ChatGPTからの流入がGA4でわかる!新チャネル「AI Assistant」とは?
「AI Assistant」とは何か、GA4のどこで確認できるのか、Web担当者はどのような指標に注目すればよいのかを紹介。
8月28日 7:05
【この連載について】
この連載では、「1週間でGoogleアナリティクス4の基礎が学べる本」を執筆されているウェブ解析士のみなさん(GA4アベンジャーズ)を中心に、初心者が引っかかりがちな疑問・トラブル解決の基礎知識から、知っておきたい役立ちノウハウ、解析の設定事例、個々の機能解説、最新のホットな話題までをお届けします。
今回は、テクニカルコンサルタント河村悠佳さんによる解説です。
【今回のポイント】
GA4に、ChatGPTやGeminiなどのAIプラットフォーム経由の流入を分類する「AI Assistant」チャネルが追加された
AI経由のユーザーが、どのページを訪れ、どのような行動をしたのかGA4で確認できる
AI経由の流入を確認する方法と、Web担当者が注目したいポイントを紹介

ChatGPTやGeminiなどのAIを使って情報を探す人が増えるなか、Webサイトへの流入経路にも変化が起きています。
たとえば、ChatGPTに質問して表示された回答のリンクからWebサイトを訪問した場合、そのアクセスはGA4上でどのように計測されるのでしょうか。
GA4では2026年5月、ChatGPTやGeminiなどのAIプラットフォームからのトラフィックを分類する、新しいデフォルトチャネル「AI Assistant」が導入されました。これにより、AI経由で訪問したユーザーがどのページを閲覧し、その後どのような行動を取ったのかを、これまでより確認しやすくなっています。
今回は、「AI Assistant」とは何か、GA4のどこで確認できるのか、Web担当者はどのような指標に注目すればよいのかを紹介します。
GA4の「AI Assistant」とは?
「AI Assistant」は、ChatGPTやClaude、GeminiなどのAIプラットフォームから発生したトラフィックを分類するための、GA4のデフォルトチャネルです。
これまでAI経由のアクセスは、参照元などを個別に確認したり、独自のチャネルグループを作成したりして分析する方法が一般的でした。「AI Assistant」の導入により、条件に一致するAIプラットフォームからのアクセスを、GA4のデフォルトチャネルグループ上で確認しやすくなりました。
参照:[GA4] デフォルト チャネル グループ - アナリティクス ヘルプ
Googleの公式ヘルプでは、「AI Assistant」の流入元の例として、ChatGPT、Gemini、Copilotなどが挙げられています。ただし、Googleは対象となるAIサービスの完全な一覧を公開しているわけではありません。そのため、すべてのAIサービスからの流入が「AI Assistant」に分類されるとは限らない点には注意が必要です。
なぜ今、AI経由の流入に注目するのか
これまでWebサイトへの主な流入経路といえば、Googleなどの自然検索、広告、SNS、他サイトからのリンクなどでした。しかし現在は、ChatGPTやGeminiなどのAIに質問し、その回答で紹介されたWebサイトを訪問するという行動も生まれています。たとえば、ユーザーがChatGPTで、「初心者におすすめのアクセス解析ツールは?」と質問し、その回答に含まれるリンクからWebサイトを訪問するケースです。
このようなユーザーは、すでにAIとの会話を通して情報を得たうえでサイトを訪れている可能性があります。そのため、単に「AI経由のアクセスが何件あったか」を見るだけでなく、
- どのページに流入したのか
- サイト内でどのような行動を取ったのか
- キーイベントにつながったのか
といった流入後の行動も確認することが重要です。
「AI Assistant」はGA4のどこで確認できる?
「AI Assistant」は、GA4の集客レポートなどから確認できます。
まず、GA4を開きます。左側のメニューから、「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」の順に進みます。
表のディメンションに「セッションのデフォルトチャネルグループ」が設定されている場合、条件に一致するAI経由のトラフィックがあれば、「AI Assistant」として表示されます。なお、AI経由のアクセスがない場合や、データ量が少ない場合は表示されないことがあります。
どのAIから流入したか確認するには?
「AI Assistant」というチャネルだけでは、ChatGPTから来たのか、Geminiから来たのかまではわかりません。
個別の参照元を確認したい場合は、「セッションの参照元」や「セッションの参照元 / メディア」などのディメンションを確認します。たとえば、次のような参照元が表示される場合があります。
- chatgpt.com
- copilot.com
- gemini.google.com
「AI Assistant」で全体の傾向を確認し、さらに詳しく見たい場合は参照元ごとに分析する、という使い分けができます。
AI経由の流入では何を見ればいい?
AI経由の流入を確認するときに、まず気になるのはユーザー数やセッション数でしょう。しかし、流入数だけで良し悪しを判断するのはおすすめできません。Web担当者としては、次のような指標もあわせて確認したいところです。
1. セッション数
まずは、AI経由でどのくらいの訪問が発生しているのかを確認します。まだAI経由の流入が少ないサイトもあるため、短期間の増減だけで判断せず、中長期的な変化を見るのがおすすめです。
2. ランディングページ
AI経由のユーザーが最初に訪れたページを確認します。どのページがAIの回答をきっかけにアクセスされているのかを知る手がかりになります。
たとえば、特定の解説記事やFAQ、比較記事などへの流入が多ければ、そのようなコンテンツがAI経由でユーザーに届いている可能性があります。ただし、GA4だけでは「なぜAIがそのページを紹介したのか」まではわかりません。
3. エンゲージメント率
AI経由で訪れたユーザーが、サイト内でどの程度行動しているかを確認します。
流入数が少なくても、エンゲージメント率が高ければ、ユーザーのニーズとコンテンツが合っている可能性があります。ただし、他のチャネルと比較する際は、流入先のページやユーザーの目的が異なることも考慮する必要があります。
4. キーイベント
問い合わせや資料請求、会員登録などをキーイベントとして設定している場合は、AI経由のユーザーが成果につながっているかも確認します。アクセス数だけでなく、実際のビジネス成果につながっているかを見ることが重要です。ECサイトであれば、購入数や売上なども確認するとよいでしょう。
ランディングページまで確認してみる
「AI Assistant」経由でどのページに流入しているのかを詳しく確認したい場合は、探索レポートを使う方法もあります。たとえば、
- ディメンション:ランディングページ × セッションの参照元/メディア
- 指標:セッション、エンゲージメント率、セッションキーイベント率・平均セッション継続時間
- フィルタ:「セッションの参照元/メディア」 -含む-「ai-assistant」
などを設定すると、AI経由でアクセスされているページと、その後の成果を確認できます。
これにより、「どの記事にAI経由のアクセスが多いのか」「AI経由で訪れたユーザーは、その後サイト内で行動しているのか」といった点を確認できます。また、セグメントにAI Assistant経由のユーザーまたはセッションを適応してレポートを確認することも有効です。
「AI Assistant」を見るときの注意点
AI経由のアクセスを分析する際には、いくつか注意したい点があります。
まず、「AI Assistant」に表示される数字が、世の中に存在するすべてのAI経由アクセスを表しているとは限りません。GA4のチャネル分類は、参照元などの情報をもとに行われます。そのため、AIサービスからWebサイトへ移動した場合でも、参照元の情報が取得できなければ、「AI Assistant」として分類されない可能性があります。
また、AI経由の流入数がまだ少ない場合は、数件のアクセスだけでエンゲージメント率やコンバージョン率が大きく変動することもあります。特にデータ量が少ない段階では、短期的な数値だけで判断せず、一定期間の推移を確認したほうがよいでしょう。
そしてもう1つ重要なのが、GA4でわかるのは、基本的に「ユーザーがサイトを訪問したあとの行動」だということです。たとえば、
- AIがなぜそのページを回答に採用したのか
- どのような質問をしたユーザーが訪問したのか
- AIの回答画面で何回ページが紹介されたのか
といったことまで、GA4だけで把握できるわけではありません。「AI Assistant」は、AI検索やAIアシスタント上での露出を測定する機能ではなく、あくまでWebサイトに到達したトラフィックを分析するためのチャネルとして考えるのがよいでしょう。
AI経由の流入がまだなくても確認しておく価値はある?
現時点で「AI Assistant」からの流入がほとんどないサイトもあるでしょう。それでも、一度GA4を確認しておく価値はあります。
今後AI経由の流入が増えたときに、
- いつ頃から増え始めたのか
- どのページへの流入が多いのか
- 自然検索やSNSと比べて行動に違いがあるのか
- 問い合わせや購入につながっているのか
といった変化を追えるからです。特に、オウンドメディアやFAQ、専門的な解説コンテンツを運営している場合は、AI経由でどのページが読まれているかを定期的に確認してみてもよいでしょう。
まとめ
今回は、GA4に追加された新しいデフォルトチャネル「AI Assistant」について紹介しました。「AI Assistant」を使うと、ChatGPTやGemini、Claudeなど、条件に一致するAIプラットフォームからのトラフィックをGA4上で確認できます。
ただし、大切なのはAI経由の流入数だけを見ることではありません。「どのページに訪れたのか」「その後どのような行動をしたのか」「問い合わせや購入などの成果につながったのか」まで確認することで、AI経由のユーザーをより具体的に理解できます。
AIを使って情報を探す行動が広がるなか、Webサイトへの流入経路も変化しています。まずは自社サイトのGA4を開いて、「AI Assistant」経由のアクセスが発生しているか確認してみてはいかがでしょうか。
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