どれだけ忙しくても“自分がもう1人いれば”を言っちゃオシマイだよ
今日は、Web担当者の仕事の進め方について。「あぁ、忙しい。自分がもう1人いれば仕事がもっと進むのにな」と思うことはありませんか? でも、その方向に考え方が向いてしまうのは危険なのですよ。
仕事が忙しくて回りきらずアップアップしてるとき、上司に「大変そうだな、どうすれば工数をオーバーせずに回せるようになる?」と聞かれて、「そうですねー、もう1人僕がいればなんとかなるんですが」と言ったことはありませんか?
気持ちはわかります。Web担当者というものは、あれもこれもとやらなきゃいけない作業は多いし、社内調整のための資料や書類もたくさん作らなきゃいけない、大変なものです。
また、明文化されていないいろんな暗黙の決まりがあり、それを整理するだけでも大変なので、なかなか他人に頼むというのもしづらいんですよね。
そもそも、誰にでもできる仕事ではないし……。
だから、つい「自分がもう1人いれば」と思ってしまうのです。
しかし、それでは仕事は回りません。現実的にあなたのクローンを作ることは不可能なのです。「自分がもう1人いれば」というのは、仕事を「自分がする」ことを中心にした考えであり、組織でまわす仕組みづくりを考えない、極端な言い方をすれば無責任な考え方なのです。
昔のWeb担当者の仕事は、一部のスキルのある人が率先してがんばってやるやり方でできていましたが、今はそういう時代ではありません。企業にとってWebは重要なものになっていますから、1人ががんばってやるだけでなく、責任者や関係者と情報を共有して意識の摺り合わせをし、必要なルールを守り、ちゃんと組織で回せるような仕組みにしていかなければいけない時代です。
だから、忙しくてしかたがないあなたのするべきことは「自分がもう1人いれば」と嘆くことではないのです。どうすれば自分以外の人間を含めて業務を回せるようにするのか、どうすれば仕事を仕組みとして回せるようにするのか、それを考えて進めるべきなのです。
レポート作りや定型業務で、いつも手作業でしているけれども自動化すると作業を短縮できてミスも減らせる部分はありませんか?
自分の頭の中にだけあるルールを明文化することでみんなが仕事を進めやすくなる部分はありませんか?
チーム内で情報やノウハウを共有することで、あなたにとって今は能力が足りないと感じている他のスタッフに協力してもらうようにできませんか?
あなたが、「これは自分にしかできない」と思っていることは、ホントにほかの人にはできませんか?
「自分が」どう仕事を進めるかは大切なことです。でも、もう一歩視点を引き上げて、「組織としてどうすればうまく仕事が進められるようになるか」を、考えてみませんか。
「そういったことは上司のするべきこと」だと思いますか? では、上司が仕組み作りをしやすいように、いろんな提案を出してみるのはどうでしょう。なぁに、いずれあなたもそうした仕組み作りをしなきゃいけない立場になるんですから、今からやっておいて損はないですよ。
少なくとも、「自分がもう1人いればな」とこぼしているよりは、かなり生産的に物事を進められるはずですよ。
自分の仕事を振り返り、自戒を兼ねて。
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