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セクション3:対策の提言

うまくいけば、この時点までに、クライアントは君に感銘し、関心を持っている。それを利用し、セールスをかけよう。

競合ドメイン分析では、クライアントのDAを向上させるためにはどうすればよいかという基本的な対策を提言しよう。これは、君(または君の会社)こそが、そういう対策を実施する際にあらゆる面でクライアントを支援できるSEO(またはSEO企業)だということを、彼らに認識してもらう機会になる。それと同時に、彼らが競合相手に勝つために何をすればいいかを指摘する最適な場でもある(君が競合相手のウェブサイトを簡単にレビューして、有利な点をこのセクションに盛り込んでもいいだろう)。

このセクションで提言をする場合の一般的な手順は、次のようになる(各手順とも1~2段落程度)。

  • 現状

    クライアントのリンクプロファイルの現状について、今あるリンクの種類や明らかなギャップなど、ごく簡潔で大まかな要約を作成する。

  • ウェブサイトの改善点

    通常、クライアントには、ナビゲーション構造やコンテンツを(もっと魅力的で価値あるページにするために)改善したり、ユーザー体験を向上させたり、(コンテンツマーケティングの取り組みとして)ブログを書いたりすることが必要だ。

    だが、君はまだ正式なサイトの監査を実施していないことを忘れずに。だから、具体的な数値を口にしてはならないし、どんな約束も一切してはいけない。この時点では、DAと検索順位を上昇させるために必要だと思われることを一般化して述べておくだけで十分だ。

  • SEOの導入

    ページ内とページ外両方の取り組みについて手短に説明する。誰にでもわかる言葉で意味を説明すること。

  • コンテンツマーケティング戦略

    ブログ投稿、インフォグラフィックス、動画、写真アルバムのような、記憶に残りやすく普遍的なコンテンツを通じて価値を創造することは、クライアントにとって極めて重要だ。そうした重要性について、1つか2つの説得力のある文で説明する。

  • ソーシャルメディア戦略

    当然のことながら、ソーシャルメディア戦略はコンテンツ管理戦略と一体化している。目的の検索順位を得るためにはソーシャルがいかに重要か、価値を提供しコミュニティを構築するという観点からソーシャルにどのように取り組めばいいかを繰り返して述べる。

  • 実装

    この段階で進めているコンサルティング業務は、ここを到達地点とする。クライアントと協力し合い、戦略全体にわたって指導するとともに、クライアントがすばらしいコンテンツを作成してコミュニティで強力な関係を作り上げられるように支援する段階だ。

セクション4:用語集

私は、クライアントが後で参照できるように、OSEのスクリーンショットに登場した言葉をすべて記載した用語集を付けておくことをお勧めする。この記事をここまで読んでくれた人へのボーナスとして、DA関連の用語集をここからダウンロードできるようにしておく(英語)。

この後はどうする?

クライアントに対して競合ドメイン分析のプレゼンを行い、双方が互いをパートナーにふさわしいだと判断すれば、この後は自然な流れとしてプロジェクト案を提示することになる。

プロジェクト案を出す前にもう少し調査を行うため、クライアントにもうちょっと質問したり、大まかなサイト監査を実施したり、クリエイティブに関わるチームの話し合いをやったりする。

日頃どんなやり方をしているにせよ、この会議を終える「前」に次のステップを必ず決めておくようにする。クライアントにプロジェクト案がまとまる時期を示し、直接会って提案を行う会議の日取りを決める。

免責事項のようなもの

Mack Webでは、クライアントが適切なパートナーであるかどうか判断するのに長い時間をかける。競合ドメイン分析を実施した結果、クライアントに必要なのが自分たちと異なるスキルを持つ企業や異なる価値だとわかった場合には、先方のニーズにきちんと応えることのできる別の会社を紹介することになる。

こういった手順を踏むことで、検索順位が実際どのように動くかについてクライアントを啓発している間に、クライアントの人柄をしっかりと把握できる。これは、本当に「耳を傾ける」機会なのだ。君が提供している情報をクライアントがどのように受け取るかを必ず観察するように。

この情報収集プロセスで、クライアントが君のやり方に対して心を開いて受け入れる姿勢を見せた場合は、プロジェクト案の提示に青信号が点灯したと見ていいだろう。受注すれば、多分すばらしいパートナーシップを構築できるはずだ。一方、この段階で、全体的な業務慣行、非現実的な成果への期待、人柄、さらには社風という面で危険信号がともった場合は、おそらく君が取り扱うべきクライアントではない(または、かなり高額の予算でなければ契約すべきではない非常に手のかかるクライアントである)と見なすべきだろう。

競合ドメイン分析を利用することは、クライアントが自分たちにとってよい取引先かどうかを判断する方法の1つでしかないことに留意してほしい。これは、あくまでも最初の取っ掛かりの1つであって、クライアント調査の最重要課題ではない。ましてや、前述したように、本格的なサイトの監査でもない(何にせよ、私たちにとって、サイトの監査というのはこの後に行うものだ)。競合ドメイン分析は、クライアントに望みどおりの検索順位を取らせるには何重にも重なった複雑さがあることをクライアントに示すための、データに基づく視覚的な手法だ。だから、契約にいたるまでのプロセスでクライアントにいい印象を持つことができたなら、それはちょっとした素敵なボーナスと言っていい。

結論

クライアントが湯水のようにお金を使って美しいウェブサイトを作成したからといって、必ずしも検索上位にくるとは限らない。君はこのことを知っているし、私たちも知っている。だから、クライアントにもこのことを確実に理解させなくてはならない。

これは、気が重いけれどもSEO業者としてやらなければならない仕事だ。顧客のサイトをネット上で宣伝し、信頼性を構築し、オーソリティを獲得するために要する時間と労力を、現実としてはっきりと分かってもらうことは、SEO業者が背負わなければならない十字架の1つだ。

私たちは、そういった負担が、クライアントの啓発や適切なクライアントの選別に役立つ競合ドメイン分析のようなツールを使うことにより、多少なりとも軽減されることを見出した。君もこの手法を使ってみて、自分にも役に立つかどうか調べてみてほしい。

君は、潜在的クライアントの選別と啓発をどういうやり方で行っているだろうか? どういったツールが便利だと感じただろうか?

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