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IoM(Internet Of Me)――この概念がわかればマーケティング変革は成功に一歩近づく

あらゆる消費者の体験が、指紋と同じくらい消費者ごとに異なるものになりつつある。それがIoMだ
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消費者の体験が、一人ひとりに合わせたものになる「IoM」――その概念はまだ多くの企業で初期段階にある。個客に最適化したエクスペリエンスを本当に実現するために、組織を挙げて理解し、協力し、取り組み、進める――そのためには、何を考えるべきなのだろうか。レノボ、トムソン・ロイター、バクスター・クレジット・ユニオンのマーケティング責任者が語った。

記事のポイント

  • 大多数のマーケターはまだ、IoMという概念を理解するための初期段階にある
  • IoMについて社内全体で賛同を得るとともに、パーソナライゼーションに対する消費者の要求を理解するには、時間と説得が必要だ
  • IoMという概念をきちんと取り入れる唯一の方法は、マーケティング部門が社内のさまざまな部署と協力することだ

インターネットの成長によって課題に直面しているのは、情報システム部門だけではない。米ユタ州ソルトレイクシティで開催されたAdobe Summit 2015で午後のセッションに登場したパネリストたちによると、マーケターも、インターネットの自然な成熟が自らのビジネスにもたらす影響を把握するのに苦戦しており、顧客中心主義へ注力するよう組織からのコミットメントを取り付けたり、組織の中で重要な協力関係を築こうとしているという。

あらゆる消費者の体験が、指紋と同じくらい消費者ごとに異なるものになりつつある。これこそが、インターネット最大の変革だ。

こう述べたのは、スレシュ・ヴィタル。CMO.comを運営するアドビ システムズの、デジタルマーケティング部門の戦略担当バイスプレジデントだ。そしてパネリストたちは、これを「IoM(The Internet of Me:「個」客体験をもたらすインターネット)」と呼んだ。

もう1つの大きな変革は、さまざまな手段でインターネットにアクセスできるようになったことだ。デスクトップ、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイスのほか、今ではIoT(Internet of Things:モノのインターネット)対応デバイスも使える。

アドビは先ごろ、インターネットの変革に対する消費者の反応について調査を実施した。IoTデバイスに関する設問では、消費者全体の61%が、利用したい対象として家庭用電子機器を挙げた。また54%は、2016年までに家電製品を通じて情報をやり取りできるようになるだろうと回答し、51%は自分の車を通じた情報のやりとりに関心を示した。

ウェアラブルデバイスについては、まだスマートウォッチを持っていない消費者の27%が今後半年以内に購入する予定だと回答し、そのうち67%はApple Watchを購入すると答えた。さらに77%は、店舗でウェアラブルデバイス向けにプロモーションをやってくれれば便利だと回答した。

調査ではモバイルウォレットについても尋ねた。それによると、消費者の半数近くは今後半年以内にモバイルウォレットを利用したいと答えた。

ヴィタルは参加者に対して述べた。

マーケターは、消費者が変われば自分も変わらなければならないことを理解している。当社の調査では、マーケターの74%が、今後数か月のうちにIoTやウェアラブル技術の戦略において何らかの手を打つ意向があるという。マーケターにとって、この取り組みの優先順位は高い。

インターネット変革のインパクト

レノボでバイスプレジデント兼グローバルEコマース担当ゼネラルマネージャーを務めるアジット・シバダサン氏は、参加者に対し、IoTとウェアラブルデバイスのビジネスインパクトをめぐる誇大宣伝には気をつけるよう呼びかけた。

加えて、大多数のマーケターはまだ、IoMという概念を理解するための初期段階にあり、それはレノボも同じだとシバダサン氏は述べた。Lenovo.comへの年間訪問者数は10億人以上にのぼるが、その大半は取り引きをしていないという。

われわれは本能的に、多くの訪問者に同じような対応をしてしまっている

当然、彼らに顧客になってもらおうとしているのだが、難しいのは、さまざまなグループに対してそれぞれ異なる体験を提供することだ。

セグメンテーションや行動データを利用したパーソナライゼーションといったものは、基本的なことのように思われるが、われわれはまだ使いこなせていない

トムソン・ロイターでデジタルおよびソーシャルメディア担当バイスプレジデントを務めるジェン・マクルーア氏も、自社のウェブ戦略は極めて「原始的」だと語った。

当社は、ビジネスプロフェッショナルが複雑な世界で自信を持って行動できるように支援している。彼らが探しているものを見つけて、コネクションを築くことで、さらなる成功と革新を実現できるように支援している。

マーケティングでも同じことを成し遂げたい。しかしながら、われわれのウェブプレゼンスには一貫性がない

われわれはまだ、消費者とのタッチポイントすべてにおいて、一貫性のある利用しやすいマーケティング体験を生み出そうと努めている段階だ。

同様に、信用組合バクスター・クレジット・ユニオンでマーケティング担当バイスプレジデントを務めるジョン・サハジアン氏も、多様なタッチポイントのデータを統合し、オンラインとオフラインの両チャネルで一貫した体験を構築するうえで、同組合のウェブ戦略はバラバラだと述べた。

組織を挙げた取り組み

シバダサン氏によると、IoMの実現に向けて全社的に賛同と協力を取り付けるのは、レノボにとって大きな挑戦だったという。特に、同社の売り上げの95%は従来のチャネルベースの事業に由来しており、また、Eコマースのサプライチェーンに必要とされる高度な知識を身に付けるのは大変な仕事だったからだ。

われわれはようやく、これが本当に重要だという考えに目覚めつつある。

当社では工場の再編について話を進めているが、実現すれば、だれかがトルコで発注して、中国で注文を処理し、数日で自宅に届けられるようなサービスを提供できる。

通常は、企業がEコマースに参入すると、エコシステムのすべてが膨張してしまう。これは、技術の問題ではなく組織の問題であり、それによって変革に乗り出すのが難しくなる。

マクルーア氏によると、トムソン・ロイターでは、IoMという概念をきちんと取り入れるためにバックエンドで必要なあらゆる作業のせいで、会社の了承を得るのは難しかったという。

IoMについて社内全体で賛同を得るとともに、パーソナライゼーションに対する消費者の要求を理解するには、時間と説得が必要だと、サハジアン氏は付け加えた。

カギを握る社内の協力関係

マーケティング部門は従来、他の部門と切り離されたところで活動してきた。しかし、サハジアン氏によると、IoMという概念をきちんと取り入れる唯一の方法は、マーケティング部門が社内のさまざまな部署と協力することだという。

最も重要な協力関係は明らかだ。マーケティング部門と情報システム部門は、ますます接近しつつある。なぜなら、レガシーシステムやチャネルを最新の状態にするうえで、情報システム部門は不可欠だからだ。

トムソン・ロイターでは、Digital CoE(Center of Excellence)が、正式なコラボレーションのニーズを満たす助けになった。CoEには、部門の枠を越えた人々で構成される諮問委員会を置いており、このメンバーで、バラバラだった社内のCRMとウェブデータを統合したという。

  • マーケティング
  • 技術
  • プライバシー
  • 法務
  • ブランド
  • グローバルラーニング

といった各担当者間の協力関係が、組織の中でIoMを実現するカギを握っているのだ。

プライバシーと法務の担当は極めて重要だ。彼らによって、われわれは誠実でいられる。顧客がデータを提供してくれるとき、われわれは贈り物を与えてもらったと考えて、そのことを忘れてはいけない

データを大切に扱わなければいけない。その道の専門家に導いてもらうことは極めて重要だ。

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