検索連動型広告活用のヒントを探る--地方企業・ショップの成功事例から

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検索連動型広告活用のヒントを探る
--地方企業・ショップの成功事例から

地方経済の冷え込みが伝えられる中、インターネットに活路を見出し、難局を乗り切ろうとしている企業は少なくない。検索連動型広告「スポンサードサーチ」を提供しているオーバーチュアの河田顕治氏に、成功している地方の企業・オンラインショップの共通点、検索連動型広告の活用のポイントをお話しいただいた。

INTERVIEW
オーバーチュア株式会社 マーケティングコミュニケーションズ マネージャー 河田顕治氏
http://ov.yahoo.co.jp

「後発組」でも成功できる
オンラインショップ市場

金融危機の影響もあり、地方の経済は今、たいへん厳しい状況に直面していると言われています。地方企業の中には、インターネットを活用することで、この難局を乗り越えようとしている企業も増えているのではないでしょうか。

オーバーチュア株式会社 マーケティングコミュニケーションズ マネージャー 河田顕治氏
オーバーチュア株式会社 マーケティングコミュニケーションズ マネージャー 河田顕治氏

河田●首都圏への一極集中が進んだ結果、地方の経済は一部地域を除いて金融危機以前から苦しい状況が続いています。人口の流出や高齢化が進み「シャッター商店街」となってしまったケースも残念ながら見受けられます。しかしその一方で、現在はインターネットを通じて地方から全国へと商圏を広げることが、比較的容易にできる時代です。全国に通用する質の高い商品やサービスを取り扱い、その魅力をインターネットを通じて上手に消費者に伝えていけば、規模の小さな地方企業でも成功のチャンスはありますし、事実、逆風の中で売上を伸ばしている企業も少なくありません。
興味深いのは、インターネットへの展開が活発な地方と、そうでない地方があることです。市場規模が小さく、地理的にも大都市圏から離れているといったハンデを抱えている地方の企業は危機感を強く抱いており、ネットに活路を見出そうと意欲的に取り組んでいるケースが多いと感じます。

意欲的にネットを活用しているのは、どこの地方でしょうか。

河田●有名なのは、福井県や富山県です。両県とも、多くのオンラインショップが集まって切磋琢磨をしているうちに、成功を収める「スター店舗」的な企業が出てきて、その成功体験をネットショップ同士でシェアするといった形でネットでのビジネスを発展させてきています。検索連動型広告をはじめとする検索エンジンマーケティングでも、代理店に頼らず、自分たちで地道に工夫を重ねてノウハウを築いています。

事例1機械工具のラプラス

機械工具のラプラス

宮城県仙台市に本社を置く創業60年の機械工具商社ラプラスが運営。切削工具、測定機器、電動工具など、メーカーの生産工場で使用されている高品質の工具・機器類をWebで購入できるようにすることを指針にショップを運営している。Yahoo! ショッピングの2008年9月度ベストストア賞を受賞している。

この1~2年の間にネットでのビジネスをスタートした地方企業の中で、興味深い成功事例をご紹介ください。

河田●宮城県に機械工具を扱うラプラスという企業があります。この企業は、2007年2月にオンラインショップ「機械工具のラプラス Yahoo! 店」をオープンし、同年4月からはスポンサードサーチも活用して、急速に売上を伸ばしています。

同社が扱っているのは機械工具の中でもプロ向けのもので、高品質かつ多様な工具を揃えているのが特徴です。BtoB向きの商材で、同社も法人への販路拡大を目的にオンラインショップを開設しましたが、セミプロやアマチュアといった個人客からの受注も増えるなど新たな販路も開拓しています。

この企業がおもしろいのは、独自ドメインのサイトを構築するのではなく、「Yahoo! ショッピング」への出店によって成果を出している点です。

事例2中国茶専門店姫茶伝

中国茶専門店姫茶伝

広島市に実店舗を構える中国茶専門店のオンラインショップ。中国茶の世界に惚れ込んだ店主の石田笑香さんが、中国で仕入れ先を開拓した中国茶葉と、茶器を販売している。味、品質、安全性を高いレベルで備えた本物の烏龍茶、プーアール茶などを、リーズナブルに提供しているのが強みだ。

オンラインショップのサイト構築は、技術的なハードルが高くなってきていますが、既存のショッピングモールへの出店であれば、比較的容易にオンラインショップを始められます。そして後発組でも、十分に成功のチャンスがあることを同社は示していると思います。

もう1社ご紹介したいのは、広島県に実店舗を構える「姫茶伝」というお店のオンラインショップです。このお店は中国茶を専門に取り扱っており、2006年にオンラインショップを立ち上げました。店舗ではなかなか売れなかった超高級の中国茶を、全国の富裕層の方に販売できるようになるなど、こちらも新たな販路開拓につながっています。

「こだわり」の強さが
成功する地方企業の共通点

ご紹介いただいた2社の成功要因はどこにあるのでしょうか。

河田●商材に独自性があること。そしてその独自性をWebサイトや検索連動型広告で上手に見込客に伝えていることです。この2つに尽きます。
たとえばラプラスでは、「高品質のプロ向け機械工具」に品揃えを特化しています。あらゆる種類のプロ向け機械工具がネットで購入できるということが強みとなっています。また姫茶伝の取り扱っている中国茶は、店主自らが仕入れ先を開拓し、産地から直接輸入しているものです。
検索連動型広告では両社とも、一般的なキーワードよりもむしろ希少性のあるキーワード(商品の型番など)を中心に入札しているという共通点があります。希少性の高いキーワードは、競合も少なく、入札価格をリーズナブルに抑えることが可能です。また希少性のあるキーワードで検索するユーザーは、その商品の見込客である可能性も高く、コンバージョンにつながる確率も高いと考えられます。見込客にターゲットを絞り込んで訴求できるという検索連動型広告のメリットを生かしていると思います。
もう1つ付け加えれば、Webサイトに商材への「こだわり感」があふれていることです。両社とも、サイトのデザイン性だけにこだわるのではなく、提供している商品の良さ、店主の商品に対する情熱やこだわりを伝えられるような工夫をされているのがポイントではないでしょうか。

地方企業に限らず、商材、Webサイト、そして入札キーワードに対する「こだわり」の強さが、成功するオンラインショップのポイントですね。

河田●そうですね。オンラインショップを開設しただけ、検索連動型広告を利用しただけで成功できた時代は、2003~2004年にすでに終わっています。今は規模は小さくてもこだわりを持った商材を誠実に販売しているショップ、自社の強みを正確に把握してその強みで勝負しているショップが、競争に勝ち残れる時代になっています。

これからオンラインショップを始める方にアドバイスをお願いします。

河田●まず重要なのは自分のビジネスの棚卸をし、どこが強みかを見極めて、その強みをしっかり訴求できるWebサイトを構築することです。その上で検索連動型広告を考えてほしいと思います。地方によっては、商工会議所や公的団体などがなどが中心となってオンラインショップのセミナーを開催しているケースもあります。そうしたセミナーに足を運んでみると、ある程度精度の高いノウハウが仕入れられると思います。スポンサードサーチに関して言えば、当社のオンライン代理店を活用するのも1つの方法でしょう。また当社では、スポンサードサーチのサポート窓口も開設しています。メールや電話で問い合わせができますので、ぜひ利用してほしいと思います。

ありがとうございました。

オーバーチュア オンライン代理店一覧

オーバーチュア オンライン代理店一覧(PDF:5099KB)

地方別で、開始予算額や得意分野も明記されているので、目的に合った、近所の代理店探しに役立つ。

http://ov.yahoo.co.jp/partner/OnlineAgencyList081031.pdf

オーバーチュア オンライン代理店制度案内

オンライン代理店制度の案内(PDF:1348KB)

オンライン代理店認定のメリットや、実際に認定を受けたオンライン代理店の事例を紹介している。

http://ov.yahoo.co.jp/partner/OnlineAgency.pdf

用語集
Overture / オーバーチュア / キーワード広告 / コンバージョン / スポンサードサーチ / 事例 / 検索エンジン / 検索連動型広告
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