Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座目標到達プロセスが「新規登録」「登録済み」「登録なし」などに分岐する場合の設定のしかた[第57回]
サイト全体のユーザーの行動を測りたい場合
冒頭にも述べたが、目標到達プロセスのレポートは、前後のページ閲覧が直接つながった「経路分析」ではない。つまり、大雑把にユーザーの動きを見る目的でも利用できるのだ。
たとえば、BtoB系の特定の商材「商品A」をどれだけの人が見つけてくれ、関心を持ち、資料請求を試みたかといったざっくりとした流れを把握したいような場合、図5のような設定をしてみたらどうだろう。
このケースでは、「資料請求フォーム(/request.html)は、どのページからでも利用可能な共通のフォームだとしてみる。そのため目標到達プロセスでは最初の「商品Aトップ」が必ず閲覧されているという条件にするため、「必要な手順」(図5赤枠部分)にチェックをしておく。
そして、ステップ2で複数ページを対象にしたいので、正規表現で記述する。そのため、「目標の詳細」のマッチタイプは「正規表現一致」を選択(図5青枠部分)しておく。ステップ2は商品Aの各種詳細ページが「/category_a/detail01.html~/detail09.html」といったページの集まりのどれか1つでも対象にすればよいということにしたいので、それにマッチするような正規表現「/category_a/detail.*¥html」と記述してみた。なお「.*」はあらゆる文字列にマッチするという指定だ。
ちょっと高度なこぼれ話:仮想ページビュー
さらに高度な話なのだが、ECサイトのカートなどでよく見られるものに、ページの内容が変わっているのにURLが変化しないことがある。これはPOSTメソッドという方法を利用してWebサイトとやり取りをしている場合だ。
このような場合に目標到達プロセスの各ステップの設定をどのようにしたらよいのだろうか。ページ別のページビュー数などの計測にも影響があるので、このようなページがあったら、まだこの連載で解説していない「仮想ページビュー」という仕組みを利用しよう。
これはどういう仕組みかというと、実際のURLと異なるページ名を付けて、レポート上での表記を新たに付与したページ名に書き換えてしまう仕掛けである。これはトラッキングコードのカスタマイズが必要になるので、詳しくはそのときに解説する予定だ。
このカスタマイズを行えば、実際はすべて同じ「/cart.php」というURLだとしても、各ステップ別に「/cart1.html」「/cart2.html」「/cart3.html」のように表記が変わるので、目標到達プロセスの設定で指定するURLもこちらを指定することで区別できるようになるのだ。
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コメント
目標到達プロセスに関するご質問
いつも記事を拝見させて頂いており、大変参考になっております。
ありがとうございます。
さて、第57回の目標到達プロセスについての質問なのですが、
1→2→3→Goalというプロセスがある場合、ステップ1が必須ではなく、
かつ2→Goal(ステップ2から流入してステップ3を飛ばしてGoal)という経路を辿った場合、
ステップ1およびステップ3の訪問数はカウントアップされるのでしょうか?
恐らくステップ1はカウントアップされず、ステップ3はカウントアップされるのでは?
と考えておりますが、当方で確認できる環境がないため、ご教示頂ければ大変幸いでございます。
お忙しいところ大変恐れ入りますが、
どうぞ、よろしくお願い致します。
ご質問ありがとうございます
いつも読んで頂き、ありがとうございます。
ハイ、「ステップ1はカウントアップされず、ステップ3はカウントアップされる」という理解で正しいと思います。