国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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グーグルが20年言い続けている「SEOで本当に重要なこと」とは?

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グーグル検索SEO情報②

グーグルが20年言い続けている「SEOで本当に重要なこと」とは?
20年前から変わらず (Google SearchLiaison on Twitter) 海外情報

グーグル検索の広報をツイッターで担当している公式アカウントが「SEOの心構え」を投稿した:

グーグルは、2002年に次のことを原則として示しています:

ユーザーのためのページを作りなさい。検索エンジンのためではありません。

20年以上前のこのアドバイスは、今も同じく有益です。グーグル検索で成功するには、人々にフォーカスしたコンテンツを作成することが重要です。

なぜこの投稿をしたのという疑問に対してグーグルは、次のようにコメントしている:

共有する価値のある、単純に良いアドバイスだからです。最近、「人々のために作成しなさい。検索ランキングのためではなく」というのをグーグルが最初に言及したのはいつかを辿ろうとしていましたが、記録に残っていたのは2002年のようです(それよりも前から言っていたとは思いますが)。

グーグル検索でうまくいくためのアドバイスは絶えず変わると考える人もいますが、核となるこのアドバイスは20年以上変わっていません。 :)

筆者がSEOに携わるようになったのは20年近く前だが、当時、グーグル検索の広報役も務めていたマット・カッツというエンジニアが、たしかに次のフレーズをいくどとなくアドバイスしていたのを覚えている:

アルゴリズムを追うな、ユーザーを追え

ランキングシステムを分析するのではなく、ユーザーの役にたつコンテンツ作りを追求すべきだという忠告にも似た助言だ。

SEOを取り巻く環境や技術は変わり続けているが、その軸にある「ユーザーファーストの理念が重要」だという点は不変だとよくわかる。

★★★★★
  • すべてのWeb担当者 必見!

階層構造のURLはSEOに効果的⁉️ SEOの大御所がツッコミを入れる
ウィキペディアやアマゾンを見れば正しいとは思えない (住 太陽 on ツイッター) 国内情報

住太陽氏がツイッターに投稿した、SEOのツッコミを紹介する:

たとえば、次のURLは階層構造だ。

  • https://example.com/food/fruits/orange
  • https://example.com/food/fruits/apple
次のようなツリー構造のイメージだ。
        food
       ╱    ╲
   fruits   other
   ╱    ╲
orange   apple

「こうした階層構造のURLは、https://example.com/orangehttps://example.com/apple よりも検索エンジンの評価が高くなる」と主張する人がいる。だがウィキペディアやアマゾンを引き合いに出し、そうした主張を住氏は否定しているのだ。

筆者も同意だ。論理的な階層を検索エンジンが理解するとしたら、手がかりにするのはURLではなく内部リンクだろう。単にURLを階層構造にしたからといって評価が上がるとは考えづらい。

だが、ユーザー視点や管理の視点では、URLを階層構造にすることにはわかりやすいという利点がある。したがって、ユーザー体験の観点でURLを階層構造にすることには反対しない。

余談だが、古くからあるサイトでURLにこうした階層構造をもたせている場合、その意図は「カテゴリごとにアクセス解析するため」ということもある。昔のログファイルベースのアクセス解析では、カテゴリごとのトラフィックを確認したければURL上で階層化しておくのがわかりやすいやり方だったからだ。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

手抜きコンテンツで上位表示しても必ずグーグルに見破られる
長期視点でSEOに取り組むべし (Lily Ray on Twitter) 海外情報

米ニューヨークを拠点にしているSEOコンサルタントのリリー・レイ氏のツイッターでの投稿を取り上げる。

「SEO戦略が大成功した」と早々に判断するべきでない完璧な例を紹介する。

これは商品レビューサイトのトラフィック推移だ。このサイトのコンテンツは平凡で、率直に言って手間暇をかけていない手抜きだし、グーグルがレビューサイトで勧めていない手法をたくさん使っている。

レビューアップデートの導入当初は、「グーグルの検索アルゴリズムがグーグルの推奨と反対のことをしている例」としてこのサイトを指摘する人もいただろう。

実際のところ、グーグルがそれを見抜くのに数回のアップデートが必要だった。

レイ氏が共有したグラフでは、急激に伸びた検索トラフィックが、その後徐々に減っていることがわかる。

商品レビューのサイトとのことだが、コンテンツの品質は低く、レビューコンテンツに対するグーグルの推奨に反したこともやっていたようだ。それにもかかわらず、検索トラフィックが当初は急上昇していた。だが、その増加分は2年かけてどんどん減ってきている

実例を通してレイ氏が伝えたかったのは、次のようなことではないだろうか:

グーグルのガイドラインに反する手法や手っ取り早い手段で上位表示できたとしても、いずれはグーグルに見破られてトラフィックは落ちていく。

だから、ビジネスの長期視点で大切なのは「検索エンジンのためのSEO」ではなく「正しいSEO」に取り組むこと(「1年~2年でもいいから検索トラフィックが増えれば、あとは下がってもいい」という場合は別だが)。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

グーグル vs. 寄生サイトの戦いは継続中
見つけたらグーグルに通報しよう (辻正浩 on ツイッター) 国内情報

寄生サイトは、昨年に引き続き今年も検索結果を荒らしている。グーグルは対策を講じているのだが、いたちごっこが続いている。スパマーは寄生元のサイトを乗り換えるなどして、手を引こうとしないのが実情だ。

※筆者補足: 「寄生サイト」とは、大手サイトのサブディレクトリやサブドメインの一部を“間借り”してアフィリエイト活動するサイトのこと。質の低いコンテンツ群も多く、貸した企業サイトの本体にも悪影響が出る場合があることが問題視されている。

寄生サイトを定期的に監視しているSEOの辻正浩氏が、グーグルの最近の取り締まりを検知している。

いたちごっこは当面続くと思われるが、グーグルの頑張りに期待したい。問題となるような寄生サイトに検索結果で遭遇した場合は、検索の品質に関するユーザーレポートからフィードバックしよう。検索ランキングシステムの改善に役立てられる。グーグルにすれば、実データは多いに越したことはない。

※ユーザーレポートの「このページの問題点をお知らせください」の選択肢では「その他」を選び、次のページで「共有したいその他の情報」に詳細を記載するのがよさそうだ。

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

Bing検索にはHTML5は効果的らしい
MLやLLMの現代ではコンテンツ理解に大きな手助け (Fabrice Canel on Twitter) 海外情報

正しいHTML要素の使用はグーグルがコンテンツを理解するのに役立つことを前回お伝えした。これは、Bingにも当てはまる。

だが相違点がある。BingはHTML5の使用を推奨しているのだ(グーグルがことさらHTML5を推奨していた場面を筆者は知らない)。

Bingのウェブマスターガイドラインでは次のように記載している:

HTML5のセマンティック要素を使うことを推奨します。ブラウザ・開発者・検索エンジンに「意味」を伝えるためのものだからです。特に次のHTML5のセマンティック要素を使うことをお勧めします:

  • <article>
  • <aside>
  • <details>
  • <figcaption>
  • <figure>
  • <footer>
  • <header>
  • <main>
  • <mark>
  • <nav>
  • <section>
  • <summary>
  • <time>
※これらのHTML5要素をページで使えばBingでの評価が上がると記載しているわけではない。

Bing検索のプロダクトマネージャであるファブリス・キャネル氏は「AIの機械学習と大規模言語モデルが幅広く使われるようになってきた現代では、検索エンジンがコンテンツを理解するのにこれらのHTML5要素がおおいに役立つ」とコメントしている。

このガイドラインにあるHTML5要素がどんな役割をするものと定義されているかを改めて理解したうえで、Bingに限らず検索エンジン(やAIの学習ロボット)がコンテンツを解釈しやすいように再設計してみるのも、悪くないかもしれない。

★★★★☆
  • Bing SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

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