地域密着型ビジネスに効くインタレストマッチ活用術~市区郡単位での地域ターゲティングでCVRアップ&CPAダウン!
※2013年1月29日より、興味関心連動型広告「インタレストマッチ」は「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」という総称に変わりました。 インタレストマッチは広告掲載方式のひとつとして存続します。
「10件中9件でCVRが向上」
「10件中8件でCPAが低下」
「10件の合計でCVRは2~3倍以上、
CPAは1/2~1/4以下に」
あなたのサイトでも、こうした成果を得られるとしたらどうだろうか。地域密着型ビジネスをしているのなら、その可能性も高い。
これは、Yahoo!リスティング広告のインタレストマッチ®で、地域ターゲティング機能が改善されたあとにCVRやCPAがどうなったかを調べた結果だ。これまでの都道府県単位からさらに細分化され、市区郡単位まで配信対象地域を指定できるようになった地域ターゲティングをうまく活用できれば、業種や商材によっては、CPAの減少につなげることもできる。
72区分から1399区分へと大幅に細分化された地域ターゲティング
インタレストマッチの仕組みは、「インターネットユーザーが閲覧中のページ内容、過去の閲覧履歴や検索キーワードなどから興味関心を分析し、それに適した広告を表示する」というもの。インタレストマッチは、検索キーワードに応じて広告を表示するスポンサードサーチ®とは違い、表示されている広告を実際に目で確認するのは難しく、広告主が広告表示をコントロールしにくいという印象を受ける。しかし、配信地域区分が細分化されたターゲティング設定を活用することによって、広告表示の最適化や成果向上が可能だ。
インタレストマッチのターゲティング設定には、「性別」「年齢」「時間帯」「地域」といった項目が用意されている。また、配信対象として「PC」と「モバイル」が選べる。これらを組み合わせることで、広告主が期待するユーザーに絞り込んだ広告表示が可能となる(※地域ターゲティングはPCへの配信時にのみ設定可能)。
特に地域ターゲティングは、2011年9月12日に配信地域がそれまでの72区分から、都道府県47市区郡1352の計1399区分へと大幅に細分化された。これにより「場所」に依存度の高いビジネスでの利用価値が増したと言える。
地域ターゲティングの活用でCVRアップ&CPAダウン
Yahoo! JAPANでは、地域ターゲティングの効果を検証するために、この機能を利用している広告主の調査を実施した。細分化前後の実績を比較したところ、ほとんどのケースでCVRの向上とCPAの低下が見られたという。
- 10件中9件でCVRが向上
- 10件中8件でCPAが低下
- 10件の合計でCVRは2~3倍以上、CPAは1/2~1/4以下に
※調査対象広告主:市区郡単位(1399区分)の地域ターゲティング機能を利用中で、2011年10月のコンバージョン数トップ10にランクインしているインタレストマッチ(PC版)アカウント
※比較対象期間:地域ターゲティング機能の配信地域区分の細分化実施前(2011年7月25日~9月11日の49日間)と実施後(2011年9月13日~10月31日の49日間)での比較
使い方によってはスポンサードサーチよりも低CPAに
また、調査対象となった広告主はインタレストマッチとともにスポンサードサーチも利用しているが、中にはスポンサードサーチよりも低いCPAを達成した不動産関連の事例もあった。
ある不動産関連の広告主の場合、市区郡単位でターゲティングを行ったところ、CV数はスポンサードサーチより少なかったものの、CPAはインタレストマッチのほうが3000円程度低く抑えることができたという。
低CPAの要因としては、地域ターゲティングによるCVRの向上に加えて、入札価格がインタレストマッチの方が低かったことが挙げられる。もちろん、スポンサードサーチとインタレストマッチは互いに補完し合う関係であり、CPAによって二者択一すべきものではない。ただし、「低く抑えられるケースもある」という事実は、インタレストマッチを試してみたり、予算配分を見直してみたりする理由になるはずだ。
- 常磐線沿の住民に絞り込むために、配信地域を細かく指定
- 所在地を明確にし、マンションの強みを説明文で訴求
- スポンサードサーチでは「地名」との組み合わせキーワードがCPC 300~500円と高騰
今回の調査で明らかになった成果と要因の一部を表1にまとめる。結論から言うと、やはり医療関係、不動産関係といった地域密着来店型ビジネスでの成果事例が多い傾向にある。地域に密着した来店型ビジネスという点では、士業関係や個人経営の店舗といった業種でも、地域ターゲティングが有効な可能性はあるだろう。
事例 | 事業分野 | 成果 | 地域ターゲティングの活用法 |
---|---|---|---|
A | 不動産・住宅・住宅設備 | CPAはスポンサードサーチ(PC版)よりも約3000円安い | 所有物件の所在地と沿線路線図に合わせて出稿する市区郡を細かく設定 |
B | 不動産・住宅・住宅設備 | CV数が2倍、CPAが25%減少。CPAはスポンサードサーチ(PC版)の約半分に | 所有物件の所在地に合わせて出稿する市区郡を細かく設定 |
C | 医療福祉/美容健康サービス | CVRが4倍、CPAが1/2に。CPAはスポンサードサーチ(PC版)よりも低い数値に | 顧客カルテの住所情報を分析したところ「遠方からの顧客は、施術に至る割合が低い」ことが明らかになったため、出稿範囲をクリニック周辺地域に限定 |
D | 各種教育サービス・大学等 | 1000万インプレッションでも「0」だったCV数が、同期間で「11」に(インプレッションも5000万に増加) | 地図や路線図を利用しながら、教室の所在地に合わせて地域配信を設定。各教室の出稿エリアが重ならないように配慮 |
地域ターゲティング活用のポイント
Yahoo! JAPANによると、地域ターゲティング機能の市区郡区分での設定率は、まだあまり高くないという。現在、地域ターゲティングを都道府県区分でしか設定していない場合は、より細かい設定の必要性がないか見直してみるとよいだろう。
もちろん、先に紹介した事例もそうだが、成果に結び付けるためにはインタレストマッチの設定だけでなく、それに合わせた広告やランディングページなどの見直しも必要だ。この点はスポンサードサーチと同様なので、リードからコンバージョンまで全体の流れを考えながら取り組もう。
出稿エリアを細かく設定
施設の所在地や既存顧客の住所情報、地図/路線図などを活用して、出稿するエリアを市区郡単位で細かく設定する。地域名を盛り込み、目を引く広告文を作成
できる限り具体的な地名と、「無料体験」や「実績のある」などといった引きのあるキーワードを広告文に記載する。広告文と連動したランディングページを設置
広告の内容に合った情報を提供し、さらに、ターゲットにあったデザインやトーンのページを用意する。スポンサードサーチとインタレストマッチの予算比率見直し
費用対効果を鑑みて、予算をインタレストマッチに割り当てることも検討する。
※ターゲティングの精度(正確性)はYahoo! JAPANによって保証されるものではなく、選択した設定およびその他の要素によって精度が異なる場合があります。
※この記事の内容は、2012年3月現在の情報に基づいています。Yahoo! JAPANでは、さまざまな機能改善を行っており、今後変更される場合があります。
※この記事の画面はサンプルです。実際の表示は異なることがあります。
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