SEOの基礎力をつけるには? 検索結果からわかる検索意図と有効なコンテンツの種類
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「SEOの基礎力をつけるための日々の習慣を教えてください」です。この回答は「実際の検索結果を注意深く観察する習慣をつけよう」です。「SEOのヒント」は実際の検索結果に隠れています。それを見つけ出すことを日常の習慣にすることで、SEOの基礎力は高まっていきます。
検索結果からわかること
実際の検索結果からわかることは「Googleがクエリ(検索キーワード)の意図をどう理解したか」と「その意図に対して有効なコンテンツはどんなものか」です。これらは「実際の検索結果を見ること」でしかわからず、どんなツールを使うよりも有意義です。
- そのクエリの検索意図に対するGoogleの理解
- そのクエリに対して有効なコンテンツの種類
上記2点に留意しながら検索結果を見ることを、業務上だけでなく日常の検索から続けていれば、クエリに対するGoogleの最新の理解の状況や、検索結果の変化を見逃すことがなくなります。次項では、検索結果の見るべきポイントについて解説します。
検索結果の見かた
ここからは実際の検索結果のスクリーンショットを見ながら、ポイントを解説していきます。順位チェックツールなどを使っても見えてこないポイントに注目しましょう。
場所を探す検索意図
最初の例はクエリ「ラーメン」です。
検索結果の画面上部にローカルパックが表示されるクエリは、Googleが「近くの施設を探したい」や「行き先や道順を調べたい」といった意図だと理解していることがわかります。この種の検索結果で露出するためには、ローカル検索への最適化が有効です。
ローカル検索への最適化が有効である一方、この種のクエリでは、知識や手順を伝えるコンテンツで上位を狙うことは不可能に近いことに注意が必要です。現在のSEOでは、良くも悪くも「Googleがそのクエリの意図をどう理解しているか」に依存するのです。
レシピを探す検索意図
次の例はクエリ「チャーハン」です。
先ほどのラーメンと同じ日本風中華料理ですが、検索結果は大きく異なります。自然検索の上位はすべてレシピで占められており、レシピカードも表示されます。クエリ「チャーハン」では、Googleが理解している検索意図は「チャーハンを作りたい」です。
このように検索結果の上位がレシピで占められるクエリにおいては、レシピ以外のコンテンツを上位に表示させることはほぼ不可能です。レシピ以外のコンテンツではキーワードを工夫する必要があるでしょう。
商品を探す検索意図
次の例はクエリ「全鋼中華包丁」です。
先の2例とは変わって、検索結果はすべてショッピングサイト内の商品または商品カテゴリページとなり、「注目商品パネル」も表示されました。このクエリをGoogleは典型的なトランザクショナルクエリとして処理しています。
このクエリについてGoogleが理解している検索意図は「全鋼中華包丁をネット通販で買いたい」です。このためこのクエリでの露出を狙えるのは、ショップの商品ページか商品カテゴリページ、またはGoogleショッピングフィードに限られます。
方法を探す検索意図
最後の例はクエリ「中華包丁の研ぎ方」です。
方法やノウハウやコツを調べる意図の検索で、Googleもそのように理解しています。この検索結果が特徴的なのは、上位がすべて動画で占められていることです。方法を伝えるコンテンツでは動画が有効であることがわかります。
まとめ
2010年代半ばまでの検索エンジンは、クエリの文字列と一致する文字列を含むページを検索結果に返していました。文字列と文字列の一致です。しかし2023年現在のGoogleは、検索結果に表示される地図や画像や動画からもわかるように「検索意図と答えの一致」に移行しています。
日常の検索において少し注意深く検索結果を見る習慣をつけることで、こうした検索結果の変化に気づくことができます。クエリに最適なコンテンツを効率よく提供していけるようになるために、日常の検索から検索結果を注意深く見る習慣をつけるとよいでしょう。
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