がないと」いう回答が増える傾向がありますが、実際はそうではなく、「もっと商品のことを詳しく教えてほしい」とか「気軽に聞ける環境を作ってほしい」というケースがあります。本当の要望を教えてもらえるようなコミュニケーションを取っていきたいですね。

クロシェオンラインショップ
https://www.cloche.shop/

弊社のように実店舗中心の企業がEC事業を伸ばすには、店舗スタッフとECサイトの連携は欠かせません。しかし、店舗スタッフに対して、ライブコマースやSNS投稿などをただお願いするだけでは上手くいかないと思います。実店舗の仕事が忙しくて手が回らない場合もあるでしょうし、SNSの投稿に苦手意識を持っている人もいるからです。重要なのは、新しい働き方を促す環境を整えること。オンライン接客ツールの導入や、人事評価制度の見直しを含めて、店舗スタッフがオンラインでも活躍しやすい環境を作ることが必要だと考えています(村岡さん)

「ただお願いするだけでは上手くいかない」。これもよく聞く問題です。スタッフの皆さんはやりたくないわけではないけどやり方がわからないとか、評価につながらないとか、他の仕事がたくさんあるとか、上手くいかない理由があるわけです。やらせる前に環境を整えてやりやすくすることからですよね。特にSNSなどすぐに効果が出ないものは結果だけにフォーカスしてしまうとうまくいかないので、長い目で見ることも大切です。

ご利用料金・コース紹介|クラフトビール定期便「ひらけ!よなよな月の生活」ビールのサブスク | よなよなエール公式ウェブサイト「よなよなの里」
https://yonasato.com/ec/nenkan_beer_course/

何かのきっかけで会社や商品のことを知ってくださった方が、自社ECサイトを訪れて会員登録していただけるのが理想です。そのために自社ECサイトのコンテンツを拡充し、さまざまなサービスを提供しています。ただし、会員登録してくださったすべてのお客さまに、その場で商品を買っていただこうとは思っていません。まずはお客さまとのつながりを持ち、何かのきっかけがあったときに、実店舗であれECサイトであれ、商品を買っていただける関係性を維持しておくことが重要だと思っています(望月さん)

「関係性を維持」するのはとっても重要ですよね。データしか見ていないとすぐに買ってほしくなりますし、買わせようとしてしまいますのでどんどん関係性が希薄になっていきます。それはモールに任せておけばいいので、自社ECではすぐに買ってくれなくても自分たちのことを覚えてくれている人を増やした方がうまくいきます。覚えてもらうには情報発信。商品にまったく関係ないようなことを発信しても問題ないので、何かあった時に思い出してもらえるようにしておきましょう。

ナッツ・ドライフルーツの通販サイト小島屋
https://www.kojima-ya.com/

ECモールで売り上げを伸ばすには、広告やポイント、安売りなどの施策をひたすら実行するのが王道です。一方で自社ECサイトは、広告や安売りを仕掛けたからといってお客さんが来てくれるとは限りません。自社ECで必要なことは、「何をどう売るのか」「お客さんをどのように集めるのか」といった戦略を立てること。そのために、例えば3C分析などをしっかり行って、自社のポジショニングやターゲットを明確に定めることが売り上げを伸ばすポイントだと思います(小島さん)

「広告や安売りを仕掛けたからといってお客さんが来てくれるとは限りません」。そうなのです。モールは買いたい人が来ているから広告を見ると来てくれますが、自社ECの広告を見る人は買う気がない場合も多いですし、安売り自体にも気付いてくれないことも多いです。買いたい人がどこにいるのか、競合と比較して差別化ポイントはあるのか、購入したいようなページになっているのかなどなど、お客さんの周囲をよく見て施策を考えないといけないですよね。

まとめると、

  • 努力の積み重ねが結果として返ってくるので、結果が出るまでコツコツ続けることが大切
  • 細かく多くの施策を動かすことになるので、スタッフの評価や環境を整えて動きやすくしておく
  • 買う気がある人だけにリーチできるわけではないので、自社のことを気にしてくれる人を維持しておく

「ECをどうにかする」のではなく「良い人間関係を築いていく」と考えるとうまくいきそうですね。「そんな抽象的なことを言われても困る!」という人向けの記事も紹介しておきます。

「独自の広告最適化システム」「永続的な顧客との関係構築」――利益率29%を達成する北の達人コーポレーションの経営の秘訣に迫る | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9198

独自の広告運用の仕組みを構築して利益を上げている北の達人さんの事例です。資金力があってバンバン広告が打てて、競合よりも値下げしてもやっていけるところは少ないので、この記事はとっても参考になります。

20億円以下の規模のマーケットだと、大手企業にとっては小さすぎて参入するには効率が悪い。しかし、品質面で優位性の高い商品を展開できれば、顧客の支持は得られる。北の達人コーポレーションは、こうして競争の起こらないマーケットを自ら作り上げ、売上高100億円をめざしてきた

独自のやり方で売上が伸びてくると競合が参入してきて、さらに市場ができてくると大手にも参入されて値下げで根こそぎ持っていかれてしまう。ECにはよくある話なので小さい市場でこっそりやるのが生き残る秘訣です。

出稿している広告を詳細に管理し、デイリーでデータを算出、採算の合わない広告は停止させてチューニングしてから再出稿するという作業を日々実施している。木下氏が創業時から確立してきた広告を最適化させる手法を独自システムとして開発し、広告運用はすべて内製化している。

広告運用の方法も独自です。大企業は売り上げが伸びればいいですが、そうでない場合は利益が重視されますよね。利益が出ていれば事業は継続できますから。ですので、広告でも「1年間のLTVをもとに広告投資判断を行って利益重視型マーケティング」を行っているとのこと。広告代理店とはちょっと変わった動きですよね。

北の達人コーポレーション フラクタ 独自の報告最適化システムを開発、利益の最大化を図っている
独自の広告最適化システムを開発し、利益の最大化を図っている(画像は北の達人コーポレーションのIR資料からキャプチャ)
北の達人コーポレーション フラクタ 最適上限CPOの算出方法
「新規の獲得件数×顧客1人あたりの利益」でCPOの額ごとに利益額を算出すれば、「最適上限CPO」がわかる(画像は北の達人コーポレーションのIR資料からキャプチャ)

広告運用に慣れていない人にはわかりづらい図と用語ですが、これが理解できないと利益の出る広告運用はできないので、時間をかけて理解しておきたいところです。何となく広告を出して注文が取れなくて「広告はダメだ」という人が世の中にはとっても多いですが、こちらもコツコツと努力していくと結果が出るはずです。ちなみに北の達人さんは「資本金1万円からスタートした会社」ですので、読んでいる皆さんの方が恵まれた環境かと思います。

単品系通販サイトでやるべきSEO施策② 行動分析ツール「Microsoft Clarity」で サイトの問題点を見つけ出そう | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9177

こちらはページ改善の記事。詳細は割愛しますが、ヒートマップツールを使って商品ページを改善する方法が書かれています。最終的な注文は集客もありますが商品ページの作りも大きく影響しますので、一連の流れで改善していきましょう。

また、集客施策とページ改善の連携が取れないとちぐはぐな動きになって足の引っ張り合いになることも多いので、よく情報を交換しながらお互いの数字をチェックしてきましょう。

EC全般

これからのECには「美しい運営体制」が必要だ。コンサルタントに聞く、「攻め」と「守り」を両立するEC運営 | ECトレンド
https://new.akind.center/archives/15775

売れてくると問題になるのが出荷など。自分たちのキャパを知って集客を。

Shopifyがコロナ禍のブラックフライデー・サイバーマンデーにおける日本の消費者の購買傾向に関する独自調査を発表 | Shopify Japanのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000084.000034630.html

要するに安く売る・買う口実があればいいということですね。

1日で約15兆円を売ったアリババ+京東(JD)の中国「独身の日」取扱高まとめ【2021年】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9245

まったく実感のない数字になってきましたがすごい伸びです。

【Stripe調査】日本の大手ECサイトの97%が決済フォームの設計で5つ以上の基本的な問題点を抱える | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/10762

カードのエラーが即表示されないのは問題。買う側も買えたかどうかがわかりませんからね。

~越境EC 流通総額No.1 BEENOSグループの購買データから、2021年の世界の消費動向を分析~ BEENOSが「越境EC世界ヒットランキング2021」を発表 | BEENOS株式会社のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000324.000035599.html

日本にいながら海外の商品が簡単に手に入るショッピングサイトセカイモンから「海外商品を多く買っている県民ランキング2021」を発表! | BEENOSのプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000323.000035599.html

越境EC関連のデータを2つ。自分たちが扱っている商品が実は海外で売れているかも?

ヨドバシカメラのECサイトが顧客満足度の高いECサイトで8年連続1位 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/9223

すべての評価項目でヨドバシが1位!

ECがダメなら自販機?シェアキッチン運営の平塚さんがたどり着いたコロナ禍の「食品」販売戦略 | ECzine
https://eczine.jp/article/detail/10303

ECも自販機もお客さんとの接点と考えれば同じようなことができますよね。

今週の名言

私が会社員時代に聞いたなかでいちばん印象に残っていて、いまも大事にしている言葉をご紹介します。

「すぐする、すぐ済む」

です。

これはほんとに効きます。ほんとにすぐ済みますし、一歩進むだけで、先が見えることもあるあるです。

最小の努力で最大の結果を出すための「3つのキーワード」 | 岡健作/スタディーハッカー代表取締役 | note
https://note.com/oka_kgs/n/n187ac0fdf6a0

いろんな施策も改善もこの意識で。やらないとどんどんたまっていくのでやる気がなくなっていきます。

筆者出版情報

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める小さい会社のウェブマーケティング必勝法

「未経験・低予算・独学」でホームページリニューアルから始める
小さい会社のウェブマーケティング必勝法

森野誠之 著
翔泳社 刊
発売日 2021年10月15日
価格 2,200円+税

この連載の筆者 森野誠之の著書が翔泳社から発売されました。小さな会社の“ひとり担当者”が、未経験、低予算、独学でホームページのリニューアルからウェブマーケティングまでを成功させるための指南書です。電子版、オンデマンド印刷版ともにAmazonで発売中です!

この本をAmazonで購入
森野 誠之
森野 誠之

”通販王”保阪尚希氏が語るヒット商品誕生の秘訣、マネージャー思考への切り替え方など全60講演のECイベント【11/17の見どころ】

4 years 3ヶ月 ago
当日登録できます!すべての講演を無料で視聴できる ECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋」を11月15日(月)~17日(水)の3日間にわたって開催中

資生堂ジャパン、千趣会、アユダンテ、パイオニア、DMM.com、ブックオフコーポレーション、Facebook Japan、ヤッホーブルーイング、JX通信社といった有名企業、俳優・タレントとしても知られる保阪尚希さんが成功事例などを語る「ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋」を11月15日(月)・16日(火)・17日(水)の3日間で開催しています。

「EC×オムニチャネル」「SEO×広告の新たな打ち手」「共感を生むマーケティング」「ネット広告の現実」「ヒット商品&ロングセラーを生む秘訣」などEC事業者に役立つテーマを用意。Zoomを利用したオンラインイベントで、60講演をすべて【無料】で視聴できます。17日の講演のなかから、編集部おすすめの講演をご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

見どころ⑰ ”通販王”保阪尚希氏が語るヒット商品&ロングセラーを生む方法

年商10億円の“通販王”保阪尚希氏に学ぶヒット商品&ロングセラーを生む秘訣
17:10~17:55 KB3-7 クロージング講演

ネットショップ担当者フォーラム2021秋 千趣会
「保阪流」公式サイト https://hosakaryu.com/より

『どん底から1日1億円の売り上げを出す方法』(ワニブックス)の著者であり、通販向けの商品開発などを行う保阪尚希氏。俳優業から近年の活動の場は通販チャンネル。自ら開発した商品はテレビショッピングで1日1億円以上を売り上げ、電子レンジ用のスチーム鍋「ラ・クッカー」は超ロングセラー商品に、コロナ禍でも「ストレッチハーツ」などの健康器具が大ヒットしています。

商品企画のほか、ECサイト「保阪流」で健康食品や健康器具のネット通販を行う“通販王”保阪氏が、ヒット商品・ロングセラー商品を生み出す秘訣などをお話します。

保阪尚希氏
俳優・タレント・通販コンサルティング・健康料理研究家 保阪尚希 氏
俳優・タレント・健康料理研究家・通販コンサルティングなど幅広く活躍しているなか、テレビ通販の驚異的な売り上げを上げることから通販王と呼ばれるようになる。保阪流の掲げる「死ぬまで健康」をテーマにした身体のメンテナンスグッズ、ストレッチグッズを開発し現在もヒットを飛ばし続ける。
ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

見どころ⑱ 「自分でやった方が早い」から抜け出す、マネージャー思考への切り替え方とは?

自分でやった方が早い病から抜け出す。マネージャー思考への切り替え方
17:10~17:55 KC3-7 クロージング講演

ネットショップ担当者フォーラム2021秋 Bake
パイオニア公式サイト https://jpn.pioneer/ja/より

プレイヤー中心だった仕事内容から、キャリアを積んだり昇進したりすると、マネジメントや管理職の仕事が増えていきます。プレイヤーだった時の感覚が抜けきらず「自分で仕事をやった方が早い」と思って自分で仕事を進めてしまうことはありませんか?

部下も育たなければ、自分の仕事が増えるばかりで良いことは一切ないのに、なぜか抜け出せない。本セッションでは、マネージャーとして仕事をしていくために、身につけておきたい思考方法をパイオニアの井上慎也氏とDMM.comの武井慎吾氏が語ります。

パイオニア NP事業本部 CMO 井上慎也氏
パイオニア株式会社 NP事業本部 CMO 井上 慎也氏
1978年生まれ。大阪大学大学院を卒業後、2004年にP&G Japan入社。ヘアケアカテゴリーを中心としたオンラインマーケティングを担当。2008年から外資製薬企業のイーライリリーにてeBusiness変革業務に従事。2010年よりアドビ システムズ株式会社にて、クリエイティブ・ソリューション事業のデジタルマーケティング全般の統括・促進と企業ブランディング活動を担当。2018年3月よりKDDI株式会社にてデジタルマーケティングと全社コミュニケーションの改革に取り組む。2021年4月からは現職のパイオニア株式会社 NP事業本部 CMOとして新規事業の立ち上げとマーケティング組織の構築に取り組む。
DMM.com マーケティング本部マーケティング部 部長 武井慎吾氏
合同会社DMM.com マーケティング本部マーケティング部 部長 武井慎吾 氏
2010年、株式会社アイレップに入社。主にナショナルクライアントに対し、ダイレクト・ブランディング双方のマーケティング支援に従事。その後HR業界を経て、2016年にDMM.comに入社。Webプロモーション機能をインハウスで完遂するトレーディングデスクチームの立ち上げ・責任者を担う。現在は、DMM.comグループが展開する50を超える事業に対し、収益貢献をミッションとするマーケティング部の部門長として、評価制度・教育制度設計など、組織マネジメントに注力中。
ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

この他にも、午後には下記の講演があります。

  • 16:10~16:50(B3-6)
    レビューの有無で平均CVRは2倍も違う!お客の声を売上アップにつなげる秘訣 ~レビューの収集10倍増!CVRの向上、接客、商品企画活用を事例ベースで解説~(株式会社ecbeing)
  • 16:10~16:50(C3-6)
    パフォーマンス改善、ブランド/SEOの向上、コスト削減、セキュリティ強化、より良いショッピング体験の提供、知らなきゃ損するECサイト構築の秘訣教えます!(Fastly株式会社、インフラレッド合同会社)
ネットショップ担当者フォーラム編集部

オイシックス・ラ・大地と赤ちゃん本舗、売上100億円めざす協業の検討を開始

4 years 3ヶ月 ago

オイシックス・ラ・大地と「アカチャンホンポ」を展開する赤ちゃん本舗は、2022年春のサービス開始を前提とした協業の検討を始めた。

オイシックス・ラ・大地が運営する食品宅配サービス「Oisix」と「アカチャンホンポ」は、子育てファミリー層の顧客を多く抱えており、ビジネスにおける親和性が非常に大きいと判断。5年後に約100億円規模の事業への成長をめざし、さまざまな取り組みを行っていく。

オイシックス・ラ・大地と「アカチャンホンポ」を展開する赤ちゃん本舗は、2022年春のサービス開始を前提とした協業の検討を始めた
ビジネスの親和性が高いと判断した2社

第1弾として、オイシックス・ラ・大地のECサイト「Oisix」内で、アカチャンホンポと共同で企画・開発した商品やサービスを提供する「Oisix withアカチャンホンポ」の展開を始める予定。

アカチャンホンポの顧客に向けては、店頭とWebサイトで「Oisix with アカチャンホンポ」はのサービスを提供。具体的には下記のような取り組みを予定している。

  • 子育てファミリー向けに離乳食やおやつ、ミールキットなどのオリジナル商品を共同開発
  • 子育てファミリーに特化したサービスとして、 「Oisix with アカチャンホンポ」サービスでの買い物提案に加え、アカチャンホンポのオリジナル商品提案やクーポン配布等を行い、子育てファミリーの食と暮らしを総合的にサポート
  • アカチャンホンポ店舗での、「Oisix with アカチャンホンポ」サービスの紹介

オイシックス・ラ・大地が運営する「Oisix」は現在33万3850人(2021年6月末時点)が利用j。ミールキット商品「Kit Oisix」を中心に育児に忙しい世帯や共働き世帯に好評を得ている。赤ちゃん本舗は全国に121店舗を展開(2021年10月末時点)、年間300万人との接点を持つ。

オイシックス・ラ・大地と赤ちゃん本舗はサービス連携に関する協議の機会を経て、両社のアセットを活用したサービス展開を前提とした協業を検討する。

石居 岳
石居 岳

千趣会とJR東日本がめざす新たな顧客価値、「SEO×広告」施策など全60講演のECイベント【11/17の見どころ】

4 years 3ヶ月 ago
本日からスタート!全60講演すべて無料で視聴できる ECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋」を11月15日(月)~17日(水)の3日間にわたって開催

資生堂ジャパン、千趣会、アユダンテ、パイオニア、ブックオフコーポレーション、Facebook Japan、ヤッホーブルーイング、ユナイテッドアローズ、DINOS CORPORATIONといった有名企業、俳優・タレントとしても知られる保阪尚希さんが成功事例などを語る「ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋」を本日11月15日(月)から16日(火)・17日(水)の3日間で開催します。

「EC×オムニチャネル」「SEO×広告の新たな打ち手」「共感を生むマーケティング」「ネット広告の現実」「ヒット商品&ロングセラーを生む秘訣」などEC事業者に役立つテーマを用意。Zoomを利用したオンラインイベントで、60講演をすべて【無料】で視聴できます。60講演のなかから編集部おすすめの講演をご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

見どころ⑮ 「リアル+ネット+カタログ」でLTV向上&新たな顧客価値の提供をめざす千趣会とJR東日本の挑戦とは

超リアル企業「JR東日本」と老舗通販「千趣会」が挑む変革の軌跡とこれから
~それぞれの課題を抱える2社の資本提携の背景、将来に向けた布石と変革~
14:05~14:50 KB3-4 ゼネラルセッション

ネットショップ担当者フォーラム2021秋 千趣会
千趣会 公式サイト https://www.senshukai.co.jp/main/top/index.htmlより

JR東日本は、グループ経営ビジョン「変革2027」で「ヒトの生活における『豊かさ』を起点とした社会への新たな価値の提供」を掲げ、データベースを起点とした脱「鉄道」ビジネスの構築をめざしています。その一端を担う企業として資本提携したのが千趣会です。

JR東日本と千趣会は相互の経営資源を活用してコマース事業を展開し、リアル+ネット+カタログなどの融合により、新たな「くらしづくり」を進めることでLTVの向上と新たな顧客価値の提供をめざします。JR東日本が千趣会に出資した背景、狙い、千趣会が手がけていくことを踏まえ、JR東日本と千趣会が描く戦略、未来を千趣会の佐野太氏がお話します。

千趣会 取締役 ベルメゾン事業本部副本部長 OMO推進担当 佐野太氏
株式会社千趣会 取締役 ベルメゾン事業本部副本部長 OMO推進担当 佐野太 氏
東日本旅客鉄道(JR東日本)の事業創造本部で千趣会への出資を主導。現在は千趣会の取締役に就任し、ベルメゾン事業本部副本部長 OMO推進担当を務める。
ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

見どころ⑯ EC担当者要チェック!「SEO×広告」の新たな打ち手をアユダンテが解説

EC担当者必見! 「SEO×広告」の新しい打ち手とは?
~認知から購入までの4フェーズでの最善策を解説~
14:05~14:50 KC3-4 ゼネラルセッション

ネットショップ担当者フォーラム2021秋 Bake
アユダンテ公式サイト https://ayudante.jp/より

近年SEMは複雑化し、SEOと広告単独での持続的な効果をめざすことは難しくなってきています。またスマホ特有の検索行動を考えると、双方によってユーザーとのタッチポイントを増やすことが重要だとアユダンテは考えています。

本セッションではECサイトを対象に、購入までの4つの態度変容(見る/知る→検索(ライト)→検索(ディープ)→購入)と、それぞれにおける最善の打ち手、例えばSEOでカテゴリや商品DBを整備して広告活用する、双方にメリットのあるパフォーマンス向上を行うなど具体的な例を交えて、アユダンテの江沢真紀氏と河野芽久美氏が解説します。

アユダンテ SEOチーム SEOコンサルタント 江沢真紀氏
アユダンテ株式会社 SEOチーム SEOコンサルタント 江沢真紀 氏
アユダンテの創業メンバー、SEOは2001年から。大手通販サイトを中心に手掛けたSEOプロジェクトは100サイト以上。新しいサービスの開発や教育なども担当。
アユダンテ SEMチーム SEMシニアコンサルタント 河野芽久美氏
アユダンテ株式会社 SEMチーム SEMシニアコンサルタント 河野芽久美 氏
自動車雑誌のライター、課金コンテンツ制作を経て広告運用の道へ。2015年にアユダンテに入社。お客さまの広告運用やインハウス支援だけでなく、チーム内部のファイナンスを含む業務効率化、職務環境改善にも取り組む。広告の、直接的なコンバージョン以外の影響を分析・考察することが面白いと感じている今日この頃。2002年頃から生活必需品の大半をネットでまかなっている大の通販愛好家。
ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

この他にも、午後には下記の講演があります。

  • 15:10~15:50(B3-5)
    レノボ・ジャパンの新たな顧客接点 ~成長を加速するD2C・サブスクサービス事例~(株式会社インターファクトリー、レノボ・ジャパン合同会社)
  • 15:10~15:50(C3-5)
    CVR300%アップの決め手とは? - 大手アパレルの成功事例から学ぶ、CX改善とパーソナライズ戦略(シルバーエッグ・テクノロジー株式会社)

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

アナログな生産現場の業務改革。ラクスルが挑んだ受注側、発注側双方にメリットを生む仕組み作り | 印刷通販ラクスルのDX戦略

4 years 3ヶ月 ago
印刷業界における作業の非効率や用紙のロス。ラクスルが取り組んだ現場の業務改善とは?(連載第2回)

ラクスルは印刷機の非稼働時間をシェアするプラットフォームを確立し、業界全体の生産性の向上や新たな収益基盤の創出に貢献しています。しかし、印刷の生産現場はアナログな商慣習が根強く、テクノロジーを生かした効率化や自動化が遅れているのも事実です。今回はそんな印刷業界で、ラクスルがデジタル化によってどのように取引を効率化させてきたのかについて解説します。

印刷業界における供給と需要の不均衡

取引の効率化について触れる前に、印刷業界におけるサプライ(供給)とデマンド(需要)の問題について説明します。

印刷業界は長らく、大口注文による大量ロット(大量生産)を中心に基本的な生産体制を構築してきました。つまり、大量生産が前提となっていて、小ロットや短納期のニーズに応えるのは構造的に難しい状況だったのです。

大企業の場合、印刷物の制作を含む販促活動やプロモーションは、半年から1年程度の準備期間をかけるため、印刷会社にとっても需要の計画を立てやすいわけです。一方、中小企業は時世に合わせて施策を打つケースが多いため、都度、短納期の発注が主となっています。

サプライ側である印刷会社にとって、同じ売り上げを作ろうとした場合、片や単価20万円、片や単価1万円となり、利益の低い小ロットの発注は断らざるを得ない状況でした。一方で、印刷物を発注するデマンド側の企業にとっても、ある程度規模の大きな企業しか、商業印刷をリーズナブルに利用できないという課題がありました。

中小企業も商売ですから、サービスやプロダクトの認知度を高めるために、大企業と同様の販促活動をしたいと考えています。こういった背景から、中小企業のニーズとして「小ロットから注文できる商業印刷」は必ずあると考えていました。

そこでラクスルは、立ち上げ初期の段階で小ロットの生産オペレーションを行なっている印刷会社を探しました。我々が目指す中長期的なビジョンや、中小企業が持つ商業印刷のニーズを伝え、共感してもらえる印刷会社に参画いただく形で提携先を広げていきました。

image1

パートナーと“伴走”しながら工場オペレーションを刷新

しかし、小ロットで競争力あるQCD(品質、コスト、納期)で行える印刷会社は、全国に数える程しかなく、加えて、ラクスルの事業が急成長したことで、すぐに拡張の限界を迎え、新たな提携先が必要でした。

こうして次にラクスルが取り組んだのが、「生産現場のオペレーション改善」です。今までの大量生産前提で組まれてきた工場オペレーションを変革し、中小企業の需要に応えられるよう、パートナー企業と伴走しながら仕組みづくりを行いました。

オペレーションの変革を担ったのは、トヨタ自動車をはじめとした国内の有名製造業出身の人材や、印刷機メーカー、印刷会社出身の人材でした。異業種で培ったノウハウや省力化のプロセスなどをもとに、印刷機の配置やモノ・ヒトの移動導線の整備、ビデオ録画、ストップウォッチの導入など、細部にわたるまで徹底的に見直しを図り、業務の効率化を目指しました

机上の議論だけでなく何度もパートナー先へと出向き、現場担当者や経営層とディスカッションを重ね、

「工程数のここをこう減らして」

「ここは10歩じゃなく5歩で行けるようにするとさらに生産効率が上がる」

というように、具体的な指示や改善点を指摘し、一歩ずつ前へ進めてきました。

印刷工程の効率化を実現するためのテクノロジー

さらに、オペレーションの改善と合わせて取り組んだのがテクノロジーの活用です。ラクスル独自でシステム構築やアルゴリズムの開発を行い、既存の印刷工程の効率化を目指しました。

一般的な印刷の仕組み(上部)と、ラクスルの仕組み(下部)のイメージ図
一般的な印刷の仕組み(左)とラクスルの仕組み(右)の概念図

一般的な印刷場合、例えばA4サイズ6000部のチラシ注文を受けた際はそのデザインを8個、同じ用紙に並べて一気に印刷し、最後にA4サイズにカットします。つまり、750枚の用紙から6000部の印刷物ができるわけです。

印刷機は規格で定められた仕上がり寸法に沿って印刷を行うため、A4ならA4のサイズをまとめて印刷するのが基本です。そのため、発注部数によってはかなりのロスが出ることも問題でした

ラクスルではこうした課題を解決するために、複数のお客さまからの別々の注文をまとめて処理することで、作業の細分化を防いでいます。お客さまは少部数のチラシを低コストで制作でき、印刷会社は用紙のロスを削減できます。双方メリットを享受できるのです。

当然ながら、A4以外にもA3サイズなどの注文もあるわけですし、同じ数量の注文がいつそろうのかということも考慮する必要があります。さまざまなサイズをどう並べ、いかに無駄のない印刷を実現するのか。そしていつ発注しどこで作るかなど、需要と供給のバランスを独自のアルゴリズムによって最適化することで、取引の効率化を実現させることができました。

詳しくは次回に触れますが、取引の効率化とともにDTPプロセス(デザインデータを加工・修正して印刷に適したデータに修正するプロセス)の自動化も、テクノロジーを活用した取り組みです。1注文当たり最低5分はかかり、これまで属人的であったDTPのプロセス自体を自動化することで、DTPチェックのために人を増やす必要がなくなり、納期短縮と原価削減につながっています。

生産性が改善すれば経営全体にも好影響が

以上のように、パートナー企業の生産現場に入り込み、一緒になってオペレーションの改善や生産体制の効率化を推進してきたことで、現場の意識変革にもつながりました。「ネット印刷」という新しいニーズが認知され、それに応えられるよう、業務の生産性改善を1つずつ考えることで、既存の業界慣習にとらわれた現場担当者の思い込みも次第に払拭できたのです。

こうして現場のオペレーションが改善し、クリーンな経営になってくると、企業の中にはスマートファクトリーの構想を掲げたり、上場を目指したりと新たな目標を立てる事例も出てきています。つまり、ラクスルが業界の取引や業務の非効率化をなくすために、パートナーと伴走しながら尽力したことで、パートナーの企業経営全体にも好影響をもたらしたと言えるでしょう。

image2

どの事業においても必ず「取引」があります。経営者や担当者の中には社内の非効率な取引を気にしている方も多いかもしれません。そういった方々に今回の内容が1つの参考になれば幸いです。

本質的な効率化を実現するためにはかなり泥臭く、現場と向き合う姿勢が大切になってきます。ただ業務効率化を図るツールを入れても付け焼刃にしかならないでしょう。自社とパートナーとの関係性を深め、対話を通じて解決策を一緒になって見出していくこと。正義が一方にしかないということはあり得ないという前提に立ち、お互いがプロフェッショナルであることへのリスペクトの念を持ち続けることが非常に重要になってきます。

理想と現実、理論と現場を何度も行き来し、創意工夫を繰り返すことでしか、本当の意味での取引の効率化は実現しません。ラクスルとしてもパートナー企業がより儲かる仕組みを作れないか、もっと効率化できることはないかなど、常に変わっていく気概を強く持って日々業務に取り組んでいます。

◇◇◇

次回は業務の効率化へ向けたプロダクト開発の具体的な取り組みについて掘り下げていきます。

高城 雄大
高城 雄大

知名度ゼロのフェイスマスク「LuLuLun(ルルルン)」が全国ブランドに育った軌跡&自社EC強化施策の事例を解説

4 years 3ヶ月 ago
フェイスマスクブランド「LuLuLun(ルルルン)」を展開するグライド・エンタープライズ。展開するブランドサイトと自社ECを統合するためECシステムを刷新、選んだパートナーは「ecforce(イーシーフォース)」だった。新たなシステムで「ルルルン」のブランディング強化をめざす取り組みを解説
[AD]

グライド・エンタープライズが展開するフェイスマスクブランド「LuLuLun(ルルルン)」が10周年を迎えた。東日本大震災をきっかけに誕生した「ルルルン」は、自社ECを軸に成長を遂げ、店頭販売で全国的な認知度を獲得。このほどブランドサイトとECサイトの統合に取り組み、顧客体験向上の取り組みなども進めている。「ルルルン」立ち上げの背景から成長の軌跡、多様化する消費者ニーズや時代の変化に対応するための課題解決のアプローチなどを取材した。

東日本大震災を機に誕生した「ルルルン」

フェイスマスクブランド「LuLuLun(ルルルン)」を展開するのは2009年創業のグライド・エンタープライズ。当初は広告代理店として企業のPR業務を手がける一方、広告測定やノウハウ蓄積の目的から自社で化粧品や雑貨などをそろえる総合通販サイトを運営していた。

フェイスマスクブランドで圧倒的な知名度を誇る「LuLuLun(ルルルン)」
フェイスマスクブランドで圧倒的な知名度を誇る「LuLuLun(ルルルン)」

グライド・エンタープライズが広告代理事業からフェイスマスクの販売に大きく舵を切ることになったきっかけは東日本大震災。話は2011年にさかのぼる。

当時、震災の影響を受けた多くの企業が広告費を削減、その影響でグライド・エンタープライズの経営も大きな打撃を受けた。イベントの相次ぐ中止、広告予算の縮小――。本業が厳しいなか、総合通販サイトで展開していた化粧品の売り上げだけは落ちていなかった。マーケティング本部広報・PRチームの土谷有希氏はこう振り返る。

そうした状況を受けて、どんな状況でも女性にとって大切なモノ、気持ちを明るくするアイテムが化粧品ではないかと気づきました。(土谷氏)

グライド・エンタープライズのマーケティング本部広報・PRチームの土谷有希氏
マーケティング本部広報・PRチームの土谷有希氏

「震災前は当たり前に過ごしていた毎日がとても貴重なものだった」と感じ、同時に「特別じゃない日なんてない」ということにも気づかされたという。

当時は一般的にフェイスマスクというと「スペシャルケア」と認知されていた。つまり、例外的な場合に限って使用する商品だったのだ。それに対し、グライド・エンタープライズはスペシャルケアを脱却し、「毎日使いのフェイスマスク」をめざすことに1枚38円で32枚以上の大容量のフェイスマスクを販売し、より多くの人に高品質なフェイスマスクを使ってもらいたいと考えた

ちなみに、この「特別じゃない日なんてない」というのはブランドのコンセプトの基礎となっている。

こうして誕生したフェイスマスクブランド「ルルルン」。従前は仕入れ商品で展開していたが、それを転換。自社オリジナルアイテムとしての扱いを始めた。

ブランド名はオノマトペ(擬音語・擬態語を象徴的に表した語)を意識し、気分がごきげんな時になんとなく「ルンルン」と鼻歌を口ずさむ感じから名付けたそう。

震災が会社の経営に大きな打撃を与えるなか、その打開策として「運営していたECサイトの中の一商品に光明を見出して開発を進めていきました」(土谷氏)というわけだ。

大容量フェイスマスクの潜在ニーズを開拓

「ルルルン」を立ち上げ、まずは自社ECで販売した。大手同業他社のように大きな予算をかけることができないなか、見込み客にリーチしながら売り上げを増やしていく最適な方法が、ECサイトの運用だったという

販売にあたっては広告代理業で培ったノウハウなどを武器にマーケティングを仕掛けた。ECサイトはスタートからすぐに売り上げを伸ばした。特に、芸能人のブログに紹介されたことで人気に火がついた

新規の顧客を獲得して商品を使っていただき、口コミを投稿していただいて、その口コミがさらに新規のお客さまを連れてくるという良い循環が生まれました。(土谷氏)

グライド・エンタープライズのマーケティング本部広報・PRチームの土谷有希氏

同時に、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」「Amazon.co.jp」といった仮想モールにも出店、Webの領域で販路を拡大していった。2020年には仮想モールの販路を広げ、「Qoo10」にも出店している。

自社ECと仮想モールというWeb上での販売で順調に売り上げが拡大。2011年からは試験的に生活雑貨店の「PLAZA」で商品を展開したところ、さらに認知が広がった。ECサイト、PLAZAでの展開によって認知度がさらに向上、その後、ドラッグストアを中心に全国の店頭で商品を販売するようになる

店舗での販売はECに比べて売り上げが大きいことが魅力だが、リアルの出店はグライド・エンタープライズにとって別の意味合いもあった。「ルルルン」は「誰でもきれいになれる日常」を提供したいという想いがある。だが、ECサイトではリーチできる層に限界があるより多くの人に使ってもらうには、全国展開の店舗で販売することは外せなかったのだ。

グライド・エンタープライズによると、自社ECと店頭販売では客層に大きな違いはないという。接点がWebであれリアルであれ、顧客が欲しいと思ったタイミングでどこでも買えるブランドであり続けることをグライド・エンタープライズは重要視している

このように震災をきっかけに大容量フェイスマスクの市場がなかったところに商品を展開、潜在ニーズを掘り起こした。「ルルルン」は、日本中で購入されるブランドに成長していった。

潜在ニーズの掘り起こしに成功した「ルルルン」
潜在ニーズの掘り起こしに成功した「ルルルン」

土産物として認知度アップ

「ルルルン」の認知度を全国で高める上で鍵となるのが、ご当地フェイスマスクの「旅するルルルン」だ。

「旅するルルルン」はその地域ならではの原料にこだわった地域限定で展開している商品で、空港や地域の土産物屋などを販売チャネルとしている旅先で「旅するルルルン」を購入し、それを友人や知人、家族に渡すことでさらにブランドの認知を高めるという戦略だ。

箱根のバラを原料で使用した「箱根ルルルン(やさしいバラの香り)」、箱根のアジサイを原料で使用した「箱根ルルルン(しっとりアジサイの香り)」
箱根のバラを原料で使用した「箱根ルルルン(やさしいバラの香り)」、箱根のアジサイを原料で使用した「箱根ルルルン(しっとりアジサイの香り)」

この「旅するルルルン」では、自社だけの利益ではなく、商品開発に協力してもらった地域の人にも利益を還元できるような仕組み作りをしている

美容成分やパッケージなどは地元の店舗や問屋と共同で開発。こうした取り組みにより、現在では国内で26商品、海外(ハワイ)を併せると28商品をラインナップしている。

旅行先で購入いただいた商品をお土産として友達や家族に渡していただくという画期的なマーケティングとして、「ルルルン」というブランド認知に欠かせないシリーズになっています。(土谷氏)

北海道、東北、関東、山梨、長野、関西、瀬戸内、小豆島、九州、沖縄、ハワイで地域限定「ルルルン」を展開している
北海道、東北、関東、山梨、長野、関西、瀬戸内、小豆島、九州、沖縄、ハワイで地域限定「ルルルン」を展開している

優良顧客の育成へ定期購入を導入

順調に事業拡大を遂げ、全国で販売を行う「ルルルン」だが、スタート時の販路である自社ECは今でも重要な位置づけを占める。

グライド・エンタープライズの方針としては、ECと実店舗のどちらも伸ばしていくことをめざしている。そのため、新規獲得のための宣伝から、広告宣伝費の回収までを一気通貫できるのがECサイトの強みだという。

たとえば、たまたまランディングページ(LP)やバナーを見たお客さまが、街を歩いていてお店で「ルルルン」を売っていたら購入する。そのように欲しいと思ってもらえるクリエイティブを世に出していきたいです。Webで宣伝した際に、ECで買ってもらうのか店で買ってもらうのかは、どちらでもいいのです。あくまでお客さまが好きなタイミングで買ってもらうことが大事だと感じています。(土谷氏)

基本的に「ルルルン」はセールを行わない。商品のリニューアル時に型落ちしたものをアウトレット価格で売ることはあるが、現行品を割安で販売することはない。

こうした販売方針を掲げるなかで、顧客が商品を割安で購入する方法が1つだけ存在する。それが定期購入だ。

毎月の定期購入であれば、商品が定価よりも10%安く手に入る。また、通常の通販では3500円(税込)以上の購入で送料無料になるが、定期購入は常に送料無料。

定期購入の位置づけは、「いつも買ってもらっているお客さまに一番便利であるという信念のもと、定期通販を採用している」(同)とのことで、ロイヤルカスタマーの創出を狙ったサービスとして数年前に開始した。

「ルルルン」のECサイト
定期購入のメリットがわかるECサイトのデザイン

“聞いてくれる姿勢”に惹かれて導入したECシステム

このようにウェブとリアルの双方の販路を活用してブランドの拡販を図っているグライド・エンタープライズだが、このほど「ルルルン」のECサイトのシステムを変更した。

システム刷新の背景として、「ルルルン」はそれまでブランドサイトとECサイトがわかれており、ユーザーが商品名を検索してブランドサイトに移行してなかなか購入できないといった不便さがあった。そこでブランドサイトとECサイトを統合しようと考えたのだ。

グライド・エンタープライズでは新たにカートシステムを選定する上で、以下の点を考慮したという。

マーケティング手法や世の中の流行の移り変わり、さらには販売手法の変化など、ECサイトの運営をしていると常に新しい機能や集計方法が求められます。それを最速で実現できるように二人三脚で改善努力をしていただける企業というのが絶対条件でした。(土谷氏)

そして、グライド・エンタープライズが新たなシステムとして選んだのが、SUPER STUDIOが展開する「ecforce」だった。

「ecforce」はスタートアップから年商数百億を超える大規模ショップまでのEコマースサイトの構築・運用業務を支援するECプラットフォーム。「ecforce」を導入しているショップ数は500ショップを超えている。(21年10月時点)

テレビCMも展開している「ecforce」

システムベンダーを選ぶにあたって、「ブランド公式としてのEC機能」と「LPを駆使した定期通販の獲得施策」を同一システム上で実現できるカートシステムの選択肢がなかった。

そんな状況で、「ecforce」は月間20~30個ものシステム改善・追加を行っており、その点が他社より優れていると判断。「運用の効率化とお客さまの利便性を考慮して統合を計画した際に、『ecforce』が最適という判断に至りました」(同)

「ecforce」の特徴的な機能
「ecforce」の特徴的な機能

「ecforce」をパートナーに決めた理由は機能面だけではない。合わせて評価したのが、クライアントの要望を最速で具体化できるように二人三脚で進めようとする改善努力への姿勢だ。

機能に加えて、こちらが「こうやりたい」「こんなことを実現したい」と話したときに応えてくれる体制があると感じました。今回のカートシステムの移行ではそれが一番重要なポイントとなったんです。結局は人がやっているので、パッケージを入れて終わりではなく、細かい施策や希望を聞いてくれる姿勢があるかどうかで全然違います単にパッケージを導入するだけではなく、コミュニケーションをとりながら、ともにプロジェクトを進めていけると感じました。(土谷氏)

グライド・エンタープライズでは最終的に「ecforce」側の“聞いてくれる姿勢”に惹かれて、「ルルルン」のECサイトを託すことにした。他にも定期通販で「初回購入のお客さまにはこのフェイスマスクをサンプルとして同梱する」といったように、定期回数ごとに同梱物を設定できることも「ecforce」の魅力的な機能の1つだったという

「ブランド公式としてのEC機能」「LPを駆使した定期通販の獲得施策」を「ecforce」で実現した結果、ブランドサイトとECサイトの統合によりスタッフの工数など各種コストが従前比で50%削減。そして、コスト削減だけではなく、ECビジネスで最重要視される買い物体験の向上にもつながった。

従前のユーザー目線では、「購入しようと思ってアクセスしたのにECサイトではなかった」など、混乱を招きかねない状態でした。サイトの統合により、使いやすくなったため顧客体験が向上したと感じています。(土谷氏)

「ecforce」を導入し、ブランドサイトとECサイトを統合した
「ecforce」を導入し、ブランドサイトとECサイトを統合した

「ecforce」を使いこなしてCRMを強化へ

「ルルルン」はブランドを立ち上げて10周年となる。

このタイミングで、今までの「フェイスマスクのルルルン」から、「スキンケアブランドのルルルン」へとブランドチェンジする

以前から他のアイテムも取りそろえていたが、2021年からは、フェイスマスクもそれ以外も含めてコスメブラントとして打ち出したのだ。フェイスマスク以外の商品のシェア獲得も強化していく。土谷氏はこう言う。

フェイスマスク以外にもいろいろなスキンケア商品を販売しています。他のアイテムについても、基本は「ルルルン」と同じ思想。他社ブランドもあると思いますが、「ルルルン」のファンに、「ルルルン」が思う正解の商品はこれだよと提案していきます

めざすのは、スキンケアブランドの「ルルルン」作り

こうした方針のもと、ブランディングの観点からも自社ECは戦略上、重要なチャネルとなる。

今後は自社ECを通じてCRM領域を強化していく計画。まずは「ecforce」とSMC(Salesforce Marketing Cloud)を連動させた施策を試している。

たとえば、ブランドイメージを壊さない範囲で、継続率を上げるための取り組みに着手したところだ。その施策をどこまでやるのが可能か、あるいはどこまでやると顧客に敬遠されるかなどをテスト。合わせて、フェイスマスクのみを購入している顧客に他の商品をアップセルするような提案にも着手している。

また、ECサイト「ルルルン」でEC専売商品の展開も検討しているという。

また、カートシステムを「ecforce」に切り替えてまだ間もないこともあり、多くあるecforceの機能を使いこなせてはいないという。今後、「ecforce」の機能活用で、コスト面や購買体験といった部分の最適化を進めていく意向だ。

[AD]
キヨハラサトル
キヨハラサトル

ミウラタクヤ商店の三浦卓也氏、Shopifyなど登壇の無料ECイベント「はじめるネットショップONLINE EXPO 2021」【11/19開催】

4 years 3ヶ月 ago

ECプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」の日本法人であるShopify Japanは、11月19日(金)に行われる無料のECイベント「はじめるネットショップONLINE EXPO 2021」(主催はAmazon Pay)に登壇すると発表した。

Shopify Japan登壇の「はじめるネットショップONLINE EXPO 2021」

Shopify Japanの講演には、ミウラタクヤ商店の三浦卓也氏、フラッグシップの塩澤耕平氏、Shopify Japanの石田浩平氏が登壇。ECを始める際の注意点、売り上げを伸ばすための施策をディスカッションする。

Shopify Japanのセミナーは、11月19日(金)16:30~17:00。テーマは「Shopifyの紹介と事例とともにECの始め方、売上の伸ばし方について解説」。

shopify Japanのセミナーはこちらから

2021年で2回目の開催となる「はじめるネットショップONLINE EXPO 2021」。ECに関するセミナーを全15講演を用意し、EC業界のトップランナー、ネットショップ運営のプロフェッショナルであるカートプロバイダー、Eコマースエージェンシー、ネットショップオーナーが登壇する。

こんな事業者にオススメ

  • EC業界の最新トレンドや、今後の動向を把握したい
  • ネットショップを始めるにあたり、いろいろ情報収集したい
  • ネットショップを軌道に乗せるため、効果的な運営方法を知りたい
  • 実際にネットショップを運営している方の生の声を聞きたい

イベント概要

  • 開催日時:2021年11月19日(金)11:00~18:00
  • 主催:Amazon Pay
  • 会場:Zoomでオンライン配信(URLは申し込み後に送信)
  • 参加費:無料(事前登録制)
  • 詳細と申し込みhttps://pay.amazon.co.jp/event/expo2021
瀧川 正実

1日で約15兆円を売ったアリババ+京東(JD)の中国「独身の日」取扱高まとめ【2021年】

4 years 3ヶ月 ago
ECプラットフォーム最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)、「JD.com」運営の直販EC最大手「JD.com」を運営する京東集団のGMV(取扱高)は、両社ともに過去最高を記録した

中国で行われたネット通販の買い物の祭典「独身の日」(W11、ダブルイレブン)キャンペーン。ECプラットフォーム最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)と、「JD.com」運営の直販EC最大手「JD.com」を運営する京東集団の2社合計の2021年取扱高(GMV)は、前年比15.6%増の8894億元だった。

1元17.5円で換算すると、日本円ベースのGMVは15兆5645億円。

アリババグループと京東集団の独身の日におけるGMVの推移
アリババグループと京東集団の独身の日におけるGMVの推移

アリババグループのGMVは9.4兆円

アリババグループの2021年におけるGMVは、前年比8.5%増の5403億人民元で過去最高を記録。日本円換算の取扱高は9兆4552億円。キャンペーン期間は11月1日から11日までの11日間。

2021年の「天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル」には29万ブランドが参加。9億人超の消費者に向けて、1400万種以上の割引商品を展開したという。

2021年も2021年の運用方法を踏襲。11月1日から3日までの3日間を第1弾キャンペーンとして展開してその期間内の受注は3日までに、第2弾は11月11日に決済した。

2021年の「独身の日」は過去最高のGMVを記録した
2021年の「独身の日」は過去最高のGMVを記録した(画像はアリババグループの「alizila」よりキャプチャ)

京東集団のGMVは6.1兆円

京東集団のGMVは前年比28.6%増の3491億人民元で過去最高を記録。日本円換算の取扱高は6兆1092億円。

プロモーション期間は10月31日午後8時から11日間。31ブランドのGMVが10億元を突破、Appleは100億元を超えたという。

過去最高のGMVを記録した京東集団
過去最高のGMVを記録した京東集団
瀧川 正実
瀧川 正実

創業6年で越境EC売上40億円、菓子のサブスク「ICHIGO」近本社長に聞く成長の秘訣

4 years 3ヶ月 ago
菓子の越境ECサイト「TOKYO TREAT」「Sakuraco」などを運営するICHIGOは、海外向けECの専業企業。創業6年で40億円規模に達する越境EC事業の成長の秘訣(ひけつ)とは?

海外向けに菓子のサブスクリプションECを展開する越境ECサイトを運営するICHIGOは、2022年7月期に越境EC売上高が40億円を突破する見通し。創業は2015年。メルマガ購読者を合わせた顧客数は約180万人となり、越境EC専業企業として右肩上がりの成長を続ける。海外ユーザーをどのように獲得し、継続客に育てているのか? 運営会社であるICHIGOの近本あゆみ社長に話を聞いた。

「日本の文化や体験を届ける」ことに商機を見いだす

ICHIGOは「日本の文化や体験を届ける」を理念に、日本のお菓子や雑貨を詰め込んだボックスを、世界150の国と地域へサブスクリプションサービス型で届けている。

創業は2015年で、サブスクリプションサービスが日本では一般的でなかった時期。近本社長は海外で「Netflix(ネットフリックス)」「Spotify」といったサブスクサービスが台頭していることに着目、海外からの訪日外国人が増えていることも踏まえて、海外へ向けてサブスクリプションで商品を販売する事業の立ち上げを決意する。

なぜ海外だったのか? 近本社長が起業した時期はすでに日本国内のEC市場は競争が激化していた。一方の海外向け市場では訪日外国人の増加によるインバウンド市場が拡大。日本の食や文化に興味・関心を持つ外国人が増える状況を踏まえると、「海外向け市場はこれから伸びるだろう」(近本社長)と判断した。

ICHIGOの近本あゆみ社長
ICHIGOの近本あゆみ社長

菓子にフォーカスしたのは、海外ユーザーから見ると日本のスナック菓子といった食文化がユニークで洗練されていると感じたため。中小メーカーなどの協力を得て、「日本のことを知ってもらう」「日本を知ってもるきっかけ」「日本の魅力を伝える」、そして理念に掲げている「日本の文化や体験を届ける」ための商品を開発する。

メインのサブスクリプションサービスは、スナックやジュースを詰め込んだ「TOKYO TREAT」、日本の伝統的な菓子をオリジナルボックスに詰めた「Sakuraco」。

「TOKYO TREAT」について

「ICHIGO」の看板サービスで、月額約3200円から(3か月、6か月、12か月、毎月から選択可能)利用できる。バイヤーチームが1か月以上かけて商品候補の選定を行い、月のテーマに合わせたスナックやジュースを詰め込む。「TOKYO TREAT」のサービスコンセプトに適しているか、希少性があるかといった社内基準をクリアした商品を選んでいるという。

累計140万箱、菓子の数は2400万個以上を世界のユーザーに配送。提携するメーカーは20社を超えている。

「TOKYO TREAT」は菓子やジュースを定期販売する

「Sakuraco」について

日本の伝統的な菓子をオリジナルボックスに詰めて定期便で届けする定期購入サービス。月額約3200円から(1か月、3か月、6か月、12か月から選択可能)ボックスに入れる商品は毎月テーマごとに変える。日本のユニークで洗練された食文化、小さな菓子メーカーの魅力を海外に伝えることをミッションとした商品。日本の地域活性と小規模メーカーの世界進出をめざす海外向け菓子サブスクと位置付けている。毎月の出荷個数は1万個以上。

「Sakuraco」は和菓子やフルーツなどを定期販売する

 近本社長登壇情報

11月15日(月)、オンラインで開催される「ネットショップ担当者フォーラム2021秋」に、ICHIGO 近本あゆみ社長が登壇します! テーマは「6年で売上40億円の越境サブスク、日本のお菓子と文化で海外ユーザーの心をつかむ極意~海外向けECのマーケティング、運用、組織作りをICHIGOの事例に学ぶ~」。ぜひご視聴ください!

イベントについての詳細、事前登録はこちらから
ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋の事前登録はこちらからから!

ECは「日本の文化や体験を届ける」ための1つの手段、ゲームアプリも展開

日本の良さを海外に届けることをミッションにしているため、ECにはこだわっていない。日本の文化、良い商品、そして日本に興味を持ってもらう。そういったサービス、商品を届けるための手段がECだった。

このように話す近本社長の理念を体現するEC以外のサービスもある。クレーンゲームアプリ「TokyoCatch」だ。

クレーンゲームをオンラインで操作し、景品を手に入れるというオンラインゲームアプリで、ICHIGOが自社開発している

日本オンラインクレーンゲーム事業者協会(JOCA)によると、日本で初めてクレーンゲームマシンが製品化されたのは1960年代。現在では、ネットワークを介してリアルなクレーンゲームマシンを操作する新しいエンタテインメントとして“オンラインクレーンゲーム”が日本で生まれたという。

ICHIGOでは、ECの在庫を置き発送業務などを行う物流倉庫に専用のクレーンを設置。海外ユーザーがアプリを通じて操作、獲得した景品はその物流倉庫から配送する。

海外向けECのリソースを、オンラインゲームアプリ事業にも活用しているのだ。

「TokyoCatch」のイメージ動画

人気の“体験を売るサブスク”、それを支えるマーケティングと組織体制

ICHIGOのサブスクECは菓子だけではなく、和菓子の楽しみ方を体験できる皿やグラスといったグッズ、和菓子屋の紹介や取材を冊子にした同梱物も提供商品と合わせて日本文化が楽しめる、いわゆる“体験を売るサブスク”として人気が集まっているという。

新型コロナウィルス感染症拡大によって、事業者側にとってはインバウンド消費の低減、外国人にとっては訪日する機会が減った。一般的には逆風となる状況をICHIGOは追い風にし、行き場を失った菓子メーカーの販路拡大、日本の文化や菓子を楽しみたい外国人ユーザーのニーズを捉えた

売り上げはコロナ禍に入って急拡大。2022年7月期に越境EC売上高が40億円を突破する見通しという。ICHIGOはどのように越境EC売上を拡大したのか。

SNSマーケティングが中心、マーケターは全員外国人

成長のきっかけは、海外のYouTuberにICHIGOを紹介してもらったこと。2015年からYouTubeを活用したプロモーションを積極的に展開。ある海外YouTuberがICHIGOのYouTubeを閲覧し商品を購入し、それを自身のYouTubeで紹介したのだ。

それをきっかけにスペインなど多くの国の顧客が増加。いまでは、顧客数は無料のメルマガと合わせて約180万人にまで成長している。

ICHIGOの「TOKYO TREAT」「Sakuraco」など6サービスのSNSフォロワーは合計120万人以上。YouTube、Twitter、Instagram、Facebookなど駆使して日本の菓子や文化を紹介しているが、SNSは購買につなげるためだけではなく、ユーザーとのコミュニケーションの場としての位置付けという。

たとえばSNSを活用したライブ配信。自社の簡易スタジオから、ライブ配信上でクイズを出題、正解者の中から抽選でボックスをプレゼントする視聴者との双方向のコミュニケーション企画などを行う。人気の配信コンテンツは「雑貨の紹介」。大きさや使い方は写真のみでは伝わりにくいため、リアルな情報を届けることができるSNSのライブ配信はファン形成の一端を担っている。

SNS活用の優先順位はYouTube、Facebook、Instagram、Twitter。ユーザーの9割近くが欧米に居住しているため、朝5時からライブ配信を行うこともあるという。

こうしたコミュニケーションが奏功し、「競合に比べると解約率は低く、継続率が高いサービスとなっている」(近本社長)

こうしたマーケティングを担うスタッフは全員外国人。「日本人が1人も行っていないのが競合や他の日本企業と異なる点」(近本社長)。日本人が好きな写真や動画のスタイルがあるように、住んでいる国や地域などによって好みやスタイルが異なる。「外国人へマーケティングするには、日本人がやるよりも外国人マーケターが行う方がマッチしている」(近本社長)

なお、投稿は時間をスケジューリングし、すべてのブランドで1日2投稿までと決めている。SNSの運用では、「特別なことはやっていない。基本に忠実」(近本社長)と言う。

ICHIGO風「カルチャーマップ」で組織の土台作り

ICHIGOの社員は7割が外国人。顧客に近い味覚や感性を持つ外国人がICHIGOのサービスを支えている。その外国人が「ONE TEAM」となって働くための環境作りには余念がない。

外国人スタッフの出身は約10か国で、それぞれ文化などの背景が異なる。「そのため、事業を円滑に進めるためには、ICHIGOのカルチャー、制度を作り浸透させることが重要」(近本社長)と考えた。

考え方の違いなどを学ぶための「ICHIGOのカルチャーマップ」を作成。世界中でベストセラーとなった『異文化理解力』の著者であるエリン・メイヤー氏が、マネージャーが自覚しておくべき8つの指標において67か国の文化の相対的位置づけを示した分布モデル「カルチャーマップ」を基に、ICHIGO用に仕上げた。

「カルチャーマップ」をベースにスタッフ間の相互理解などを進めた上で、働き方は会社法に則した就業規則、事業の進め方は日本の文化に則するようにしたという。

カルチャーマップについて(ICHIGO提供)
カルチャーマップについて(ICHIGO提供)

また、業務は基本的にはすべて内製で進めている。食品メーカーから商品を仕入れて販売するモデルのため、「薄利多売。アウトソーシングすると人件費がかさんでしまう」(近本社長)

ただ、サブスクリプションというビジネスモデルは、注文や物流業務の増減といった波動が少ないため、安定的に業務を回すことができる。アウトソーシングよりも、梱包(こんぽう)作業などの物流業務などもすべて社内のスタッフが行っているという。

日本人だけで海外に売ろうとすると無理が出てくる

新型コロナウィルス感染症拡大によって、海外市場に目を向ける事業者が増えている。日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」によると、ECの活用実績がある企業のうち、海外販売でECを活用している企業は65.0%、海外販売のうち、日本国内から海外向けの越境ECを活用している企業の割合は45.5%にのぼる。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 ECの利用状況
ECの利用状況(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

ただ、EC販売額のうち、海外向けが占める割合(ECによる海外向け販売額/ECによる販売額)は1%未満(48.1%)が最多で、「1~10%未満」は23.1%。まだまだ、海外向け販売で実績のある企業は決して多いとは言えない。

日本貿易振興機構(ジェトロ)が、海外ビジネスに関心の高い日本企業約1万3000社を対象に行った「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」 規模別のEC販売額に占める海外向けの割合
規模別のEC販売額に占める海外向けの割合(画像は「2020年度 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」から編集部がキャプチャ)

こうした状況を踏まえ、海外向けECで成功するには「組織のグローバル化が重要になる。日本人だけで海外に売ろうとすると無理が出てくる」と近本社長は指摘する。

では、海外向けECで売り上げを伸ばすにはどうすればいいのか。近本社長はこう日本の事業者にアドバイスする。

外資企業が日本でビジネスを展開する際、日本人を雇ったり、外国人がネイティブレベルで日本語を話したり、日本人を理解しようとする。そこまでしないと現地の人の心をつかむことは難しい。私はもともと、英語は得意ではなかった。だが、海外向け専業でビジネスを展開するには、英語でコミュニケーションを取らなければならなかった。最初は翻訳ソフトを駆使し、話したり、メールを書いたりした。海外向けビジネスを行う際、言語の壁、文化の問題などが出てくる。言語であればテクノロジーの活用、文化の問題は外国人を採用したり、まずはそういった壁を少しずつ取り除いていってほしい。

 近本社長登壇情報

11月15日(月)、オンラインで開催される「ネットショップ担当者フォーラム2021秋」に、ICHIGO 近本あゆみ社長が登壇します! テーマは「6年で売上40億円の越境サブスク、日本のお菓子と文化で海外ユーザーの心をつかむ極意~海外向けECのマーケティング、運用、組織作りをICHIGOの事例に学ぶ~」。ぜひご視聴ください!

イベントについての詳細、事前登録はこちらから
ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋の事前登録はこちらからから!
瀧川 正実
瀧川 正実

JR東日本と千趣会が協業したディズニーグッズ専門店「Disney Fantasy Shop by BELLE MAISON」が東京駅にオープン

4 years 3ヶ月 ago

千趣会は東日本旅客鉄道(JR東日本)との協業サービスの一環として、「Disney Fantasy Shop by BELLE MAISON(ディズニーファンタジーショップ バイ ベルメゾン)」の常設店舗を、東京駅の京葉線地下八重洲口改札内に10月29日にオープンした。東京で初のベルメゾン ディズニーグッズ専門の常設店舗となる。

編集部からのお知らせ

11月15日(月)~17日(水)に開催するオンラインイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋」(インプレス主催)に、千趣会 取締役 ベルメゾン事業本部副本部長 OMO推進担当の佐野太氏が11月17日(金)に登壇。「超リアル企業『JR東日本』と老舗通販『千趣会』が挑む変革の軌跡とこれから~それぞれの課題を抱える2社の資本提携の背景、将来に向けた布石と変革~」をテーマにリアル+ネット+カタログなどの融合によりLTVの向上と新たな顧客価値の提供について語ります。視聴は無料です。ぜひお申し込みください。

ネットショップ担当者フォーラム2021秋
※画像をクリックするとイベントページにジャンプします

東京で初のベルメゾン ディズニーグッズ専門店

千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾンの正面
10月29日にオープンした「Disney Fantasy Shop by BELLE MAISON(ディズニーファンタジーショップ バイ ベルメゾン)」。入り口は家の形になっている。(ⓒDisney ⓒDisney/Pixar ⓒDisney.Based on the “Winnie the Pooh” works by A.A. Milne and E.H. Shepard.)

店舗は「いつでもそばにディズニーのある暮らしを」をコンセプトに、生活雑貨やレディース、キッズアパレル商品のほか、家具から雑貨までをトータルコーディネートしたベッドルームやキッチンルームを展示している。

千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾン ベッドルームの展示
店舗内に展示しているベッドルーム(ⓒDisney ⓒDisney/Pixar ⓒDisney.Based on the “Winnie the Pooh” works by A.A. Milne and E.H. Shepard.)
千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾン キッチン雑貨
取り扱っているキッチン雑貨(ⓒDisney ⓒDisney/Pixar ⓒDisney.Based on the “Winnie the Pooh” works by A.A. Milne and E.H. Shepard.)
千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾン ルームウェア
ルームウェアなどアパレル商品も多数取り扱っている(ⓒDisney ⓒDisney/Pixar ⓒDisney.Based on the “Winnie the Pooh” works by A.A. Milne and E.H. Shepard.)
千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾン フィッティングルーム
店舗内にはフィッティングルームも設置している

インテリア商品の開発を得意とするベルメゾンの強みを生かした家具の品揃えで、ベルメゾンでしか手に入らないオリジナルアイテムを扱っている。また、ベルメゾン限定デザインパッケージのお菓子なども12月ごろに販売を開始予定。

気になった商品はオンラインで購入できる

OMOモデルの店舗として、大型家具など持ち帰りできない商品や店頭で気になった商品は、手持ちのスマートフォンから専用ウェブアプリ「JRE MALL MY LISTY SHOPPING」を使い、商品についたタグのバーコードをスキャンし、アプリ上の「マイリスト」に保存しておくことで、ユーザーの好きなタイミングで「ベルメゾン JRE MALL店」で購入ができる。

千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾン 商品のバーコード読み込み
商品のバーコードを専用ウェブアプリ「JRE MALL MY LISTY SHOPPING」でスキャン&マイリストに保存すれば、店舗から出た後でも商品が購入できる(ⓒDisney ⓒDisney/Pixar ⓒDisney.Based on the “Winnie the Pooh” works by A.A. Milne and E.H. Shepard.)

専用ウェブアプリ「JRE MALL MY LISTY SHOPPING」とは

店頭で見たり試したりした商品の情報を、スマートフォン上で自分だけの「マイリスト」に保存することで、好きなときにJR東日本が運営する通販サイト「JRE MALL」で商品を購入できるWebアプリケーション。

千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾン
専用ウェブアプリ「JRE MALL MY LISTY SHOPPING」(画像は「JRE MALL MY LISTY SHOPPING」サイトからキャプチャ)
千趣会 JR東日本 ベルメゾン ディズニーショップ ディズニーファンタジーショップバイベルメゾン 店舗内の案内
店舗内にも「JRE MALL MY LIST SHOPPING」の案内があり、アプリをダウンロードできる

駅やエキナカという生活動線場に多くの人が行き交うオフラインの場と、オンラインである「JRE MALL」とをシームレスにつなぐ連携システムとして、ユーザーの利便性向上を目的に開発された。

また、アプリケーションを介してユーザーのニーズを把握することで、より、ユーザーに寄り添ったサービスの提供と快適な買い物体験に実現をめざすという。

藤田遥
藤田遥

アリババ「独身の日」の取扱高は約9.5兆円、過去最高を記録

4 years 3ヶ月 ago

中国で行われたネット通販の買い物の祭典「独身の日」(W11、ダブルイレブン)で、中国のECプラットフォーム最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)の2021年における取扱高(GMV)は、前年比8.5%増の5403億人民元で過去最高を記録した。

1元=17.5円で換算すると取扱高は9兆4552億円。キャンペーン期間は11月1日から11日までの11日間。

2021年の「天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル」には29万ブランドが参加。9億人超の消費者に向けて、1400万種以上の割引商品を展開したという。

2021年も2021年の運用方法を踏襲。11月1日から3日までの3日間を第1弾キャンペーンとして展開してその期間内の受注は3日までに、第2弾は11月11日に決済した。

2020年に行われた「独身の日」(W11、ダブルイレブン)キャンペーンでは、アリババグループと、「JD.com」運営の直販EC最大手「JD.com」を運営する京東集団の2社合計の2020年の取扱高(GMV)は、前年比62.8%増の7697億元。当時のレート1元15.6円で換算すると日本円ベースは約12兆円。

アリババグループと「JD.com」を運営する京東集団の「独身の日」における取扱高推移(画像は公開資料、提供情報を元に編集部が作成)
アリババグループと「JD.com」を運営する京東集団の「独身の日」における取扱高推移(画像は公開資料、提供情報を元に編集部が作成)

アリババグループの取扱高は、過去最高となる4982億人民元。伸び率は前年比85.6%増。1元15.6円で換算すると日本円ベースは7兆7719億円となる。

京東の取扱高は、2715億人民元で前年比32.8%増。1元15.6円で換算すると日本円ベースは4兆2354億円。

瀧川 正実
瀧川 正実

「顧客満足度の高いECサイト」1位は8年連続でヨドバシカメラ/西松屋が公式オンラインストア開店【ネッ担アクセスランキング】 | 週間人気記事ランキング

4 years 3ヶ月 ago
2021年11月5日~11日にアクセス数の多かった記事のランキングを発表! 見逃している人気記事はありませんか?
  1. ヨドバシカメラのECサイトが顧客満足度の高いECサイトで8年連続1位

    公益社団法人日本生産性本部が発表した顧客満足度調査「2021年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査」によると、通信販売部門における顧客満足度スコアの1位は「ヨドバシ.com」だった

    2021/11/8
  2. 西松屋が自社EC「西松屋公式オンラインストア」を開設、店舗ネットワーク生かした「店頭受け取りサービス」を展開

    西松屋のネット通販は、KDDIグループのauコマース&ライフのECモール「au PAY マーケット」の店舗を公式通販サイトとして運営していた

    2021/11/10
  3. 「独自の広告最適化システム」「永続的な顧客との関係構築」――利益率29%を達成する北の達人コーポレーションの経営の秘訣に迫る

    5期連続で売上高営業利益率20%台を維持し、2020年2月期には売上高100億円超、利益率29%を記録した北の達人コーポレーション。高利益率を維持する企業経営の秘訣について、フラクタの河野貴伸代表取締役が木下勝寿代表取締役社長に聞いた

    2021/11/8
  4. ベイシアのECサイトに不正アクセス。セキュリティコード含むカード情報3101件が流出した可能性

    漏えい可能性の原因は、ジーアールが運営するEC構築サービス「オムニECシステム」への不正アクセス

    2021/11/5
  5. Googleマイビジネスの名称は「Google ビジネスプロフィール」へ変更。仕組みも大幅変更へ

    Google マイビジネスの名称が「Google ビジネスプロフィール」に変更されることがわかりました

    2021/11/8
  6. ライトオンのECサイトに不正アクセス。氏名、メールアドレスなど個人情報24万件が流出

    漏えいした情報にはクレジットカード番号、ECサイトのパスワードは含まれていない

    2021/11/5
  7. 単品系通販サイトでやるべきSEO施策② 行動分析ツール「Microsoft Clarity」で サイトの問題点を見つけ出そう

    「SEO」と「広告」、2つの視点から語るEC事業者のためのデジタルマーケティング講座。業態別SEO施策解説「単品系ECサイト編」(後編)【連載第9回】

    2021/11/10
  8. 「メルカリShops」でトマトを1,000箱売った事例。「できることは おいしいトマトをつくり続けること」【ネッ担まとめ】

    ネットショップ担当者が読んでおくべき2021年11月1日〜7日のニュース

    2021/11/9
  9. ロコンドがデファクトスタンダードのファッションEC事業「waja」を買収

    デファクトスタンダードを分割会社とし、ロコンドを承継会社とする会社分割(簡易吸収分割)でwaja事業を買収する。取得金額は155万円

    2021/11/9
  10. ユニクロが外部ECモールに出店、三井ショッピングパークの「&mall(アンドモール)」を通じてオムニチャネル

    店舗とECの一体化が小売業全体の喫緊の課題であると捉えているユニクロ。商業施設と店舗が手を組むことが課題解決の一助になると期待し、国内初のトライアルとして「&mall」への出店を決めた

    2021/11/10

    ※期間内のPV数によるランキングです。一部のまとめ記事や殿堂入り記事はランキング集計から除外されています。

    内山 美枝子

    2021年の化粧品市場は2.8兆円で3.3%増の予測、コロナ禍の2ケタ減からV字回復

    4 years 3ヶ月 ago

    富士経済は11月10日、2021年の国内化粧品市場規模は前年比3.3%増の2兆8415億円になる見通しだと発表した。2020年の国内化粧品市場は、前年比14.5%減の2兆7502億円だった。

    2021年は2020年と比較して百貨店などの商業施設の営業状況が改善、ワクチン接種が開始されたことから外出機会が増加しており、前年比3.3%増が見込まれる。

    富士経済が発表した2021年の国内化粧品市場規模
    国内化粧品市場規模について

    高価格帯化粧品

    近年、スキンケア、メイクアップで若年層の需要を取り込むなど、堅調に市場を拡大。だが、2020年はインバウンド需要の消失、主要チャネルである百貨店、化粧品店の休業を受け、前年を大きく下回った。景況悪化により低・中価格帯へシフトする品目もあった。

    一方、“おうち美容”への関心は上昇。スキンケアやヘアケアの予算を増やす消費者が拡大し、事業者は新たな需要を取り込んでいる。2021年はインバウンド需要の回復は期待できないものの、ポイントメイクなど前年は大幅に縮小したカテゴリーが反動で伸長すると見込まれる。

    中価格帯化粧品

    2020年、在宅時間の増加により通販で実績を伸ばすブランドがあった。景況悪化による高価格帯からのシフト、スキンケアでは在宅時間の増加によりスキンケアステップを見直す消費者が増え、スペシャルケアの需要が高まった。ただ、制度品系マスブランドのインバウンド需要の消失により市場は縮小した。

    低価格帯化粧品

    2020年、シートパックやサンスクリーンのインバウンド需要が消失。消費者のパーソナルユース志向が強まり、ヘアケアなどで中・高価格帯へのシフトが進み、市場は前年比13.1%減。

    一方、マスク着用やストレスなどにより毛穴の開きやニキビなど肌悩みが生じやすい環境になったことで、低価格帯の中でもより高単価なスキンケア商品などは好調。2021年以降、市場は微増で推移すると見られる。

    スペシャルケア

    近年、シワ改善効果・効能のある医薬部外品による需要喚起やインバウンド需要の取り込みにより市場を拡大してきた。2020年はインバウンド需要の消失や百貨店、化粧品店の休業により、カウンセリングの機会が減少したことから実績を落とすブランドが多く見られ、市場は前年比2桁減となった。

    一方、在宅時間の増加で、スキンケアに時間をかける消費者が増えたことからブースター、マスク着用やストレスなどによる毛穴の目立ちに対応した美容液ブランドが好調。2021年はインバウンド需要の大きかったパックの需要回復は鈍いものの、スポットケアや美容液はオンラインカウンセリングの導入が進んでいる。

    また、2020年は不調だった美白訴求の商品も外出機会の増加に伴い需要が回復することから、市場拡大が予想される。

    調査概要

    • 調査方法:富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
    • 調査期間:2021年6~8月
    石居 岳
    石居 岳

    資生堂ジャパンのデジタルシフト、Google アナリティクス 4は何が変わった?など全60講演のECイベント【11/17の見どころ】

    4 years 3ヶ月 ago
    有名企業の成功事例が聞ける!全60講演すべて無料で視聴できる ECイベント「ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋」を11月15日(月)~17日(水)の3日間にわたって開催

    資生堂ジャパン、千趣会、パイオニア、ブックオフコーポレーション、Facebook Japan、ヤッホーブルーイング、ユナイテッドアローズ、DINOS CORPORATIONといった有名企業、俳優・タレントとしても知られる保阪尚希さんが成功事例などを語る「ネットショップ担当者フォーラム 2021 秋」を11月15日(月)・16日(火)・17日(水)に開催します。

    「EC×オムニチャネル」「SEO×広告の新たな打ち手」「共感を生むマーケティング」「ネット広告の現実」「ヒット商品&ロングセラーを生む秘訣」などEC事業者に役立つテーマを用意。Zoomを利用したオンラインイベントで、60講演をすべて【無料】で視聴できます。60講演のなかから編集部おすすめの講演をご紹介します。

    ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

    見どころ⑬ 変わるユーザー体験に対し、EC・デジタルを通じて資生堂ジャパンが行う施策とは?

    デジタルシフトを進める資生堂ジャパンの事例
    ~変わるユーザー体験、EC×オムニチャネル、組織作り・人材教育~
    11:00~11:45 KB3-1 オープニング基調講演

    ネットショップ担当者フォーラム2021秋 資生堂ジャパン
    資生堂 公式サイト https://corp.shiseido.com/jp/より

    2021年2月、資生堂ジャパンは中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」を発表、そのなかで「デジタルへの転換とそのための組織構築」を掲げています。7月にはアクセンチュアと合弁会社「資生堂インタラクティブビューティー」を設立し、デジタル・ITの強化を進めています。

    ECや強化を進めるデジタル体験を通じて、資生堂ジャパンはどのように消費者と向き合っていくのかを資生堂ジャパンの山本雅文氏とゼロゼロウエストの大西理氏が対談します。

    資生堂ジャパン EC事業部 ブランド施策推進グループ グループマネージャー 山本雅文氏
    資生堂ジャパン株式会社 EC事業部 ブランド施策推進グループ グループマネージャー 山本雅文 氏
    2009年に資生堂に入社後、1年半のドラッグストアの化粧品営業を経て、ベネフィークのブランドマーケティング担当を3年務める。その後、デジタル事業に異動し、それ以降はデジタル関連の業務に従事している。デジタル事業では、プレステージブランドの国内のECの施策・企画立案を担当。その後デジタルの事業戦略などにも携わりながら、新ブランドの導入、事業計画の作成、サイトのリニューアルなどを実施。2020年1月より現職に着任。現在はワタシプラスにおける各ブランドの施策・運営の統括を行っている。
    ゼロゼロウエスト 代表 大西理氏
    ゼロゼロウエスト 代表 大西理 氏
    カタログ総合通販・株式会社セシールにてEC事業立ち上げ後、デジタルマーケティング全般に従事。その後、文具メーカー(デザインフィル)、スキンケア通販(新日本製薬)、ファッション雑貨小売(ヌーヴ・エイ)、アパレル(オンワード/グラニフ)など複数の業界にてECを中心にデジタルマーケティング/コミュニケーション/ブランディング/CRM領域のマネジメントなど幅広い領域を担当。2021年9月からフリーランスで企業のEC/マーケティング関連のビジネスを支援している。
    ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

    見どころ⑭ 聞いてもSEOスキルが上がらない?! 中小規模ECサイト向け検索情報

    Google アナリティクス 4 は何が変わったのか? 今までのGAとの違いや利用メリット
    11:00~11:45 KC3-1 オープニング基調講演

    ネットショップ担当者フォーラム2021秋 Bake
    HAPPY ANALYTICS公式サイト https://happyanalytics.co.jp/より

    多くの事業者が利用しているGoogleアナリティクス。2020年10月にGoogleアナリティクス4(GA4)として大幅なバージョンアップが行われました。既存のGoogleアナリティクスも利用することができるため、まだ手をつけていない人もいるのではないでしょうか。

    本セッションではGA4はどのように進化したのか、押さえておくべき機能や違い、そして今後どうするべきなのかをHAPPY ANALYTICSの小川卓氏が紹介します。GA4を導入すべきか検討している人、どう付き合っていけば良いか迷っている人にオススメです。

    HAPPY ANALYTICS 代表取締役 小川卓氏
    株式会社HAPPY ANALYTICS 代表取締役 小川卓 氏
    ウェブアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンなどで勤務後、独立。ウェブ解析の啓蒙・浸透に従事。主な著書に『Webサイト分析・改善の教科書』『あなたのアクセスはいつも誰かに見られている』『「やりたいこと」からパッと引ける Google アナリティクス 分析・改善のすべてがわかる本』など。
    ネットショップ担当者フォーラム 2021秋

    この他にも、お昼には下記の講演があります。

    • 12:05~12:45(B3-2)
      「CXグロースハッキングの最先端」~コロナ以前と今でどうCXは進化したか?今問われるOMOへの理解とレビューの必要性とは(ZETA株式会社)
    • 13:05~13:45(B3-3)
      EC事業を始めるための「4つのフェーズと成功のコツ」 ~成功事例と失敗事例を交えてご紹介~(株式会社エートゥジェイ)

    来週月曜日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

    ネットショップ担当者フォーラム編集部

    マクアケの「応援仕入れサービス」バイヤー会員登録数が100社を突破。小規模事業者が約55%を超える

    4 years 3ヶ月 ago

    マクアケが提供する「Makuake(マクアケ)」の掲載商品を仕入れることができる「応援仕入れサービス」において、バイヤー会員登録数が100社を突破した。

    「応援仕入れサービス」とは

    全国のセレクトショップやバイヤー職に従事する人が、「Makuake」に掲載している商品を仕入れることができるサービス。バイヤー会員に登録すると、「Makuake」内のプロジェクト実行者が掲載したバイヤー会員専用のリターン(商品)を買い付けることができ、プロジェクト終了後、店舗やECなどで商品販売が可能。

    マクアケ Makuake 応援仕入れサービスの概要
    「応援仕入れサービス」の概要(画像はマクアケサイトからキャプチャ)

    サポーター向けのプロジェクト同様に、バイヤー会員専用のリターンにおいても一般販売前の新商品やサービスのみを扱うため、バイヤー会員は従来までの仕入れルートとは異なるオリジナリティや新規性のある商品を買い付けできる。

    2021年7月からバイヤー会員への登録案内を開始。2021年冬にバイヤー会員向けのオンライン催事を予定しており、2022年春の本格提供に向け、機能改善などを進めているという。

    会員登録企業のうち、小規模事業者が約55%を超える

    現在、伊勢丹 新宿店やそごう・西武などの百貨店や「Journal Standard Furniture」などの小売りのみだけでなく、各地域に根付いた中小規模のさまざまなジャンルのセレクトショップなどからバイヤー会員の登録があるという。各地域での個人商店などを含む小規模事業者の登録は約55%を超える。

    マクアケ Makuake 応援仕入れサービス 都道府県別バイヤー会員登録者数
    都道府県別バイヤー会員社数(画像はマクアケサイトからキャプチャ)

    会員登録企業から寄せられたサービスに登録した理由や仕入れに関する悩みは以下のとおり。

    「応援仕入れサービス」に登録した理由

    • 一般的な展示会などに出ていない新しい商品やサービスに出会える可能性に期待しているため。

    バイイングにどのような悩みがあったか

    • 従来のリアルの展示会方式では、時間の制約などもあり、出会える商品や企業に限りがあった。また、競合店なども同じ展示会でバイイングをすると、商品がバッティングすることも少なくなかった。
    • 従来までは展示会に足繁く通って情報収集を行い、ネットで検索をするスタンスが主流だったが、時間に限りがあるため発注しきれない商品も多く、バイヤーとしてすべてのイメージをユーザーに伝えきれないもどかしさがあった。仕入れを時短でき、商品鮮度を向上させる仕入れのDXをマクアケは行っていると思う。

    「応援仕入れサービス」に期待することは

    • 新たな商品やサービスとの出会い。物理的な時間や距離の制約がある従来の展示会とは異なる、オンラインでのバイイングの実施。
    藤田遥
    藤田遥
    確認済み
    48 分 16 秒 ago
    ネットショップ担当者フォーラム フィード を購読

    人気記事トップ10

    人気記事ランキングをもっと見る