1億円前後の「高額マンション」、買った人の配偶者の年収は300万円未満が5割超【読売広告社調べ】

7,000万円~1億2,000万円の高額マンション購入者は“パワーカップル”が多い、という定説がくつがえされた。

読売広告社(都市生活研究所)は、首都圏の「高額マンション居住者」の生活者像と、その消費スタイルについて調査・研究した結果を発表した。

2008年のリーマンショック以降、首都圏の新築分譲マンションの価格が上昇している一方、7,000万円~1億2,000万円という価格帯のマンションの購入が伸長している。本調査では、こうした首都圏の「高額マンション」に住んでいる居住者について、職業、収入、よく利用する店舗、行動モチベーションなどを聞いている。

高額マンションを買っているのは、“夫婦共働きの高収入層=パワーカップル”ではない?

まず世帯主(独身者・夫婦)に対し、「職業」を聞くと63.5%が「会社員・公務員」と回答。続いて「配偶者の収入」(有配偶者の妻の個人収入)を聞くと、「年収300万円未満」という回答が半数を超えた。マンション業界の定説としては、“高価格マンションの購入者層は「世帯所得が最低1,000万円以上の共働き夫婦」いわゆる「パワーカップル」が多い”とされていたが、かならずしもそうでないことが判明した形だ。

「食品や日用品を買う際、よく利用する店舗やサービス」を聞き、さらに一般層と比較を行うと、「デパ地下・デパートの食品街」がトップで、一般層と比べて1.8倍の利用率だった。次いで「オオゼキ」「東急ストア」が続くが、これらも1.3~1.4倍の利用率だった。「その他輸入食料品店」は3倍以上の差が付いている。

一方で「つい無駄遣いをしてしまうことがあるか」を聞くと、高額マンション購入者層は46.9%に留まったのに対し、一般層は57.7%が「ある」と回答。一般層のほうが日々の消費で、つい無駄遣いしていると感じていた。

マンション購入者層のモチベーションは「家族を幸せにすること」がトップ

そのほか、「普段生活する上でのモチベーション」を聞くと、「家族を幸せにすること」60.2%がトップ。「その日その日を楽しむこと」47.9%、「自己成長を行うこと」43.6%なども高い。一方で、「多くのお金を稼ぐこと」25.1%、「社会的地位を獲得すること」17.1%は低い。

なお、「自分の人生を何年先くらいまでイメージできていますか」を聞くと、「15年以上先」としたのが、マンション購入者層は40.3%だったのに対し、一般層は25.7%に留まった。

調査概要

  • 【調査手法】インターネット定量調査(実査委託先:楽天インサイト)
  • 【配信対象】首都圏(一都三県)に2014年以降に新築マンションを購入した住む20~74歳の男女
     ※比較用の一般層は、住宅・マンション購入を問わない、首都圏(一都三県)に住む20~74歳の男女
  • 【調査期間】第1回:2019年6月15日~20日、第2回:2019年11月2日~6日
  • 【サンプル数】533人(第1回)、861人(第2回)
     ※分析対象:ターゲット層200人(第1回)、ターゲット層211人・一般層300人の合計511人(第2回)
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