生成AIの活用、導入しやすい業種・導入しにくい業種で「企業による格差」が進行【情報通信総研調べ】
全社で生成AIを導入している企業、従業員数1,000人以上だと13.9%に達する。
12/3 8:30 調査/リサーチ/統計 | 調査データ
情報通信総合研究所(ICR)は、「生成AIの企業における導入状況や活用」に関する調査結果を発表した。全国の就業者112,021人が回答している。
本調査では「生成AI」を、「AI技術を駆使して、人が作り出すような文章/テキスト、画像/写真、音声/音楽、動画などのデジタルコンテンツを生成する技術」と定義している。
経営企画、商品・サービス企画・開発、広報、マーケティングで利用拡大
まず「生成AIの導入・利用率」を従業員規模別で見ると、やはり規模が大きいほど企業ほど導入・利用が進んでいる。特に「全社で導入」とした企業は、従業員数1,000人以上の企業では13.9%だが、それ以下では一桁台にとどまり大きく差があった。
業種別では、情報通信業、金融業、保険業で導入・利用が進んでおり検討中も含めた割合は3割前後となっている。一方で運送業、飲食サービス業、医療福祉などは導入の難しさもあり、1割未満にとどまっている。
さらに「従業員の生成AI利用率(部署別)」を見ると、個人として業務に生成AIを利用している割合は8.4%。部署別では「ミドルオフィス(経営企画、商品・サービス企画・開発、広報、マーケティング等)での利用が多い。
最後に「生成AIを利用するなかで感じている課題」「生成AIの利用をさらに進める上での改善点」を利用者3,347人に聞くと、課題では「活用ノウハウや知識不足」54.0%が最多で、「正確性が確認できない、または確認に時間を要する」50.1%がそれに並ぶ。改善点では「社内事例/ユースケースの共有」50.8%、「プロンプト/テンプレートの共有」43.8%、「社内教育/研修の実施」41.6%が上位だった。
調査概要
- 【調査対象】全国の就業者
- 【調査方法】Webアンケート調査
- 【調査時期】2024年8月29日~9月6日
- 【有効回答数】112,021人
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